今回のテーマは、「日焼けのケア」です。
東京都代々木公園 純粋美サロン Miju Copine の江利川 美奈 先生にインタビューさせていただきました。
日焼けをそのままにしておくと、シミや黒ずみが定着しやすくなりますから、早めにケアしてあげることが必要です。
それには、まずは日焼けした肌を鎮静して、その上で、スキンケアでしっかりと保湿することが大切だそうです。
日焼け後のケアの方法について、江利川先生に教えていただきました。
目次
日焼け後のケアはどうして大切?
・日焼け後のケアを怠るとシミや黒ずみの原因に
・加齢とともに日焼け後のケア・紫外線対策も重要に
日焼け後のケアの方法
・まずは濡れタオルで日焼け肌を鎮静する
・日焼け後はスキンケアでの保湿もより重要に
・そもそも日焼けを防ぐ紫外線対策も大事
・日焼け後のケアにおすすめのサロンケアとは
日焼け後のケアはどうして大切?
江利川先生、よろしくお願いします。
今回のテーマは、「日焼け後のケア」です。
まずは、日焼けすると、どうしてお肌が黒くなるんですか?
日光に含まれている紫外線によって、お肌の中でメラニン色素が増加することで、お肌が黒くなります。
メラニン色素は悪者のイメージがありますが、実は、紫外線のダメージからお肌を守るために発生すると聞いたことがあります。
そうですね、お肌の中で作られたメラニンが紫外線を吸収して、それによってお肌を守るようなイメージです。
メラニン色素でお肌を黒くすることで、紫外線ダメージから防御しています。
それを考えると、単純にメラニン色素を憎めなくなります(苦笑)。
日焼けのメカニズム
1. 紫外線を浴びる
2. 紫外線ダメージから肌を守るためにメラニン色素が発生
3. そのメラニン色素が定着することでシミに
ちなみに、日焼けして、お肌が赤くなる方もいらっしゃいますよね。
はい、それは、特にお肌の白い方に多く起こりやすい症状です。
そういった方は、メラニンを生成する細胞の「メラノサイト」が少なかったり働きが活発ではなかったりすることが多いです。
そうすると、そういう人は、紫外線のダメージを受けやすいということですか?
そうですね、日光には、紫外線だけではなく赤外線も含まれています。
その中の近赤外線(きんせきがいせん)は、お肌の深いところまで届いて、軽い火傷(やけど)の状態を引き起こす原因になります。
それで、お肌が赤くなるんですね…。
はい、そういった状態を「サンバーン・日光皮膚炎」といいます。
逆に、メラノサイトが活発な方は、日焼けすると、お肌が赤くならずに黒くなりやすいです。
日焼けの症状について
・メラノサイトが少ない・活発ではない人:肌が赤くなりやすい
・メラノサイトが活発な人:肌が黒くなりやすい
日焼け後のケアを怠るとシミや黒ずみの原因に
日焼けをそのままにしておくと、どんな影響がありますか?
まずは、ターンオーバー(皮膚の新陳代謝)を衰えさせる原因になります。
そうすると、細胞が破壊されたままの状態になりますし、日焼けによって出来たメラニンの排出を遅らせてしまうので、シミや黒ずみが残って定着しやすくなります。
それから、日焼けによってお肌の水分量も減ってしまうので、お肌の乾燥も促進させてしまいます。
だからこそ、日焼け後のケアが大切になるんですね…。
日焼け後のケアを怠ると
・ターンオーバーの乱れでシミや黒ずみが残りやすい
・肌の乾燥が進む
など
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加齢とともに日焼け後のケア・紫外線対策も重要に
ちなみに、年をとるほど、日焼けした後のケアは大切になりますか?
はい、大切になりますし、そもそもの紫外線対策もきちんと行っていただきたいです。
年をとると、「コラーゲン・エラスチン(肌の弾力成分)」の量は少なくなってきます。
そこに紫外線を浴びると、UVA波(紫外線A波)のダメージによって、さらにコラーゲン・エラスチンが破壊されてしまいます。
そうすると、紫外線による肌ダメージは、年をとっている方のほうが大きくなります。
それに、年齢でターンオーバーの周期が遅くなっているところに、紫外線によって、それをさらに乱してしまう原因にもなります。
たしかに子どもの頃は、日焼けして何もしていなくても、すぐ元に戻りました…。
いま思うと、本当に早いですよね(笑)。
本当ですね(苦笑)。
それも、子どものときは、ターンオーバーがきちんと働いていたからなんですね。
はい、ですので、年齢を重ねるほど、紫外線などの外的要因を防御することも大事ですよ。
日焼け後のケアの方法
まずは濡れタオルで日焼け肌を鎮静する
日焼け後のケアは、どうしたらいいでしょうか?
まずは、日焼けしてしまったその日の内に…お肌が赤くなっているときに、お肌をすぐ冷やしていただきたいです。
それは、炎症を起こしているお肌を鎮静してあげるイメージですか?
はい、そうです。
お肌は冷やすには、どうすればいいんですか?
普通に濡れたタオルで冷やしてあげれば大丈夫ですよ。
日焼け後のケア
・まずは濡れたタオルで日焼けした肌を冷やして鎮静する
日焼け後はスキンケアでの保湿もより重要に
日焼け後のケアとしては、スキンケアでの保湿も大事になるんですか?
はい、もちろんすごく大事です。
それは、日焼けして黒くなったお肌にも、赤くなったお肌にもいえることです。
日焼けしたときは、特に保湿を心がけていただきたいです。
化粧水も、うるおい効果の高いものを重ね付けしてあげるのがおすすめです。
化粧水は重ね付けしたほうが、しっかり保湿できるんですか?
はい、お肌はいちどに水分が入っていく量が決まっています。
ですので、いちど化粧水を付けて、お肌が落ち着いたらまた付ける、といったことを何度か繰り返していくといいですよ。
それから、化粧水をパッティングで付けている方は、日焼けしたお肌に、普段のイメージでパッティングをすると刺激になってしまいます。
それに、特に日焼けをしたときは、コットンでこするのも控えていただきたいです。
普段化粧水をパッティングやコットンで付けている方も、日焼けしたときは、手で優しく押さえ込むように付けるのがおすすめです。
後は、お手入れの最後は、化粧水で入れ込んだ水分が失われないように、クリームでふたをすることも大切です。
そうすると、夏場はお肌のべたつきが気になりやすいですが、特に日焼けをしたときは、クリームでしっかり保湿したほうがいいんですね。
はい、そうですね。
ちなみに、日焼け後のケアとしては、「ビタミンC」や「ビタミンE」配合のスキンケア化粧品を取り入れると、よりいいですね。
ビタミンCは、美白効果もありますもんね。
はい、そうですね。
それに、ビタミンCなどは、肌再生の助けにもなります。
他には、「アロエベラ」も、鎮静効果があって水分補給にもなるのでおすすめの美容成分ですよ。
日焼け後のケア
(スキンケア)
・保湿効果の高い化粧水を、手で押し込むようにして重ね付けする(日焼け後は、パッティングやコットンで化粧水を付けるのは控えたほうが良い)
・スキンケアの最後はクリームで仕上げて、しっかりと保湿する
・ビタミンCやビタミンE配合のスキンケア化粧品を使用する(他の美容成分では、アロエベラもおすすめ)
など
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肌再生に役立つビタミン群を意識的に摂るなど
日焼け後のケアで、生活習慣で心がけたいことはありますか?
日焼けをしてしまったときは、お風呂も湯船につからずシャワーで済ませてもいいと思います。
日焼け後は、お肌を温めるよりも、冷やして鎮静してあげたいということですね。
はい、後は、日焼け後は、身体の内側からのケアも大切になります。
バランスのいい食事の上で、「ビタミン類」や「タンパク質」を意識的に摂るようにすることも、ターンオーバーの促進につながるのでいいですよ。
日焼け後のケア
(生活習慣)
・日焼け直後は、湯船につからずシャワーで済ますのも良い
・バランスの良い食事の上で、ビタミン類やタンパク質を意識的に摂る
など
そもそも日焼けを防ぐ紫外線対策も大事
ちなみに、日焼け後のケアも大切ですが、そもそも紫外線対策をきちんとして、日焼けしないように予防することも大切だと思います。
はい、もちろんです。
紫外線対策には、どんなことを行えばいいですか?
一般的な回答になりますが…(笑)。
外出するときは、日傘・手袋・帽子をしていただきたいです。
それから、目から日焼けする場合もありますので、できればサングラスもしたほうがいいですね。
それから、日焼け止めです。
日焼け止めは、SPFの高すぎるものは、紫外線をブロックする効果は高いですが、お肌の弱い方ですと反応が出てしまう可能性もあります。
ですので、日焼け止めは、SPFのそれほど高くないものを、4~5時間ごとに付けたり外出直前に付けたりするほうが、お肌には優しいですよね。
紫外線対策
・日傘・手袋・帽子をして外出する(できればサングラスもしたほうが良い)
・日焼け止めを塗る(SPFのそれほど高くないものを、こまめに付けたり外出直前に付けたりするのがおすすめ)
など
日焼け後のケアにおすすめのサロンケアとは
最後に、先生のサロンでは、日焼け後のケアにはどんな施術・ケアが効果的ですか?
当サロンでは、「クロイターピール」の「アナナス」コースがおすすめです。
それは、どんなケアなんですか?
パイナップル酵素の働きを用いた軽いピーリング(余分な角質をほぐして剥がれるのを促す角質ケア)の一種です。
パイナップル酵素とペントナイト(鉱物学的には粘土に分類される一種)が入っていて、ペントナイトで汚れを吸着しながら、酵素で美白を促していきます。
日焼け後、ケアが早ければ早いほど効果の表れも大きいので、お客様には、「日焼けしちゃってまずい! というときにはすぐ来て」とおすすめしています(笑)。
クロイターピールは、ピーリングということですが、肌表面がポロポロと剥がれたりするんですか?
いいえ、こちらは、表皮(ひょうひ・皮膚は3層構造になっていてその表面の層)の汚れや余分なものを取るためのメニューになりますので、肌表面はほとんど剥がれません。
ただ、その施術によって、お肌がワントーン白くなるのをお感じいただけると思います。
それから、ピーリングの後は、「スピルリナ」という藻(も)の一種が入っているパックで、お肌を引き締めてうるおいを閉じ込めます。
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編集部の選ぶ日焼け後のケアにおすすめの化粧品
「キレイの先生」編集部です。
ここまでが、江利川先生の取材記事です(先生、ありがとうございました!)。
ここからは、編集部の選んだ日焼け後のケアにおすすめの化粧品をご紹介します。
キレイの先生 ブースターミルク
うるおいを抱えて乾燥知らずに!美容家も驚く洗顔後すぐのミルク
この『キレイの先生』に登場した美容のスペシャリストの先生方と開発した、洗顔後の最初のミルクです。
みずみずしいミルクが肌をふっくらとやわらかくして、うるおいを肌の奥までグングン引き込み、肌の水分保持成分の「セラミド」と「天然保湿因子」がそのうるおいを抱き込んで乾燥知らずのウルウル透明肌に導きます。
●内容量:30mL
●通常価格:税別2,980円
開発協力者の声

みずみずしいミルクがうるおいを肌奥でギュッと抱えて乾燥知らずのフワフワ肌に!
まずは、ミルクのイメージを裏切るようなみずみずしさにびっくりしました。乾いたスポンジに水分が入っていくみたいにうるおいが肌の奥にギュッと引っ張られて、そのままでいても乾燥を感じません! 肌が水分をきちんと抱え込めるようになって、やわらかくフワフワの肌になって透明感も出て感謝しています(笑)。
* 個人の感想で、効果・効能を保証するものではありません。
まとめ
今回のインタビューで挙がった、日焼け後のケアの方法をまとめます。
1. 濡れたタオルで日焼けした肌を冷やす
2. 化粧水は手で押し込むようにして重ね付けする
3. スキンケアの最後はクリームで仕上げて保湿する
4. ビタミンC・ビタミンE・アロエベラなどが配合されたスキンケア化粧品を取り入れる
5. 日焼け直後は、お風呂につからずシャワーで済ませても良い
6. バランスの良い食事の上で、ビタミン群やタンパク質を意識的に摂る
日焼け後のケアは、まずはお肌を冷やして鎮静し、その上で、スキンケアでしっかりと保湿してあげることが大切といえそうです。
日焼けをそのままにしておくと、シミや黒ずみが定着しやすくなりますから、日焼けしてしまったら、すぐにケアすることをおすすめします。
* 2018年5月14日に公開した『日焼け後のケアは?まずは鎮静と保湿!6つの方法をセラピストに聞く』を再編集しました。