「キレイの先生」編集部です。
今回は、さい美容鍼灸マッサージサロン の稲田 彩子 先生に取材させていただしました。
稲田 先生への取材は、2回目になります。
以前、「円皮鍼(えんぴしん)」について取材したときの記事がよく読まれているので、改めて取材させていただくことにしました。
稲田 先生の「円皮鍼」の記事
今回は、鍼(針)が肩こりや腰痛にも効果が期待できるとのことで、そのことについて話をお聞きしてきました。
どうして、鍼が肩こりや腰痛にも良いのでしょうか?
肩こりや腰痛には、どんな場所に鍼を打つのでしょうか?
稲田 先生に教えていただきました。
目次
本日のキレイの先生
さい美容鍼灸マッサージサロン
稲田 彩子 先生
「キレイの先生」編集部
肩こりなどについて
先生にはこれまで、「美容鍼・美顔鍼」などについて、話をお聞きしてきました。
鍼は、肩こりや腰痛などにも良いと聞いたことがあります。
はい、そうですね。
先生のサロンにも、肩こりや腰痛などをお持ちの方は多いですか?
とても多いですね。
大体のお客様が、肩か腰のどちらかのコリをお持ちです。
それは、「こんなお仕事の方に多い」といったことありますか?
いいえ、主婦の方でも、会社員の方でも、職業は問いません。
年齢的にも、「若いときからずっと肩こりがある」というような方もいらっしゃいます。
肩こりは、肩がどうなっている状態なのですか?
肩の筋肉ばかりを使って、そこの筋肉が固まった状態です。
すると、周りの血管を押して(圧迫して)しまい、血行が悪くなり、さらに筋肉が固まっていきます。
それによって、コリを感じます。
肩こりや腰痛は、どんなことが原因になるのでしょうか?
ひとつの姿勢を続けることが大きいと思います。
例えば、仕事で立ちっぱなし、座りっぱなしという人などには、(肩こりや腰痛になる人が)多いです。
鍼(針)は肩こりなどに効果がある?
鍼(針)は、肩こりや腰痛にも良いとのことでしたが、それはどうしてですか?
鍼で(皮膚に)傷を付けると、血液が集まってきて、血行が良くなり、筋肉もゆるみます。
鍼の効果
鍼は、ツボに打って臓器や器官に働きかけたり、人の身体の生体反応を利用したりする療法です。
鍼で傷を付けると、身体はその傷を治そうと、そこに血液を集めます。
それによって、血行が良くなり、免疫力が上がり、(身体の)機能も向上する他、(その部分が)温まって筋肉もゆるみます。
肩こりや腰痛も、(鍼による)その生体反応を利用して、筋肉のコリをゆるめていくということですね。
また、血管は、ストレスによって縮まります。
血管が縮まると、血行が悪くなって、筋肉も凝り固まりやすくなりますね。
鍼は、(自律神経の)副交感神経を優位にしてリラックスできるため、それによっても血行が良くなり、身体全体がやわらかくゆるんでいきます。
自律神経について
自律神経は、人の身体と心をコントロールしている神経です。「交感神経(緊張の神経・昼に優位になる)」と「副交感神経(リラックスの神経・夜に優位になる)」が交互に入れ替わってバランスを取っています。
鍼は、肩こりや腰痛に即効性があるのですか?
肩こりや腰痛になったきっかけにもよりますが、 即効性は感じやすいと思いますよ。
例えば、ぎっくり腰でも、骨と骨の関節の間に筋膜(きんまく・筋肉を覆っている膜)がはさまったりして、ぎっくり腰になった場合、鍼でその周りの筋肉をゆるめて(はさまっていた)筋膜が抜けると、1回の鍼で「ぎっくり腰が良くなった」、「歩けるようになった」という方もいらっしゃいます。
昔から肩こりや腰痛をお持ちの方は、1回の鍼で治すことは難しいですが、身体は軽くなって楽になります。
また、(鍼を)何回か続けていただいた方が、効果は持続します。
肩こりのときに鍼を打つ場所
例えば、肩こりの場合は、どんな場所に鍼を打つのですか?
肩に直接、鍼を打つのでしょうか?
そうですね。
サロンでは、肩に(左右で)2ヶ所くらい、首にも(左右で)2ヶ所くらい、背中にも(左右で)2ヶ所くらい、全部で5~6か所に打つようにしています。
首と背中には、肩とつながっている筋肉がありましたね。
はい、「僧帽筋(そうぼうきん・後頭部から背中あたりまである大きな筋肉)」などがあります。
(首や背中に鍼を打って)そこも一緒にゆるめていくということですね。
後は、ツボにも(鍼を)打っていきます。
肩に関しては、「手三里(てさんり)」というツボがあります。
肩の凝っている人は、手三里も固くなっていることが多いです。
肩こりのお客様には、そこにも(鍼を)必ず打つようにして、セルフケアとしても手三里の場所をお教えしたりしています。
肩こりには、自宅で円皮鍼(えんぴしん)を使うときも、肩や首に直接、後は、手三里に付けるようにしても良さそうですね。
はい。
肩こりに円皮鍼を使うときは、どのくらいの時間、(円皮鍼を)付けておくと良いですか?
少なくても、三時間は付けておきたいです。
円皮鍼は、一日貼りっぱなしでも良いですし、かぶれが出なかったら、三日間くらい貼りっぱなしにしていても大丈夫です。
まとめ
鍼は、「美容鍼」というジャンルがあるように、美容にも良いです。
稲田 先生の「美容鍼」の記事
ただ、鍼は元々、治療法のひとつとして用いられてきて、肩こりや腰痛などにも効果が期待できます(むしろ、それが鍼の本来の目的といえるかもしれませんね)。
稲田 先生のサロンにお越しになられる方も、皆さま、(鍼などの施術を終えた後)「身体が軽くなった」とおっしゃるそうです。
鍼は、肩こりや腰痛などでお悩みの方にも、おすすめですよ。