今回のテーマは、「春のお肌の乾燥」です。
大阪府大阪市都島区 エステティックサロン Ti Amo(ティモア)の渡邉 愛子 先生にインタビューさせていただきました。
春は、肌が乾燥したり敏感になりやすかったりするシーズンですが、それは、冬の間のお手入れ不足による影響も大きいといいます。
春のお肌の乾燥対策には、スキンケアでしっかりと保湿してあげることが大切で、それが夏に向けた美白対策にもつながるそうです。
春にお肌が乾燥する原因や対策方法について、渡邉先生に教えていただきました。
目次
春の乾燥肌の原因
・冬のケア不足で春の肌は乾燥が進んで敏感に
春の肌の乾燥対策
・春の乾燥肌には化粧水の3度付けなど保湿が大事
・クレンジング・洗顔で花粉などの汚れをきちんと落とす
・紫外線の強い春は特に紫外線対策をきちんと行う
・サロンでの春のフェイシャルケアとは
春の乾燥肌の原因
渡邉先生、よろしくお願いします。
今回のテーマは、「春のお肌の乾燥」です。
先生のサロンのお客様にも、春にお肌の乾燥でお悩みの方はいらっしゃいますか?
はい、多くいらっしゃいますよ。
冬のケア不足で春の肌は乾燥が進んで敏感に
春のお肌の乾燥は、何から起こるんでしょうか?
お肌は季節を後追いしています。
いまのお手入れは、すぐに結果が出るのではなく、2~3ヶ月後のお肌に表れます。
それは、お肌の生まれ変わりのサイクル(一般的に肌の生まれ変わりは約28日が理想的なサイクルといわれている)を考えても、いえることです。
冬に保湿ケアを十分行えていなかったり、生活習慣の乱れなどで血行不良や冷えを起こしていたりすると、お母さん細胞が栄養不足になって、元気な肌細胞の赤ちゃんを作ることができなくなります。
そこで作られた未熟な肌細胞は、しばらくしてから肌表面に出てきます。
肌サイクルについて
皮膚は、内側で新しい肌細胞が生まれて、それが少しずつ表面に上がり、最後は古くなったもの(角質)が剥がれ落ち、日々新しく生まれ変わっています。
春に、冬の間の未熟な肌細胞が肌表面に出てくると、お肌は乾燥しやすくなりますし、敏感傾向になって花粉・大気汚染・PM2.5などの影響を受けやすくなります。
そのアレルギー反応によって、かゆみが生じたりします。
それに、春はお肌がゆらぎやすく、スキンケア化粧品が合わなくなったり、電気ケアが行えなくなったりする場合もあります。
そうして、春にお肌が乾燥したりゆらいだりするのは、冬のケア不足によるところが大きいです。
実際、冬にきちんとお手入れを行っていた方は、春の肌トラブルがあまり起きません。
後は、季節の変わり目は寒暖差があって、ホルモンバランスも崩れやすくなります。
それによって、春は、精神的にも情緒不安定になりやすいシーズンです。
お肌には、心の状態も表れるといいますよね。
はい、そうしたことも、春のお肌の状態に関係してきますね。
ちなみに、日々の生活習慣で、春のお肌の乾燥を進めてしまう原因はありますか?
春先は、花粉なども飛んでいますので、クレンジング・洗顔でそうした汚れをきちんと落としていただきたいです。
クレンジング・洗顔がきちんと行えていなくて、そうした汚れがお肌に残っていると、毛穴が炎症を起こす原因にもなります。
それから、春は夏よりも紫外線が強いです。
ですので、UVケアを怠っていると、お肌の乾燥も進みますし、シミやシワなどの原因にもなります。
春の乾燥肌の原因
1. 冬のお手入れ不足や生活習慣の乱れなど
2. 肌内部で未熟な肌細胞が作られる
3. 春先に、その未熟な肌細胞が肌表面に上がる
4. 肌は乾燥しやすくなり、花粉や大気汚染物質などの刺激にも弱くなる
春の肌の乾燥対策
春の乾燥肌には化粧水の3度付けなど保湿が大事
春の乾燥肌対策に、スキンケアでのポイントはありますか?
スキンケアでしっかりと保湿をして、バリア機能を高めていただきたいです。
スキンケア方法でアドバイスはありますか?
化粧水は、3度付けするのがおすすめです。
それで、美容液もいつもより量を多めに付けてあげるといいですよ。
特に、目周りや口周りなどの皮膚の薄い場所に多めに付けてあげると、シワの対策にもなります。
春先になってくると、べたつきが少しずつ気になりやすくなりますが、クリームはつけたほうがいいんですか?
はい、スキンケアの最後はクリームで仕上げていただきたいです。
それから春は、美白対策も意識していきたいです。
先程のお話ですと、春は夏よりも紫外線が強いとのことでしたもんね。
ちなみに、美白対策というのは、スキンケア化粧品を美白タイプのものに切り替えるということですか?
いえ、そういうわけではありませんよ。
春はお肌がゆらぎやすい時期ですので、スキンケア化粧品をゴロッと変えると、それでお肌が反応を起こしたりする可能性もあります。
ですので、お肌が落ち着いてくる6月くらいに、美白系の化粧品に切り替える方も多いです。
そうすると、春の美白対策は、何をすればいいんでしょうか?
それにも、まずはスキンケアでの保湿が大切です。
例えば焼き魚を作るとき、水分をしっかり含んだ生魚と、干し魚では、どちらのほうが早く焼けるでしょうか?
干し魚のほうが、火が入るのも早いと思います。
はい、水分の入った生魚のほうが、焼くのにも時間がかかります。
お肌もそれと同じで、水分が入っていると、日焼けしても元に戻りやすいです。
ですので、夏に向けて、春先からしっかり保湿を行うことは大切です。
つまり、春の乾燥肌対策にも美肌対策にも、まずは、スキンケアでの保湿が大事ということですね。
クレンジング・洗顔で花粉などの汚れをきちんと落とす
春の乾燥肌対策に、クレンジング・洗顔のポイントはありますか?
先程のお話ですと、春は花粉なども飛んでいますから、汚れをきちんと取ることがより大切になりそうです。
そうですね、クレンジングは、少量のクレンジング料で行っている方もいらっしゃいます。
そうではなく、クレンジング料は多めに使って、ゴシゴシとこするのではなく、メイク汚れを浮き上がらせるようにして、汚れを優しく落としていただきたいです。
それで洗顔は、泡で包み込むようにして洗っていただきたいです。
それから、髪の生え際や顎(あご)裏はすすぎ残しが起こりやすい場所ですので、そういったところにも気を付けていただきたいです。
後は、春先は、首に花粉や大気汚染物質などが付いて、アレルギーの出る方もいらっしゃいます。
ですので、特に春は、首まできちんと洗顔を行うことをおすすめします。
紫外線の強い春は特に紫外線対策をきちんと行う
春の乾燥肌対策に、生活習慣で心がけたいことはありますか?
春は、寒い日や温かい日があって、紫外線対策を行わない方も多いです。
ただ、春の紫外線は、夏よりも強いです。
特にUVA(紫外線A波)は、皮膚の真皮層(しんぴそう・肌は3層構造になっていてその真ん中の層)まで届いてしまいます。
真皮層は、コラーゲンなどによってお肌の弾力を作っている場所で、紫外線ケアを怠っていると、大シワなどの原因にもなります。
それに、シミも出来やすくなります。
紫外線対策は年中行うのが基本ですが、特に春先は、日焼け止めを塗って紫外線対策を怠らないようにしましょう。
それで日焼け止めも、お顔だけではなく、首のほうまで塗ってあげるといいですよ。
それから、春先は、頭皮にも花粉などの汚れが付きやすいです。
頭皮の油汚れが多くなると、お顔にも影響があります。
ですので、シャンプーのときは、指先で頭皮を洗うようにして汚れを取っていただきたいです。
後は、春先は、環境の変化がある方もいらっしゃるでしょう。
そうしたストレスには、半身浴でゆっくりすることもおすすめです。
もしくは、首の後ろを温めてあげると神経が落ち着くので、ホットタオルで首の後ろを温めてあげるのもいいですよ。
サロンでの春のフェイシャルケアとは
ちなみに先生のサロンでは、春のフェイシャルケアでは、どんなことを心がけていますか?
春は、花粉などの汚れがお肌に付きやすいので、その汚れをきちんと取るようにしています。
それから、夏に向けてのケアも始めていきたいので、お肌に栄養を導入して美白対策も行ったりしています。
後は、春は、環境の変化によるストレスもかかりやすい時期です。
背中の肩甲骨(けんこうこつ・背中側の肩のところにある逆三角形の骨)周りをほぐすと、リラックス効果が高まるので、お顔のお手入れでも、ボディのマッサージの施術を入れるようにしています。
まとめ
今回のインタビューで挙がった、春のお肌の乾燥対策をまとめます。
1. 化粧水は3度付けを行う
2. 美容液を多めに付ける(特に、皮膚の薄い目周りや口周りなど)
3. スキンケアはクリームで仕上げる
4. クレンジングは、クレンジング料を多めに使って、メイク汚れを浮かせるようにしてしく落とす
5. 洗顔は泡で包み込むようにして行う
6. 洗顔後は、髪の生え際や顎の裏などのすすぎ残しに気を付ける
7. 洗顔は、首まで行う
8. 紫外線対策を行う(日焼け止めは首まで塗るようにする)
9. シャンプーで、頭皮の汚れもきちんと落とす
10. 環境の変化によるストレスに、半身浴などで神経を落ち着かせる(もしくは、ホットタオルで首の後ろを温めるのもおすすめ)
春のお肌の乾燥は、冬の間のケア不足による影響も多いといいます。
乾燥対策にはスキンケアでの保湿が大切で、化粧水を重ね付けすることなどが有効です。
そして、そこでの保湿ケアが、夏の美白対策にもつながります。
春にお肌の乾燥を感じたら、渡邉先生のアドバイスを参考にしてみてはいかがでしょうか?