「キレイの先生」編集部です。
今回のテーマは、「混合肌」についてです。
東京都大泉学園 都心の隠れ家 La chou-chou の居木 史子 先生にインタビューさせていただきました。
混合肌は、顔の中で、乾燥している場所とオイリーな場所が混在している状態をいいます。
顔全体的には乾燥しているけど、Tゾーンはオイリーという方もいらっしゃると思います。
混合肌を改善するには、スキンケアでの保湿はもちろんですが、オイリーな場所でも油を取りすぎないことも大切だといいます。
混合肌の原因と改善方法について、居木先生に教えていただきました。
目次
混合肌の原因
・混合肌とは乾燥とオイリーが混在した肌タイプ
・混合肌は肌バランスが崩れる30歳前後になりやすい
・混合肌だと思っても実は違うケースもある
・混合肌は生活習慣の乱れなどが原因になる
混合肌の改善方法
・化粧水は肌がモッチリするまで重ね付けするなど
・クレンジング・洗顔では皮脂を落としすぎない
・混合肌の改善には生活習慣を整えることも大事
混合肌の原因
混合肌とは乾燥とオイリーが混在した肌タイプ
居木先生、よろしくお願いします。
今回のテーマは、「混合肌」です。
まずは、混合肌とは、どんなお肌のことをいうんですか?
混合肌は、肌タイプが異なるものが…例えば、乾燥肌、普通肌、脂性肌(しせいはだ・オイリー肌)などの異なるタイプが、お顔に混在していることをいいます。
混合肌は、やはり、その中では乾燥肌と脂性肌が混在しているケースが多いんですか?
そうですね、混合肌のタイプは、その方によってまちまちですが、乾燥肌と脂性肌が混在しているタイプが多いです。
顔の中では、どんな場所が乾燥しやすくて、どんな場所がオイリーになりやすいですか?
Tゾーンがオイリーで、Uゾーンが乾燥する、といった方が多いですね。
それは、皮脂腺(ひしせん・毛穴の中にある器官で油分の皮脂を分泌する)が多いか少ないかが関係しています。
Tゾーンは、皮脂腺が多いのでオイリーになりやすいです。
逆にUゾーンは、皮脂腺が少なく皮脂が出づらいので、乾燥しやすいです。
皮脂について
皮脂は、皮膚の表面で汗などの水分と混ざり合って天然の保護膜「皮脂膜」を作ります。皮脂膜は、皮膚の水分が蒸発しないように防いだりする役割があるため、皮脂腺が少なくない場所はお肌も乾燥しやすいです。
混合肌とは
(一般的に多いタイプ)
・Tゾーン:オイリー
・Uゾーン:乾燥
混合肌は肌バランスが崩れる30歳前後になりやすい
先生のサロンのお客様にも、混合肌の方はいらっしゃいますか?
そうですね、混合肌がハッとするくらい目立つ方はあまり思い浮かびませんが、季節によって、ちょっと乾燥しがちになったりオイリーになったりする方はいらっしゃいますよ。
それは、冬はお肌が乾燥して、夏はオイリーになるということですか?
はい、そうです。
混合肌は、生まれついての肌質なんですか?
そういったこともありますが、どちらかというと、年齢によって肌質が変わるので、それに伴って混合肌に変わってくることもあります。
それは、どういうことですか?
年齢とともに、お肌の水分量と皮脂の量が崩れることによって、結果的に混合肌に変わってきたりします。
それは、何歳くらいから、そういったことが起こりやすくなるんですか?
お肌の水分量と皮脂の量のバランスが乱れる分岐点が、30歳前後ですので、そのくらいに、お肌の水分量が減ってきて、混合肌の方が増えてくる印象があります。
実際、主訴(しゅそ・主なお悩み)として混合肌を挙げられる方は、その年代の方に多いです。
ちなみに、それ以降は、肌質はどう変化していくんですか?
年を取るほど、混合肌の人は増えていくんですか?
いいえ、逆に、それ以降は、皮脂の分泌も減ってくるので、乾燥肌に傾きがちになっていきます。
混合肌だと思っても実は違うケースもある
それから、ご自身では混合肌と思っていても、実は違っているケースもあります。
それは、皮脂の分泌がどうして増えるのか、ということも関係しています。
人間の身体には、恒常性(こうじょうせい・一定の状態に保とうとする作用)があります。
ですので本来は、皮脂の分泌も一定の量で止まるものです。
ただ、油が出ているからといって、油を取りすぎてしまい肌表面に皮脂が足りなくなっている状態ですと、身体が皮脂を「出そう、出そう」とします。
それによって、皮脂の分泌が増えてしまう場合もあります。
後は、お肌に水分が蓄積されていないことも、皮脂の分泌が増える原因になります。
そうすると、皮膚の水分を蒸発させたくないので、「皮脂の分泌量を増やして、皮脂膜を作ろう」とするメカニズムが働きます。
そうしたことによっても、皮脂の分泌は増えます。
ですので、「お顔が脂ぎっているな…」と思っても、それが実は乾燥肌から来ているケースもあります。
いわゆる「インナードライ(肌表面はオイリーでも内側は乾燥している)」の状態ですね。
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混合肌は生活習慣の乱れなどが原因になる
日々の生活習慣で、混合肌の原因になることはありますか?
基本的なことですが、乾燥しがちな環境に身を置いていると、お肌の乾燥も進みます。
特にオフィスなどは一年中空調が効いているので、お肌も乾燥しやすいですよね…。
はい、そうですね、それに、紫外線を受けることによっても、お肌はダメージを受けます。
喫煙がすぎること・アルコールの飲みすぎ・食生活が傾くことなども、お肌には良くありません。
それから、外部環境によるところもありますよ。
例えば季節の変わり目は、お肌がゆらぎやすいですよね。
身体の内部の原因としては、ホルモンバランスや自律神経の乱れもそうですし、女性は生理周期にもお肌の状態が左右されます。
後は、ストレスも関係してきます。
スキンケアという点では、誤ったスキンケア…例えば、クレンジング・洗顔で皮脂を落としすぎてしまうことも、混合肌の原因になります。
先程のお話でも、肌表面に皮脂が不足していると、皮脂の分泌が増える原因になるとのことでしたもんね。
はい、それから、スキンケアで摩擦を起こしてしまうことも、お肌には大きな負担になります。
それに、お肌に合っていない化粧品を使用することも、混合肌の原因になってきますよ。
混合肌の原因
・乾燥しがちな環境に身を置く(例えば、空調の効いているオフィスなど)
・紫外線
・生活習慣の乱れ(過度な喫煙、アルコールの飲みすぎ、食生活の乱れ、など)
・季節の変わり目による肌のゆらぎ
・ホルモンバランスや自律神経の乱れ(生理周期による影響も)
・ストレス
・誤ったスキンケア(過度なクレンジング・洗顔、肌摩擦、肌に合っていない化粧品の使用、など)
など
混合肌の改善方法
先生のサロンでは、混合肌を改善するのに、どんな施術・ケアが効果的ですか?
トリートメント(マッサージ)を行うことで、末梢(まっしょう)神経が開いて血流が良くなります。
そうすると、お肌に栄養が行き渡りますから、水分量や皮脂の量のバランスが整うことにもつながります。
そうすると、フェイシャルのマッサージだけでも、混合肌に良さそうですね(笑)。
はい、トリートメントは、お肌の水分と皮脂量のバランスを整えるといった点でも有効です。
それによって、お肌の力も付いてきますね。
化粧水は肌がモッチリするまで重ね付けするなど
混合肌を改善するのに、化粧水やクリームなどのポイントはありますか?
ご自宅では、オイリーになりやすいTゾーンと、乾燥しやすいUゾーンで、スキンケア化粧品を使い分けることは難しいと思います。
そうですね、それは正直、少し面倒かもしれません…(苦笑)。
ですので、普段使いのスキンケア化粧品で、お手入れの方法に少し手をかけてあげるといいですよ。
混合肌には、水分をしっかり保湿してあげることも大事で、化粧水もたっぷり付けてあげたいです。
それには、化粧水は複数回付けてあげることをおすすめします。
化粧水を重ね付けするということですね?
はい、まずはいちど、化粧水をハンドプレスでお肌にしっかりと入れ込みます。
それでその後に、2回、3回と、お肌が十分にうるおうまで化粧水を入れ込んであげます。
お肌に水分が十分入り込むと、お肌がモッチリしてきて、ハンドプレスをしたときに手の平がくっつく感じがおわかりになるはずです。
化粧水は、そこまでしっかり入れ込んであげましょう。
それで、お手入れの最後は、クリームや乳液でふたをします。
ちなみに、混合肌でオイリー場所にも、乳液・クリームは付けたほうがいいんですよね(笑)?
はい、もちろんです(笑)。
乳液・クリームを付けないと、化粧水で与えた水分が蒸発しやすくなります。
ですので、乳液・クリームできちんとふたをすることは大事ですよ。
その上で、乾燥が気になる場所には、乳液・クリームを重ね付けしてあげるのもいいですね。
オイリー肌の改善方法
(化粧水やクリームなど)
・化粧水は、肌が十分にうるおうまでハンドプレスで重ね付けする(肌がモッチリして、手の平が肌にくっつくまで)
・スキンケアの最後は、乳液・クリームでふたをする(特に乾燥が気になる場所は重ね付けするのも良い)
オイリーケアに美容家がみずみずしさに驚いた洗顔後ミルク!
キレイの先生 ブースターミルク
みずみずしいミルクでうるおいが肌奥までギュッと引き込まれる!(サロン結香 矢澤 ともみ 先生)
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クレンジング・洗顔では皮脂を落としすぎない
混合肌を改善するのに、クレンジング・洗顔のポイントはありますか?
まずは、お肌を強く触らずに摩擦を控えることです。
「皮脂を取ろう」と思っても、力を入れずこすらないようにして洗っていただきたいです。
それに、クレンジング・洗顔はあまり時間をかけずに手早く済ませるようにしましょう。
それは、長時間のクレンジング・洗顔は、皮脂を取りすぎてしまうからですね?
はい、そうです。
それから、クレンジングは、洗浄力のハードなものは避けて、ミルクやクリームタイプをお使いになるのがおすすめです。
クレンジングの中では、ミルクやクリームタイプは洗浄力が優しいといいますよね。
はい、それで、クレンジングは、商品に書かれている適量をきちんと使っていただきたいです。
クレンジング料の量は、少なすぎても多すぎても良くありません。
洗顔は、十分に泡を立ててお肌を泡で包むようにして行います。
それで、洗顔のときは、ぬるま湯を使用します。
お顔をすすぐときの水が冷たすぎると汚れが落としづらいですし、熱すぎると必要な皮脂まで取りすぎてしまいやすいです。
そして最後に、タオルで水気を拭き取るときは、押し拭きがおすすめです。
そこでも、摩擦には気を付けていただきたいです。
オイリー肌の改善方法
(クレンジング・洗顔など)
・クレンジング・洗顔は摩擦が起きないように行う(タオルドライも押し拭きがおすすめ)
・長時間のクレンジング・洗顔は控える
・クレンジングはミルク・クリームタイプがおすすめで、適量を使用して行う
・洗顔は、十分に泡立てて行う
・顔をすすぐときは、ぬるま湯を使用する
など
混合肌の改善には生活習慣を整えることも大事
混合肌を改善するのに、生活習慣で心がけたいことはありますか?
基本的なことですが、生活習慣を整えることは、とても大事です。
睡眠をきちんと取り、バランスのいい食事をして、ストレスをためず、適度な運動を取り入れる、といったことですね。
混合肌を改善するには、スキンケアでのお手入れもそうですが、そういったことも大事になりますよ。
編集部の選ぶ混合肌におすすめの化粧品
「キレイの先生」編集部です。
ここまでが、居木先生の取材記事です(先生、ありがとうございました!)。
ここからは、編集部の選んだ混合肌におすすめの化粧品をご紹介します。
キレイの先生 ブースターミルク
うるおいを抱えて乾燥知らずに!美容家も驚く洗顔後すぐのミルク
この『キレイの先生』に登場した美容のスペシャリストの先生方と開発した、洗顔後の最初のミルクです。
みずみずしいミルクが肌をふっくらとやわらかくして、うるおいを肌の奥までグングン引き込み、肌の水分保持成分の「セラミド」と「天然保湿因子」がそのうるおいを抱き込んで乾燥知らずのウルウル透明肌に導きます。
●内容量:30mL
●通常価格:税別2,980円
開発協力者の声

みずみずしいミルクがうるおいを肌奥でギュッと抱えて乾燥知らずのフワフワ肌に!
まずは、ミルクのイメージを裏切るようなみずみずしさにびっくりしました。乾いたスポンジに水分が入っていくみたいにうるおいが肌の奥にギュッと引っ張られて、そのままでいても乾燥を感じません! 肌が水分をきちんと抱え込めるようになって、やわらかくフワフワの肌になって透明感も出て感謝しています(笑)。
* 個人の感想で、効果・効能を保証するものではありません。
まとめ
今回のインタビューで挙がった、混合肌を改善するための方法をまとめます。
1. 化粧水は、肌が十分にうるおうまでハンドプレスで重ね付けする
2. スキンケアの最後は、乳液・クリームでふたをする
3. クレンジング・洗顔は摩擦が起きないように行う
4. 長時間のクレンジング・洗顔は控える
5. クレンジングはミルク・クリームタイプがおすすめで、適量を使用して行う
6. 洗顔は、十分に泡立てて行う
7. 顔をすすぐときは、ぬるま湯を使用する
8. 生活習慣を整える(十分な睡眠、バランスの良い食事、ストレスをためない、適度な運動、など)
混合肌を改善するには、スキンケアでしっかりと保湿を行いつつ、オイリーな場所も皮脂を取りすぎないことが大切といえそうです。
顔が全体的に乾燥しているけど、Tゾーンのべたつきが気になるときなどは、居木先生のアドバイスを意識してスキンケアに取り組んでみてはいかがでしょうか?
* 2018年5月10日に公開した『混合肌を改善したい!スキンケアなどのコツ14個!セラピストに聞く』を再編集しました。