今回のテーマは、「おでこ・額(ひたい)のシワ」です。
東京都台東区浅草橋 肌再生&リフトアップ専門エステサロン PRINCESS SMILE の大竹 恵 先生にインタビューさせていただきました。
おでこのシワは、年齢やその深さによって原因が異なり、お肌の乾燥や顔の筋肉のコリなどから起こるといいます。
そのため、改善するには、スキンケアでの保湿も大切ですし、マッサージで顔の筋肉をゆるめることも有効だそうです。
そんなおでこ・額のシワの原因や改善方法について、大竹先生に教えていただきました。
目次
おでこ・額のシワの原因
・額のシワは肌の乾燥や筋肉のコリなどから起こる
・生活習慣の乱れや間違えたスキンケアが原因に
おでこ・額のシワを改善する方法
・化粧水は細かく付けて最後はクリームで仕上げるなど
・クレンジング・洗顔はおでこも洗い忘れがないように
・おでこのシワには角質ケアもおすすめ
・マッサージで頭や目周りの筋肉をゆるめる
・生活習慣を整えることも大事
・おでこのシワにおすすめのサロンケアとは
おでこ・額のシワの原因
大竹先生、よろしくお願いします。
今回のテーマは、「おでこ・額のシワ」です。
先生のサロンのお客様にも、額のシワを気にされている方はいらっしゃいますか?
はい、いらっしゃいます。
特に30代以降のお客様には、おでこのシワが気になり出したという方が多くいらっしゃいます。
額のシワがあると、見た目の印象も変わってくると思います。
はい、おでこに大きな横シワが入ると、年齢よりも老けた印象になってしまいますよね。
それに、お化粧崩れも起こしやすいので、疲れた印象も出てしまいます。
それから、お客様には、おでこのシワに近いところで、眉間にシワが出ていると、怒ってようにみえて嫌な印象を与えてしまうことを気にされている方もいらっしゃいます。
額のシワは肌の乾燥や筋肉のコリなどから起こる
額のシワは、何によるものなんですか?
おでこには、眉を動かす大きな筋肉があり、お顔の筋肉の中でもよく動く場所です。
例えば緊張していたりすると、その筋肉が収縮して、それによっておでこにシワが刻まれます。
そして、そのおでこのシワは、年齢やその大きさ・深さによって、原因も変わってきます。
例えば20代前半の方でしたら、お肌のターンオーバー(皮膚の新陳代謝)は正常で、本来は皮膚も健康的です。
それでも、おでこにシワが出来てしまうのは、お肌の水分不足による乾燥が、主な原因として考えられます。
そのシワは、表皮(ひょうひ・皮膚は3層構造になっていてその表面の層)のシワといえます。
それに対して、30代以降の方の場合、そのお肌の乾燥に加えて、加齢による自然老化によって深いシワが入りやすくなります。
30代になると、お肌のターンオーバーは20代のころよりもはるかに遅くなってしまい、肌細胞も不均一になりやすいです。
それによって、お肌の乾燥が進んでシワも深くなります。
それに、皮膚の真皮(しんぴ・皮膚の真ん中の層)は、シワを作らせないために必要な「弾力を作るエラスチン繊維」・「ハリを作るコラーゲン繊維」、そして、そのふたつの間を埋める「ヒアルロン酸」で構成されています。
年齢とともに、そういった成分が大幅に減少したり繊維が硬くなったりします。
そうして、お肌のハリが低下することも、シワの原因になります。
つまり、おでこの筋肉の動きによって刻まれたシワが、お肌の乾燥や老化などによって固定化されるということですね。
はい、それに、筋肉の状態自体も、おでこのシワに関係してきます。
筋肉が硬くなると老廃物もたまって、凸凹(でこぼこ)とした形になります。
それをそのままにしておくと、筋肉が元に戻らずにシワにつながります。
それから、筋肉の衰えも影響してきます。
お顔の表情筋(表情を形作る筋肉)は、20種類以上の種類があって、額には、前頭筋(ぜんとうきん)や、眉間の間にある「鼻根筋(びこんきん)」といった筋肉があります。
それらの筋肉が、年齢とともに下垂(かすい)してくることによっても、シワは出やすくなります。
額のシワは何によるもの?
1. 肌の乾燥
2. 加齢による肌老化(弾力成分の減少などでハリが低下する)
3. 筋肉が硬くなって老廃物がたまる
4. 額の筋肉が衰えて下垂してくる
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生活習慣の乱れや間違えたスキンケアが原因に
日々の生活習慣で、額のシワの原因になることはありますか?
まずは、紫外線です。
紫外線は、お肌の乾燥の原因になりますし、コラーゲンなどもダメージを受けるといいますよね…。
はい、それに、生活環境もシワに関係してきます。
例えば、食生活の乱れ、寝不足、湿度の低い部屋にいる、外仕事が多い、といったことによっても、お肌の乾燥を招いてしまいます。
それから、スキンケアでの間違いによる影響も大きいです。
特に20代の方は、間違ったお手入れをしていなければ、元々のお肌は弾力がありますから、シワができることもほとんどありません。
それでもシワが出てしまうのは、間違えたスキンケアによるところも考えられます。
例えば、20代で、50~60代の方向けの高級な美容液をお使いになっても、肌質を考えると、逆にそういったものは油っぽかったりします。
そうして、ご自分の肌質とは合わないスキンケア化粧品をお使いになっていることも、お肌の乾燥を招いて、シワの原因になります。
おでこ・額のシワを改善する方法
化粧水は細かく付けて最後はクリームで仕上げるなど
ここまでのお話ですと、おでこ・額のシワはお肌の乾燥からも起こるとのことでしたので、スキンケアでの保湿も大切だと思います。
はい、もちろんです。
それには、化粧水などでのポイントはありますか?
まずは、化粧水は、清潔な状態の手で、細かく付けてなじませることがおすすめです。
中には、化粧水をパンッパンッと付けて終わりの方もいらっしゃいます。
ただ、化粧水は、お肌のPH値(酸性とアルカリ性の度合いを表した数値)を弱酸性の正常にして、肌表面を清潔に保って保湿することが目的です。
ですので、部分部分で丁寧に付けていくといいですよ。
それで、化粧水が足りなくなったら、その都度、足していきます。
それから、これは化粧水に限ったことではありませんが、クリームや日焼け止めも、髪の生え際に付け忘れている方が多いです。
はい、たしかにそうですね…(苦笑)。
イメージとして、「眉毛から下がお顔」と思われているのかもしれませんね(笑)。
それで、そこばかりケアされている方もいらっしゃいます。
ただ、お手入れは、おでこもそうですし、首まで行っていただきたいです。
ちなみに、サロンでは、水に近いスプレータイプの化粧水を取り入れています。
手は菌が付いていたりするので、スプレーでお顔に化粧水を直付けしてから、きれいな状態の手でタッピングを行うと、より清潔に化粧水を付けることができます。
それと、お手入れを化粧水やパックで終わらせる方もいらっしゃいます。
ただ、水分はそのままでは蒸発してしまいますから、ふたをしないと、お肌の水分を保持できません。
ですので、化粧水などを付けた後は、クリームもきちんと塗っていただきたいです。
そこまでが、保湿の必須のセットですよ。
後は、30代以降の方のシワには、保湿ケアに加えて、お肌に栄養を与えることも大切です。
お肌のハリや弾力を作るのに、「ビタミンACE(ビタミンA・ビタミンC・ビタミンE)」などの有効成分が配合された化粧品もおすすめですよ。
クレンジング・洗顔はおでこも洗い忘れがないように
額のシワを改善するのに、クレンジング・洗顔でのポイントはありますか?
クレンジング・洗顔では、お肌に摩擦を与えないことが大切です。
肌摩擦は、お肌へのダメージが大きいといいますもんね。
はい、それで、おでこは、シワの隙間にファンデーションが入ったりもしますので、きちんと洗っていただきたいです。
特に髪の生え際を洗えていない方が多いです。
そうした洗い残しは、菌がずっとお肌に付いているのと同じような状態ですので、吹き出物の原因にもなります。
それから、おでこのシワに限ったことではありませんが、クレンジング・洗顔はご自分のお肌に合ったものを使うようにしましょう。
ちなみにそれは、スキンケア化粧品全般にいえることですね。
おでこのシワには角質ケアもおすすめ
後は、おでこのシワには、角質ケア(肌表面の古くなった肌細胞・角質を取り除くお手入れ)もいいですよ。
角質ケアは、額のシワにもいいんですか!?
はい(笑)。
30代以降の方は、皮膚の代謝が落ちて、肌表面に角質が思っている以上にたまっている状態です。
そうするとお肌もごわごわして硬くなり、シワの原因になりますし、スキンケア化粧品で栄養を与えてもお肌の下のほうまで到達しません。
ですので、これもおでこのシワに限ったことではありませんが、優しいタイプの角質ケアを、できたら年中行っていただくことをおすすめします。
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マッサージで頭や目周りの筋肉をゆるめる
額のシワを改善するのに、セルフケアでやれることはありますか?
おでこは、年齢とともに筋肉が下垂してきて、それがシワの原因になります。
それには、頭のマッサージで筋肉をほぐして、頭からお顔を上げるのもおすすめです。
ですので、サロンでもヘッドマッサージを必ず取り入れています。
ヘッドマッサージは、頭頂部のほうに上げていくように行うといいですよ。
おでこのシワの改善方法
(ヘッドマッサージ)
頭頂部のほうに上げていくようにしてヘッドマッサージを行う
それから、おでこの中央からこめかみに向かって、リンパ(体内の老廃物を回収して排出する器官)の流れに沿ってマッサージを行うと、老廃物を流すことができます。
それも、おでこのシワにはおすすめです。
おでこのシワの改善方法
(リンパマッサージ)
おでこの中央からこめかみのほうに流していく
後は、眉のところの筋肉をほぐすのも、おすすめです。
それには、眉頭(まゆがしら)から眉尻(まゆじり)まで、眉を親指と人差し指でつまんでマッサージを行います。
おでこのシワの改善方法
(眉の筋肉をほぐす)
眉頭から眉尻まで、眉を親指と人差し指でつかんでマッサージする
他には、目元からこめかにつながっている筋肉があるので、そこをほぐすのもいいです。
それには、目尻からこめかみのほうに、指でプッシュしていくだけで大丈夫ですよ。
おでこのシワの改善方法
(目元の筋肉をほぐす)
目尻からこめかみのほうに、指でプッシュしていく
これらのマッサージは、摩擦が起きると良くありませんから、サロンのお客様には、洗顔・クレンジングのときに一緒に行うことをおすすめしています。
生活習慣を整えることも大事
おでこのシワを改善するのに、生活習慣で心がけたいことはありますか?
年齢を問わず大切なのが、紫外線対策です。
紫外線は、コラーゲン繊維を破壊するほどの肌ダメージがあります。
ですので、日焼け止めは年中の使用が必須ですよ。
それから、質のいい睡眠も、自律神経(人の身体と心をコントロールしている神経)の安定につながりますから大切ですし、食生活を整えることで、内側から健康的なお肌を作ることができます。
それに、適度な運動は、血流を良くすることができます。
それによって、お肌の細胞にまで栄養が行き届くようになります。
後は、疲労回復もそうですし、メイクをしたまま寝ないようにすることも気を付けていただきたいです。
おでこのシワにおすすめのサロンケアとは
ちなみに先生のサロンでは、額のシワには、どんな施術・ケアが効果的ですか?
その方のシワの原因は様々ですが、お肌へのアプローチとしては、まずはいらない角質を取り除くケアを行って、お肌をクリーンな状態に整え、シワ改善に必要な成分を浸透しやすくします。
そして、基本的には、水分とビタミン補給のエステティックケアを行うことで、ハリ・弾力のある健康的な肌状態へと改善していきます。
また、施術では、オールハンドの手技にこだわりを持っています。
おでこのシワは、特に眼精疲労・睡眠不足・ストレスなどで、目元の「眼輪筋(がんりんきん)」と頭皮から額の「前頭筋」が硬くなることで作り上げられます。
ですので、目元とヘッドマッサージをしっかりと行って筋肉をほぐしていくことで、おでこの筋肉も硬さがなくなりやわらかくなって、元の位置へと戻っていきます。
そうすることで、そこに滞留(たいりゅう)していた老廃物や水分も流れて、シワの改善になります。
額のシワには、サロンケアは即効性があるんですか?
そうですね、筋肉が元の位置に戻って、滞(とどこお)りのない状態に整えることで、効果が目にみえて感じられやすいですよ。
まとめ
今回のインタビューで挙がった、おでこ・額のシワの改善方法をまとめます。
1. 化粧水は、清潔な手で細かく付けてなじませる(おでこは、髪の生え際にも付けることを忘れない)
2. スキンケアはクリームで仕上げるようにする
3. 30代以降の方は「ビタミンACE」配合のスキンケア化粧品を取り入れる
4. クレンジング・洗顔は肌に摩擦を与えないように行う
5. おでこの汚れもきちんと落とす(特に髪の生え際を洗い忘れないように気を付ける)
6. 自分の肌に合ったクレンジング料・洗顔料を使用する
7. 優しいタイプの角質ケアを年中行う
8. ヘッドマッサージで頭の筋肉をほぐす
9. おでこの中央からこめかみに向かって流してリンパマッサージを行う
10. 目周りの筋肉をマッサージでほぐす(眉をつまむ、目尻からこめかみを指でプッシュする、など)
11. 紫外線対策は年中行う
12. 生活習慣を整える(質の良い睡眠、食生活を整える、適度な運動、疲労回復、メイクをしたまま寝ない、など)
額のシワは、お肌の乾燥や筋肉のコリなどから起こります。
そのため、額のシワを改善するには、スキンケアでしっかりと保湿することも大切ですし、マッサージで顔の筋肉をほぐすことも有効です。
額のシワが気になってきたら、大竹先生のアドバイスを参考にしてみてはいかがでしょうか?