Acure 鍼灸マッサージサロン

小野 真奈美　先生

「キレイの先生」編集部

小野先生にはここまで、「美容鍼」についてお話しいただきました。

鍼は国家資格を持っていなければできませんが、置き鍼でしたら、自分で鍼をすることができるんですよね？

はい、（置き鍼は）セルフケアに使うこともできますし、サロンでも、必要な患者様にはおすすめしたりしています。

置き鍼とは、何ですか？

針にシールが付いているものです。

置き鍼は、（種類によって）針の長さや太さが違ってきます。

例えば、サロンでは、（置き鍼でも）針が少し長めで太めのものを使っています。

そうすると、針の細いものよりも刺激が強くなって効果も高くなります。

ただ、その分、チクチクしたりうまく貼れなかったりすることもあるので、鍼灸師でない方には（針が長めで太めの置き鍼は）あまりおすすめしません。

置き鍼には、鍼ではない「鍼のような鍼」の、体内には入っていかない粒のようなものが付いているタイプもあります。

セルフケアとしてやるには、そちらの方が扱いやすいと思いますよ。

置き鍼は、どんな効果が期待できるんでしょうか？

基本的には、通常の鍼と同じ効果があるんですか？

置き鍼は、通常の鍼灸治療の鍼とは長さが全然違っていて、皮下で針が止まり、刺激できるのは皮膚までの「皮膚刺激」です。

ですので、通常の鍼灸に比べると、優しい刺激になります。

ただ、優しい刺激なので、ずっと貼っておくことができて、長時間刺激できるという特徴があります。

先生は、サロンの患者様に、どんな置き鍼をおすすめしているんですか？

サロンでおすすめしているのは、「パイオネックス」です。

パイオネックスは（置き鍼の）主流で、安全で貼りやすいです。

パイオネックスには、いくつか種類があったと思いますが、初心者の方におすすめのものはありますか？

パイオネックスにも、鍼ではない「鍼のような鍼」の「パイオネックスゼロ」というものがあります。

（サロンの）患者様には、その商品からおすすめして、それをきちんと貼れるようになったり刺激の出方が問題なかったりすれば、少しずつ実際の鍼をすすめるようにしています。

置き鍼は、どのくらいの時間、貼っておくといいんですか？

私は、（置き鍼で）チクチクしたりかゆくなったりしなければ、一週間でも二週間でも貼っていいとお伝えしています。

（置き鍼は）そんなに長く貼っていてもいいんですか！？

はい、長く貼っておけばおくほどツボを刺激してくれて、身体の不調を感じにくくなったり、健やかに過ごせる時間が長くなったりしますので。

ただ、シールによるかぶれが出ると問題ですし、（置き鍼は）シールと鍼がくっついているので、シールが浮いて来ると針がチクチクして不快感があるので、そういうときは剥がすようにしましょう。

セルフケアで置き鍼を貼るのにおすすめの場所はありますか？

ツボでいうと、例えば「合谷（ごうこく）」などもいいですよ。

合谷は、手の甲の親指と人差し指の間あたりにあります。

合谷は、「万能なツボ」として知られていて、目の疲れ・首こり・肩こり・腰痛・足の疲れ・だるさを解消したり、内臓の調子を整えたりするような効果も期待できます。

美容面でも美肌効果が得られて、色んな方におすすめのツボです。

後は、女性におすすめなのが「三陰交（さんいんこう）」というツボです。

三陰交は、足の内くるぶしから（親指以外の）指4本分、脛（すね）のキワのところにあります。

女性は冷えやむくみを感じる方が多いと思いますが、三陰交はそれらの改善に良くて、生理痛や生理不順などの婦人科系の疾患をお持ちの方にもおすすめのツボです。

ただ、妊娠中の方は、時期によっては三陰交を刺激してしまうと、胎児に影響がある場合もあるので、気を付けていただきたいと思います。

後は、（置き鍼を貼るのに）お顔のこめかみのところにある「太陽（たいよう）」というツボもいいです。

太陽は、目の疲れの解消に良くて、美容面では目のたるみやむくみにいいです。

置き鍼が初めてという方は、まずは、いま名前の挙がった「合谷」・「三陰交」・「太陽」などに貼ることから始めてもいいかもしれませんね。