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40代の肌とスキンケア!美肌を作るのに知っておきたいこと

本日のキレイの先生

島田 有子 先生

40代の肌とスキンケア!美肌を作るのに知っておきたいこと

「キレイの先生」編集部です。

お肌の潤いが…。ハリが…。

年をとると、お肌も悩みが増えていきます。私たちのお肌の中ではどんな変化が起きているのでしょうか? どうしてお肌の悩みが増えるのでしょうか?

それを知っておくと、スキンケアのヒントにもなるはずです。

今回そんな疑問にお答えいただいたのが、イディア の島田 有子 先生です。「イディア」さんはエイジングケア専門のエステサロンです。

お客様は40歳以降の方が多いそうですから、40代のお肌について教えていただくのには、ぴったりの先生です。

40代のお肌とスキンケアについて、島田 先生に話をお聞きしました。

目次

40代からの肌について
・女性ホルモンの減少
・代謝の低下
・水分保持力の低下
・その他(ほうれい線)

40代からの美肌作りに大切な3つのこと
・1) 血行
・2) 睡眠
・3) 栄養(タンパク質・油分)
・3) 栄養(大豆イソフラボン)

40代からのスキンケア
・化粧品
・洗顔
・エステサロンのすすめ

健康診断のすすめ

まとめ

40代からの肌について

女性ホルモンの減少

40代の肌

40代のお肌の状態について、いくつかの視点からみていきたいと思います。

まずは、女性ホルモンです。

女性ホルモンは美肌にも大切な要素で、お肌においても、下記のような「女性らしさ」を作る働きがあります。

・潤い
・ツヤ
・ハリ
・透明感
など

女性ホルモンの分泌量のピークは、20代前半から半ばとされています。それ以降、分泌量は減少していきます。

そして、閉経を迎えると、女性ホルモンの分泌もほぼなくなってしまいます。閉経の平均年齢は約50歳といわれています。

その前後10年間が「更年期」に当たります。そのため、45歳くらいから更年期に入る方が多くなります。

すると、40代前半はプレ更年期ともいえます。

閉経の時期には個人差がありますから、30代後半(38歳くらい)からプレ更年期に入る方もいらっしゃいます。

私自身は47歳で閉経しました。つまり、42歳から更年期に入ったということです。

更年期に入ると、女性ホルモンの分泌量の減少はさらに進みます。

40代になりお肌の調子も下がり気味になるのは、この女性ホルモンの減少も関係しています。

ただ、閉経して女性ホルモンの分泌がほとんどなくなっても、心配しすぎたり、悲観的になったりする必要はありません。

きちんとケアしてあげれば、十分にきれいなお肌でいられます。

*  編集部の補足:
女性ホルモンとお肌の関係については、島田 先生の過去の記事でご紹介いただきました。そちらも合わせてご覧になってみてください。

女性ホルモンの基本のき【女性ホルモンを学ぶ 前編】

乾燥やハリ不足など肌老化も【女性ホルモンを学ぶ 中編】

女性ホルモンに悪い生活習慣【女性ホルモンを学ぶ 後編】

代謝の低下

40代の代謝

年をとるにつれ、代謝も低下していきます。お肌のターンオーバー(生まれ変わり)も、代謝のひとつです。

お肌の細胞は基底層(*1)で作られて、約14日間かけて角質層(*2)に上がっていきます。そして、また約14日間かけてお肌の表面に上がって最後は、はがれ落ちていきます。

この28日間が、ターンオーバーの基本的な周期です。

ただ、年をとるにつれ、この周期が長くなります。40代以降は30~40日、50代以降はそれ以上かかるといわれています。

ターンオーバーの周期が長くなると、シミなども目立ちやすくなってしまいます。

シミは紫外線の防御反応です。ほとんどの方はお肌をよく見てみると、黒い点々としたものがあると思います。シミの元ともいえます。それが固まりになって濃くなると、シミになります。

通常、ターンオーバーがしっかり働いていると、黒い点々ははがれ落ちます。

しかし代謝が低下すると、その点々がはがれ落ちずに、シミにつながりやすくなってしまいます。

また、ターンオーバーがきちんと働いている場所と、働きが悪くなっている場所があると、角質層が乱れてお肌の表面が凸凹してしまい、それがくすみの原因になります。

*1 編集部の補足:基底層とは
お肌は、「表皮」・「真皮」・「皮下組織」という組織で構成されています。
表皮がもっとも表面の組織になるのですが、表皮はさらに4つの層で構成されています。そのもっとも奥にある層を「基底層」といいます。

*2 編集部の補足:角質層とは
表皮の4つの層の内、表面にある層を「角質層」といいます。これは、古い肌細胞の層で、新しい肌細胞に押し出されるようにして、はがれ落ちていきます。

水分保持力の低下

お肌の水分保持力も、年をとるにつれて低下します。

お肌の潤いが減ってくると、それまでの小じわが大きなしわにつながりかねません。笑ったときのしわも、顔に残りやすくなります。

ティッシュとノートを想像してみてください。折り曲げたとき、どちらが折り目は残りやすいでしょうか? ティッシュには、ほとんど折り目は残らないと思います。それは、紙の繊維に含まれている水分が、ティッシュの方が多いためです。

お肌もそれと同じです。

お肌の潤いが減るとその分、しわなども出やすくなってしまいます。

その他(ほうれい線)

40代以降のお客様に多いお肌の悩みのひとつが、ほうれい線です。

ほうれい線は、口と頬の筋肉の境目です。口の筋肉に、頬の筋肉が乗っているようなイメージをしてください。

口の筋肉は話したり食べたりして、よく使われます。それに対して、頬の筋肉はそれほど使われるわけではありません。

筋トレを想像するとお分かりいただけると思いますが、筋肉は使わないと衰えていきます。

あまり使われない頬の筋肉が、衰えてたるんでくるとほっぺが垂れてきて、ほうれい線が目立つようになってしまいます。

美肌作りに大切な3つのこと

美肌作りに大切な3つのこと

40代以降、美肌を作るために、特に大切なことあります。それが、下記の3つです。

1) 血行
2) 睡眠
3) 栄養

1) 血行

先程ご紹介した女性ホルモンも、血液を通じて全身に運ばれます。代謝に必要な栄養もそうですね。

その他にも、身体に必要な酸素や水分も、血液で運ばれています。

つまり美肌を作るには、血行がとても大切です。

特に身体が冷えていると、血行も悪くなってしまうので気をつけましょう(また、血行が悪いと、身体も冷えてしまいます)。

2) 睡眠

美肌作りに大切な睡眠

お肌のターンオーバーは、睡眠中に働きます。

22:00~02:00はお肌が再生される「シンデレラタイム」といわれ、その時間帯は眠っていた方が良いとされていますね。

ただ、その時間帯だけ睡眠をとっていれば十分なのでしょうか?

私は、できれば最低でも6時間は、質の良い睡眠をとっていただきたいと思っています。

それは、代謝には約6時間必要といわれているためです。

私自身、現在は夜の21:30には床に就き、朝の4:30に起きるという朝型の生活に切り替えています。

3) 栄養(タンパク質・油分)

筋肉や皮膚をはじめ、毛髪やツメ、骨などの他、ホルモンや抗体といった、人体の固形成分の約50%は、タンパク質が占めています。

そのため、食事でタンパク質をしっかり摂ることも大切です。

タンパク質は身体を温めるのにも良いですね。身体が温まると、代謝も向上します。

「ダイエットでお肉を食べない」といった話もお聞きしますが、タンパク質を摂るという点でも、お肉は適度に食べるようにしましょう。

また、年をとると皮脂の分泌量も減少します。

毛穴から分泌された皮脂は、汗などの水分と混じって皮脂膜を作り、お肌をカバーしています。

それがお肌の中の水分が蒸発するのを防ぐ働きもありますから、皮脂が減るということは、それだけ乾燥しやすくなるということです。

そのため、食事で油分を摂ることも大切です。

その油分が皮脂にもなりますから、料理にお使いになるときはオリーブオイルやごま油など、できるだけきれいな油がおすすめです。

特にコンビニやスーパーの揚げ物は、油が酸化してしまいがちです。揚げ物も、できるだけご自宅でお作りになるのが良いと思います。

3) 栄養(大豆イソフラボン)

日本と海外を比べると、更年期の症状でお悩みの方は、日本の方が少ないそうです。

その理由のひとつは、大豆製品にあるのではないかと思います。

先程ご紹介したように、女性ホルモンの分泌量は更年期に入ると減少が進み、閉経するとほとんどなくなります。更年期の症状も、女性ホルモンの減少と無関係ではありません。

そんな女性ホルモンと似た働きをするのが、大豆イソフラボンです。

日本には、醤油や味噌、油揚げなど、大豆製品が数多くあります。それが、海外に比べると更年期の症状でお悩みの方が少ないことにも、つながっているのではないでしょうか?

女性ホルモンは年をとるにつれ、量は減少します。

そのため40代以降は、食事で大豆製品を摂ることを心がけましょう。女性ホルモンは薬やサプリメントで補給する方法もありますが、私はその食事だけでも十分だと思います。

40代からのスキンケア

40代からのスキンケア

化粧品

40代以降、スキンケアで気をつけていただきたいポイントもいくつかあります。

もし、若いときから同じ化粧品をお使いになっていらっしゃるようでしたら、見直す良い機会だと思います。

年をとるにつれて、お肌の水分保持力は低下し、お肌が乾燥しやすくなります。若いときからお使いの化粧品では、保湿が足りていないかもしれません。

そして乾燥肌といっても、下記のように原因はいくつか考えられます。

・水分が不足している
・油分が不足している
など

それによって、化粧品に必要な成分は変わってきます。

乾燥肌の原因が、水分と油分のどちらの不足にあるのか、その判断基準のひとつは、髪の毛で見分けることができます。それは、人のお肌・髪の毛・ツメは、同じタンパク質で出来ているためです。

見分け方の基準は、下記を参考にしてみてください。

・ドライヘア → 水分が足りていない

・髪がなかなか乾かない → (水分は持っているので)油分が足りていない

洗顔

年をとるにつれてターンオーバーの周期は遅くなりますが、「角質を取ろう、取ろう」と洗顔しすぎるのも、あまり良くありません。

例えば、ずっとペンを握っていると、ペンだこが出来ますよね。それは、そこの部分がずっと刺激されているためです。

同じように、洗顔のしすぎはお肌を刺激し続けているということですから、お肌は固くなってしまいます。

また、角質をむきすぎると、お肌の表面が凸凹になりやすく、くすみなどにもつながりやすいです。

エステサロンのすすめ

40代になられましたら、いちどエステサロンなどに行かれるのをおすすめします。

先程、乾燥肌の原因の見分け方をご紹介させていただきました。ただそれでも、ご自分で自分のお肌を判断するのは、なかなか難しいことです。

プロがみることで、自分では気付けなかったお肌の状態も、お分かりになることもあると思います。

ケアの方法にしても、自己流が間違っている可能性もあります。

例えば、ほうれい線にしても、横に引っ張るようなケアをすると、かえってほうれい線が広がってしまいます。たるみに美容器を当てても、一定間隔の振動で筋肉疲労になり、かえって顔が疲れた感じになってしまうかもしれません。

間違った自己流のケアよりも、プロの手の方が効果的です。それもプロであれば、その方の状態に合わせてケアしていただけるはずです。

健康診断のすすめ

40代からのスキンケア

最後に、40代になられましたら、できるだけ病院で定期的に健康診断を受けていただきたいと思います。

40代以降、お肌の調子も下がり気味になりますが、免疫力も低下し病気になりやすくなります。

特に、子宮頸がん(しきゅうけいがん)には注意が必要です。私のお客様でも、30代後半~40代前半にかけて、子宮頸がんを患ってしまった方が何名かいらっしゃいました。

子宮頸がんは、ウイルスが原因になります。このウイルスは元々、私たちの身体が持っているものです。ただ通常は、身体の免疫力でがんにはなりません。ただ、年をとって免疫力が低下すると、がん化してしまいます。

子宮頸がんは早期発見できれば、一泊の入院でも対応できるようですから、定期的な健康診断がより大切になります。

まとめ

「キレイの先生」編集部です。

島田 先生のお話で印象に残ったのが、「(女性ホルモンの減少が進む更年期に入っても)心配しすぎることはないですよ」という言葉です。

生活習慣をきちんとして、しっかりケアをしてあげれば、女性ホルモンの分泌量が減少しても若々しくいられます。

島田 先生には「(私の)更年期の時期なども記事に掲載していいですよ」と朗らかに仰っていただいたのですが、そのお肌は本当にきれいでした。

40代になると、お肌の変化を感じる場面も増えるのではないかと思います。

島田 先生の仰る通り、40代になってお肌や身体のことで悩みがある方は、いちどエステサロンに足を運ばれてみてはいかがでしょうか?

プロの方の目でみていただくことで、分かることがあるかもしれません。

「イディア」さんも、40歳以上のエイジングケア専門サロンですので、おすすめです。

(取材:「キレイの先生」編集部 文:イディア 島田 有子 先生、「キレイの先生」編集部)

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