「キレイの先生」編集部です。
街で前を歩く人の後ろ姿をみて、「なんだか素敵そうな人だな…」と感じたことはありませんか?
今回は、「後ろ姿をきれいにするには?」ということをテーマに、子連れOKヨガ教室 surya の吉住 きえ 先生にインタビューさせていただきました。
どうしたら、後ろ姿がきれいになるのでしょうか?
きれいな後ろ姿を作るためにできることを、吉住 先生に教えていただきました。
目次
後ろ姿をきれいにする方法
・1. 朝一の伸び
・2. 壁を押す
・3. ヨガのポーズ
本日のキレイの先生
子連れOKヨガ教室 surya
吉住 きえ 先生
「キレイの先生」編集部
きれいな後ろ姿とは
吉住 先生、よろしくお願いします。
今回は、「後ろ姿をきれいにするには?
ということをテーマに、インタビューさせていただきます。
まずは、「きれいな後ろ姿」というのは、どんな後ろ姿だと思いますか?
少しあいまいな表現になってしまうかもしれませんが、(きれいな後ろ姿というのは)生き生きとしている感じだったり、活力がみなぎったりしているような印象を受け取ることのできる後ろ姿だと思います。
もう少し具体的な表現ですと、例えば、小学校の理科室でみた骨格の標本の背骨並びを連想させるような姿勢が美しいと思います。
骨格の標本の背骨並び…ですか…。
何となくはイメージできますが…。
はい(笑)。
一般的にいうと、背筋のスッと伸びた姿勢というと、ストンと落ちるかもしれませんね。
ありがとうございます、とても分かりやすいです(笑)。
それから、同じ背筋が伸びているのでも、ピーンと背筋を伸ばしているのではなく、スッと伸びているようなその加減が美しいですよね。
分かる気がします。
背筋がスッと伸びていると自然体で、「あ、姿勢がきれいだな…」と感じますよね。
現代社会、後ろ姿のきれいな人は多いですか?
そうですね、町中を行く人をみていると、後ろ姿がきれいな人は少ないように感じます。
では、どんな後ろ姿の人が多いでしょうか?
これは大多数(の人)と言って間違いないと思いますが、20代前半の若い方や学生さんでも、猫背の方が多いですよね。
私も猫背なので、何も言えません…。
そうなんですか(笑)。
(猫背の)ひとつの理由として、スマホをいじりながら下を向いて歩いている人も多いので、そういう背景もあるのかなとは思います。
猫背ですと、「もったいないな…」という感じがしてしまいます。
背筋をスッと伸ばして前を向いて歩いたら、「すごくきれいなのにな…」と思いますよ。
耳が痛いです(苦笑)。
ちなみに、猫背以外で、「こんな後ろ姿の人が多いな…」と感じることはありますか?
背中にぜい肉をしたためている方も見受けられますよね。
全体的にふくよかだったりするわけじゃないけど、お背中にもったいないお肉が付いていたりするんです。
それは、どんなことが原因になっているんでしょうか?
きっと、背中が丸まっている状態なんだと思います。
猫背が習慣化していて、そこの部分にお肉が付きやすくなっているんでしょうね。
それも、猫背から来るんですね…。
はい、(猫背とお背中のぜい肉は)連動している部分はあると思います。
それと、(背中にお肉が付く原因として)もうひとつ考えられるのが、背中を動かしていないことです。
猫背もそうですが、同一の姿勢を長く取ってあまり動きがないと、その日々の積み重ねが、そういう背中を生み出す原因にもなります。
そうすると、デスクワークの人は(背中への)影響もありそうですね。
そうですね、(デスクワークの方は)意識して肩を回したり背中を動かしたりしないと、なかなか動きがないので、そういう要素は招きやすいのかなと思います。
それから、姿勢は、背中じゃなくてお腹で作られるもので、骨盤や腰のあり方がどうなのかということも関係しています。
分かりやすいのは、座っているときの姿勢です。
それは、正座したときの腰の形をイメージすると、分かりやすいかもしれません。
お尻には先のとがった「座骨(ざこつ)」という骨があるんですが、椅子に座ったとき、その座骨がシャンと立った状態になっていると、きれいな骨盤のあり方…つまり、きれいな姿勢になります。
それに対して、(椅子に座ったときに)座骨よりも後ろの部分が椅子に付いていると、骨盤を後ろに倒したような「骨盤後傾(こうけい)」になり、腰も丸まって、それが背中にまでつながっていき、全体的に丸い背中が出来てしまいます。
(周りをみても)骨盤を立てて美しく椅子に座れている人は少ないですよね。
どちらかというと、骨盤が後ろに倒れて、椅子(の背もたれ)に背中をもたれて座っているひとが多いんじゃないでしょうか。
まさに、私自身もそうです…。
そういったことでも、きれいな後ろ姿から離れていってしまうんですね。
後ろ姿をきれいにする方法
先生はヨガのインストラクターをされていますが、ヨガは、後ろ姿をきれいにするのにも効果的なんですか?
はい、とてもおすすめですよ。
それはなぜかというと、先程、姿勢はお腹で作るという話をしたと思います。
はい。
息をフーッと吐いて吐いて、最後まで吐いて吐き切ったとき、おへそよりも下の背骨に近い奥の方に、腹の据わるようなポイント(キュッと力の入るような感覚)があると思います。
あ、はい、感じられます…。
そこは「丹田」といわれていて、全身をつなぐ要(かなめ)の中心に当たる場所です。
丹田について
丹田がしっかりしていれば、全身で無理のない姿勢を保つことができます。
ヨガの動作は、丹田を中心にして行い、丹田から背骨を動かすメソッドともいえると思います。
だからこそ、ヨガは、後ろ姿をきれいにするのにもいいんですね。
1. 朝一の伸び
では、後ろ姿をきれいにするために、自宅でやれることはありますか?
なるべく無理がなくて、気を入れなくても取り入れられるのがいいな、と思っていまして…。
それは、私も嬉しいです(笑)。
例えば、朝一の伸びで、グーンと縦に思いっきり伸びてみるのもいいですよ。
え? それだけですか!?
はい(笑)。
普段、なかなか意識をしないと伸びはしないと思います。
そうですね…。
背骨を動かさずに固まった状態は、良くありません。
背中を伸ばすと背骨や肩甲骨も動きますので、(朝一の伸びを)やるのとやらないのでは、それだけでもかなり変わってくると思いますよ。
2. 壁を押す
それからもうひとつ、(後ろ姿をきれいにするのに)すごくおすすめの方法があって、壁をぐーっと押すことです。
壁を押す…んですか?
もちろん、ただ押すだけじゃないですよ(笑)。
壁から少し離れたところ、手を伸ばしたときにぎりぎり手の届かないくらいのところに立って、身体を倒すようにして、手の平で壁を押していきます。
それから、そのまま壁をつたうように、下に、下に、と(手を)下げていきます。
最終的には、90度くらいまで前屈したところまで行きたいです。
イメージとしては、お尻をグッと引くようにして、手の平とお尻で引っ張り合いをするようなイメージです。
このとき、頭を上げずに下げて床をみておくようにすると、さらに効果的です。
この動作は、壁に対してじゃなくても大丈夫で、安定したところでしたら、例えばオフィスのデスクでもいいですし、台所仕事をされる方はシンクの手前のところでやってもいいです。
これは、(後ろ姿をきれいにするのにも)本当におすすめですし、肩こりの改善にも効果的なんです。
ちなみに、肩こりが慢性化すると、きれいな後姿からも遠ざかってしまいます。
3~4. ヨガ
後ろ姿をきれいにするおすすめのヨガのポーズはありますか?
はい、ふたつ(のポーズを)ご紹介させていただきます。
まずは、「猫の伸びのポーズ」です。
これは、猫がグーンと伸びをしたようなイメージのポーズです。
猫の伸びのポーズ
1. まず、床に四つ這いになります。このとき、膝の真上に腰が来ているように、手は肩幅かそれよりやや広めにしておきます。
2. 1.での、膝と腰の位置関係をそのままにして(お尻を前や後ろに動かさないように)、両手を少しずつ前へ歩かせてゆき、上半身を沈めます。
3. お尻を一番高く(尾てい骨を引き上げるように)して、腰から背中を深くカーブさせながら脇の下をよく伸ばして、おでこか顎を床に付ければ完成です。
(背中が硬くて一直線になってしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、ももの前側と下腹を近づけるようなイメージで、腰の側から少しずつカーブを作る練習をしてみてください)
ふたつめは、「下を向いた犬のポーズ」です。
下を向いた犬のポーズ
1. 立った姿勢で、膝を軽く曲げて両てのひらをマット(床)にしっかりつきます。このとき、手の幅は肩幅かそれよりやや広めにしておきます。
2. 両足を大きく一歩ずつ後ろに引いて、左右の足の間をやや広め(腰幅より広くてOK)にとります。
3. そのまま両手でぐっとマット(床)を押しながらバンザイの姿勢で、お尻を頂点とした三角形を全身で作ります。お腹の辺りがだいたい90度になるように。なるべく頭は下げて首を楽にして、目線は両足の間あたりです。このとき、足の裏がペタッと着地できない場合が多いと思うのですが、かかとが浮いたり膝が曲がったりしても構わないので、肩が前に出ないように、手首から尾てい骨をすっと板のようにまっすぐに伸ばしてください。
(ヨガマットがあればマットの上で、なければ床の上で、裸足などで滑らないように気を付けて行ってください)
このふたつ(のポーズ)は、きれいな背中作りにおすすめですよ。
まとめ
朝起きたとき、グーッと伸びをするようなこともあると思います。
たったそれだけでも、後ろ姿をきれいにするのにも効果的だったんですね(もちろん毎日続けることが大切ですが)。
これでしたら、ずぼらな私でも続けられそうです。
現代人は、私もそうですが、猫背の人が多いと思います。
後ろ姿がきれいだと、活力があって見えたり、若々しく見えたりするので、吉住 先生に今回教えていただいた方法をお試しになってみてはいかがでしょうか?