今回のテーマは、「目元のハリ」です。
東京都渋谷区 ワミレスサロン アンジュ Anju の林 里美 先生にインタビューさせていただきました。
目元は、皮膚が薄くて乾燥しやすく、それでいて、まばたきなどで動きの多い場所のため、ハリも低下しやすいです。
目元のハリを取り戻すには、皮膚が薄いからこそ、丁寧にお手入れを行って、しっかりと保湿することが大切です。
目元のハリを取り戻す方法について、林先生に教えていただきました。
目次
目元のハリが低下する原因
・目元は乾燥などからハリが低下しやすい
・生活習慣で原因になること
目元のハリを取り戻す方法
・目元は指で押さえるようにして化粧品を付けるなど
・アイメイクはコットンなどで最初に落とすなど
・生活習慣で心がけたいこと
目元のハリが低下する原因
林先生、よろしくお願いします。
今回のテーマは、「目元のハリ」です。
サロンのお客様にも、目元のハリを気にされている方はいらっしゃいますか?
はい、特に年齢を重ねられた方には多いですよ。
ハリのないたるんだ目元は老けてみえますし、気になりやすい部分ですよね。
お肌のハリは、何によるものなんですか?
お肌のうるおいも必要ですし、弾力も必要になります。
お肌のうるおいは、皮膚のいちばん上の表皮(ひょうひ・3層構造になっている皮膚のいちばん上の層)が関係していて、弾力は、その下の真皮(しんぴ・皮膚の真ん中の層)が関係しています。
お肌は、うるおいがあるから弾力もあって、弾力があるからうるおいもあるといえます。
ですので、お肌のハリには、うるおいと弾力の両方が必要です。
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目元は乾燥などからハリが低下しやすい
目元は、顔の中でもハリがなくなりやすい場所だと思いますが、それはどうしてですか?
目元は、お顔の中でいちばん皮膚が薄くて、水分を抱え込みにくい場所です。
それでいて、皮脂腺(ひしせん・毛穴の中にある器官で油分の皮脂を分泌している)がほとんどありません。
ですので、脂も少なくて乾燥しやすいです。
皮脂について
皮脂は、皮膚の表面で汗などの水分と混ざり合って天然の保護膜「皮脂膜」を作ります。皮脂膜は、皮膚の水分の蒸発を防いだりする役割があるため、皮脂腺の少ない目元は、その点からも乾燥しやすいです。
さらに、目元は皮膚が薄くて皮脂腺が少ないことに加えて、よく動かす場所でもあります。
目は、まばたきをしていますからね…(苦笑)。
はい、そういったことも、目元のハリの低下に関係してきます。
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生活習慣で原因になること
日々の生活習慣で、目元のハリが低下する原因になることはありますか?
特に、クレンジング・洗顔でこすることには気を付けていただきたいです。
そうすると、お肌のバリア機能が低下してしまいます。
それから、まばたきの回数も目元に影響してきます。
まばたきは、目をうるおわせる役割もあって、まばたきの回数が減ると目も乾燥しやすくなります。
特に現代社会は、スマホやパソコンの影響もあって、目を使う機会が多いですし、まばたきの回数も減りがちです。
それに、スマホなどは、ブルーライトによる目へのダメージもあります。
そういったことも、目元の状態に関係してきます。
後は、紫外線によるところも大きいです。
いまの冬の紫外線は、20年前の夏の紫外線量と同じといわれています。
その紫外線も、目元への影響があります。
それに、基本的なことですが、体調もお肌の状態に関係してきます。
細胞の酸化や糖化(とうか)はお肌のダメージにもなりますが、例えば便秘ですと、お腹の中に悪い菌がずっといるような状態ですので、その酸化などを促す原因になります。
目元のハリを取り戻す方法
先生のサロンでは、目元のハリを取り戻すのに、どんな施術・ケアが効果的ですか?
血流を上げることが大事ですので、目周りのツボを押すことで、血液のめぐりを良くするようなことも行っています。
それによって、目元のシワの改善にもなります。
それから、目元だけに限ったことではありませんが、スチーマーをかけながら、水分を抱え込むオイルを塗布してパックを行うトリートメント(施術)もおすすめです。
後は、目元専用のアイクリームなどでもケアさせていただくこともあります。
目元は指で押さえるようにして化粧品を付けるなど
目元のハリを取り戻すには、スキンケアでの保湿も大事だと思いますが、化粧水などのポイントはありますか?
目元に限ったことではありませんが、化粧水は、年齢プラス1回を付けていただきたいです。
例えば40代の方でしたら、化粧水を5回付けていただくのが理想です。
化粧水の付け方で、アドバイスはありますか?
化粧水は、お顔全体でいうとパッティングで付けていただくのもいいですが、目元に限っては、目を閉じて全体的に手で優しく押さえてあげるといいですよ。
もしくは、目周りにはツボが集まっていますので、目周りを指で優しく押さえながら、化粧水を付けてあげるのもおすすめです。
それで、ツボ押しにもなります。
ただ、そのときは、目元は皮膚が薄いですので、ゴシゴシとこすらずに優しい圧で行うようにしましょう。
スキンケアでは、クリームなども付けたほうがいいんですよね?
はい、もちろんです。
ただそれも、目元だけに限ったことではありません。
クリームなどを頬に付けるときは、手で回すように付けたりすると思います。
目元に関しては、皮膚が薄くてデリケートな場所なので、指にクリームなどを取って、こすらずに押さえるようにして付けていただきたいです。
目元は特に水分を蒸発させたくないので、セラミドなどお肌を保護してくれる成分が入っているスキンケア化粧品をお使いになるのもいいですよ。
アイクリームなどもいいですね。
アイメイクはコットンなどで最初に落とすなど
目元のハリを取り戻すのに、クレンジング・洗顔のポイントはありますか?
ひとつは、アイメイクを落とすときに、ゴシゴシとしないことです。
特にマスカラを付けていると、クレンジングで、無意識の内にこすっている方もいらっしゃいます。
それが、シワの原因にもなります。
ですので、クレンジングは、お顔全体のメイクを落とす前に、コットンにクレンジング料を染み込ませて、まずはアイメイクから優しく拭き取るといいですよ。
もしくは、綿棒でアイメイクを落とすのもいいですね。
それで、これも目元に限ったことではありませんが、洗顔は、しっかりと泡で洗います。
お顔をすすぐときも、温度が熱すぎると皮脂を取りすぎてしまいますから、32~37度くらいのぬるま湯で行っていただきたいです。
生活習慣で心がけたいこと
目元のハリを取り戻すのに、生活習慣で心がけたいことはありますか?
まずは、血流を良くすることが大事です。
それには、例えば目をよく使う方でしたら、ご自宅に帰ったときに、目元をホットタオルで温めてあげるのもいいですね。
それによって、血流も良くなります。
ホットタオルの作り方
それに、首や肩がこっていると、心臓からの新鮮な血液がお顔に行き渡りづらく、そういったことから目元への影響もあります。
ですので、お風呂などで身体を温めてあげることによっても、目元の状態の改善になります。
そうやって血流を良くすることは、お肌のハリにもいいですし、クマなどの改善にもつながります。
それから、目は、肝臓(かんぞう)とつながっているとされています。
ですので、お酒を飲みすぎて肝臓を傷めないように気を付けていただきたいです。
後は、お肌のたるみは、糖化(とうか・タンパク質と糖質が結び付くことをいい肌老化の原因になる)によるところもあります。
特に、目元などの皮膚の薄い場所は、たるみが起こりやすいです。
ですので、甘いものやご飯の取りすぎにも気を付けるといいですよ。
それに、食事では、タンパク質もきちんと摂っていただきたいです。
皮膚の「ナチュラル・モイスチュアライジング・ファクター」…水分保持の働きがある「天然保湿因子」は、アミノ酸が40%です。
そのアミノ酸は、タンパク質です。
女性の中には、お肉をあまり食べない方もいらっしゃいます。
ただ、お肉・お魚・豆類などから、タンパク質もきちんと摂っていただきたいです。
まとめ
今回のインタビューで挙がった、目元のハリを取り戻す方法をまとめます。
1. 化粧水は、年齢プラス1回を重ね付けする
2. 化粧水は、目を閉じて全体的に手で押さえるか、指で目周りを優しく押さえながら付けるのがおすすめ
3. クリームなどは、こすらずに指で押さえるようにして付ける
4. セラミド配合のスキンケア化粧品や、アイクリームを使うのも良い
5. アイメイクは、コットンや綿棒で最初に優しく落とす
6. 洗顔は泡で洗って、すすぎは32~37度くらいのぬるま湯で行う
7. ホットタオルを目に当てたり、お風呂に入ったりして、血流を良くする
8. お酒の飲みすぎで肝臓を傷めないように気を付ける
9. 甘いものやご飯の取りすぎに気を付ける(糖化に気を付ける)
10. お肉・お魚・豆類などからタンパク質を摂るようにする
目元は、皮膚が薄くて乾燥しやすく、それでいて、よく動かす場所ですから、ハリもなくなりやすいです。
目元のハリを取り戻すには、丁寧にお手入れを行いつつ、しっかりと保湿することが大切といえそうですね。
目元のハリが気になったときは、林先生のアドバイスを参考にしてみてはいかがでしょうか?