「キレイの先生」編集部です。
薬膳茶。
「身体に良さそうだけど、独特の風味が…」
「自宅で作るのは難しそう…」
そんなイメージがありませんか? 私も正直、薬膳茶にはそんな先入観があって、馴染みの薄いものでした。
ただ、紅茶に薬膳の素材をちょっと加えるだけでも、薬膳茶になるというのです。
これなら飲みやすそうですし、作り方も簡単ですよ。
それを教えていただいたのは、Oriental Therapy Natawi の絵美 先生です。
絵美 先生には以前、「美白に良い食べ物」をテーマに取材させていただき、漢方の視点からお話しいただきました。
今回、ちょっとしたきっかけで、絵美 先生から薬膳茶のレシピを教えていただく機会があったので、皆さまにもご紹介させていただきます。
* 絵美 先生の記事は、「シミ等におすすめ美白に良い食べ物!漢方の視点で選ぶ12個」をご覧ください。
目次
薬膳茶の作り方
・紅茶に薬膳の素材を加える
・薬膳の素材から作る
薬膳茶について
まずは、「薬膳茶」とはどんなものかを考えてみたいと思います。
漢方の考え方のひとつに、「気・血(けつ)・水(すい)」があります。これは、全身をめぐっている要素のことをいいます。
気・血・水については、Private Salon éclat の南雲 わこ先生が、「手の甲に美肌のツボが?肌荒れにいい「合谷」の場所と押し方」で、下のようにご説明されています。
・気 (生命活動のエネルギー源)
・血 (体の栄養を与え、滋養する物質)
・津液 (体の水分の総称)
これらのどれかが不足したり、めぐりが悪くなったりしてバランスが崩れると、身体の不調につながります。
「薬膳」とは、気・血・水の流れを良くしたり補ったりすることのできる食べ物・飲み物のことをいうそうです。
そして、そういった食べ物(素材)をお茶に浸したものが、薬膳茶となります。
ちなみに、薬膳というと、苦味があったり香りがきつかったりするハーブや薬剤のイメージがあるのではないでしょうか?
ただ、絵美 先生の取材時、面白かったお話があります。
「その人にとって身体に良い食べ物」は、薬膳と考えることができるというのです。
例えば、シミやくすみは、血のめぐりが滞っていることから来る場合が多いそうです。そのため、美白には「血の流れを良くする食べ物」が良いといえます。
その中には、ニラや青魚なども挙げられます。
それらも、血のめぐりが滞っている人には、身体に良いものですから、「薬膳」になるのです。
野菜や魚まで薬膳になるのは、ちょっと意外ではありませんか?
「その人にとって身体に良い食べ物は、薬膳になる」
つまり、果物だって良いのです。
そう考えると、薬膳のハードルも少し下がる感じがしますね。
薬膳茶の材料になる素材
今回、絵美 先生には、薬膳茶の作り方と合わせて、薬膳茶に使えて美容効果の高い(漢方の)素材を教えていただきました。
これらは、薬膳茶に使うとき、乾燥したものを使います。
■ クコの実
スーパーフード*1のひとつで、ヨーロッパでは「アンチエイジングの実」として、よく知られています。フェイスパックとして使われることもあるそうです。
クコの実は、漢方的には血と水を補い、「腎(じん)*2」の働きを助けると考えられています。
■ 紅花
血の流れを良くする素材です。絵美 先生の「シミ等におすすめ美白に良い食べ物!漢方の視点で選ぶ12個」でも、挙がった素材です。
血のめぐりの滞りから来るシミやくすみに良いです。
■ マイカイカ
ハマナス科の花で、ローズと似ています。紅花と同じように、血の流れを良くします。
こちらも、絵美 先生の記事で挙がっていた素材です。
■ サンザシ
血の流れを良くするため、美白にも良いです。
■ ナツメ
気や血を補います。パワーチャージ系の素材です。
*1 編集部:スーパーフードは、特定の栄養が突出して多く含まれている食べ物のことをいいます。
*2 編集部:漢方における「腎」は、西洋医学でいう「腎臓」の役割にとどまらず、様々な働きがあるとされています。
薬膳茶の作り方
紅茶に薬膳の素材を加える
薬膳茶は、紅茶に素材を加えるだけで作ることができるといいます。
作り方はとても簡単で、紅茶を作るとき、ティーポットに紅茶と素材を一緒に入れて、お湯を注ぐだけです。
しばらく蒸せば、薬膳茶の出来上がりです。
絵美 先生には、ティーポット1回分の薬膳茶を作るときの素材の量を、「紅花*」と「マイマイカ」を例に教えていただきました。
・紅花:ひとつまみ程度
・マイマイカ:スプーン1杯程度(3~5個)
ちなみに、紅花はティーカップにそのまま入れて飲んでも大丈夫だそうです。
「薬膳の風味や香りが苦手…」という方も、このように紅茶をベースにして作れば、飲みやすい薬膳茶になりそうですね。
* 紅花は、血の流れを良くする作用が高いため、妊娠中や出血時には控えた方が良いそうです。
薬膳の素材から作る
薬膳茶は、紅茶で手軽に飲みやすく作ることもできますが、薬膳の素材だけを使って作ることもできます。
おそらく、私たちがイメージする薬膳茶は、こちらに近いですね。
絵美 先生には、「美白に良い食べ物」をテーマに取材させていただきました*。
そこで、薬膳茶のレシピも、美白をテーマに教えていただきました。
■ 材料:
・なつめ 3g
・クコの実 3g
・マイカイカ 5個(1.5g程度)
・紅花 ひとつまみ
■ 作り方:
上の材料をティーポットに入れて、お湯を注ぎます。5分くらい蒸したら出来上がりです。ティーカップに入れるときは、クコの実や紅花をそのまま浮かべても素敵になります(そのまま食べても素敵です)。
これは、ほんのり優しい甘味のある薬膳茶になって、アンチエイジングにもおすすめのブレンドだそうです。
また、薬膳茶を飲みなれていない方は、お好みで紅茶をひとつまみ加えると飲みやすくなるといいます。
* 絵美 先生の記事は、「シミ等におすすめ美白に良い食べ物!漢方の視点で選ぶ12個」をご覧ください。
まとめ
ティーポットに、紅茶と一緒に薬膳の素材を入れるだけ。それだけで薬膳茶を作ることができます。
いかがでしょうか? 薬膳茶のイメージがちょっと変わりませんか?
「薬膳茶の風味がちょっと…」紅茶ベースですから、とても飲みやすいです。
「自宅で作るのは大変そう」紅茶に素材を加えるだけで作り方は簡単です。
薬膳茶が身近に感じられますね。
もし、薬膳にご興味があれば、まずは紅茶で作る薬膳茶から試してみてはいかがでしょうか?
今回の記事は、絵美 先生の「シミ等におすすめ美白に良い食べ物!漢方の視点で選ぶ12個」がきっかけになりました。
是非こちらもご覧になってみてください。