室屋先生、よろしくお願いします。

今回のテーマは、「目元ケアの方法」です。

先生のサロンのお客様にも、目元を気にされている方はいらっしゃいますか？

はい、多くいらっしゃいますよ。

当サロンのお客様はお仕事をされている方も多いので、目元のクマのお悩みも多いです。

それに、目元のたるみやシワを気にされている方もいらっしゃいます。

目元に悩みが出やすいのは、どうしてですか？

目元はお顔の中でも皮膚の薄い場所で、卵の薄皮くらいの厚さしかありません。

卵の薄皮というのは、殻の裏側についている薄い膜のことですよね。

目元の皮膚は、あのくらいの薄さしかないんですか！？

はい、ですので、例えば目周りの血流が悪くなっていると、皮膚が薄い分、その血液の色が透けてみえてクマも目立ちやすいです。

それから、目元は皮脂腺（ひしせん・毛穴のなかにある器官で油分の皮脂を分泌する）も少ない場所です。

そういった点からも、目元は乾燥しやすいといえます。

ですので目元は、お顔の中でも敏感な場所といえ、ちょっとした負担が小じわ・たるみ・色素沈着などの原因になります。

後は、スマホやパソコンの影響も大きいですよね。

特に現代社会は、スマホなどで目を酷使している方が多いです。

それにともなって目周りの血行が悪くなって酸素や栄養が行き渡りづらくなると、目元のクマやたるみを招く原因にもなります。

また目がドライアイに傾くと、まばたきの回数が増えて目周りの負担が余計に増えやすくなります。

そういったことも、目周りのお悩みに関係してきます。

日々の生活習慣で、目元悩みの原因になることはありますか？

目周りは皮膚が薄い場所ですので、アイメイクを落とすだけでも、かなりの負担になります。

特に、お顔全体のクレンジングと一緒にアイメイクを落とそうとして、負担の大きくなっているケースもあります。

例えばウォータープルーフのアイメイクは、通常のクレンジング料では落としづらいです。

それを何度もこすって落とそうとすると、お肌への負担がとても大きくなります。

それにマツエクを付けている方の中には、クレンジングできちんと落とせずに残ってしまっているケースも見受けられます。

そうした汚れが目元に残っていると、白いポチポチの稗粒腫（ひりゅうしゅ）につながる可能性もありますし、色素沈着や小じわなどの原因にもなります。

後は、花粉症やアレルギーで目元を無意識にこすったりして目元を触りすぎていると、その毎日の負担の積み重ねによって、皮膚が伸びってしまいたるみも起こりやすくなります。

皮膚は、摩擦に弱いです。

特に目元は皮膚が薄くて敏感な場所ですので、いじりすぎていると、老化が早く出やすいです。

他に、目元悩みの原因になることはありますか？

先程もお話したことですが、夜遅くまでスマホをみたりして目を酷使することによる影響もありますね。

目元をケアするのに、スキンケアでのポイントはありますか？

スキンケア化粧品にも、「目周り以外に使用してください」といったものもあります。

それは、目元は皮膚が薄くて敏感な場所のためです。

ですのでお顔全体のお手入れを行った後に、それとは別に、目元専用のケアを加えてあげるのもおすすめです。

それは、目元専用の化粧品を使うということですか？

はい、アイクリームや目元専用美容液などですね。

ちなみにアイクリームなどは、クマにおすすめのもの・シワにおすすめのもの・たるみにおすすめのもの、といったように用途が分かれています。

ですので、お悩みにあったものをお選びになるといいですよ。

アイクリームなどの付け方でアドバイスはありますか？

目周りのお手入れを行うとき、人差し指でスキンケア化粧品を塗っている方が多いように感じます。

ただ人差し指は、力が入りやすいです。

目元に化粧品を塗るときは、力の入りづらい薬指を使うようにするといいですよ。

そのときも、皮膚が動かないくらいのイメージで引っ張らないように気を付けてください。

例えばコクのあるクリームタイプは、薬指でポンポンと優しく押して付けていってあげましょう。

それで、皮膚を伸ばさないように指を優しくスライドさせていきます。

それに対してジェルタイプのみずみずしい美容液タイプは、外側（目尻・めじり）から内側（目頭・めがしら）に向かって円を描くように付けていってあげるといいですよ。

それによって目周りの血行も促進できるので、目元を明るくなります。

それからシワは、シワを広げないと化粧品を塗ることができません。

ですので、目元のシワは指で優しく広げて、シワの間にも化粧品を塗ってあげるようにしましょう。

他に、目元ケアにできることはありますか？

お肌は、日中の外にいるときのほうが外的な刺激を受けやすいです。

それは、紫外線によるところもありますし、例えば花粉症のシーズンは目元をかいてしまうこともあると思います。

特に目元は皮膚が薄くて敏感な場所ですので、日中のそうしたダメージで乾燥も進みやすいです。

ですので、日中に目周りが乾燥してきたら、お化粧の上から保湿ケアできる化粧品を付けてあげるのもおすすめです。

そうして日中のダメージは日中に防いだほうが、夜にお手入れを行うだけよりも効率がいいです。

また、ドライアイで目が乾燥すると、まばたきの回数が増えて小じわもできやすくなります。

そういった方は、保湿効果の高い目薬などで目のうるおいを保つことも大切ですし、加湿器などをお使いいただくのもいいですね。

先程のお話では、目元は皮膚が薄い分、クレンジングでの負担も大きいとのことでした。

目元のクレンジングでのポイントはありますか？

お顔全体のクレンジングとは別に、アイクレンジングを行っていただくのがおすすめです。

それも、目元専用のクレンジング料を使用していただきたいです。

アイクレンジングは、どうすればいいですか？

アイクレンジングは、お顔全体のクレンジング前に行います。

まずは、目元専用のクレンジング料をコットンにひたします。

それで、そのコットンですぐアイメイクを拭き取るのではなく、まずは目元に30秒～1分くらい置いてなじませます。

そうしたらアイメイクがゆるんできますので、その後にメイク汚れを取っていきます。

ちなみに、マスカラなどはウォータープルーフのものが多いので、アイクレンジングでも残る場合があります。

そのときは、目元専用のクレンジング料をひたしたコットンや綿棒で、まつ毛をはさんで汚れを落としてあげましょう。

それからアイクレンジングは、皮膚を動かさないように行うこともポイントです。

それには、目元の皮膚が卵の薄皮の厚さしかないと意識するといいですよ。

そうすれば、指に力も入りづらいはずです。

そうしてアイクレンジングを丁寧に行えば、高いお金をかけて目元ケアを行う必要もなくなります。

私も以前、目元のたるみが気になっていました。

ただ、丁寧にアイクレンジングと目元の保湿を行うようになって、そのたるみも目立たなくなりました。

目元は、専用化粧品での保湿やアイクレンジングを丁寧に行って、それを続けることで、状態もかなり変化しますよ。

目元ケアに、生活習慣で心がけたいことはありますか？

目の疲れをためないようにすることも大切です。

それには、スマホの時間を短くするように意識するのもひとつです。

それから目元のクマには、血行を良くすることも有効です。

例えば、入浴は全身の血流が良くなって、目元のクマの改善にもなります。

後は、目周りをホットアイマスクなどで温めてあげるのもいいですね。

逆に目元のむくみに対しては、目元を冷やしてあげるのがおすすめです。

それは例えば、濡らしたタオルを目元に乗せてもいいですし、冷蔵庫で冷やせるアイマスクもありますね。

もしくは、コットンをローション（化粧水）で濡らして、それを目元に乗せるのもいいです。

特に朝はむくみが出やすいですから、時間のあるときは、朝のお手入れでそうしたケアを取り入れてあげるのもひとつですよ。

先生のサロンのエステケアは、目元ケアに効果的なんですか？

はい、当サロンでは、目元に特化したケアもご用意させていただいています。

目元のケアでは例えば、クレンジングを行った後に、高周波の機械やフォトフェイシャル（特殊な光を照射して肌細胞にアプローチする美容機器）なども使用していきます。

それによって血行促進にもなりますし、コラーゲン生成にも働きかけることもできて、お肌にハリが出てきます。

そうしたサロンケアは、目元ケアに即効性があるんですか？

はい、いちどのトリートメントで、目周りの状態はかなり変わります。

目元のクマの解消にもいいですし、乾燥による小じわもふっくらとします。

ですので、目元が気になる方は、自宅でのケアも行いつつ、月いちくらいでサロンケアをお受けになるのもおすすめですよ。