「キレイの先生」編集部です。
今回のテーマは、「ミツロウを使った手作り保湿クリーム」です。
アロマセラピールーム La Estrella の高橋 志保 先生にインタビューさせていただきました。
手作り化粧品は、自分の好きな材料で作ることができますし、中に何が入っているかわかるので、品質面での安心感もあります。
それに、手作りした化粧品には愛着がわいて、使うのも楽しいです。
スキンケア化粧品では、ミツロウを使って保湿クリームを作ることもできます。
ベースになるのはミツロウとキャリアオイルで、どちらも保湿力の高いアイテムです。
そこに精油を加えることで、香りも良くなりますし、その効能を得ることもできます。
高橋先生も普段のお手入れで、ミツロウで手作りしたクリームをお使いになっているそうです。
そんなミツロウの保湿クリームの作り方を、先生に教えていただきました。
目次
ミツロウ(蜜蝋)の手作り保湿クリームの材料 br>
・ミツロウ(蜜蝋)とは? br>
・キャリアオイルはお好みのものを br>
・アロマもお好みのものを
ミツロウの保湿クリームの作り方 br>
・手作り保湿クリームは何にでも使える
ミツロウ(蜜蝋)の手作り保湿クリームの材料
ミツロウ(蜜蝋)の保湿クリームは、ミツロウとキャリアオイル(植物オイル)をベースにして、精油を加えて作ります。
前回ご紹介した手作り化粧水は、フローラルウォーター(精油の抽出時に出来る副産物で、ハーブの水溶性の成分が含まれている)をベースとしていたため、2週間で使い切れるくらいの50mLの分量でご紹介させていただきました。
それに対して、ミツロウやキャリアオイルは、フローラルウォーターと比べると長く保存が効きます。
ですので、ミツロウの保湿クリームは、1ヶ月以内に使い切るくらいの量で手作りいただいても大丈夫です。
作ってからあまり時間が経ってしまうと、精油の香りもフレッシュではなくなってしまいますが。
私は普段、ミツロウの保湿クリームを10gずつ手作りしていますので、今回のレシピも10gで作るときの分量でご紹介します。
まずは、「ミツロウ・ビーズワックス」が2g、「キャリアオイル」が10mL、そして、「精油」が2~3滴です。
手作りクリームの材料
・ミツロウ・ビーズワックス:2g
・キャリアオイル:10mL
・精油:2~3滴
高橋先生の記事
ミツロウ(蜜蝋)とは?
ミツロウ(蜜蝋)は、ハチが巣を作るときに分泌する蝋(ろう)のことをいい、「ビーズワックス」とも呼ばれます。
非常に保湿力に優れていて、殺菌作用や傷の修復作用も期待できます。
ミツロウの保湿クリームは、ミツロウの分量で固さを調整します。
ミツロウの量を多めにすると固めのクリームに、ミツロウを少なめにするとやわらかいクリームに仕上がります。
手作りクリームの方さ
・ミツロウの量を多めにする:固めのフェイスクリームに
・ミツロウのりょおうを少なめにする:やわらかいフェイスクリームに
ミツロウには、「精製済み」のものと、「未精製」のものがあります。
未精製のミツロウは、栄養価は高いですが、香りに少し癖が残っています。
初めてミツロウでクリームを手作りするときは、精製済みのミツロウのほうが使いやすいでしょう。
今回も、精製済みの蜜蝋を使用します。
ミツロウの品質について
■ 精製
[色]白
[香り]ほぼ無臭
[栄養]加熱しての精製時に一部の栄養が損なわれている場合も
■ 未精製
[色]黄色
[香り]癖のある香りが少し残っている場合も
[栄養]そのままの栄養が残っている
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キャリアオイルはお好みのものを
ミツロウの手作り保湿クリームに、キャリアオイル(植物オイル)は、お好きなものをお選びいただいて大丈夫です。
キャリアオイルには、例えば、「ホホバオイル」、「アルガンオイル」、「マカダミアナッツオイル」、「スイートアーモンドオイル」、「オリーブオイル」、「グレープシードオイル」などがあります。
オイルの種類
・ホホバオイル
・アルガンオイル
・マカダミアナッツオイル
・スイートアーモンドオイル
・オリーブオイル
・グレープシードオイル
など
ちなみに今回は、「カレンデュラオイル」を選びました。
カレンデュラオイルは、キャリアオイル(植物オイル)にカレンデュラの花びらをつけ込んで、その成分を抽出した「浸出油・インフューズドオイル」です。
かゆみや赤みなど荒れ気味のお肌にもおすすめのオイルです。
当サロンで使用しているカレンデュラオイルは、「マカデミアナッツオイル」にカレンデュラの花をつけたものです。
マカデミアナッツオイルは、お肌の皮脂(ひし・毛穴から分泌される油分)にも含まれる「パルミトレイン酸」が豊富で、こちらも、美肌効果の高いキャリアオイルです。
編集部おすすめのオイル
「キレイの先生」編集部です。保湿クリームですから、キャリアオイルも、保湿力のたかいものを使用したいです。
個人的におすすめなのが、「ホホバオイル」です。ホホバオイルは、保湿力も高いですし、キャリアオイルの中では酸化しづらい性質を持っているので、オイル初心者にも使いやすいです。そこに、さらに「アルガンオイル」を加えれば、保湿力も高くてエイジングケア効果も得られる保湿クリームに仕上がりますよ。
アロマもお好みのものを
ミツロウとキャリアオイルには香りが付いていませんので、ご自分のお好きな精油で素敵な香りのクリームに仕上げます。
美容面の効能でいうと、「フランキンセンス」・「カモミール」・「ラベンダー」などは、荒れたお肌の回復におすすめですよ。
おすすめの精油
・フランキンセンス
・カモミール
・ラベンダー
など
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ミツロウの保湿クリームの作り方
では、ミツロウの手作り保湿クリームの作り方をご紹介します。
まずは、水を張った鍋に、ビーカーなどの耐熱容器を入れて、火にかけます。
ミツロウとキャリアオイルをその耐熱容器に入れて、湯煎(ゆせん)して混ぜながら、ミツロウを溶かしていきます。
ミツロウなどを直接火にかけるのは、温度が高すぎるので、湯煎で温めるようにしましょう。
また、ミツロウは冷めると固まりますから、ミツロウを入れる耐熱は、食べ物を入れるものではなくビーカーなどをお使いになるといいですよ。
ここでのポイントは、鍋のお湯を沸騰させないように火を調整して、ミツロウとキャリアオイルを丁寧に混ぜることです。
ミツロウとキャリアオイルが混ざりきっていない状態で、混ぜるのを終わりにしてしまうと、クリームに固めたとき、ミツロウのザラザラした感じが残ってしまいます。
なめらかなクリームに仕上げるためにも、ここで丁寧に混ぜてあげることは大事です。
そうして、ミツロウとキャリアオイルがしっかり混ざり合ったら、保存用のクリームの容器に移します。
その後、粗熱(あらねつ)が取れたら、クリームが固まらないうちに精油を加えます。
精油は、必ずこのタイミングで加えます。
ミツロウなどを湯煎しているときに精油を加えると、せっかくの香りが熱で飛んでしまいますし、精油は引火性ですから火に近づけるのは危険です。
クリームのベースに精油を加えたら、竹串など細いものを使ってしっかりと混ぜます。
そして、熱が冷めて固まったら、ミツロウの手作り保湿クリームの出来上がりです。
手作りクリームの材料
■ 材料
・ミツロウ・ビーズワックス:2g
・キャリアオイル:10mL
・精油:2~3滴
■ 道具など
・(湯煎用の)耐熱容器
・保存用のクリーム容器
・(精油を混ぜるための)竹串など
保湿クリームの作り方
1. 水を張った鍋に耐熱容器(ビーカーなど)を入れて、火をかける
2. 耐熱容器にミツロウとキャリアオイルを入れ、湯煎しながら混ぜて、ミツロウを溶かす(ミツロウとキャリアオイルを丁寧に混ぜる)
3. ミツロウとキャリアオイルがきちんと混ざり合ったら、保存用のクリーム容器に移す
4. 粗熱が取れたら精油を加えて、竹串などで混ぜる
5. 熱が冷めて固まったら出来上がり
手作り保湿クリームは何にでも使える
ミツロウの保湿クリームは、フェイスクリームとしても使えますし、ハンドクリームやリップクリームにもなります。
また、蜜蝋の量を調整して少しやわらかめに作れば、マッサージクリームにもなります。
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編集部の選ぶ手作り化粧品好きにおすすめの化粧品
「キレイの先生」編集部です。
ここまでが、高橋先生の取材記事です(先生、ありがとうございました!)。
ここからは、手作り化粧品にご興味のある方におすすめの化粧品をご紹介します。
キレイの先生 ブースターミルク
うるおいが肌奥までギュッ!美容家も驚いた洗顔後すぐのミルク!
この『キレイの先生』に登場した美容のスペシャリストの先生方と開発した、洗顔後の最初のミルクです。
みずみずしいミルクがうるおいを肌の奥までギュッと引き込み、肌の水分保持成分の「セラミド」と「天然保湿因子」がそのうるおいを抱き込み、乾燥肌や年齢肌にはもちろん、肌がふっくら引き締まり毛穴ケアにもおすすめです。
●内容量:30mL
●通常価格:税別2,980円
開発協力者の声

みずみずしいミルクがうるおいを肌奥までギュッと引っ張りフワフワ肌の毛穴レスに!
まずは、ミルクのイメージを裏切るようなみずみずしさにびっくりしました。まるで乾いたスポンジに水分がギューッと入っていくみたいに、うるおいが肌の奥にギュッと引っ張られて、肌がフワフワにやわらかくなりました(笑)。それに、肌に透明感も出て、毛穴もキュッと引き締まって目立ちにくくなりました!
* 個人の感想で、効果・効能を保証するものではありません。
まとめ
手作り化粧品は、作っているときのワクワク感も魅力です。
今回のインタビューで、ミツロウとキャリアオイルを湯煎しながら混ぜて、ミツロウが少しずつ溶けていくのも、ワクワクしました。
ミツロウで手作りしたクリームは、保湿力もありますし、ミツロウの栄養も含まれています。
精油の香りで、使うのも楽しいですし、その効能を得ることもできます。
手作り化粧品にご興味のある方は、ミツロウの保湿クリームもおすすめですよ。
(取材:「キレイの先生」編集部 文:La Estrella 高橋 志保 先生、「キレイの先生」編集部)
* 2016年2月5日に公開した『手作りみつろうクリームの作り方|肌の赤みやかゆみの改善に』を再編集しました。