「キレイの先生」編集部です。
アロママッサージは、仕事の合間に受けるものじゃありません。
先日、アロマサロンでの取材中、先生のご厚意でアロマトリートメント(マッサージ)を体験させていただきました(仕事をさぼったわけじゃありませんよ!)。
本当にいいんですよね…。先生のマッサージも本当に気持ちいいんですが、マッサージオイルから香るアロマの香りだけでも癒されます。
おかげでトリートメント中は熟睡してしまいました。身体の芯からリフレッシュできたのはいいんですが、その日は身体が完全にオフモードになって、会社に戻ってからも仕事になりませんでした。
やっぱり、アロママッサージを受けるのは、仕事のないときがいいですね…。
当たり前ですがマッサージは、一朝一夕で先生の技術を真似することはできません。でも、それに使うオイルは、ご自宅でも再現することができます。
このサイトでもこれまで、何人かの先生に、アロママッサージオイルの作り方を教えていただきました。
作り方は本当に簡単です。
元の記事へのリンクもありますので、是非そちらと合わせてご覧になってみてください。
目次
アロママッサージオイルの作り方
・材料
・作り方
キャリアオイルの種類
・その他1. 太白ごま油
・その他2. シアバター
アロママッサージオイルの作り方
このサイトで取材するようになって知ったことのひとつが、アロマ(精油)の奥深さと魅力です。
精油は、植物の有効性分を抽出したオイルです。エッセンシャルオイルともいいますね。よく知られているところでは、ラベンダーやローズマリーあたりでしょうか。それ以外にも、たくさんの種類があります。
そんな精油を使ったマッサージが、「アロママッサージ」です。
材料
ただ基本的に、精油をそのままマッサージに使うことは推奨されていません*。それは、お肌に直接つけるには、精油は刺激が強いからです。
そのため、その濃度を薄める(希釈する)必要があります。
そこで使うのが、「キャリアオイル(植物油)」と呼ばれるものです。ホホバオイルやアルガンオイルなどが、これに当たります。話題のココナッツオイルもそうですね(キャリアオイルにどんな種類があるかは後程、ご紹介します)。
アロママッサージオイルとは、精油をキャリアオイルで希釈したもののことをいいます。つまり、この2種類をブレンドしたものです。
作り方は本当に簡単で、それぞれの必要な分量を用意して、ただ混ぜ合わせるだけです。
ビーカーと撹拌棒があると尚いいですね。
* 精油の中には一部、化粧品登録されているものもあります。それらは、お肌に直接つけることができます。
作り方
Aroma tamayura(たまゆら) の中楠 順子先生には、それぞれの分量を下記のように教えていただきました*1。
25mLを作るときの分量です。
・キャリアオイル 25mL
・精油 10~12滴
精油は1滴で約0.05mLです。希釈率は約2%が目安とのことでした。
アロママッサージオイルは身体にはもちろん、フェイスマッサージにもお使いいただけます。
MAISON DE KIRAKIRA の福山 雅 先生は、フェイスマッサージ用に作るときは、希釈率を少し低めに抑えることをおすすめされていました*2。
下記は、上と同じ25mLのマッサージオイルを作るときの分量の目安です。
・キャリアオイル 25mL
・精油 2~3滴
希釈率は約0.5%が目安です。
この希釈率をご参考に、あとは作る量に合わせて、それぞれの分量を変えてみてください。
では、作り方です。これは本当に簡単で、精油とキャリアオイルを混ぜ合わせれば出来上がりです。
1)
キャリアオイルをビーカーなどに入れ、そこに精油を加えます。
2)
撹拌棒などで混ぜ合わせる。
作ったアロママッサージオイルは、基本的に早めに使い切るようにしましょう。時間がたつと、酸化してしまいます。
保存するときは、遮光ビンが便利です。マッサージオイルを作るとき、初めから遮光ビンに材料を入れて混ぜ合わせると、そのまま保存ができて楽チンです。
保存は、日の当たらない冷暗所に置いておきます。材料のオイルの種類にもよりけりですが、1ヶ月くらいで使い切るようにしましょう(キャリアオイルの中には、酸化しやすいものもあります。それをお使いになるときは保存期間にはお気をつけください)。
*1 中楠 先生の記事は、「顔にも使える!簡単手作りマッサージオイルの作り方・使い方」をご覧ください。マッサージオイルの作り方、そしてフェイスマッサージでの使い方をご紹介いただいています。
*2 福山 先生の記事は、「エッセンシャルオイルの使い方!肌には美容オイルとブレンド」をご覧ください。
キャリアオイルの種類
では、アロママッサージオイルを作るのに、どんなキャリアオイルが使えるのでしょうか?
福山 先生の記事でその種類をご紹介いただいているので*、そちらから一部を抜粋しながらまとめさせていただきます。
■ ホホバオイル
ホホバオイルは、キャリアオイルの代表格ではないでしょうか?
これまでの取材の中でも、アロマを希釈するキャリアオイルに使用されているエステサロンさんは少なくありませんでした。
テクスチャもなめらかで、使いやすいオイルだと思います。
ホホバオイルは、下記のような効果があります。
ホホバオイルの中のワックスエステルという成分が、お肌の角質層にも含まれる成分なので、お肌にスッとなじみやすく、お肌の内側から滑らかにしてくれます。
美容オイルの種類とおすすめ使い方!オイルの効果の説明付き
MAISON DE KIRAKIRA 福山 雅 先生
■ アルガンオイル
美容効果のとても高いオイルとして知られていますね。その分、価格も他のオイルと比べ、ややお高めです。
テクスチャはちょっとトロッとしているのが特徴です。
「MAISON DE KIRAKIRA」さんでは、美容効果の高さから、フェイシャルのメニューにアルガンオイルを取り入れているそうです。
アルガンオイルは、下記のような効果があります。
ビタミンEが豊富に含まれ、抗酸化作用もあるため、シミやしわの出来にくい若々しい肌を作ります。
また、お肌のくすみやざらつきを柔らかくしてくれる作用もあります。
美容オイルの種類とおすすめ使い方!オイルの効果の説明付き
MAISON DE KIRAKIRA 福山 雅 先生
■ マカダミアナッツオイル
マカダミアナッツオイルは、お肌への浸透がいいオイルです。
「マカダミアナッツオイル」という名前から、「甘い香りがするのかな」と勝手な想像をしていました(マカダミアチョコレートが頭にあったんですね。食いしん坊でお恥ずかしいです)。
香りは、ほのかにナッツ独特の香りがします。
テクスチャはなめらかで、個人的に好きなオイルです。
マカダミアナッツオイルは、下記のような効果があります。
マカダミアナッツオイルは、お肌と同じ成分(パルミトレイン酸)を20%以上含んでおり、老化防止をサポートしてくれます。
美容オイルの種類とおすすめ使い方!オイルの効果の説明付き
MAISON DE KIRAKIRA 福山 雅 先生
■ ココナッツオイル
人気のココナッツオイルも、アロマを希釈することができるキャリアオイルです。これは、食用としても人気が高いですね。
ココナッツオイルは、下記のような効能があります。
ラウリン酸を豊富に含んでおり、高い抗菌作用と免疫力を強化してくれる作用があるので、吹き出物などのケアにもお勧めです。
美容オイルの種類とおすすめ使い方!オイルの効果の説明付き
MAISON DE KIRAKIRA 福山 雅 先生
その他1. 太白ごま油
エステサロンの先生方に取材をしていると、「え、それもマッサージオイルの基材*1に使えるんですか?」と驚くことがあります。
個人的に驚きが大きかったのが、ごま油です。
といっても基材になるのは、一般的な食用の香りのいいものではなく、「太白ごま油」というものです。太白ごま油は、生のごまから圧搾されています(それに対して、一般的なごま油は、焙煎したごまから圧搾されています)。
太白ごま油について話をお聞きしたのは、エステ&アーユルヴェーダサロン ROSA の鈴木 まり 先生です*2。
ごま油はアーユルヴェーダ*3では、一般的に使われているオイルだそうです。「エステ&アーユルヴェーダサロン ROSA」さんでも、トリートメント(マッサージ)には、太白ごま油をベースにしたオイルをお使いになっていました。
太白ごま油にアロマを希釈するときは、まず太白ごま油を加熱処理(キュアリング)し、それが冷めてからアロマを加える必要があります。
太白ごま油は、デトックス効果が高く、リノール酸やオレイン酸といった栄養も豊富なのが、特長だそうです。
*1 基材とは、ベースになる物質や液体のことをいいます。
*2 鈴木 先生の記事は、「太白ごま油のデトックス効能!うがいやスキンケア等の使い方」をご覧ください。太白ごま油をマッサージオイルの基材とするときの使い方や、活用方法をご紹介いただいています。
*3 アーユルヴェーダは、インドの伝統医療です。世界最古の世界最古の医療体系ともいわれています。
その他2. シアバター
そしてもうひとつ、先生の話をお聞きして「これは今度試してみなきゃ」と思ったのが、シアバターです。
シアバターは「バター」ですから、液体ではなく固形物です。ただ、手でこするだけで、その摩擦熱で液体に戻ります。
シアバターについては、Active Relaxation SPACE の桑田 文子 先生に話をお聞きしました*1。
「Active Relaxation SPACE」さんでは、トリートメントオイルのベースにお使いになってします。まずは、シアバターを溶かしてから、アロマを加えられるそうです。
ちなみに、アロマを加えたシアバターが常温で固形化したら、それはそのままクリームとしてもお使いいただけます*2。
シアバターはそれ一本でも、保湿力が高くて、顔と身体に両方使うことができます。
アロマを希釈する基材にお使いになるのも、おすすめです。
*1 桑田 先生の記事は、「シアバターの効果!とにかく便利で顔だけでも使い方たくさん」をご覧ください。シアバターの豊富な使い方がご紹介されていて、そちらも是非ご覧いただきたい内容です。
*2 シアバターを使った手作りクリームについては、「シアバターの手作り万能クリームの作り方!アロマとブレンド」で作り方をご紹介しています。こちらも合わせてご覧になってみてください。
アロマの種類
アロママッサージオイルの主役は、やはりアロマ(精油)です。
精油は本当にたくさんの種類がありますが、どの先生に「おすすめの精油はありますか?」とお聞きしても、返ってくる答えは一緒です。
それは、ご自分の好きな香りの精油をお選びいただくことです。それが、自分の身体が必要としているものなんだそうです。
先生方もトリートメントの際は、お客様に何本かの精油をかいでいただき、お客様が「これがいい」とお選びになったものを、オイルにブレンドされたりしているそうです。
とはいえ、ご自宅で何本もの精油をご用意するのは大変なので、ここでは定番のものをいくつかご紹介させていただきます。
■ ラベンダー
アロマの定番中の定番と言っていいでしょう。まずは、ラベンダーです。「これを1本、お家に置いておくと、何にでも使えるから本当に便利」とおっしゃっていた先生もいらっしゃいました。
ラベンダーは、その花と葉っぱから抽出されます。
心を落ち着かせる香りで、安眠作用があります。また、抗菌作用もあるため、ニキビや吹き出物などのケアにもお使いいただけます。
■ ローズマリー
ローズマリーも、人気のある定番オイルです。ローズマリーの葉っぱから抽出されます。
気分をすっきりさせる香りで、やる気や自信をなくしているときにおすすめです。
また、筋肉痛のときにもいいそうです。
■ ティートゥリー
これはもしかしたら定番とは言えないかもしれませんが、私が大好きなので、ご紹介させてください。ティートゥリーです。
ティートゥリーの樹木から抽出されます。私のボキャブラリーが少なく、香りをうまく言葉にできず申し訳ないのですが、優しい木の香りがします。甘いというよりも、さわやかな感じです。少し薬っぽいところもあるので、好き嫌いが分かれるようです。
その香りには、気持ちを冷静にさせる作用があるといわれています(私はいつも気持ちが乱れているということでしょうか…)。
こちらも、抗菌作用の高いアロマです。
■ フランキンセンス
フェイスマッサージ用にマッサージオイルをお作りになるなら、おすすめなのが、フランキンセンスです。
これも定番のアロマとは言えないかもしれません。ただ、化粧品の原料にもよく使われ、アンチエイジングの精油として知られています。
フランキンセンスは、その樹木から抽出され、心を落ち着かせる香りが特徴です。
ここで挙げたアロマは、ほんの一部分です。
例えばオレンジやグレープフルーツなど、柑橘系のアロマも人気があります。これらを嫌いな方は、あまり見たことがありません。ちょっとリッチな気分になりたいときは、ローズもいいですね。
他にも、まだたくさんの種類があります。私では、ご紹介しきれないほどです。
先生方のおっしゃるように、アロマは「ご自分の好きなもの」をお選びになるのが、いちばんです。
色々なアロマの香りをかいでみて、ご自分のお気に入りを見つけてください。
まとめ
アロママッサージオイルについて、ある先生がおっしゃっていて、「それはいいな」と思ったことがあります。
それは、あらかじめ少量で何種類か作っておくんです。例えば、「これはホホバオイルとラベンダーで、こっちはココナッツオイルとフランキンセンス…」といった感じです。
それで、その日の気分で使うものを変えていきます。効果でお選びいただいてもいいですし、香りで選ぶのも楽しいです。
自分でマッサージオイルを作ると、そんな楽しみ方もできます。
私もこのサイトの取材を通じて、手作り化粧品の魅力を知りました。作るのも面白いですし、使うのにも愛着が出ます。
今回は、これまでの取材の中から、アロママッサージオイルの作り方にまとめてみました。ご興味のある方は、是非ご参考にしてみてください。