山本先生、よろしくお願いします。

今回のテーマは、「毛穴の黒ずみを取る方法」です。

先生のサロンにも、毛穴の黒ずみを気にされている方はいらっしゃいますか？

はい、いらっしゃいますよ。

毛穴の黒ずみは、何によるものなんですか？

普段のクレンジングで落とし切れなかったメイク汚れ・皮脂（ひし・毛穴から分泌されている油分）の汚れ・排気ガスやほこりなどの外気の汚れなどが毛穴に詰まって、それらが酸化すると、毛穴の黒ずみになります。

つまり、毛穴の黒ずみは、毛穴に詰まった汚れが酸化したものなんですね。

顔の中で毛穴の黒ずみが起こりやすい場所はありますか？

ひとつは、皮脂腺（ひしせん・毛穴の中にあって皮脂を分泌する器官）の多いTゾーンです。

小鼻やおでこ、顎（あご）先などですね。

それは、Tゾーンが皮脂の分泌が多いから、毛穴の黒ずみも起こりやすいんですか？

はい、そうです。

たしかに小鼻は、毛穴の黒ずみで「イチゴ鼻」といったりしますもんね…。

それから、頬の毛穴が黒ずむケースもあります。

頬も、毛穴の黒ずみが起きやすいんですか！？

頬は、それほど皮脂が出ないイメージがありますが…。

はい、同じ毛穴の黒ずみでも、Tゾーンと頬では出来方が違います。

頬は、お肌のたるみなどから毛穴開きが起こりやすいです。

そこから、黒ずみにつながる場合がありますね。

毛穴の黒ずみは、年齢も関係するんですか？

年齢と直接的な関係があるわけではありませんが、やはり20代は皮脂分泌が多いですので、黒ずみも起こりやすいといえます。

皮脂分泌は、年齢とともに減少するといいますよね。

そうすると30代以降は、毛穴の黒ずみがあまり起こらないんですか？

いえ、30代でも、お肌の乾燥から皮脂が過剰に出て、黒ずみが起こることもあります。

それに40代以降でも、お肌のたるみから黒ずみにつながる場合もありますよ。

お肌の乾燥からも、毛穴の黒ずみが起こるんですか！？

はい、お肌は、皮脂の量が少なければ皮脂を出そうとして、多ければ分泌を抑えようとする働きがあります。

30代になってくると、お肌の乾燥も増えてきます。

それによって、皮脂分泌が過剰になるケースもありますね

日々の生活習慣で、毛穴の黒ずみの原因になることはありますか？

いちばん多いのは、クレンジング・洗顔の基本ができていないことでしょうか。

それは、どういうことですか？

例えば、ゴシゴシと洗うほうが汚れを落とせると思って、洗いすぎてしまっている方もいらっしゃいます。

毛穴の黒ずみが気になると、ゴシゴシと洗いたくなる気持ちはよくわかります（苦笑）。

はい、ただクレンジング・洗顔で洗いすぎると、お肌に必要な皮脂まで取りすぎてしまいがちです。

先程のお話でも、皮脂の不足によっても皮脂分泌が増えやすいとのことでした。

はい、同じ理由で、お肌に合っていないクレンジング料にも気を付けていただきたいです。

「メイクの落ちがいいから」という理由で、オイルクレンジングをお使いの乾燥肌の方もいらっしゃいます。

オイルクレンジングは洗浄力が強いといいますもんね…。

そうですね、もちろん商品によるところもありますが、洗浄力が強いと、必要な皮脂まで取りすぎてしまいやすいです。

それにクレンジング・洗顔は、ぬるま湯で洗っていただくのが理想です。

ただ冬は、ぬるま湯では冷たくて、高い温度のお湯でお顔を洗われている方もいらっしゃるでしょう。

それも、お肌のうるおいを取りすぎてしまう原因になります。

他に、スキンケアで毛穴の黒ずみの原因になることはありますか？

お肌が乾燥するからといって、たくさんクリームを塗ると、逆に皮脂詰まりが起きることもあります。

それは、クリームが毛穴に詰まるということですか？

それもありますし、クリームがあることで、お肌が自分の皮脂を出さないようになっていく場合もあります。

え、そんなことがあるんですか！？

はい、お肌が、クリームで「油分は足りている」と勘違いしてしまうようなイメージです。

それで今度は、皮脂不足でお肌が乾燥に傾くと、また皮脂分泌が増えていくんですね…（苦笑）。

他に、毛穴の黒ずみの原因になることはありますか？

例えば、タバコによる影響もありますよね。

それから、脂質の多い食べ物の摂りすぎにも気を付けていただきたいです。

後は、UV対策が行えていないと、毛穴詰まりの酸化を進みやすくなりますね。

毛穴の黒ずみを取るのに、クレンジング・洗顔でのポイントはありますか？

まずは、ご自分の肌質を知って、それに合ったクレンジング料や洗顔料をお選びになってほしいです。

先程のお話では、乾燥肌にはオイルクレンジングでは洗浄力が強すぎる可能性が高いとのことでした。

そうですね、サロンでは、ドライ肌やインナードライ肌（肌表面はオイリーで内部は乾燥している肌質）の方には、お肌に負担の少ないミルクタイプやクリームタイプのクレンジングをおすすめしています。

それで例えば、アイメイクをしっかりされる場合は、そこだけオイルクレンジングで落としてあげるのもいいですね。

それから夏は、皮脂も出やすいですし、メイクの崩れづらい下地を使ったりするケースも増えてきます。

その時期は、いつもより少しだけ洗浄力の高いクレンジング料を使用するなど、季節に合わせてクレンジングを変えるのもひとつですね。

クレンジングや洗顔の方法で、アドバイスはありますか？

クレンジング・洗顔の両方にいえることですが、手が皮膚に直接触れないように行うことです。

特にクレンジングは、クレンジング料の消費を抑えようとして量が少ない方もいらっしゃいます。

そうすると、摩擦も起きやすくなります。

クレンジングは、手がお肌に直接触れないくらいの量を取って、メイクを落としていただきたいです。

それで洗顔は、きちんと泡立てて、泡でお顔を洗ってあげましょう。

毛穴の黒ずみが気になると、つい一生懸命洗いたくなります。

ただ、ここまでの話をお聞きすると、毛穴の黒ずみにも、正しいクレンジング・洗顔が大事といえそうですね。

ちなみに毛穴の黒ずみは、そうした正しいクレンジング・洗顔ですぐに取れるんですか？

いえ、個人差はありますが、黒ずみまで進んでいると長期戦になりますね…。

サロンでのケアでも、いちどで全部の黒ずみを落とすのは、なかなか難しいです。

大切なのは、毎日の積み重ねです。

ですので、ゆっくりと時間をかけて黒ずみのケアを行っていただきたいです。

毛穴の黒ずみを取るのに、スキンケアでの保湿も大事なんですか？

実は、毛穴ケアには保湿がいちばん大事です。

そうなんですか！？

はい、しっかり保湿してあげることで、お肌も毛穴詰まりもやわらかくなりますから、汚れを落としやすくなります。

スキンケアの保湿方法でのアドバイスはありますか？

化粧水は、手でお顔全体を包みながら、手の体温で浸透させていくことがおすすめです。

ハンドプレスで、化粧水を浸透させます。

それから、毎日ではなくてもいいのでお時間に余裕があるとき、ローションパック（化粧水をパックで付けること）を行うのもいいですね。

ローションパックは、保湿力が高いといいますよね。

はい、それでお手入れの最後は、クリームで仕上げてうるおいを閉じ込めます。

ただ先程もお話ししましたが、クリームは、お肌の乾燥が気になっても塗りすぎには気を付けていただきたいです。

そこは、商品に記載されている使用量を守るようにしましょう。

後は、例えば夏場でしたら、皮脂詰まりが起こらないようにクリームを乳液に変えてもいいですね。

ただ、乾燥肌の方は、夏場もできればクリームをお使いいただきたいです。

毛穴の黒ずみケアに、生活習慣で心がけたいことはありますか？

毛穴悩みに限ったことではありませんが、生活習慣を整えることです。

例えば、質のいい睡眠をとることもそうですし、規則正しい食事をすることもそうですね。

そういった基本的な生活習慣を整えることは、どんなお悩みにも共通する大事なことですよ。

ちなみに先生のサロンでは、毛穴の黒ずみにはどんな施術・ケアが効果的ですか？

まずは、クレンジング・洗顔をきちんと行います。

その上で、お客様のお肌の状態に合わせて、超音波洗浄を行うこともあります。

超音波洗浄は、通常のクレンジング・洗顔ではなかなか落とせない汚れを、超音波の細かい振動で落とすことができる機械です。

後は毛穴の黒ずみにも、ピーリング（肌表面の古い肌細胞を取り除くケア）もいいです。

ピーリングは、お肌の中から変えていくようなお手入れので、毛穴ケアにもいいですね。

肌が乾燥していると、毛穴も涙型に広がりやすくなります。

ブースターミルクで肌が水分をうまく抱え込めるようになって、気になっていた毛穴も日に日にキュッと引き締まっていきました！

それはブースターミルクで、スキンケアの保湿力がアップするのが大きいですよね。

ブースターミルクのあるなしでは、化粧水を付けたときの保湿感が全然違います（笑）。

ブースターミルクを付けると、その後の化粧水が、乾いたスポンジに水分が入っていくみたいに肌奥までギュッと引っ張られていくことを感じます！

それに、化粧水後しばらくそのままでいても、乾燥をほとんど感じませんでした。

それからもうひとつ驚いたのが、このテクスチャーです。

ミルクの予想を裏切るみずみずしさで（笑）、べたつきもないので使いやすいです！