「キレイの先生」編集部です。
今回のテーマは、「顔のコリ」です。
東京都大田区南馬込 アロマテラピーサロン Orange Sweet の田中 和恵 先生にインタビューさせていただきました。
肩こりとおなじように、顔もこります。
それによって、顔のたるみの原因にもなりますし、くすみなども出やすくなります。
ただ、顔のコリは、自覚のない方も多いそうです。
そんな顔のコリについて、田中先生に教えていただきました。
目次
顔のコリの原因
・顔のコリでどんな影響が出る?
・生活習慣で原因になること
顔のコリをとるには
・顔の3ラインを意識して乳液などを付ける
・生活習慣で心がけたいこと
顔のコリの原因
田中先生、よろしくお願いします。
今回のテーマは、「顔のコリ」です。
先生のサロンのお客様にも、顔がこっている方はいらっしゃいますか?
はい、いらっしゃいますよ。
顔のコリは、何がどうなっている状態なんですか?
基本的には肩こりと同じなのですが、筋肉に疲れがたまっていると疲労物質がたまって、筋肉は柔軟性を失って硬くなっていきます。
それが、コリにつながります。
顔のコリは、肩こりと同じとのことですが、正直、私は顔がこっていると感じたことはありません…。
肩こりはよく感じますが…(苦笑)。
そうですね、ほとんどの方は、ご自分ではお顔のコリを感じていません。
実際、サロンのお客様も、お顔を触らせていただいたときに初めて、お顔がこっていたことに気付かれることが多いです。
そうすると、私も気付かないだけで、顔がこっているのかもしれませんね(苦笑)。
どうして、顔のコリは自覚しづらいんでしょうか?
お顔は、身体と比べて、表情筋(表情を形作る筋肉)という小さな筋肉で構成されています。
ですので、コリも自覚しづらいのだと思いますよ。
顔のコリでどんな影響が出る?
顔の中で、コリの起こりやすい場所はありますか?
いちばんは、耳の横あたりにある「咬筋(こうきん)」です。
咬筋は、ものを噛(か)むときやしゃべるときにも使われる筋肉で、お顔の中でもいちばん動かす場所です。
ですので、コリも起こりやすいですし、そのあたりに疲れを感じる方もいらっしゃいます。
顔のコリで、どんな影響が出やすくなるんですか?
まずは、お顔のたるみの原因になります。
それによって、シワも出来やすくなります。
それから、老廃物も滞(とどこお)ってきて、外に排出されづらい状態になり、むくみも出やすくなります。
後は、お顔の筋肉のコリで血行も悪くなりますので、くすみも出やすくなります。
生活習慣で原因になること
日々の生活習慣で、顔のコリの原因になることはありますか?
特にストレスの多い方は、お顔がこわばったりしますので、コリが起こりやすいです。
それに、緊張感が必要なお仕事をされている方は、お顔の筋肉が緊張している状態が長かったりします。
そういったことから、お顔のこわばりにつながる場合もあります。
それに、子育て中のお母様も、時間に追われ忙しくされていてお顔のこわばりが続いていると、筋肉が疲労しやすいです。
後は、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、特に咬筋のコリが起こりやすいです。
そうやって顔の筋肉を使いすぎていることが、コリの原因になるんですね。
はい、ただ、よく楽しくしゃべって口角の上がっている方は、お顔が引き締まっていることが多いです。
そうか、口角を上げる筋肉は、顔を引き上げる筋肉ともいわれていますもんね。
同じ顔の筋肉でも、きちんと使ったほうがいいものと、使いすぎるのが良くないものがあるということですね。
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顔のコリをとるには
先生のサロンでは、顔のコリをとるのに、どんな施術・ケアが効果的ですか?
まずは、お顔にもいくつかツボがあるのでツボ押しを行ってから、肩から首の筋肉をほぐしていきます。
次は、リンパ節がたくさんある胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん・首の側面にある筋肉)もほぐしていって、首から血流を良くしていきます。
リンパについて
リンパは、体内の老廃物を回収して排出する働きがあります。リンパ節は、リンパで運んできた老廃物を回収してろ過するフィルターの役割がある器官です。
お顔のマッサージには、その後に入っていきます。
マッサージでは、お顔の筋肉をパーツごとに、親指と人差し指の腹でつかみながら、筋肉をもみほぐしていきます。
このときは、お客様に筋肉の位置を確認していただきながら、マッサージを行っています。
それで最後に、引き締めのパックを行って、ヘッドマッサージで仕上げます。
ヘッドマッサージは、頭皮の血行を良くすることもできますし、お顔の引き上げにもなります。
顔の3ラインを意識して乳液などを付ける
顔のコリをとるのに、セルフケアでやれることはありますか?
現代の女性は忙しい方も多いので、朝晩の乳液やクリームを付けるときに一緒に行える方法を、サロンのお客様にはお伝えしています。
お顔に乳液・クリームを付けるときに、お顔の3ラインを特に意識していただきたいです。
まずは、顎(あご)のラインです。
顎先から耳下腺リンパ節(じかせんリンパせつ・耳の下あたりにあるリンパ節)のほうに流していきます。
次は、口元のラインです。
口の横から、先程と同じように耳下腺リンパ節のほうに流していきます。
最後は、頬骨の下のラインです。
鼻から、頬骨の下を通るようにして、こめかみのほうに流していきます。
これらは、意識的に上げるようにして、乳液やクリームを塗ることがポイントです。
乳液などを付けるときに、その3ラインを流すようにすることで、顔のコリをとるのにもいいんですか?
はい、いいですよ。
お顔の筋肉は、優しく刺激するだけでも違いますので。
それらを行った上で、余裕があれば、目の下や眉毛の上を押していくのもおすすめです。
それによって、目がパッチリしますし、朝のお顔のむくみにもいいです。
生活習慣で心がけたいこと
顔のコリをとるのに、生活習慣で心がけたいことはありますか?
ひとつは、水分をたくさん摂って、トイレの回数を増やして老廃物を流すことです。
それも、顔のコリをとることにつながるんですか?
はい、つながりますよ。
筋肉のコリの中には老廃物がたまっていますので、それを流していくことも大切です。
それから、お肌を休める時間には、睡眠をとっていただきたいです。
22時にお休みになるのはお難しいとしても、23時から2時の間には熟睡できるような生活リズムを心がけたいです。
それに、栄養も大切です。
特に、季節の野菜で低農薬・無農薬なものを摂るようにするといいですよ。
例えば、冬の根菜類などは、体内の老廃物を押し流してくれるような作用があります。
サロンのお客様には、そういったこともお伝えさせていただいています。
後は、スキンケアでは、なるべく鉱物油の入っていないナチュラルな化粧品をお使いいただくことがおすすめです。
そういったところでも、お顔に影響があります。
まとめ
ストレス社会の現代、自覚がないだけで、実は顔がこっている方は多いといえそうです。
特に歯ぎしりや食いしばりの癖は、咬筋のコリにつながりやすく、それを無意識に行っている方もいらっしゃいます(実は、私もそうでした)。
顔のコリは、たるみやむくみなどの原因にもなるので、きちんと意識したいところです。
田中先生のアドバイスをスキンケアに取り入れて、普段から顔のコリをケアするのもおすすめですよ。