「キレイの先生」編集部です。
今回のテーマは、「顔の引き締め」です。
京都府京都市中京区 ほねつぎ賢心 鍼灸院 京美鍼 の筆保 理加 先生にインタビューさせていただきました。
顔を引き締めるには、ツボ押しもひとつの方法だといいます。
例えば、手の甲にある「合谷(ごうこく)」というツボは、顔の引き締めなどに有効だそうです。
顔を引き締める方法について、筆保先生に教えていただきました。
目次
顔のたるみの原因
・顔のたるみは何から起こる?
顔を引き締める方法
・顔のツボ押し
・エクササイズやマッサージなど
・生活習慣で心がけたいこと
顔のたるみの原因
筆保先生、よろしくお願いします。
今回のテーマは、「顔の引き締め」です。
先生の鍼灸院のお客様にも、顔のたるみなどを気にされている方はいらっしゃいますか?
はい、いらっしゃいますよ。
以前までは、お顔のたるみを気にされているのは、40代以降のお客様に多かったのですが、最近では、20~30代のお客様にもそういった方が増えてきました。
特に出産後に、急激にお顔のたるみを感じてしまう方が多いように感じます。
出産後は、ホルモンバランスなども変化するといいますから、そういったことも関係しているのかもしれませんね。
顔のたるみで、見た目の印象はどう変わりますか?
例えば、特に目元のたるみは、お顔の印象が変わりやすいですよね。
たるみで、目が小さくみられてしまう場合もあります。
それから、たるみから小鼻の毛穴が大きくなったりして、メイクで隠すことも難しくなって、それで、お顔のたるみに気付かれる方もいらっしゃいます。
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顔のたるみは何から起こる?
顔のたるみは、何から起こるんですか?
いちばんは、お顔の筋肉…表情筋(表情を形作る筋肉)の衰えです。
表情筋は、表情が豊かな方でも30%くらいしか使っていないといいます。
表情が豊かな人でもそれだけなんですか!?
はい、ですので、普段それほど表情筋を使えていない方は、筋肉が衰えて、たるみも起こりやすいです。
それから、噛み癖が、お顔のたるみにつながる場合もあります。
食べ物を噛むときの癖が左右どちらかに偏(かたよ)っていると、よく噛まないほうの筋肉が衰えて、それによってお顔がたるんできたりもします。
それから、年齢とともに、「コラーゲン」や「エラスチン」などのお肌の弾力を作る成分が減少することも、お顔のたるみに関係してきます。
ちなみに、それは、年齢だけではなく、紫外線のダメージによる影響も大きいです。
紫外線は、コラーゲンなどを破壊する作用があるといいますよね。
はい、それに、お顔の酸化にもつながりますね。
後は、姿勢の悪さが、お顔のたるみにつながる可能性もあります。
どうして、姿勢が悪いと顔もたるむんですか?
姿勢が悪いと、血流も悪くなります。
そうすると、お顔のほうに、いい血液が行きづらくなります。
それによって、お顔のむくみの原因にもなります。
そして、そこからたるみも起こったりします。
それに、血流が悪くなっていると、お肌のターンオーバー(皮膚の新陳代謝)もうまく働きません。
それによって、お肌のたるみが出てくる場合もあります。
血流の悪化という点では、運動不足や睡眠不足にも気を付けていただきたいです。
運動不足などは、全身の血行が低下する原因になりますので。
他には、偏った食事や、お化粧も落とし忘れなども、お顔には良くありません。
お顔のたるみは、胃腸の働きも関係しているので、偏った食事は、その点でもマイナスです。
お化粧を落とし忘れて寝てしまうのは、ボロ雑巾をお顔に乗せているのと同じような状態です。
お顔に汚れがあると、お肌がしっかり生まれにくくなります。
そうすると、古い細胞がたまっていって、たるみの原因にもなります。
顔のたるみの原因
・表情筋の衰え(普段あまり表情筋を使えていない、食事で左右片方ばかりで噛む癖がある、など)
・肌の弾力成分の減少(加齢、紫外線ダメージ、など)
・血流が悪く肌の代謝が低下する(姿勢が悪い、運動不足、睡眠不足、など)
・胃腸の不調(偏った食事、など)
・お化粧の落とし残し
など
顔を引き締める方法
先生は、美容鍼を行われていらっしゃいますが、鍼は、顔の引き締めにもいいんですか?
はい、有効ですよ。
どうして、鍼が、顔の引き締めにもなるんですか?
鍼を刺すことで、身体は「お肌が傷ついた」と認識します。
そうすると、人間の持っている自然治癒力…傷を治そうとする力が働いて、壊れた肌細胞を修復しようとします。
それによって、お肌の弾力成分などの分泌が促進されてお肌にハリが出ますし、血行も良くなります。
それに、衰えた筋肉に直接刺激することで、筋力アップにもつながります。
それから、先程、胃腸の状態からお顔のたるみにつながるとお話しましたが、お顔には胃腸のツボがたくさんあります。
そういったツボを刺激することで、胃腸の状態を整えることもでき、そういった点でも、お顔への鍼はたるみにもいいです。
鍼は、顔の引き締めに即効性があるんですか?
はい、かなりありますよ。
その場で効果を感じていただける方もいらっしゃいますし、その晩にひと休みされて、次の日にお顔の状態が良くなる方もいらっしゃいます。
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顔のツボ押し
セルフケアで、顔を引き締めるのにやれることはありますか?
手には、お顔のツボがいくつかあります。
サロンのお客様には、そういったツボ押しもお伝えしています。
まずひとつは、「合谷(ごうこく)」です。
合谷は、お顔全体をキュッと引き締めてくれる役割があります。
ツボの場所は、親指と人差し指の骨の交わったところから、人差し指のほうをなでて、軽くへこんでいる場所にあります。
それから、お顔のたるみや頬・顎(あご)に効くといわれているのが、「中渚(ちゅうしょう)」です。
中渚は、薬指と小指の間、手首のほうへなでたときにへこみのある場所にあります。
そのあたりのツボは、お客様にもお伝えすることが多いです。
それは、それらのツボを押すだけでもいいんですか?
はい、押すだけでも大丈夫ですよ。
もしくは、お灸で温めてあげることもおすすめです。
それによって、お顔にいい血液を送ることもできます。
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エクササイズやマッサージなど
顔のマッサージやエクササイズで、引き締めにおすすめの方法はあるんですか?
お顔のたるみも、まずは肩回りの循環が良くならなければ、お顔は上がりません。
ですので、肩甲骨(けんこうこつ・背中側になる肩の骨)から大きく肩を回すストレッチなどもいいですよ。
それから、耳をギュッとつかんで引っ張るようなマッサージも、方法のひとつです。
どうして、耳のマッサージが、顔の引き締めになるんですか?
耳にはお顔のツボが集まっています。
お顔のリフトアップのツボも耳たぶにありますので、そこを刺激してあげることで、お顔も上がりますよ。
後は、普段お使いの乳液やクリームを使って、鎖骨や脇の下を押すことも、お顔の引き締めにつながります。
そこは、リンパ(体内の老廃物を回収して排出する器官)のポイントになる場所で、そこを流してあげることで、全身のめぐりを良くすることにもつながります。
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生活習慣で心がけたいこと
顔を引き締めるのに、生活習慣で心がけたいことはありますか?
紫外線はたるみの原因になりますので、UVクリームなどできちんと紫外線対策を行っていただきたいです。
それに、スキンケアでの保湿も大切です。
それから、タバコ・飲酒・食品添加物は、できるだけ控えたいです。
後は、食事はよく噛むように、お客様にもお伝えしています。
そのときも、右だけで左だけで噛むのではなく、左右差をなくすように両方で噛むようにするといいですよ。
まとめ
今回のインタビューで挙がった、顔を引き締める方法をまとめます。
1. 「合谷」や「中渚」のツボを刺激する
2. 肩を大きく回すストレッチ
3. 耳をギュッとつかんで引っ張るマッサージ
4. 鎖骨や脇の下を押して、リンパの流れを良くする
5. 紫外線対策やスキンケアでの保湿
6. タバコ・飲酒・食品添加物はできるだけ控える
7. 食事は、噛み癖で左右差がないように、よく噛む
美容鍼は、顔の引き締めにも即効性があるといいます。
セルフケアで鍼を行うことは難しいかもしれませんが、ツボ押しでしたら手軽に行えます。
手のツボ押しは場所や時間を問わず行えますので、顔の引き締めにお試しになってみてはいかがでしょうか?