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自律神経を整えるには?専門家が教えるツボ押し等の方法12

本日のキレイの先生

大岩 千恵子 先生

自律神経を整えるには?専門家が教えるツボ押し等の方法12

「キレイの先生」編集部です。

今回は、妊活・女性ホルモンケア DELFIN(デルフィン) の大岩 千恵子 先生に取材させていただきました。

先生のサロンは、ホルモンバランスを整えることをひとつのコンセプトにされています。

ホルモンバランスの乱れは、「自律神経の乱れ」や「セロトニンの不足」などから来るタイプがあるそうで、それぞれの原因や改善方法について話をお聞きしました。

大岩 先生の記事は前後編に分けてお届けし、この前編では「自律神経」について取り上げます。

自律神経とは、何なのでしょうか?

そして、自律神経を整えるには、どんなことができるでしょうか?

大岩 先生に教えていただきました。

目次

自律神経とは
・「交感神経」と「副交感神経」

自律神経の乱れ
・自律神経が乱れると…
・原因

自律神経を整えるには
・心を落ち着かせるツボ押し
・その他

まとめ

本日のキレイの先生

妊活・女性ホルモンケア DELFIN(デルフィン)

大岩 千恵子 先生

「キレイの先生」編集部

自律神経とは

大岩 先生、よろしくお願いします。

ホルモンバランスの乱れは「自律神経の乱れ」からも来るとのことでしたが、自律神経とは、何なのでしょうか?

それにはまず、神経系についてお話しさせていただきたいと思います。

神経系は、「中枢(ちゅうすう)神経」と「末梢(まっしょう)神経」に、大きく分類されます。

中枢神経は、脳のホストコンピューターの役割をしていて、脳や脊髄(せきずい)がこれに当たります。

末梢神経は、「体性(たいせい)神経」と「自律神経」に大きく分けられます。

体性神経は、意識的にコントロールできる神経のことをいい、分かりやすいところでは、知覚(ちかく)神経や運動神経がこれに当たります。

私たちが普段使っている「神経」という言葉は、体性神経のことをいう場合が多そうですね。

それに対して、自律神経は、どんな神経なのでしょうか?

(自律神経は)生体の無意識的な働きの消化・吸収・循環・代謝などを司っている神経です。

意識してコントロールできる体性神経とは違い、自分の意思とは無関係に反射的・自動的に働いていて、内臓や血管などの器官をコントロールしています。

自律神経は、身体のどこを通っているのですか?

背骨の両側に、後頭部の首の付け根くらいから尾骨のあたりまで「交感神経幹(こうかんしんけいかん)」があるのですが、そこを通っています。

「交感神経」と「副交感神経」

自律神経には、「交感神経」と「副交感神経」があると思いますが、それらがどんな神経なのかを教えていただけますか?

交感神経」は、日中に優位になる神経で、心身を活動に導く闘う神経です。

交感神経は、緊張の神経と呼ばれたりもしますよね。

では、副交感神経は、どんな神経ですか?

副交感神経」は、夜に優位になる神経で、心身を休息へと導くリラックスの神経です。

自律神経の乱れ

「自律神経の乱れ」と言いますが、それはどういうことですか?

(自律神経の乱れとは)交感神経と副交感神経がそれぞれ優位になるバランスが、均等に保たれていない状態のことをいいます。

例えば、ストレスが強すぎたり不規則な生活が長期的に続いたりすると、交感神経が優位の時間が長くなり、身体を休息させるための副交感神経の方になかなか切り替われなくなります。

具体的には、本能や感情の脳である「大脳辺縁系(だいのうへんえんけい)」の働きを、理性の脳である「大脳新皮質(だいのうしんひしつ)」が抑えつけてしまうことで、両者のやり取りがうまくいかず、脳のコトンロールタワーである「視床下部(ししょうかぶ)」による自律神経のコントロールが乱れてしまいます。

先生のサロンでも、自律神経の乱れている方は多いですか?

はい、大半はそういう方だと思われます。

自律神経の乱れは、どんな方にみられやすいでしょうか?

体調をかえりみずにストレスフルに働かれている方、自分が疲れていると思っていない方、色々なことをとても気にされる方に多いように感じます。

自律神経が乱れると…

自律神経が乱れると、身体にはどんな影響が表れやすいですか?

それには、人間の自然治癒力の仕組みからお伝えしたいと思います。

自然治癒力は、「自律神経系」・「内分泌(ホルモン)系」・「免疫系」の3つのバランスがうまく機能していることで成り立っています。

この内のどれかひとつに支障が出てバランスが崩れてしまうと、同時に他の二つにも影響を及ぼします。

自律神経の乱れとホルンバランスの乱れが連動しているのは、このためです。

ストレスがかかると自律神経が真っ先に働き、全身の各臓器に「ちょっと休んでおいて」と指示が出されます。

その中でも、生命維持に必要な臓器には血液が真っ先に運ばれますが、生命維持に直接的に関わりのない生殖器系は機能がストップして、月経が止まる場合もあります。

自律神経が乱れると月経周期も乱れるという話を聞いたことがありますが、そういう仕組みだったのですか…。

それから、その仕組みによって、血流は心臓のある上半身に集中するため、末端の冷えにもつながります。

また、交感神経が優位になっているときは、身体が固く緊張して縮こまっていて、さらに血流も滞ることで、体内の異物を攻撃してくれる白血球が全身をめぐりにくくなり、免疫力も低下します

後は、(自律神経の乱れによって)胃腸の機能も抑制され、食欲不振の原因にもなります。

先生の話をお聞きすると、自律神経の乱れは、健康面のすべてにおいてマイナスといえそうです。

自律神経の乱れは、精神面にも影響があるのですよね?

はい、どんな症状は出てくるかは個人差があるかと思いますが、例えば、不安感や焦燥感をしたり、イライラしたり、自律神経失調症のような症状が出てきたりする場合もあります。

(自律神経の乱れの影響としては)精神面よりも、血管・神経系に関わる肉体的な支障の方が大きいのかもしれません。

例えば、疲れやすい、動悸・息切れ、頭痛、耳鳴り、めまい、便秘・下痢・不眠・手足の冷え、などといった症状です。

原因

自律神経の乱れは、どんなことが原因になるのですか?

原因は、不規則な生活や夜更かしなど、人それぞれですが、もっとも大きいのがストレスです。

精神的なストレス、肉体的なストレス、どちらも(自律神経が乱れる)原因になります。

また、「良いストレス」でも「悪いストレス」でも、脳は同じストレスとして判断してしまいます。

ストレスは悪いものだと思うのですが、「良いストレス」もあるのですか?

はい、例えば、結婚・出産・出世などは、一見おめでたいことに感じられますが、脳はストレスと判断してしまう場合があります。

なるほど、では、結婚や出産などのおめでたい「良いストレス」も、場合によっては、自律神経の乱れにつながってしまう可能性もあるのですね。

自律神経を整えるには

では、自律神経を整えるには、どんなことができるのでしょうか?

心を落ち着かせるツボ押し

(自律神経の乱れの)原因の多くは、交感神経がオンの状態が長引いてしまっていることにあるので、副交感神経を優位にさせたいです。

それには、心を落ち着かせるツボ押しがおすすめです。

皆さんでも簡単にできる部位として、頭頂部にある「百会(ひゃくえ)」、手首にある「神門(しんもん)」・「内関(ないかん)」、その裏にある「外関(がいかん)」などがあります。

いずれも、副交感神経をアップさせるツボとして知られています。

自律神経を整えるツボ自律神経を整えるツボ

自律神経を整えるツボ

ツボは親指を使い、グイグイと押すのではなく、息を吐きながらゆっくり4秒間押して、息を吸いながら4秒間かけてゆっくりと離していきます

その他

(自律神経を整えるのに)免疫力を上げるために、血行促進につながる全身浴もおすすめです。

副交感神経は40度以下で優位になるので、そのくらいのお湯に肩まで10分くらいつかります。

ちなみに、42度以上では、交感神経が優位になってしまうので、お気を付けください。

自律神経を整えるのに、おすすめの食べ物などはあるのですか?

タンパク質・鉄分・カリウムの3つは基本で、玄米や、発酵食品、亜鉛・食物繊維を含んだ食べ物などは、自律神経を整えるのにも良いです。

他に、自律神経を整えるのに、できることはありますか?

副交感神経は、仙骨(せんこつ)・お顔からも出ているので、仙骨のあたりにカイロを貼って温めてあげたり、お顔のツボ押しやフェイシャルトリートメントを受けてみたりするのも、(自律神経を整えるのに)大変有効かと思います。

そして、基本的なことではありますが、早寝早起き、栄養バランスの取れた3食の食事、適度な運動など、規則正しい生活を送ることです。

後は、ストレスをうまく受け流せるような自分なりのストレス解消法をみつけることです。

まとめ

今回の取材で挙がった、自律神経を整える方法をまとめます。

1. 百会(ひゃくえ)のツボ

2. 神門(しんもん)のツボ

3. 内関(ないかん)のツボ

4. 外関(がいかん)のツボ

5. 40度以下のお風呂

6. タンパク質・鉄分・カリウムを含んだ食べ物

7. 玄米

8. 発酵食品

9. 食物繊維を含んだ食べ物

10. 仙骨のあたりにカイロを貼る

11. 規則正しい生活

12. ストレス解消

自律神経が乱れると、健康面でも精神面でも、マイナスの影響しかありません。

忙しい現代社会、自律神経の乱れている方は、多いのではないかと思います。

今回、大岩 先生に教えていただいた自律神経を整える方法は、特別なものはありませんので、是非ご参考にしてみてください。

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