「キレイの先生」編集部です。
このサイトでもこれまで、「たるみ」について何回か取り上げてきました。あるアンケートでは、40代の女性の抱える顔の悩みでは、「たるみ」という回答がもっとも多かったそうです。
Aroma room Perch の豊田 知理 先生に、顔のたるみについて話をお聞きしたところ、その原因には「頭皮のコリ」や「表情筋の衰え」が挙げられるそうです。
今回は、豊田 先生のお話を前後編で分けさせていただき、この前編では「頭皮のコリ」についてまとめます。
一見すると、頭とフェイスラインは離れています。それなのにどうして、頭皮のコリがたるみにつながるのでしょうか?
豊田 先生には、頭皮をやわらかくする方法も、合わせて教えていただきました。どれも、すぐに始められる簡単な内容です。
目次
頭皮のコリの原因
・ストレス
・同じ姿勢
・その他
頭皮をやわらかくする方法(頭皮マッサージ)
・1. 前頭筋のマッサージ
・2. 側頭筋のマッサージ
・3. 頭皮全体のマッサージ
・4. 髪の毛を引き上げる
・5. 後頭骨のマッサージ
・頭皮マッサージを楽にする方法
頭皮のコリが顔のたるみに
指で頭を押さえて動かしたときに、頭皮が動かずギチギチに感じたら、それは頭皮が凝っているということです。
例えば肩こりは、肩の筋肉が固くなって動きづらくなっている状態です。それと同じことが、頭にも起こります。
編集部のコメント
「キレイの先生」編集部です。
頭皮のコリを確認するには、まずは両手の指の腹で頭皮を押さえます。その状態で手を動かすと、頭皮がやわらかければ、頭皮だけが動くのを感じられるはずです。
もし頭皮が動かなければ、頭皮が凝っていることが考えられます。
ちなみに取材中、私も自分の頭で試してみましたが、頭皮の動きは悪かったです。少しコリになっているようです…。
頭と顔は、一枚の皮膚でつながっています。そして、頭は顔のいちばん上にありますから、 頭の筋肉が顔を引き上げているといえます。
そのため、頭の筋肉がカチコチに固まって動かなくなると、顔が下がってしまい、たるみの原因になります。
編集部のコメント
「キレイの先生」編集部です。
筋肉について、以前ある取材で「なるほど」と思った例えがあります。
そのエステサロンの先生は、筋肉を「ゴム」に例えました。
通常の状態であれば、伸縮性(弾力)があります。ただ、時間が経ったゴムはどうなるでしょうか? ガビガビに固くなって、伸縮性がなくなります。
筋肉も同じように、固くなると伸縮性がなくなります。
頭皮(の筋肉)は、伸縮性によって、顔を支えているといえるでしょう。
そのため、頭皮が凝って伸縮性がなくなってしまうと、顔の筋肉を支えることができなくなって、たるみにつながってしまうのです。
頭皮のコリの原因
では、頭皮が凝ってしまうのは、どんな原因があるのでしょうか?
その大きな原因としては、「ストレス」と「同じ姿勢」があります。
ストレス
ストレスは、体内で活性酸素が増える原因になり、血流が悪化します。
筋肉をはじめとした全身の細胞には、新鮮な血液によって、栄養が行き届いています。
そのため、血流が悪化して、栄養が行き届きづらくなると、筋肉は固くなってしまいます。
編集部のコメント
「キレイの先生」編集部です。
ここで、「活性酸素」というキーワードが出ました。
活性酸素は、人の身体を酸化(錆び)させる原因になります。「老化」は身体の酸化のことをいいますから、活性酸素は美容の大敵といえます。
「活性酸素・過酸化脂質は美肌作りの大敵!活性酸素の原因とは」では、酸化の怖さについてご紹介しています。合わせてご覧になってみてください。
同じ姿勢
長時間、同じ姿勢でいると、筋肉は固くなりやすいです。
特に、スマホの小さな画面をみるときは、スマホを目の高さに持ってくるのではなく、顔を下に向け首を曲げている姿勢でいることが多いと思います。
その姿勢は、(頭の重みによって)首への負担が大きく、首の筋肉が凝りやすいです。「スマホ首」という言葉もありますね。
そして、首と頭はつながっているため、首のコリによって、頭の筋肉も固くなってしまいます。
その他
目から入った情報は、頭で処理されています。
そのため、目が情報過多の状態になること(目の酷使)でも、頭皮は凝りやすいです。
編集部のコメント
「キレイの先生」編集部です。
現代は、「ストレス社会」といわれています。スマホやパソコンは、私たちの生活に欠かせないものです。
現代社会は、頭皮の凝りやすい環境にあるといえそうですね。
豊田 先生の話をお聞きしながら、そんなことを感じました。
頭皮をやわらかくする方法(頭皮マッサージ)
サロンのフェイシャルエステでは、頭皮もやわらかくします。それだけで、フェイスラインがシュッとなって、顔が引き上がる方も少なくありません。
ご自分でも簡単にできる頭皮マッサージの方法をご紹介します。
1. 前頭筋のマッサージ
まずは、前頭筋(ぜんとうきん・おでこのあたりにある筋肉)をやわらかくする方法です。
前頭筋は、頭皮の中でも、顔にいちばん近い場所にあります。そのため、前頭筋をやわらかくすると、顔を引き上がる効果が高いです。
マッサージの方法は、手の手根(親指の付け根あたり)を髪の生え際に置いて、くるくると円を描くように回します。
2. 側頭筋のマッサージ
前頭筋をやわらかくしたら、そのまま手を耳の上あたりに移動して、同じように手根で円を描くように回します。
これによって、側頭筋(そくとうきん)をやわらかくすることができます。
編集部のコメント
「キレイの先生」編集部です。
このサイトでも、側頭筋については何度か取り上げてきました。
側頭筋は、咀嚼筋(そしゃくきん)のひとつで、咀嚼するときに使う筋肉で、下顎を動かす働きがあります。
下の図のような場所にあります。
側頭筋は、食いしばりの癖などで凝ってしまうと、下顎を支えられずに、フェイスラインがたるむ原因になります。
そのため、側頭筋をやわらかくすることで、リフトアップの効果があります。
「側頭筋のコリをほぐす!リフトアップの側頭部マッサージ2つ」でも、側頭筋をゆるめる方法をご紹介していますので、合わせてご覧になってみてください。
3. 頭皮全体のマッサージ
美容院で、頭をつかんで揉み込むようなマッサージを受けたことがあると思います。
それと同じように、両手を「パー」に開いて、指で頭をワシャッとつかみ、円を描くようにして回すマッサージも、頭皮をやわらかくするのに効果があります。
4. 髪の毛を引き上げる
髪の毛をつかんで引き上げることも、刺激によって血流が良くなり、頭皮をやわらかくすることにつながります。
「痛気持ち良い」くらいの力で引き上げましょう。
5. 後頭骨のマッサージ
首の後ろ側に、頭との境目にくぼみがあると思います。
そこを押して、「後頭骨(こうとうこつ・頭蓋骨の後ろの底になっている骨)」に刺激を与えることも、頭皮をやわらかくするのに良いです。
頭皮マッサージを楽にする方法
これらの頭皮マッサージを、全体で5分くらい行うのが目安です。
ただ、手を上げたままの姿勢では、疲れてしまうと思います。
そこで、楽に頭皮マッサージを行う方法があります。
机に肘をついて、身体を傾けて、マッサージしたい頭皮の場所に手を置きます。その状態で腕を動かせば、頭の重みで頭皮マッサージをすることができます。
例えば、側頭筋のマッサージは、横になって耳の上あたりに手を置き、軽く上半身を動かすだけで行うことができます。これなら、テレビを観ながらマッサージすることもできますね。
6. 頭皮をやわらかくする方法(耳マッサージ)
先程、血流の滞りが、筋肉のコリの原因になることはお話ししました。そのため、血流が良くなれば、頭皮をやわらかくすることにもつながります。
それには、両耳を引っ張ったり、回したり、餃子のように丸めたりして、マッサージをすることも効果があります。
耳にはツボが110個あるとされ、耳をマッサージすることで、全身に刺激を与えることができ、血流の改善につながります。
耳をマッサージすると、耳がやわらかく温かくなるのが感じられると思います。
まとめ
「キレイの先生」編集部です。
皆さまも、頭皮を指で押さえて動かしてみてください。きちんと頭皮は動きますか?
「動きが良くないな…」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
頭皮のコリは、顔のたるみの原因にもなります。
そのときは、頭皮をやわらかくする方法をお試しになってはいかがでしょうか? ご自宅でちょっとした時間にできる簡単な内容です。
豊田 先生の後編の記事は、「表情筋の衰えから来るたるみ」がテーマです
今回とは、アプローチする場所も方法も違いますので、こちらも是非ご覧ください。
* 豊田 先生の後編の記事は、下からご覧ください。
(取材:「キレイの先生」編集部 文:Aroma room Perch 豊田 知理 先生、「キレイの先生」編集部)