板野先生、よろしくお願いします。

今回のテーマは、「美肌になる方法」です。

まず、美肌とはどんなお肌のことをいいますか？

お肌の水分と油分のバランスが整っていて、うるおいやハリのあるお肌のことです。

それに、お肌にくすみがなくて、透明感や明るさがあることも大事ですね。

たしかに、そんなお肌は理想的です（笑）。

はい（笑）、そうしたお肌ですと、明るくて若々しい印象になりますよね。

ちなみに、美肌から遠ざかってしまう原因はありますか？

外的な要因からいうと、まずは紫外線による影響です。

紫外線はシミの原因にもなりますし、お肌にダメージを与えるといいます。

はい、それから、外気やエアコンなどによる空気の乾燥によっても、お肌の乾燥を招きやすくなります。

美肌から遠ざかる内的な原因としては、どんなことがありますか？

生活習慣の乱れです。

特にタバコは、体内のビタミンCが失われる原因になりますので、注意していただきたいです。

お肌の弾力を作っている「工場」は、ビタミンCがメインで動いています。

ですので、ビタミンCが不足すると、お肌の弾力も失われやすくなります。

それに、睡眠も大事です。

お肌は寝ている間に作られますから、睡眠時間が少ないと、いいお肌が作られづらいです。

後は、食生活の乱れや便秘などによって、お肌の衰えを招く原因になります。

普段のスキンケア方法で、お肌の乾燥や衰えの原因になることはありますか？

それは、特にクレンジングによる影響が大きいです。

クレンジング料は、夜のお手入れで最初に付けるものでお肌に吸収されやすいです。

でもクレンジング剤は、お肌に入れたくないですよね…。

はい、ですのでクレンジング後は、しっかりすすぐことが大事です。

すすぎが少ないと、クレンジング料がお肌に残ってしまいます。

そうしたすすぎの重要性は、洗顔にもいえることですね。

クレンジング・洗顔のすすぎが少なくて、お肌にクレンジング料などが残っていると、お肌の乾燥を招く原因にもなります。

それから、ご自分のお化粧に合ったクレンジング料を選ぶことも大事です。

一般的に、クレンジング料のタイプの中で、オイルクレンジングは洗浄力が強いです。

それほどお化粧をされない方でしたら、オイルクレンジングでは洗浄力が強すぎて、必要な角質（肌表面の古くなった肌細胞）まで落としすぎてしまう可能性もあります。

角質は元々、その20%分、水分を保持する働きがあります。

ですので、必要な角質まで無理してはがしてしまうと、お肌の水分が奪われて乾燥を招きやすくなります。

同じ理由で、クレンジング・洗顔の両方にいえることですが、ゴシゴシと洗うことにも気を付けていただきたいです。

それに、ピーリング（余分な角質を取り除くケア）のやりすぎも良くありません。

お肌の生まれ変わりがうまくいかなくなると、肌表面に不要な角質がたまって厚くなりやすいです。

それをピーリングで優しく取り除くことで、たしかに美肌効果も得られます。

ただピーリングは、不要な角質以外、取り除く必要はありません。

ご自分でピーリングを行うと、必要な角質まで取りすぎてしまいがちですので、注意していただきたいです。

美肌作りには、何が大切ですか？

美肌作りでは、お肌の水分と油分のバランスがすごく大切です。

私はサロンのお客様によく、お肌の木の枝に例えてお話しします。

古い枝は水分がなくて、曲げると簡単に折れますよね。

でも若々しくてみずみずしい枝は、曲げてもしなるだけで元に戻ろうとしますよね。

それは、お肌にもいえることです。

お肌に水分を保持する力があれば、お肌に弾力が生まれます。

逆に水分がなくなると、弾力もなくなります。

とてもわかりやすい例えです（笑）。

はい（笑）、ですので、基本的なことではありますが、美肌作りにはスキンケアでの保湿が大事ですよ。

そのために、スキンケアでのポイントはありますか？

まずは、ご自分のお肌にあったスキンケア化粧品を使用することです。

それで、これもスキンケアの基本ではありますが、化粧水・美容液・乳液・クリームの順番でお手入れを行います。

中には、化粧水だけでお手入れを終わらせている人もいますよね。

はい、クリームのべたつきが苦手な方もいらっしゃいますね。

そういった方は、みずみずしいジェルタイプのものでお手入れを仕上げるのもいいですよ。

逆に、保湿感のしっかりしたものがお好きな方は、テクスチャーの硬めのクリームで油分を補ってあげるといいですね。

スキンケアは、化粧水だけで終わらせないほうがいいということですね（笑）。

化粧水やクリームの付け方で、アドバイスはありますか？

例えば化粧水は、お肌が乾燥しているときは、まずお顔全体に化粧水を付けて、また手の平に化粧水を出してもういちどお顔に付けて、二度付けしてあげるといいですよ。

そのときは、手で押し込めることを意識して化粧水を付けてあげましょう。

それでクリームは、簡単にマッサージしながら付けてあげるのもおすすめです。

そのときは、強い力でマッサージする必要はありませんので、お顔を上げるような気持で螺旋（らせん）を描きながらマッサージしてあげましょう。

それで、血行促進にもなりますね。

先程のお話では、クレンジング・洗顔の方法によっても、お肌の状態に大きな影響があるとのことでした。

クレンジング・洗顔でのポイントはありますか？

まずは、クレンジング・洗顔はお肌をこすらないように行うことです。

例えば洗顔は、しっかりと泡立てて行ってほしいです。

泡立てるのが苦手な方でしたら、泡立てネットもいいですし、あらかじめ泡が出るような洗顔フォームをお使いになるのもひとつですね。

それから、クレンジング料・洗顔料をお肌の上に長く乗せると、お顔への負担が大きいので気を付けましょう。

それで、すすぎをしっかり行うことも大切です。

すすぎは、クレンジング・洗顔の時間よりも長く、最低でも30回くらいは行っていただきたいです。

30回もですか！？

はい、最低でもですよ（笑）。

そうして、お肌に汚れを残さないようにしましょう。

先程のお話では、お化粧に合わせたクレンジング料選びも大事とのことでした。

はい、例えばナチュラルメイクの方でしたら、ミルクタイプやクリームタイプのクレンジング料でも、十分にメイク汚れを落とせると思います。

それから、お使いの日焼け止めのシリーズから出ているクレンジング料を使うのも、ひとつです。

それは、どういうことですか？

日焼け止めには、ウォータープルーフのものもあります。

同じシリーズのクレンジング料でしたら、それを落とすための設計で作られているはずです。

後は、そもそも一日中、直射日光に当たらない限り、強すぎる日焼け止めを使用する必要はありません。

そうして日焼け止めから見直してもいいかもしれませんね。

他に、美肌作りでクレンジング・洗顔でのアドバイスはありますか？

ピーリング成分の入っている洗顔料を毎日使用するのは、控えていただきたいです。

美肌作りで、生活習慣で心がけたいことはありますか？

食べたものの栄養は、腸で吸収します。

便秘などで腸内環境が悪いと、食事からの栄養の吸収率が悪くなります。

ですので、腸内環境を整えることも大事です。

それには、食物繊維や水分を意識的に摂るのもいいです。

また、運動などご自分に合った便秘解消法をみつけて、腸に老廃物をためこまないようにしていただきたいです。

後は、美肌作りにも、睡眠をしっかりとるなど生活習慣を整えることも、もちろん大事です。

他に、美肌作りに生活習慣でのアドバイスはありますか？

サロンのお客様の中には、横になられても身体が緊張して硬くなっている方がいらっしゃいます。

そういった方に、よくお声がけさせていただくのが、手の平を上にして横になっていただくことです。

横になったとき手の平が下に向いていると、力が入って手をグーにしたりします。

ただ手の平を上に向けていると、力を入れづらいです。

ご自宅でも、そういったことを意識してみてもいいかもしれませんね。

ちなみに先生のサロンでは、美肌作りにどんな施術・ケアが効果的ですか？

サロンにお越しいただいてから、まずはリラックスしていただくのに、深呼吸をしていただきます。

その後に、施術に入っていきます。

それで美肌作りには、お肌の代謝を高めることも大切です。

そのためにマッサージなどでリンパ（体内の老廃物を回収して排出する器官）の流れを良くしたり、肌代謝を高めるようなマスクを行ったりします。

それから、お客様によっては角質ケアも行うのですが、それも、お肌を傷つけないように、余分な角質を優しく取り除いていきます。

そうしたサロンケアは、美肌に即効性があるんですか？

そうですね、お肌の代謝が上がるので、くすみが取れてお肌が明るくなるのは効果としてわかりやすいですよ。