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朝に白湯を飲む!白湯の効果とは?温度設定など作り方のコツ

本日のキレイの先生

上野 由美子 先生

朝に白湯を飲む!白湯の効果とは?温度設定など作り方のコツ

「キレイの先生」編集部です。

今回のテーマは、「白湯(さゆ)」です。

アーユルヴェーダサロン ゆう の上野 由美子 先生に取材させていただきました。

白湯は、(大きくいうと)お湯のことです。

白湯を飲むことは、健康や美容にも良いといいます。

アーユルヴェーダの古典書にも、白湯のことが記されているそうです。

アーユルヴェーダについて

アーユルヴェーダは、インドの伝統医学のことをいい、日本では主に健康目的で用いられています。

白湯は、どんな効果・効能を期待できるのでしょうか?

そして、どんな作り方をして、どんな飲み方がおすすめなのでしょうか?

上野 先生に教えていただきました。

目次

白湯とは

白湯の効果
・ダイエットなど

白湯の作り方

白湯の飲み方
・朝に飲む
・食事のときに飲む
・注意点

まとめ

本日のキレイの先生

アーユルヴェーダサロン ゆう

上野 由美子 先生

「キレイの先生」編集部

白湯とは

上野 先生、よろしくお願いします。

今回のテーマは、「白湯」です。

白湯は、お湯のことをいうのですよね?

そうですね。

一般的には、お湯のことを「白湯」と言っていると思いますが、アーユルヴェーダ的には、ポットなどで沸かしたお湯のことは、「白湯」と呼びません。

では、アーユルヴェーダでは、何を「白湯」と呼ぶのですか?

水を沸騰させてから、80度くらいにまで冷ましたお湯のことです。

アーユルヴェーダは、インドの伝統医学です。

イメージ的に、アーユルヴェーダと白湯が結びつかないのですが、何か関係があるのですか?

アーユルヴェーダの「シュスルタ・サンヒター」という古典書には、「白湯が、消化力を高め、膀胱・泌尿器系を浄化し、呼吸困難・咳・熱病をなくす」といったことが記されています。

そうなのですか!?

では、アーユルヴェーダでは、白湯が療法のひとつとして考えられているのですか?

はい、そうです。

白湯の効果

白湯は、どんな効果が期待できるのでしょうか?

まずは、体内にためこんでしまった毒素を排出して、浄化する作用が高いです。

毒素とは、何のことをいうのですか?

食べ物がうまく消化されていない「未消化物」のことをいいます。

例えば、チーズなどの乳製品や揚げ物など油分を多く含んだ食べ物は、消化に時間がかかり、完全に消化されない場合もあります。

特に、冷たい飲み物や炭酸飲料などを飲みながらの食事は、さらに消化に負担をかけてしまいます。

その結果、未消化物が作られ、それがやがて毒素となります。

毒素がたまって、例えば血管やリンパ管などに蓄積されると循環が悪くなり、体内で病気の原因を作ってしまいます。

血流が悪くなってしまうと、あらゆる不調につながってしまいますね…。

はい。

ですので、アーユルヴェーダでは、毒素(未消化物)が病気の原因と考えられていて、毒素のない身体作りをすることが、健康にもつながります。

白湯を飲むことで、どうして毒素を排出することができるのでしょうか?

食べたものは、最初に胃の中で消化活動が始まりますが、胃の中の温度は37度が適温といわれています。

なるほど、白湯を飲むことで、胃が温まるということですね。

はい。

それによって、食べたものがうまく消化され、小腸から栄養として吸収しやすいようにしてくれます。

そして、余分なものは、汗・尿・便などできちんと排泄できるようになります。

つまり、白湯を飲むことで、胃の働きが良くなり、腸の働きも良くなるのですね。

はい、そうです。

内臓の働きが良くなれば、デトックス(体内の老廃物を排出する作用)も働き、体内にたまった未消化物も排出できます。

それと、消化がうまくできるようになるので、未消化物が作られないようにもなりますね。

いまの話をお聞きすると、白湯は、内臓を温めることによる効果が大きいように思えます。

例えば、コーヒーなども、温かい飲み物です。

(白湯の効果を得るには)コーヒーなどでは、だめなのですか・

コーヒーは、苦味がありますよね。

緑茶や紅茶なども、やはり苦味があります。

渋味は、温かい飲み物であっても、身体を冷やす作用があります。

それに対して、白湯は味がないので、副作用がいちばん少なく、身体に負担がかからないといえます。

つまり、いまお話しいただいた白湯の効果は、「味のない白湯」だからこそ得られる効果なのですね。

はい。

ちなみに、白湯は、身体の調子が良いときは、甘く感じるのですよ。

え? お湯が甘いのですか…?

はい(笑)。

胃が疲れているときは、胃酸が出て、口の中が酸っぱく感じます。

(胃の調子が良くて)胃酸が出ていなければ、白湯を飲んでも甘く感じるのです。

では、白湯を飲んでどんな味に感じるかで、そのときの身体の状態が分かるのですね。

ダイエットなど

白湯を飲むことで、具体的には、どんな身体の変化を期待できますか?

(白湯を飲むことで)消化が促され、体に余分なものが付きにくくなるので、その結果、ダイエットに結びつくと考えられます。

サロンのお客様にも、(白湯を飲むようになって)一週間で体重が2kg落ちたという方がいらっしゃいました。

それは、すごい!

また、腸内運動が活発になることで、便秘にも良いです。

他にも、(白湯は)美肌にも良さそうですね。

はい。

内臓の働きが活発になって、血液がきれいになれば、お肌も自然ときれいになりますね。

後は、(サロンのお客様から)「食欲不振が改善されて、朝ごはんが食べられるようになった」、「朝寝起きが悪かったのが、目覚めが良くなった」といった声もお聞きします。

私自身、白湯をもう5年以上飲み続けています。

それまでは、毎年風邪をひいていましたが、白湯を飲み始めてからそれもなくなり、頭痛に悩まされることもなくなりました。

それは、(白湯を飲むことで)内臓が元気になって、身体が健康になっているのでしょうね。

そうだと思います。

白湯の作り方

白湯の作り方

では、白湯の作り方を教えてください。

白湯は、やかんを使って、火にかけて沸かして作ります。

土鍋や鉄瓶などを使うと、尚良いです。

水は、水道水でも大丈夫です。

作り方は、土鍋などに水を入れてふたをし、強火で沸騰するまで沸かします。

沸騰しはじめたら、ふたを開けて、さらに中火で10分沸かします。

アーユルヴェーダでは、残りが1/4くらいになるまで煮詰めるのがベストだといわれています。

白湯の作り方

1. 土鍋や鉄瓶などに水を入れる

2. 強火で沸騰するまで沸かす

3. 沸騰しはじめたら、ふたを開けて、さらに中火で10分沸かす

失礼なことをお聞きするようですが、白湯は、ポットでお湯を温めたり、ただ水を沸騰させたりしたものでは、だめなのですか?

それは、アーユルヴェーダの5大元素の考え方が関係しています。

アーユルヴェーダでは、人間の身体は、「地」・「水」・「火」・「風」・「空」の5つの元素から作られていると考えます。

そして、白湯は、5大元素を含んだとてもバランスの取れた飲み物といえます。

それは、どういうことでしょうか?

白湯を作るときは、土瓶で沸かすのがいちばんなのですが、その器が「土」ですね・

そして、「水」を入れて、「火」で沸かすことで、蒸気が出ます。

沸騰したらふたを取ることで、蒸気が「空」気中を回って、「風」が起きます。

すごい、アーユルヴェーダの5大要素がすべてそろいました…。

(白湯を作るときに)いちど沸騰したら、ふたを開けることにも、きちんと意味があったのですね…。

ですので、アーユルヴェーダ的には、ポットで沸かしたりしたお湯のことを「白湯」とは呼びません。

白湯の飲み方

朝に飲む

白湯の飲み方で、おすすめはありますか?

朝いちばんに飲むことをおすすめします。

夜の寝ている間は、身体は代謝の時間です。

その時間にしっかり睡眠を取ることで、身体の中の機能が変わっていきます。

そして、朝目覚めたときには、(睡眠中の代謝によって)体内でいらないものが出ています。

例えば、舌の上でネバネバするような苔(こけ)は、胃の中のいらないものが上がってきた証拠です。

そこで、朝に、まずは歯磨きなどをして口の中をきれいにしてから、白湯をコップ1杯、すすりながらゆっくりと飲みます。

それによって、夜の内にたまった毒素を流して、消化を促すことにもつながります。

食事のときに飲む

白湯は、1日に750mLくらい飲むようにすることをおすすめします。

750mLですか…。

結構な量ですね。

三食の食事のときに、白湯を飲むようにすると、自然とそのくらいは飲みますよ。

食事をしながら白湯を飲むことで、消化が良くなることにもつながります。

注意点

白湯を飲むにあたっての注意点などはありますか?

食後に白湯をガブガブと飲むと、胃の中の消化液が薄まって、かえって消化に負担をかけてしまいます。

また、真夏の暑い季節や、胃腸から出血している場合は、白湯を控えましょう。

後は、白湯に冷たい水を入れて温度を下げたり、また沸かし直したりすることはおすすめできません。

それは、どうしてですか?

アーユルヴェーダ的には、(お湯を沸かし直すのに)またふたをして沸かし直すと、お湯に重さが加わって、(お湯が)重くなると考えられているのですね。

まとめ

上野 先生の話をお聞きするまで、「どうして白湯が健康に良いのだろう?」と疑問でしたが、白湯を飲むことで、内臓を温められることによる効果が大きかったのですね。

内臓が冷えて働きが低下していると、身体のあらゆる不調につながりますから、白湯はその根本からケアできるといえそうです。

しかも、白湯は、味がないため副作用がなく、身体への負担もかかりません。

そこが、コーヒーなどの他の飲み物と違うところですね。

白湯は、今日からすぐにでも始められる健康法です。

美容やダイエットへの効果も期待できるので、アーユルヴェーダ的な作り方のポイントを抑えた上で、朝いちばんに白湯を飲んだり、食事のときに白湯を飲んでみたりしてはいかがでしょうか?

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