「キレイの先生」編集部です。
脱毛は、いま生えている毛を抜く技術のことをいいます。
間違いではないですよね?
ただ、それだけを「脱毛」というのではありませんでした。
今回は、Dione 秋津店 の天野 千賀 先生に、顔脱毛について話をお聞きしました。
Dione 秋津店さんの脱毛は、生えている毛を抜くわけではないといいます。発毛を抑制する技術を取り入れているそうです。
「抑毛」といえますね。
私は取材中、自分の中で、その技術を『「抑毛」脱毛』と名付けました。ここでも、そう呼ばせていただきますね(正式名称ではありませんよ)。
Dione 秋津店さんの脱毛は一体、どんな技術なのでしょうか? そして、どんな効果が期待できるのでしょうか?
天野 先生に教えていただきました。
目次
「抑毛」脱毛の技術とは
・脱毛を行う周期
顔脱毛の効果
・顔剃りとの違い
発毛のメカニズム
顔脱毛を知っていただくのに、まずは毛のメカニズムから簡単にお話しさせていただきます。
編集部のコメント
天野 先生のお話を元に、毛穴の構造を図にしてみました。
こちらをご覧いただきながら、天野 先生の話をお読みになると、理解が深まりやすいと思います。
毛穴の中にある「皮脂腺(ひしせん)*」の下あたりに、「バルジ」という器官があります。
このバルジから、毛の種ともいえる「発毛因子」が出てきて、毛穴の底の栄養豊富な「毛乳頭(もうにゅうとう)」に落ち、毛が生えてきます。
そのサイクルは、下のようなものです。
1. 発毛期(休止期)
2. 初期成長期
3. 中期成長期
4. 後期成長期
5. 退行期
6. 自然脱毛
そして、自然脱毛が始まると、新しい毛を増やすために、バルジからまた新しい発毛因子が出てきます。
編集部のコメント
毛が生えるメカニズムは、植物のようなイメージでしょうか。バルジから(毛の)種が落ちます。そして、地面ともいえる毛乳頭で栄養を摂り、毛が生えていきます。
話が少しそれてしまいますが、私は以前から、気になっていたことがありました。
髪の毛は毎日、抜け毛があります。でも、簡単にはなくなりません。
それは、毛が抜けてしまっても、バルジからまた(毛の種である)発毛因子が出ているからなのです。
今回の取材で、そんな小さな疑問も解消しました。
* 編集部:皮脂腺は、皮脂(ゆぶん)を分泌している器官です。
「抑毛」脱毛の技術とは
一般的な脱毛では、生えている黒い毛に光を照射して、毛根や毛幹に熱を与える方法が多いです。それからしばらく日が経つと、毛が抜けていきます。
この方法は、「黒い毛」に光を照射するため、毛がはっきりとしている場所には良いです。
ただ、実際にいま表面に見えている毛は、全体の20~30%といわれています。残りは、発毛のサイクルで徐々に(表面に)上がってきます。一般的な脱毛で、それらの毛を抜くことは難しいといえます。
また、顔の産毛には色が薄かったりする場所もあるため、そこの脱毛が難しい一面もあります。
それに対して、Dione 秋津店 の脱毛は、「脱毛」というよりも、「発毛抑制」の技術といえます。
毛根や毛幹に(光を照射して熱で)影響を与えて「抜く」のではありません。
ひと言でいうと、「生えさせない」脱毛です。
バルジに、ほぼ体温と同じ温度(36~38度)の光を照射して、毛の種(発毛因子)の細胞分裂を抑えます。
発毛を抑制して、新しい毛が生えてくる周期を極端に長くすることで、「脱毛」するのです。
いま生えている毛には影響がありませんので、1回や2回の施術では、効果が見えるものではありません。
そのため、12~24回続けていただくことをおすすめしています。
また、毛に光を照射するわけではないため、脱毛による痛みや火傷、出血、色素沈着の危険性は少ないといえます。
サロンでも、小さなお客様では3歳の女の子がいらっしゃいますが、鼻下や全身脱毛させていただいています。
編集部のコメント
「抑毛」脱毛は、植物で例えると、植物自体を抜くのではなく、種が出ないようにするイメージでしょうか。
一般的な脱毛と、「抑毛」脱毛とでは、下のような違いがあるといえそうです。
■ 一般的な脱毛
・いま生えている「黒い毛」に影響を与えて抜く
・脱毛しても、また毛が生えてくる
■ 「抑毛」脱毛
・毛の種に影響を与える
・いま生えている毛が抜けるわけではない
・自然脱毛した後は、毛がなかなか生えてこない
・痛みや火傷などの心配がほとんどない
「抑毛」脱毛は、発毛の根本にアプローチする中長期的な脱毛技術といえるのではないでしょうか。
脱毛を行う周期
Dione 秋津店 の脱毛は、3週間から1ヶ月の周期で行っていただくことをおすすめしています。
これは、一般的な脱毛と比べるとサイクルは短く、通常のトリートメントの周期と近いでしょう。
編集部のコメント
一般的な脱毛は、生えている「黒い毛」に光を照射して熱を与えることで抜きます。
いちど脱毛すると、新しい毛が表面に上がってくるまで、脱毛を行うことができません。
それが、「抑毛」脱毛と比べて周期の長い理由です。
顔脱毛の効果
顔に産毛があると、陰が出来てしまい、お肌がくすみがちに見えます。
そのため、顔脱毛することで産毛が目立たなくなり、くすみが取れます。
そして、化粧水の浸透やファンデーションのノリも良くなります(毛がなくなることで、毛穴の中に化粧水がダイレクトに入っていくイメージです)。
顔剃りとの違い
顔剃りは、顔の産毛を剃ることをいいます。
顔の表面の毛と皮膚を整えることで、なめらかな美肌を手に入ることができますが、(新しい毛が生えてくるため)定期的に顔剃りを行う必要があります。
それに対して、Dione 秋津店 の脱毛は、「毛が生えてくる期間を極端に遅くする」技術で、個々の周期に合った回数で満足できるものになります。
また、顔剃りを「ピーリング」とすると、顔脱毛は「フォトフェイシャル」といえます。
編集部のコメント
皮膚は、内側で新しい肌細胞が生まれ、少しずつ表面に上がってきて、最後は垢になって剥がれ落ちることで、日々新しく生まれ変わっています(それを「ターンオーバー」といいます)。
その皮膚の表面に上がった古い肌細胞を「角質」といいます。
ターンオーバーが乱れて、古い角質がたまっていくと、お肌がごわついたり、化粧水などの入りも悪くなったりする原因になります。肌トラブルも改善しません(例えばシミは、ターンオーバーによって自然と消えていきます)。
「ピーリング」とは、余分な角質を取り除くことをいいます。
顔剃りでは、産毛と一緒に余分な角質もそぎ落とすことで、ターンオーバーを整えて美肌効果も期待できます。
顔剃りについては、「女性の顔そりは美肌効果も!顔の産毛処理だけじゃない美容法」でもご紹介しています。合わせてご覧になってみてください。
Dione 秋津店 の脱毛には、フォトフェイシャルの光が約30%入っています。
そのため、その光を照射することで、皮膚を引き締め、コラーゲンの生成を促進する効果が高まります。
それによって、お肌のハリが出てキメが整い、毛穴が引き締まって、美肌効果をご実感いただけると思います。
つまり顔脱毛は、毛がなくなって顔に透明感が出て明るくなり、内側から輝くツヤのある美肌を期待できます。
まとめ
「キレイの先生」編集部です。
私は天野 先生の話をお聞きするまで、脱毛は「毛を抜く」ことだと思っていました。
ただそれだけではなく、発毛を抑制するという脱毛の方法もあるんですね。
たしかに、発毛のメカニズムをお聞きすると、毛を抜いただけでは、また新しい毛が生えてきてしまいます。
「抑毛」脱毛は、毛の生えてくる期間を極端に長くすることで、中長期的な視点に立った脱毛といえるのかもしれません。
顔脱毛を行うと、顔のくすみがとれ、化粧品の浸透も良くなる効果が期待できます。美肌にもつながりますね。
もし脱毛を検討されるときには、ただ毛を抜くだけでも良いですが、「抑毛」脱毛を選択肢に入れてみても良いと思いますよ。
(取材・文:「キレイの先生」編集部)