「キレイの先生」編集部です。
今回は、Total Beauty Salon イーリス 大井町 の牧山 真佐代 先生に取材させていただきました。
牧山 先生のサロンでは、フェイシャルのエステで、顔だけではなく、デコルテや首もしっかりとトリートメント(マッサージ)されるそうです。
実は、ホームケアでも、デコルテや首をマッサージすることは、小顔効果なども期待できます。
そこで今回は、「デコルテ・首のマッサージ」をテーマに、前後編に分けてお届けします。
こちらは、その前編で、まずはデコルテのマッサージについてまとめます。
デコルテをマッサージすることが、どうして小顔などにもつながるのでしょうか?
自宅でデコルテをマッサージするには、どんな方法があるのでしょうか?
牧山 先生に教えていただきました。
目次
デコルテのマッサージ
・方法
本日のキレイの先生
Total Beauty Salon イーリス 大井町
牧山 真佐代 先生
「キレイの先生」編集部
デコルテのマッサージの効果
牧山 先生、よろしくお願いします。
先生のサロンでは、フェイシャルのエステでも、デコルテや首もしっかりマッサージするとのことです。
デコルテとは
デコルテというと、デコルテライン(鎖骨のライン)を想像される人が多いと思います。この記事の「デコルテ」は、首から肩、胸のあたりまでのことをいうものとします。
どうして、フェイシャルのエステで、デコルテや首もマッサージするのですか?
リンパを流すためです。
デコルテや首のリンパをしっかり流さなければ、フェイシャルエステの効果を十分に得ることはできません。
「リンパ」について、簡単に教えていただけますか?
リンパとは、何なのでしょうか?
リンパは、体内の不要なもの、つまり老廃物を運ぶ役割があります。
リンパで運ばれた老廃物は、最終的に、汗や尿、便などで、(身体の外に)排出されます。
リンパが、デコルテや首と、どう関係しているのですか?
デコルテや首は、老廃物を心臓に運ぶリンパのラインで、リンパの集まる「リンパ節(せつ)」が集中しています。
リンパ節について
リンパ節は、リンパで運ばれてきた老廃物などをろ過するフィルターの役割があります。以前、ある先生が、「リンパ」と「リンパ節」の関係を、高速道路で例えられました。リンパが「(高速道路の)本線」とすると、リンパ節は「(出口の)料金所」です。料金所が混雑すると、高速道路の本線も渋滞してしまいます。リンパもそれと同じで、リンパ節が滞ると、リンパの流れも悪くなってしまいます。そのため、リンパを流すには、リンパ節の流れを良くすることが大切になります。
デコルテや首には、どんなリンパ節があるのでしょうか?
例えば、デコルテには、鎖骨のリンパ節や、脇の下の「腋窩(えきか)リンパ節」、首には、あごの下の「顎下(がっか)リンパ節」や、耳の前あたりの「耳下腺(じかせん)リンパ節」などがあります。
リンパの流れが悪くなると、どんな影響が出やすいのですか?
むくみや、肩こり、疲労などの原因になります。
また、代謝の低下によって、身体が冷えやすくもなります。
リンパの滞りでむくみに?
リンパの流れが悪くなると、老廃物が排出されずにたまっていき、むくみなどにつながります。
そして、肩が凝ると、鎖骨が下がって埋もれたようになり、ダイエットしてもデコルテラインが出づらくなります。
また、肋骨も下がるので、呼吸が浅くなったりして、健康面でも悪い影響があります。
では、デコルテや首をマッサージして、リンパを流すことで、どんな効果が期待できるのでしょうか?
顔のむくみや、くすみの改善につながります。
また、小顔や美白効果も期待でき、お肌は化粧乗りや色つやが良くなります。
そして、血行も良くなるので、アンチエイジングにもなります。
また、デコルテのマッサージは、バストアップにも良いです。
女性にとっては、嬉しい効果ばかりです。
血行が良くなると…
全身の細胞に必要な栄養は、血液から届けられています。皮膚は、「ターンオーバー」という新陳代謝が働いていて、日々新しく生まれ変わっています。血流が良くなって、皮膚にも栄養がきちんと行き届くようになることで、ターンオーバーがしっかりと働き、透明感のあるお肌や、肌トラブルの改善などの効果も期待できます。
他のサロンでは、フェイシャルのエステで、デコルテや首までは、マッサージしないところもあると思います。
サロンのお客様の話をお聞きしていると、そういったフェイシャルマッサージは、当日は小顔になっても、翌日には元に戻ってしまうことも多いそうです。
それに対して、(先生の)サロンのフェイシャルマッサージでは、お客様からは、「翌日や翌々日の方が、効果が上がる」とおっしゃっていただいています。
持続性が高いのです。
それは、デコルテや首までマッサージして、リンパを流していることも、関係しているのでしょうね。
デコルテのマッサージ
サロンのお客様には、デコルテのリンパの流れが悪くなっている人は、多いですか?
はい、多いです。
デコルテが固くなっている人が、増えてきているな、と感じます。
デコルテが固くなって、リンパの流れが悪くなるのは、どんなことが原因になるのでしょうか?
運動不足や睡眠不足、食事の乱れなど、生活習慣の乱れによるところが大きいと思います。
他にも、肩に力が入っていたりすると、デコルテが委縮(いしゅく)して固くなりやすいです。
方法
ホームケアで、デコルテをマッサージするには、どうすれば良いでしょうか?
色々な媒体で、「マッサージにはジェルを使うと良い」といわれることも多いですが、私は、スポンジを使ってデコルテをマッサージするのがおすすめです。
手でマッサージするのではなく、スポンジを使うのですか?
はい、手でマッサージをすると、強くやり過ぎてしまったり、「もっと、もっと」という気持ちになったりしやすいです。
デコルテのリンパを流すのに、力は必要ないということでしょうか?
というよりも、マッサージの方法をご存じない人は、グリグリとマッサージしたりして、リンパ節を傷つけてしまう場合もあります。
また、サロンでマッサージを行うときよりも、ホームケアの方が時間を長く取りがちです。
そのため、ホームケアでは、トラブルが起きないよう、力を入れずに優しく行うのが良いと思います。
そして、(デコルテのマッサージは)継続することが、いちばん大切です。
マッサージにジェルを使うと、最後に拭き取る必要もあって、ひと手間かかってしまいますす。
スポンジでマッサージを行えば、手軽で継続しやすいです。
スポンジは、どんなものを使うと良いですか?
厚手のものがおすすめです。
薄いスポンジでは、マッサージしたときの力加減が分かりづらいため、厚手のものの方が行いやすいです。
また、高級なものを用意いただく必要もありません。
例えば、100円ショップなどでも売っている、ネットに入ったお風呂場洗い用のスポンジを、ネットを切って外して使うのでも大丈夫です。
マッサージの方法を教えてください。
首から、鎖骨を通って、脇の下(腋窩リンパ節)の方に流すように、L字で行います。
簡単ですね、順番を覚える必要もなさそうです(笑)。
デコルテのマッサージで、重点的に行いたいところは、ありますか?
鎖骨から、脇に向かうラインです。
鎖骨のリンパを流す
下の記事でも紹介していますが、鎖骨は、全身のリンパの出口です。顔のリンパも、最終的には、鎖骨のリンパへと流れていきます。そのため、鎖骨のリンパを流すだけでも、小顔などの効果が期待できます。
肩こりがひどいときは、手を万歳して、腕の内側から脇の下に向かって流すのも、効果があります。
スポンジを使ってマッサージをするのであれば、お風呂で、身体を洗うときなどに、一緒に行うのも良さそうです。
それも良いですが、マッサージは、乾いたスポンジで行うのがおすすめです。
乾布摩擦(かんぷまさつ)のようなイメージです。
乾いたスポンジを使うと、例えば、テレビをみながら、洋服の上からも、マッサージを行えます。
乾布摩擦とは
乾布摩擦は、乾いたタオルなどで、お肌をこする健康法のことをいいます。
スポンジでのマッサージは、血行促進にもなります。
サロンのお客様で、自宅でデコルテのマッサージを行っている人は、デコルテがやわらかくなってきているのが分かります。
それは、デコルテのリンパの流れも良くなっていそうです。
まとめ
牧山 先生もおっしゃっていましたが、デコルテのマッサージは、継続することがとても大切です(これは、デコルテのマッサージに限ったことではありませんね)。
牧山 先生の教えていただいた方法は、とても簡単です。
厚手のスポンジを使って、首からデコルテ、そして脇の下の方に流し、L字でマッサージするだけです。
それだけでも、リンパを流すことができます。
このマッサージなら、毎日続けることも苦にならなそうです。
今回、牧山 先生には、首のリンパを流す方法も教えていただきました。
首のリンパを流すには、マッサージよりも、ストレッチの方が簡単でおすすめだそうです。
それは、後編の記事でまとめます。
是非、こちらと合わせてご覧ください。
* 牧山 先生の後編の記事は、2017年7月29日に公開予定です。