今回のテーマは、「夏の肌の乾燥」です。
静岡県浜松市東区 メナード化粧品 MKC浜松サロン の太田 拡美 先生にインタビューさせていただきました。
自覚しづらいかもしれませんが、夏も肌が乾燥している人は多くいるといいます。
それは、紫外線やエアコンなどの空調による影響もありますし、間違ったスキンケア方法なども原因になるそうです。
夏に肌が乾燥する原因と改善方法について、太田先生に話をお聞きしました。
目次
夏に肌が乾燥する原因
・肌の乾燥はべたつきや毛穴の状態などで判断できる
・夏の紫外線やエアコンなどによる乾燥が原因に
夏の肌の乾燥を改善する方法
・夏のスキンケアもクリームまで付けて保湿を行いたい
・べたつきが気になってもクレンジング・洗顔で洗いすぎない
・睡眠や食事などの生活習慣を整える
・夏の肌の乾燥にはサロンケアもおすすめ
夏に肌が乾燥する原因
太田先生、よろしくお願いします、今回のテーマは「夏のお肌の乾燥」です。
お肌が乾燥するのは、秋から冬にかけてのイメージが強いかもしれません。
ただ、夏もお肌は乾燥します。
正直、私は夏にお肌が乾燥するイメージはあまりありませんでした。
そうかもしれませんね(笑)、夏は、汗などで肌表面がうるおっていることが多いですから、お肌の乾燥を自覚しづらいです。
ただ、お肌の奥は水分不足になっているケースは多く見受けられます。
実際サロンのお客様にも、夏は、お肌の乾燥にご自覚はない方が多いです。
ただ施術を行うと、クリームがどんどん入っていくなど、お肌の中のほうの乾燥がみられる方は多くいらっしゃいます。
肌の乾燥はべたつきや毛穴の状態などで判断できる
先生がおっしゃったように、夏はお肌の乾燥を自覚しづらいと思いますが、乾燥に気付くポイントはあるんですか?
そうですね、お肌の乾燥を自覚できるポイントはいくつかありますよ。
ひとつは、お肌のべたつきです。
え、べたつきは乾燥からは遠いように思えますが…(苦笑)。
はい、お肌のべたつきは、もちろん肌質によるところもあります。
ただ、お肌の水分が足りていないことで、余分な皮脂(ひし・毛穴から分泌されている油分)が出ているケースもあります。
本来、お肌は水分と油分のバランスが50:50の状態が、理想といえます。
ただお肌の水分が不足すると、油分がそれを補おうとして余分に出やすくなります。
それが、お肌がべたつく原因になる場合もあります。
ですので、例えばクレンジングを行って余分な油分を落としても、またすぐに油分が出てきてテカるのは、お肌が乾燥していることが考えられます。
それから、毎日お手入れを行っても毛穴が目立つことも、お肌の乾燥が疑われます。
後は、メイクの乗りが悪いことや、ごわつきが気になることもそうですね。
これらの中でいくつか当てはまるものがあれば、お肌が乾燥していることを疑ってもいいでしょう。
肌の乾燥の見分け方
(下記のいくつかが当てはまる場合)
・肌がべたつき
・毛穴が目立つ
・メイクの乗りが悪い
・ごわつきが気になる
など
【編集部補足】肌の乾燥の原因
皮脂は、肌表面で汗などの水分と混ざり合って天然の保護膜「皮脂膜(ひしまく)」を作ります。
皮脂膜は、皮膚の水分の蒸発を防ぐ役割などがあります。
そのため肌の水分が不足していると、さらなる乾燥を防ぐために皮脂の分泌が増えやすくなり、それによって肌表面がべたつく場合があります。
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夏の紫外線やエアコンなどによる乾燥が原因に
夏のお肌の乾燥は、どんなことが原因になるんですか?
ひとつは、夏の紫外線です。
紫外線は、肌内部のコラーゲン(皮膚の弾力・うるおい成分)を壊してしまう作用があります。
それによって、お肌はうるおいが保ちづらくなり乾燥も進みます。
それから現代社会は、エアコンなどの空調の影響も大きいですね。
エアコンなどによって室内が乾燥していると、お肌の乾燥も進みやすくなります。
それから、夏は汗をかきやすいシーズンです。
その汗をタオルでゴシゴシと拭くと、お肌のバリア機能(皮膚の水分蒸発を防ぎ外部刺激から皮膚を保護する働き)も弱めてしまいます。
そういったことも、お肌の乾燥を進める原因になりますね。
他に、夏のお肌が乾燥する原因はありますか?
夏はべたつきが気になりやすいので、クレンジング・洗顔で力を入れて洗われている方も見受けられます。
そうすると、必要なうるおいまで落としがちで、やはり乾燥が進みやすくなります。
後は、初めてサロンにお越しになられるお客様の中には、夏はスキンケア化粧品のべたつきが気になって、お手入れを化粧水だけで済ませている方もいらっしゃいます。
ただ化粧水だけでは、その水分も蒸発してしまいますので、お肌が余計に乾燥する原因にもなります。
夏の肌の乾燥を改善する方法
夏のスキンケアもクリームまで付けて保湿を行いたい
ここまでの話をお聞きすると、夏もスキンケアでの保湿は大事なんですね?
はい、夏もしっかりと保湿を心がけていただきたいです。
スキンケアでの保湿方法でアドバイスはありますか?
夏に限ったことではありませんが、まず化粧水は、コットンのパッティング(優しく叩いて化粧水を付けること)で入れてあげるのがおすすめです。
そのときは、下から上に優しくパッティングしてあげましょう。
それによって毛穴を引き締めることができて、うるおいも逃しづらくなります。
それで化粧水の後は、そのうるおいが逃げないように、乳液とクリームでふたをしてあげましょう。
夏は、クリームのべたつきが気になりやすいですが、お手入れはクリームまでしたほうがいいんですか?
そうですね、実際に統計でも出ているのですが、化粧水の後に乳液を付けた場合と、乳液とクリームの両方を付けた場合では、後者のほうがうるおいも逃げづらいことがわかっています。
ですので、夏でもお手入れはできるだけクリームまで付けていただきたいです。
もしべたつきが気になる場合は、最後のクリームは薄く塗っていただいても大丈夫ですよ。
他に、スキンケアでの保湿方法でアドバイスはありますか?
お時間のあるときは、ローションパック(化粧水をパックで付けること)を行うのもおすすめです。
べたつきが気になってもクレンジング・洗顔で洗いすぎない
夏のお肌の乾燥に対して、クレンジング・洗顔でのポイントはありますか?
これも夏に限ったことではありませんが、クレンジング・洗顔は優しく行うようにしましょう。
夏にべたつきが気になるからといってゴシゴシと洗うのは、やめたほうがいいんですね?
そうですね、例えばクレンジングは、お肌に優しいクリームタイプのものがおすすめです。
クレンジングクリームは摩擦も起きづらいですし、保湿しながらクレンジングを行えるものも多いです。
その後の洗顔も、しっかりと泡立ててお肌に摩擦が起きないように行います。
そのときは、皮脂の出やすい鼻・顎(あご)・おでこなどから泡を乗せて、その後にお顔全体を洗ってあげるといいですよ。
それでクレンジング・洗顔は、洗いすぎも良くないので、1分くらいで洗い流すようにしましょう。
そのときのお顔のすすぎは、夏に熱いお湯を使うことはないと思いますが、ぬるま湯で行います。
それも、お肌の乾燥を防ぐことにつながります。
また、すすぎ残しがあるとニキビの原因にもなりますから、特にフェイスラインなどは丁寧に洗い流していただくことをおすすめします。
他に、夏のお肌の乾燥におすすめのケアはありますか?
週に1~2回、ピーリングでお肌の余分な角質(肌表面の古くなった肌細胞)を取ってあげるのもひとつです。
そうして肌表面のごわつきを取ることで、化粧水やミルクなどの入りが良くなるのでおすすめですよ。
睡眠や食事などの生活習慣を整える
夏のお肌の乾燥に対して、生活習慣で心がけたいことはありますか?
お肌の乾燥に限ったことではありませんが、質の高い睡眠など、規則正しい生活を送っていただくことも大切です。
それから、食生活の改善です。
食生活は、バランスのいい食事が基本ですが、その上で、お肌のターンオーバー(皮膚の新陳代謝)に役立つビタミン群を意識的に摂るのもいいですね。
それからお肌の状態には腸内環境も大切ですから、腸内環境を整えるのに役立つ食物繊維などもきちんと摂るようにしたいです。
夏の肌の乾燥にはサロンケアもおすすめ
ちなみに先生のサロンのケアも、夏のお肌の乾燥には効果的なんですよね?
はい、当サロンでは、保湿効果はもちろんですが、細胞にも働きかけてくれるような化粧品をそろえています。
お客様によって、お肌の乾燥の度合いや状態も違います。
ですのでお客様おひとりおひとりに、その方のお肌に合った化粧品で、最大限の効果を得られるようにケアをさせていただいています。
まとめ
夏は、汗で肌表面がうるおっているように感じるため自覚しづらいですが、肌内部の乾燥が進んでいる場合も多くあります。
特に現代社会はエアコンなどの影響で、夏も肌が乾燥しやすい環境にあるといえます。
太田先生もおっしゃっていましたが、夏も、スキンケアはできるだけクリームまで付けて、べたつきが気になるからといってクレンジング・洗顔で洗いすぎないようにすることも大切ですよ。