「キレイの先生」編集部です。
本日のテーマは、「かっさ」です。
推掌整体 わがんせ – 郁の手 – の堀田 郁子 先生に取材させていただきました。
かっさは、上の画像のような道具を使ってトリートメント(マッサージ)する手技のことをいい、堀田 先生のサロンのメニューにもあられます(先生のサロンでは、「グアサー」という名前です)。
かっさは、どんなトリートメントなのでしょうか?
(かっさでマッサージすると)痛いのでしょうか?
そして、どんな効果が期待できるのでしょうか?
堀田 先生に教えていただきました。
目次
かっさとは
・かっさプレートについて
本日のキレイの先生
推掌整体 わがんせ – 郁の手 –
堀田 郁子 先生
「キレイの先生」編集部
かっさとは
堀田 先生、よろしくお願いします。
今回のテーマは、「かっさ」です。
まずは、かっさとは何か、ということからお話しいただけますか?
(かっさ)プレートを使ってお肌をこすり、体内の毒素を出す施術のことをいいます。
元々、中国の施術で、中国では「刮莎・グアサー」と呼ばれています。
かっさは、中国で生まれた施術なのですね。
はい、グアサーは民間療法のため、文献としての古い記録はあまり残っていませんが、一般家庭で陶器のレンゲや小皿を使ってお肌をこすったことから始まり、唐(とう)の時代から元(げん)や明(みん)を経て、現在に至ったといわれています。
かっさは、レンゲや小皿でお肌をこすることが始まりだったのですか!?
はい、普通の方々が、健康のために始めたと聞いています。
ちなみに、中国には、「グアサー(かっさ)」を含め、「鍼(はり)」、「お灸」、「漢方薬」、「按摩(あんま)・推掌(すいな)」、「牽引(けんいん)」といった6つの代表的な療法があり、その中でも、グアサーは最初に来るものです。
先生のサロンにも、かっさ(グアサー)のメニューはありますが、日本では、かっさはどのように用いられているのですか?
主に、民間療法です。
かっさは、身体のどんな場所に行うことができるのですか?
私が(サロンで)しているのは、頭のてっぺんから、お尻までです。
お客様の症状によっては、足の一部もすることがあります。
では、かっさは基本的に、全身で行えるといえそうですね。
そうですね。
(かっさは)顔にも使えるとお聞きしたことがあります。
はい、大丈夫ですよ。
かっさを顔に使う
かっさプレートについて
かっさのプレートは、何で出来ているのですか?
サロンでは、主に「水牛角」のものを使用しております。
他には、「翡翠(ひすい)」の素材のものも多いです。
先程、先生のサロンでお使いのかっさプレートをみさせていただきました。
かっさプレートについて
下の画像は、先生のサロンでお使いのかっさプレートです。
かっさプレートにも、色々な形があるのですね。
形に特徴はあるのですか?
(身体の)どこを施術するかで、(かっさの)使う部分も変わってきます。
「(身体のこの場所を施術するときは)ここを使う」と決まっているわけではありませんが、施術する(身体の)場所に合わせて、(かっさプレートの)当てやすい部分や、より効果的な部分を使うようにしています。
かっさの効果
かっさは、(かっさ)プレートでお肌をこすることで、どんな効果が期待できるのでしょうか?
皮膚は、人間の身体の中で最大の器官といえ、防御機能・分泌機能・体温調節機能・代謝物の排泄機能などがあり、(かっさで皮膚を)こすってあげることで、それらの機能がアップすることにつながります。
それは、(かっさでこすることによる)刺激で、皮膚が活性化するようなイメージですか?
それもありますが、全身には「経絡(けいらく)」が流れていて、その詰まりを取って、めぐりを良くできることが大きいと思います。
経絡とは、何でしょうか?
「気(き)」・「血(けつ)」・「水(すい)」の通り道です。
気・血・水について
気・血・水は、東洋医学の考え方で、人間の生命活動に必要な3つの要素のことをいい、全身をめぐっているとされています。
(身体は)経絡が渋滞していないことで、健康を維持することができます。
では、経絡のめぐりが悪くなっていると、身体には不調が表れやすくなるのですか?
はい、そうですね。
痛みやしびれなど、何らかの症状が表れやすいです。
また、経絡には各臓器を表す「経穴(けいけつ・ツボのこと)」があり、(かっさでお肌をこすることで)各臓器の状態も調整してあげることにもつながります。
先生はインタビューの最初に、「かっさは体内の毒素を出す施術」とおっしゃっていましたが、(かっさは)その効果も高いのですか?
はい、(かっさでお肌をこすると)赤みが浮いてきますが、それは「瘀血(おけつ)」の「痧(しゃ)」と呼ばれるもので、毛細血管の中の毒素です。
たしか、瘀血は「滞った状態の血」のことをいうのですよね。
はい、その中には、毒素がたくさん入っています。
(かっさで)毛細血管の中のゴミが抜けると、血液の流れが良くなり、栄養や酸素が(全身の)細胞にきちんと吸収 供給されるようになり、体内も快適になりますし、感覚的にも快適です。
そして、(かっさは)気・血・水の点からいうと、いらない気が出ていって(新しいものに)入れ替わり、エネルギーを補うことにもつながります。
ですので、鬱々としているときにグアサーを行うと、「すっきりした」とおっしゃっていただけます。
かっさで体内のめぐりを良くしたり、毒素を排出したりすることで、健康面や美容面では、どんな変化を期待できるでしょうか?
(これまでのお客様で)いちばん驚いたのが、頸椎(けいつい)ヘルニアと診断された方が、グアサーを行ったところ、それまではブロック注射まで打っていたのが、それも必要なくなるくらい、痛みが抜けたことです。
そのとき、痛みの原因が瘀血にあったことを、改めて強く感じました。
かっさは排毒の効果が高いとのことですから、毒素が原因となっている身体の不調に、効果が期待できるということですね。
そうですね、後は、美しいお肌の条件は、(気・血・水の)特に血・水のめぐりが整っていることだと思いますが、(かっさで)うまく流れるようになると、お肌もきれいになります。
(サロンの)お客様も、グアサーを繰り返すと、顔に限らずお肌にツヤが出てきます。
かっさは痛い?
少し気になっていたのですが、かっさは、痛いのでしょうか?
(痛さの感じ方は)その方によっても違います。
初回(の施術では)、すごく痛がるお客様もいらっしゃいました。
それは、瘀血がたまっている状態といえます。
赤みが出てきた段階、つまり痧が出てきた段階で、痛みを感じなくなってきて、(かっさを)繰り返すと気持ち良くなってきます。
かっさの(の施術)は、どのくらいの力で行うのですか?
さほど強くありませんよ。
筋肉の厚みのある場所には、少し力を強めることはありますが。
では、かっさで痛みを感じるのは、(施術の)力が強いのではなく、その場所に毒素がたまっていることが考えられるのですね。
まとめ
かっさは痛いイメージがありましたが、(かっさの施術で)あまり力は入れないとのことでした。
それでも痛みを感じるのは、体内に毒素(東洋医学でいう「痧」)がたまっていたからなのですね。
かっさで皮膚が赤くなるのは、毒素が表に浮き出てきたものです。
体内に毒素がたまっていると、身体の不調につながりますから、排毒効果のあるかっさは、まさに民間療法といえそうです。
ちなみに、かっさは、ご自宅のホームケアとして用いることもできます。
今回、堀田 先生には、かっさで肩や足などをマッサージする方法も教えていただきました。
それは、別の記事でまとめさせていただきます。
是非、こちらと合わせてご覧になってみてください。
* 堀田 先生の「かっさの使い方」についての記事は、2017年11月28日に公開予定です。