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自分で小顔マッサージは危険?顔筋マッサージのポイントとは

本日のキレイの先生

AYANA 先生

自分で小顔マッサージは危険?顔筋マッサージのポイントとは

「キレイの先生」編集部です。

記事のタイトルは編集部で付けているのですが、「少し煽情的かな…」と思いつつ、『自分で小顔マッサージは危険?』とさせていただきました。

「危険」という表現は言い過ぎかもしれませんが、顔のマッサージを正しく行わないと、かえって逆効果になってしまう場合もあるといいます。

その理由は、顔の筋肉の作りにありました。

プライベートサロン AYANA のAYANA 先生に、「小顔マッサージ」について、取材させていただきました。

自分で小顔マッサージするのは、どうして危険なのでしょうか?

顔筋マッサージのポイントについて、教えていただきました。

目次

顔筋マッサージについて
・顔筋マッサージの効果

自分で小顔マッサージは危険?

顔筋マッサージのポイント
・オーラルケアで「顔筋エクササイズ」

まとめ

顔筋マッサージについて

サロンでは、「筋肉」にアプローチするスウェディッシュマッサージを取り入れていて、小顔マッサージでは、主に、下の4つの部分へのアプローチを意識しています。

1) 表情筋(目・鼻・口などを動かして表情を作る筋肉)

2) 咀嚼筋(そしゃくきん・下あごを動かして咀嚼するときに使う筋肉)

3) 頭の筋肉(側頭筋、頭頂筋、後頭筋、など)

4) 頸部(けいぶ・首)の筋肉

小顔マッサージで、顔だけではなく、頭や首までマッサージをするのは、そこも顔の一部と考えられるためです。

顔と頭皮・首はつながっています。

そのため、例えば、頭の筋肉がほぐれれば、顔も引き上げられてリフトアップします。

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頭皮マッサージで小顔にも?

「キレイの先生」編集部です。下の記事でも紹介していますが、頭皮マッサージで頭皮をほぐすことで、リフトアップや小顔効果も期待できます。

顔筋マッサージの効果

私たちは普段、顔の筋肉を約30%しか使っていないといわれています。

筋トレと同じように、顔の筋肉も、使っていないと衰えていきます。

それによって、下記のような原因にもなります。

・お顔が下がってきて、たるみになる
・毛穴の開きも目立つようになる
・しわもできやすくなる
など

小顔マッサージは、顔の筋肉にアプローチすることで、お顔を引き上げていきます。

そして、それと同時に、たるみ・毛穴の開き・しわなども、トータルでケアすることができます。

自分で小顔マッサージは危険?

顔の筋肉の中でも、小顔と密接な関係があるのが、「表情筋」と「咀嚼筋」です。

表情筋と咀嚼筋は、同じお顔の筋肉ですが、特徴には大きな違いがあります。

表情筋が「浅い」ところにあるのに対して、咀嚼筋は「深い」ところにあります(私たちの筋肉は層のように重なっていて、基本的には、咀嚼筋は下の層にあるイメージです)。

表情筋と咀嚼筋では、深さが違いますから、マッサージをするときも、刺激するのに必要な力も変わってきます。

表情筋をマッサージするのに、強い力は必要ありません

しかし、咀嚼筋をマッサージするのには、それよりも強い圧が必要です。

[表情筋にアプローチするマッサージ]
浅いところにあるため、強い力は必要ない

[咀嚼筋にアプローチするマッサージ]
深いところにある → 少し力を入れる

この筋肉の深さの違いこそが、小顔マッサージのポイントです。

例えば、おでこの部分にある「前頭筋(ぜんとうきん)」は表情筋で、浅い場所にあります。

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そのため、前頭筋のマッサージは本来、それほど力を入れる必要はありません。

それが、「しわが気になるから」と、力を入れたマッサージをしたらどうなるでしょうか?

筋肉にかえって負担を与えてしまいます。

それが、しわをさらに深めてしまう原因にもなりえます。

表情筋と咀嚼筋について

「キレイの先生」編集部です。AYANA 先生のおっしゃっるように、顔筋マッサージでも、「表情筋」と「咀嚼筋」では、アプローチする方法が違います。表情筋は、使わないことによって衰えるため、「鍛える」マッサージを行います。それに対して、側頭筋は、食いしばりの癖などで凝り固まりやすいため、「ほぐす」マッサージを行います。下のふたつの記事を読み比べると、その違いを良くお分かりいただけると思います。

また、顔の筋肉は、身体の筋肉と構造が違います。

身体の筋肉は、「骨」から「骨」に付いています。

それに対して、顔の筋肉は、「骨」から「皮膚」に付いています。

つまり、同じ筋肉でも、構造が違うのです。

[身体の筋肉]
「骨」から「骨」に付いている。

[顔の筋肉]
[骨]から「皮膚」に付いている。

そのため、マッサージをするときも、身体と顔では、アプローチが変わってきます。

身体のマッサージと同じような方法で、顔をマッサージすることは、安全とはいえないのです。

筋肉にアプローチして、キュッとしまった小顔を目指すのであれば、解剖学に基づいたフェイシャルマッサージを受けに行くか、ご自宅では詳しい本やDVDを用意して解説に忠実に行ってみてほしいと思います。

顔筋マッサージのポイント

顔のマッサージは、筋肉の構造を踏まえずに、顔を触りすぎると、かえって逆効果になる場合があります。

サロンの客様でも、施術後のメイク直しで、力強くファンデーションを塗られている場面を発見すると、「施術を受けるより、この習慣をやめられたほうがリフトアップになるのに…」と感じることもあります。

スキンケアでも、メイクでも同じですが、日頃から心がけてほしいのは、お肌を触るときは「フェザータッチ」です。

優しくなでるように触ってあげてください。

立体的な顔を作るマッサージ

「キレイの先生」編集部です。AYANA 先生には、下の記事で、フェザータッチのマッサージで、立体的な顔を作る方法も教えていただきました。

表情筋は、浅い場所にある筋肉のため、優しいタッチでも、十分にほぐすことができます。

また、リンパも皮膚表面の2ミリ程度の深さにあるため、優しい圧で、リンパを流すこともできます。

リンパについて

リンパは、体内の老廃物を回収して排出する役割があります。そのため、リンパの流れが滞ると、老廃物がたまって、むくみなどの原因になります。

オーラルケアで「顔筋エクササイズ」

顔の筋肉にアプローチするときは、「マッサージ」をするのではなく、「エクササイズ」でも良いと思います。

顔に手を触れずに、顔の筋肉を鍛える方法です。

例えば、最近では、「顔ダンス」や「顔ヨガ」が話題ですね。

マッサージのように、手で直接顔を触って刺激を与えてしまう心配がありません。

顔筋エクササイズでおすすめなのは、「オーラルケア」です。

下の写真で加えているのは、口の開閉をサポートする筋肉を鍛える介護用の器具です(この器具は、2,000円ほどですが、最近では、スポーツ医学でもオーラルケアは注目されていて、アスリート用の高価なものも販売されています)。

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この器具をパクパクとかみしめることによって、口輪筋(こうりんきん・口周りの筋肉)を鍛えることができます。

また、咀嚼筋の「側頭筋(そくとうきん・こめかみあたりにある筋肉)」に刺激を与えることができます。

側頭筋は、顔の多くの筋肉にもつながっているため、顔全体の筋肉を刺激することにもつながり、血行が促進され、リフトアップ効果も期待できます。

口輪筋が鍛えられると…

「キレイの先生」編集部です。下の記事でも紹介していますが、口輪筋を鍛えることで、口角を上げることにもつながります。

まとめ

「キレイの先生」編集部です。

タイトルで『自分で小顔マッサージは危険?』と付けた理由がお分かりいただけたでしょうか?

顔の筋肉には、「表情筋」と「咀嚼筋」があり、深さが違います。

そのため、浅い場所にある筋肉(表情筋)にアプローチするのに、マッサージで力を入れ過ぎてしまうと、かえって筋肉に負担がかかってしまいます。

顔筋マッサージは、正しい知識を持って行うことが大切といえそうですね。

もし、「自分で小顔マッサージを行うには不安があるな…」という人は、オーラル器具を使ったエクササイズでも、同じような効果が期待できますから、それをお試しになっても良いかもしれませんね。

(取材:「キレイの先生」編集部 文:プライベートサロン AYANA AYANA 先生、「キレイの先生」編集部)

* 2015年10月29日に公開した『自分で小顔マッサージは危険!?理由は顔の筋肉の作りにある』を再編集しました。

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