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基礎体温とは?婦人体温計を使う基礎体温の測り方のポイント

本日のキレイの先生

島田 美生 先生

基礎体温とは?婦人体温計を使う基礎体温の測り方のポイント

「キレイの先生」編集部です。

今回は、リラクゼーションサロン 采香 の島田 美生 先生に取材させていただきました。

島田 先生は、基礎体温を36.5度に上げるためのワークショップなど行っていらっしゃいます。

基礎体温を上げることは、健康や美容にも良いといいます。

そこで今回は、「基礎体温」をテーマに、3回に分けてお届けします。

こちらは、その第1回で、基礎体温の基本的な内容をまとめます。

基礎体温とは、何なのでしょうか?

基礎体温の測り方は、どうすれば良いのでしょうか?

島田 先生に教えていただきました。

目次

基礎体温とは
・月経周期と基礎体温の関係

基礎体温の測り方
・婦人体温計の使い方など
・基礎体温を測るときのポイント
・基礎体温を測ろう

まとめ

本日のキレイの先生

リラクゼーションサロン 采香

島田 美生 先生

「キレイの先生」編集部

基礎体温とは

島田 先生、よろしくお願いします。

先生は、基礎体温を上げるためのワークショップなどを行っていらっしゃいます。

まずは、「基礎体温」とは何かを、教えていただけますか?

基礎体温は、朝に目を覚ました直後、身体を動かす前の体温のことをいいます。

通常の体温とは、違うのですか?

一般的に、体温は、朝に目を覚ましたときがもっとも低く、次第に上がって、夕方がもっとも高くなります。

体温は、一日の中でも変化しているのですね。

はい。

多くが1度以内の差ではありますが、体温は、一日の中でも変化しています。

つまり、基礎体温は、起きている間で、もっとも低い体温といえます。

基礎体温の変化

たしか、基礎体温は、月経周期とリンクしているのですよね。

はい。

基礎体温は、妊娠・出産するために備わった、女性特有の身体の仕組みといえます。

月経のサイクルの中では、排卵日を境にして、大きく「低温期」と「高温期」に分けられます。

(排卵日の前の)「月経期」と「卵胞期」が低温期に当たり、(排卵日の後の)「黄体期」が高温期に当たります。

基礎体温の変化

下の図は、『生理前の肌荒れはどうして?対策は月経の捉え方を変えること』の記事で紹介させていただいたものです。基礎体温が、月経周期に合わせて、どのように変化するかがお分かりになると思います。

基礎体温の変化

基礎体温の変化をまとめると、下のようになります。

1) 月経期 → 低温期

2) 卵胞期 → 低温期

3) 排卵日

3) 黄体期 → 高温期

つまり、「生理(月経)前」が高温期、「生理後」が低温期、ということもできそうです。

(高温期の)黄体期は、女性ホルモンの「プロゲステロン」の分泌量が増えます。

プロゲステロンには、体温を上げる作用があります。

黄体期は、その影響によって、基礎体温が上がります。

ちなみに、黄体期は、お肌に吹き出物が出たり、身体の不調が表れたり、精神的にも不安定になりやすい時期です。

身体と心をゆっくりと休め、質の良い睡眠をとることが大切です。

月経周期と女性ホルモン

月経のサイクルには、「エストロゲン」と「プロゲステロン」という女性ホルモンが深く関係しています。

下の図のように、この2つの女性ホルモンは、月経のサイクルと合わせて、分泌量が変化しています。

女性ホルモンの分泌量

(この図も、過去の記事で紹介したものです。女性ホルモンの分泌量をイメージしやすいように、分かりやすく簡略して表しています)

プロゲステロンには、体温を上げる作用もあるといいます。

それによって、(生理前の)黄体期が、高温期になるのですね。

基礎体温には、月経周期とリンクしたリズムがあるため、基礎体温を継続的に記録して、体温が高い時期なのか、低い時期なのか分かるようになると、自分の月経周期をおおよそ把握できるようになります。

基礎体温で月経周期を把握する

下の記事でも紹介していますが、基礎体温から月経周期を把握できるようになると、自分の身体の状態も、理解しやすくなります。例えば、生理前(黄体期)は、心身に不調が表れやすい時期です。身体やお肌の調子が良くないときに、もし「いま、自分の身体は黄体期にあるのだな」ということが把握できていれば、心身の不調に不安やストレスを感じるのではなく、「仕方ないな」と捉えることもできると思います。

基礎体温の測り方

基礎体温は、朝に目を覚ましたときの体温ということでした。

つまり、朝に体温を測れば良いのですか?

はい、目を覚ましたときに、寝たままの状態で測ります。

体温は、少し寝返りを打っただけでも、上昇してしまいます。

そのため、朝に目を覚ましたら、身体を起こしたりせず、そのままの状態で体温を測る必要があります。

身体を起こす前に測る必要があるのですね…。

ですので、寝る前、自分の手の届く場所に、婦人体温計を用意しておくと良いでしょう。

いま、「婦人体温計」という言葉が出ました。

婦人体温計は、どんな体温計なのですか?

婦人体温計は、月経周期を知るために特化した体温計です。

基礎体温は、通常の体温計では測れないのでしょうか?

婦人体温計は、例えば、「36.21度」といったように、小数点の2桁まで測ることができます。

それに対して、通常の体温計では、基礎体温を測るには、目盛りがやや大きすぎます。

そのため基礎体温を測るには、婦人体温計の方が良いです。

基礎体温の変化は、それだけ繊細なものなのですね…。

婦人体温計の使い方など

婦人体温計には、どんなものがあるのですか?

大きく分けると、「予測式」と「実測式」があります。

「予測式」は、10秒~数十秒で検温できるものです。

予測式で測れる体温は、その文字の通りですが、実際の体温ではなく、予測の体温です。

それに対して、「実測式」は、通常の体温計と同じように5~10分で検温し、実際の体温を測ることができます。

先生は、どちらの方がおすすめですか?

基礎体温は、毎朝測ることが大切です。

そのため、「使いやすさ」や「続けやすさ」でお選びになるのが良いと思います。

継続的に続けることを考えると、「予測式」の方が、実際の体温とはちょっとした誤差が出るかもしれませんが、(体温を測るのに)短い時間で済むので、手軽なのではないでしょうか。

「実測式」は、(検温するのに5~10分かかるため)忙しい朝には、少し続けにくいかもしれません。

ちなみに、私は、アプリと連携できる婦人体温計を使用しています。

朝に基礎体温を測ると、アプリに自動的に記録されます。

そういった婦人体温計も出ているのですね。

それならば、基礎体温を自動で記録でき、変化を確認するのも簡単そうです。

基礎体温を測るときのポイント

基礎体温を測るときに、心がけたいことはありますか?

出来れば、毎朝同じ時間帯に測るのが好ましいです。

基礎体温の変化を、比較しやすくなります。

また、最低でも4時間以上の睡眠をとらないと、前夜に起きていたときの影響が残っていて、正確な基礎体温を測ることができません。

後は、お酒を飲んだ翌朝は、体温が高くなりやすいので、対象外と考えて良いです。

基礎体温を測ろう

基礎体温を毎朝測っている人は、そう多くないように感じます。

例えば、ワークショップに来られる生徒さんは、いかがですか?

生徒さんにも、毎日測っていない人の方が、多いです。

それは、世の中的にもそうだと思います。

自分の平熱を知らない人も、少なくありません。

実際に、基礎体温を測ってみて、「私の基礎体温は、こんなに低かったんだ…」と驚く人も多いですね。

なるほど。

まずは、自分の基礎体温を測って知ることが、スタートラインになりそうですね。

まとめ

これをお読みになっている皆さまの中にも、基礎体温を毎日測っている人は、多くないのではないかと思います。

たしかに、私自身も、自分の平熱を即答できません。

基礎体温は、朝に目を覚まして、身体を動かす前に測ります。

基礎体温の変化を記録するようにすると、身体の状態への理解を深めることができます。

(私も含めてですが)まずは、基礎体温を測って記録することが、スタートラインですね。

島田 先生には、基礎体温が低いことによる影響や、基礎体温を上げる方法もお話しいただきました。

それは、この後の第2回、第3回の記事で取り上げますので、是非合わせてご覧ください。

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