「キレイの先生」編集部です。
今回のテーマは、「首のしわ」です。
千葉県柏市 フェイシャルサロン サロン・ド・フォンテーヌ の大川 真紀 先生にインタビューさせていただきました。
首は、顔と比べると意識が行きづらいので、シワにも意外と気付きにくいです。
ただ、首の皮膚は頬よりも薄いため、元々シワが出来やすい場所だといいます。
だからこそ、首も「顔」の一部と考えて、顔と同じようにお手入れすることが大切になるそうです。
そんな首のしわを改善する方法を、大川先生に教えていただきました。
目次
首のしわの原因
・どうして首はシワが出やすい?
・生活習慣などで原因になること
首のしわを改善する方法
・首もスキンケアを行う
・首も紫外線対策や洗顔などを行う
・首のピーリングもおすすめ
・首のエクササイズやマッサージなど
・生活習慣で心がけたいこと
首のしわの原因
大川先生、よろしくお願いします。
今回のテーマは、「首のしわ」です。
先生のサロンのお客様にも、首のしわを気にされている方はいらっしゃいますか?
それが、首のしわには、あまりお気付きになっていない方が多いです。
お顔のことを気にされている方はたくさんいらっしゃいますが、首に関しては、美意識の高い方でなければ、ほとんど気にされていません。
それは、「首のしわが出ているけど気付かれていない方」が多いということですか?
はい、そういう方がほとんどですね。
ですので、サロンでは、最初に肌分析を行うときに、お客様に「お首もいつもお手入れをされていますか?」というご質問もしています。
そこで初めて、首のことを気にされるようになる方も多いです。
それだけ、首のしわには気付きにくいんですね…。
でも、首のしわで、見た目の印象も変わってくると思います。
そうですね、実年齢より年齢を重ねているようにみえますし、疲れているようにもみられやすいです。
それに、「苦労されているのかな…」といった印象を与えてしまう場合もあります。
どうして首はシワが出やすい?
首のしわは、何によるものなんですか?
首の皮膚は、お顔の頬と比べると半分くらいの厚さしかありません。
え、首の皮膚って、そんなに薄いんですか!?
はい、首は身体と思われている方が多いでしょうが、実は、お顔よりもデリケートな場所といえます。
首にそんなイメージはありませんでした…(苦笑)。
はい、首はお顔よりも皮脂腺(ひしせん・毛穴の中にあって油分を分泌している器官)が多いので乾燥を感じづらく、意外と盲点になっています。
たしかに、首が乾燥するイメージはあまりありません。
でも実は、皮膚自体はとても薄かったんですね…。
はい、ですので、首もシワが出来やすいです。
ちなみに、首には、どんな風にシワが入りやすいですか?
横ジワが多いですね。
首は、どちらかというと上下に動かすことが多いですので、皮膚が薄い分、そこで刻まれたシワが残りやすいです。
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生活習慣などで原因になること
首のしわは、年齢も関係しているんですよね?
そうですね、年齢とともに首の筋肉も衰えますし、お肌の生まれ変わりも遅くなるので、年齢は関係してきます。
ただ、首のしわは、年齢以上に、紫外線の影響や癖によるところが大きいように感じます。
お肌の老化のほとんどは、紫外線によるものです。
特に首は皮膚が薄いので、紫外線が奥のほうまで浸透していきやすいです。
そうすると、お肌のお母さん細胞である「繊維芽細胞(せんいがさいぼう・肌の弾力成分であるコラーゲンやエラスチンなどを生み出す細胞)」などが壊れる原因にもなります。
それによって、お肌の老化も進み、シワにつながります。
首のしわは、癖も関係しているとのことでしたが、それは、顔の表情ジワと同じようなことですか?
顔も、表情ジワが固定化されたりしますよね。
はい、お顔でいうと、笑ったときのシワや、眉間にシワが出たりしますね。
首も、それと同じです。
例えば、スマホやパソコンをみるときは、お顔が下を向いて首に横ジワが刻まれますよね。
それに、高い枕(まくら)も、首にシワが入ります。
首は皮膚が薄いですので、そういったシワも残りやすいです。
後は、首のしわは、スキンケア不足も関係してきますね。
私も人のことはいえませんが、首まできちんとスキンケアをされている方はきっと少ないでしょうね…。
はい、ほとんどいらっしゃらないです。
首まできちんとお手入れを行っている方は、美容好きな方や、過去にお肌で悩んだことのある方くらいでしょうか。
そうでない方は、お顔の下は身体だと思っていて、何もケアをされていない方がほとんどですね。
はい、私も、首は「身体」だと思っていました(苦笑)。
首のしわを改善する方法
先生のサロンでは、首のしわを改善するのに、どんな施術・ケアが効果的ですか?
首をきちんと洗えていなくて、首に角質(肌表面の古くなった肌細胞)がたまっているような方も多いです。
そうすると、肌表面に必要以上に死んだ肌細胞がたくさんあるような状態ですから、シワも刻まれやすいです。
それを改善するには、ピーリング(余分な角質を取り除くお手入れ)がおすすめです。
首にもピーリングを行うんですか!?
はい、行いますよ。
それで、まずは首もいちばんいい状態のお肌に持っていきます。
その上で、紫外線を浴びたお肌は酸化が進みますので、例えばビタミンC誘導体などの抗酸化成分をお肌に導入していくなど、その方に必要な美容成分を入れ込んでいきます。
後は、首にもパックなどを行ったりもしています。
首もスキンケアを行う
ここまでの話をお聞きすると、首は皮膚が薄い場所ですから、保湿も大事になってきそうです。
はい、首は頬よりも皮膚が薄いですから、お顔と同じようにお手入れをしていただきたいです。
スキンケアで、首をお手入れするときのポイントはありますか?
首に限らずお顔にも当てはまることですが、化粧水をお肌に入れ込むのに、「手」はすごく優秀で、高圧スチームくらいの力があります。
化粧水は、手の平をお肌にしっかりと当てて、お肌に押し込むようにして付けてあげるといいですよ。
それから、化粧水を付けて、まだお肌がビチャビチャしている状態で、次の工程に移る方もいらっしゃいます。
ただ、化粧水は、ビチャビチャ感やべたつきがなくなるまで手で押し込んで、それから次の工程に移っていただきたいです。
首は顔と同じようにお手入れするということは、美容液やクリームも付けたほうがいいんですか?
はい、そうです。
スキンケアは、お顔からデコルテまでを「お顔」と考えて、お手入れしていただきたいです。
ちなみに、そうやって首のケアをきちんと行って、どのくらいで首のしわを改善できますか?
それは、お使いの化粧品が、その方のお肌に合っているかどうかによっても変わってきます。
当サロンのお客様でいうと、普段から首もきちんとお手入れをして、月にいちどエステにお越しいただいて、3ヶ月くらいで、ご自身でも首の状態が変わってきたことを感じていただけています。
首も紫外線対策や洗顔などを行う
他に、首のしわを改善するのに、スキンケアで心がけたいことはありますか?
ひとつは、紫外線がいちばんの肌老化の原因となりますので、首も含めてデコルテまで日焼け止めをしっかり塗っていただくことです。
そうすると、日焼け止めはボディソープでは落ちづらいものが多いですので、クレンジング・洗顔も、首やデコルテまで行っていただくいいですよ。
え、首もクレンジング・洗顔をしたほうがいいんですか!?
はい(笑)。
私も、お顔のメイクを落とすときに、首からデコルテまで、一緒にクレンジングを行うようにしています。
特に日焼け止めは、オイルタイプの成分で作られているものも多いので、できれば、クレンジングで落としていただきたいです。
もし、首までクレンジングを行うのが難しければ、せめて洗顔だけでも、首やデコルテまで行っていただきたいですね。
首のピーリングもおすすめ
後は、首にピーリングを行うのもおすすめです。
先生のサロンでも、首のピーリングを行っているとのことでしたね。
はい、特に年齢を重ねると、お肌のターンオーバーがうまくされにくくなります。
ターンオーバーとは
皮膚は、内側で新しい肌細胞が生まれて、それが少しずつ表面に上がり、最後は古くなったもの(角質)が剥がれ落ち、日々新しく生まれ変わっています。そのサイクルを、「ターンオーバー」といいます。
ターンオーバーのサイクルは、年齢とともに長くなります。
ターンオーバーがうまくされにくくなると、シワも出来やすくなります、イボなどの原因にもなります。
ピーリングは、その改善にもつながります。
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首のエクササイズやマッサージなど
首のしわを改善するのに、セルフケアでやれることはありますか?
首のしわは、首の筋肉も関係してきます。
ですので、首の筋肉を鍛えてあげることも有効です。
例えば、お顔を上に向けて舌を出すことで、首の筋肉を鍛えることができます。
首のしわの改善方法
(エクササイズ)
・顔を上に向けて舌を出す
後は、マッサージというところでは、まずは、首の前面を上に向けて流していきます。
その後に、顎下(あごした)から耳の下まで流して、そこから首の側面を通って鎖骨まで流して、リンパ(体内の老廃物を回収して排出する器官)を流してあげるのもおすすめです。
顔のリンパの流れにそって、マッサージで流してあげるということですね?
はい、リンパが滞っていて二重顎になっていたりすると、首にもシワが入りやすいので、その改善にもなりますね。
それで、顎もシュッとなります。
マッサージは、スキンケアのときに化粧水を付けながら行うのもいいですし、お風呂の中で行うのもおすすめですよ。
首のしわの改善方法
(マッサージ)
1. 首の前面を上に向けて流す
2. 顎下から耳の下まで流す
3. そこから首の側面を通って、鎖骨まで流す
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生活習慣で心がけたいこと
首のしわを改善するのに、生活習慣で心がけたいことはありますか?
高い枕を使っていると、寝ている間、首にずっとシワが入っているような状態ですので、その横ジワが残りやすいです。
ですので、高い枕を使わずに、タオルを何枚か使って高さを調整して、枕の代わりにするのもいいですよ。
実際、枕を使っていない方や、タオルを枕の代わりにしている方には、首のしわはほとんどみられません。
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まとめ
今回のインタビューで挙がった、首のしわを改善する方法をまとめます。
1. 首も、顔と同じようにスキンケア化粧品(化粧水や美容液、クリームなど)を付ける
2. 化粧水は、手で押し込むようにして付ける
3. 化粧水はビチャビチャ感がなくなるまで手で押し込んで、次の工程に移る
4. 日焼け止めは、首も含めてデコルテまで付ける
5. 首も、クレンジング・洗顔を行う
6. 必要に応じてピーリングを行う
7. 首のエクササイズを行い筋肉を鍛える
8. マッサージを行って首周りのめぐりを良くする
9. 高い枕の使用を控える
首は、顔と比べると意識が行かないので、シワが出ていても気付きづらいです。
ただ、首の皮膚は頬よりも薄いため、元々シワが出来やすい場所です
首のシワは年齢感が出る原因にもなりますから、まずは、首も顔と同じようにお手入れすることから始めてみてはいかがでしょうか?
それが、首のシワの予防や改善にもつながりますよ。