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姿勢改善におすすめピラティス!スタンディングロールダウン

本日のキレイの先生

林 優希 先生

姿勢改善におすすめピラティス!スタンディングロールダウン

ピラティスは、ダイエットをはじめ色々な効果がありますが、私は「姿勢改善」が、とても大きな特長だと感じています。それは、ピラティスがコアを鍛えることができるからです。今回は、姿勢を良くするピラティスのエクササイズを2種類ご紹介します。

正しい姿勢とは

正しい姿勢には、背骨がとても大切です。

身体の中心軸である脊柱は、「椎骨」が積み木のように重なって出来ています(その骨と骨の間にあるのが、「椎間板」です)。

そして、それらを支えているのが、筋肉です。

背骨は本来、S字のようにしなっているのが、本来あるべき理想的な状態です。

正しい姿勢とは

よく耳にする「体幹」とは身体から手、脚、頭を除いた部分のこと、つまりは背骨、骨盤、肋骨といった部分を指します。

体幹トレーニングでは背骨のS字を意識することもひとつの条件なのです。

コアとは

筋力不足や重力などによって、ひとつひとつの背骨を支えきれなくなって、S字がつぶれたりして歪んでいくと、姿勢が悪くなります。

見た目が悪くなるだけではなく、脂肪がつきやすくなったり、代謝の低下につながったりすることもあります。

注目したいのが、肋骨から骨盤の間(お腹のあたり)で、この部分を構成している骨は背骨のみです。

しかも、ちょうどS字のカーブしている部分に当たり、つぶれやすい場所です。

この部分を支えている筋肉をコアといいます。

コアについて

コアを構成する筋肉は4つあります。

・肋骨の下を落下傘状に覆う「横隔膜」
・帯状にお腹周りを包む「腹横筋」
・椎骨ひとつずつをつないで支える「多裂筋」
・骨盤の底を支える「骨盤底筋群」

コアが使えて体幹が安定してくると、姿勢は良くなります。

そして、ピラティスは呼吸法からして、この体幹部分を鍛えやすいボディワークです。

*ピラティスの呼吸法については、「ピラティスの呼吸法!胸式呼吸の方法とマーメイドストレッチ」を合わせてご覧ください。

姿勢改善のピラティス

コアを働かせ、体幹を安定させる

人は仰向けになったとき、重力から解放された自然な状態になります。

背骨は本来S字になっていますので、仰向けになったとき、
・後頭部が床につき
・背中(胸の後ろあたり)が床につき
・腰が少し床から浮き
・お尻が床につく
これが自然な状態です。

この姿勢を、立ったときや座ったとき、どんなときも自然と作ることができれば、きれいな姿勢になります。

そのためには、コアを働かせ背骨のS字を自分の身体に覚えさせることが必要です。

姿勢改善におすすめのピラティス

スタートポジション(ニュートラルポジション)は、下記のようにして仰向けに寝ます。

・両膝をまっすぐ天井に向けて曲げる
・足の幅は拳ひとつ分(坐骨幅)、足裏を床につける
・背骨の自然なS字を意識する
・掌を下にして体側におく
・首や肩、腕はリラックスする
・上半身は頭の方、下半身はつま先のほうに引っ張られているイメージ

では、エクササイズの手順をみていきましょう。

1)
息を吐きながら、片脚を上げていきます(膝、股関節を直角に曲げた状態です。ピラティスでは「テーブルトップ」といいます)。

姿勢改善のピラティスの方法1

このとき、脚の重みで、骨盤も一緒に動きそうになります。お腹を凹ませた状態をキープして、コアを安定させ骨盤が動かないように意識しましょう。

姿勢改善のピラティスの方法2

2)
同様に、もう片方の脚でも行います。片脚でできるようになったら両脚でもチャレンジしてみましょう。

姿勢改善のピラティスの方法3

編集部のコメント

実際にピラティスを体験しました。先生がやっているのを見ると簡単そうなのですが、実際にやってみると、脚を上げるときに、どうしても骨盤や腰が一緒に動いてしまいます。普段意識しない足の重みも感じます。是非皆さまにもお試しいただきたいのですが、コアを作って骨盤を動かさずに、脚を上げるのは、想像以上に難しいです。骨盤が動かないように、ゆっくりと慎重に脚を上げる必要があります。

3)
次は、腕で行います。
先程の体勢のまま、両腕を天井に向かって伸ばします。息を吐きながら、片方の腕を頭の方に持ち上げていきます。

姿勢改善のピラティスの方法4

このとき今度は、背中のあたりが一緒に動きそうになります。先程と同じように、お腹を凹ませた状態をキープして、背中が動かないように意識しましょう。

4)
同様に、もう片方の腕でも行います。
片腕でできるようになったら、両腕でもチャレンジしてみましょう。

姿勢改善のピラティスの方法5

このエクササイズでポイントなのは、コアを働かせ背骨のS字を意識し、体幹を安定させることです。

お腹を凹ませた状態をキープして、腰や背中がぶらつかないように意識しながら、行っていきましょう。

スタンディングロールダウン

姿勢改善におすすめのピラティスをもうひとつご紹介します。スタンディングロールダウンです。

スタンディングロールダウンは、背骨をひとつずつ動かしていくエクササイズです。

先程ご紹介したように、脊柱は椎骨が積み木のように重なって、出来ています。脊柱が柔軟に動くことによって身体を様々な方向に動かすことができ、しなやかな身体が作られていくのです。

そのため、スタンディングロールダウンで背骨をひとつずつ動かし、正しく積み上げていくことで、姿勢矯正につながります。

ロールダウンとロールアップ

スタートポジション(ニュートラルポジション)は、下記のようにしてまっすぐ立ちます。両足の間の幅は、拳ひとつが入るくらい(坐骨幅)です。

・首をまっすぐ伸ばし正面を見る(頭頂が天井から引っ張られるイメージ)
・肩、腕はリラックス
・おへそを背骨に近づけて背骨のS字を意識する。

では、スタンディングロールダウンの手順をみていきましょう。

1) ロールダウン
息を吐き*ながら、頭から背骨を前方に倒していきます。

スタンディングロールダウンの方法1

このとき、急に腰から曲げたりしないようにしましょう。そのひとつひとつの背骨を上から順番に丁寧に丸めていくことを意識します。

スタンディングロールダウンの方法2

2) ロールアップ
息を吐きながら、背骨をお尻の方から戻していきます。

スタンディングロールダウンの方法3

今度も、一気に起き上がるのではなく、積み重なった椎骨のひとつひとつを、下から順番に戻すようにして、丁寧に起き上がります。

*呼吸は、ピラティスの基本の呼吸法です。詳細は「ピラティスの呼吸法!胸式呼吸の方法とマーメイドストレッチ」をご覧ください。

スタンディングロールダウンをわかりやすく行うコツ

慣れない内は、壁を補助にすると、わかりやすいかもしれません。

壁に背中がぴったりとくっつくように立ちます。足は少し前に出しても大丈夫です。その状態で、スタンディングロールダウンを行います。

スタンディングロールダウンの方法4

椎骨をひとつひとつ曲げていくように意識することは、同じです。

*骨粗しょう症や椎間板ヘルニアの方は、お医者さんにご確認の上、このエクササイズを行うようにしてください。

まとめ

ピラティスの創始者は当初、ピラティスを「コントロロジー」と呼んでいました。身体を自分でコントロールする、という意味です。

ピラティスの創始者はこう言っています。

「10回やれば身体が違いを感じ、20回で見た目が変わり、30回で自分が変わる」

少ない回数でも、毎日じっくり身体を動かしていくことで、身体は変わります。ピラティスはご自宅でも簡単にでき、ダイエットにも効果的なボディワークです。

「姿勢を良くしたい」、「お腹周りが気になる」、「痩せたい」、そんなときは、ピラティスをお試しになってはいかがでしょうか?

ピラティスは奥深いエクササイズです。ここでご紹介したものは、ほんの一部にすぎません。お客様お一人お一人に合わせたピラティスをご紹介できますので、「これで合っているのかな?」「もっと色々試してみたい!」などと思った方は、専門のスタジオでピラティスをされることをおすすめします。

インストラクターと一緒に頑張りたいという方は、スタジオは補助のツールも豊富にそろっていますので、是非ボディバランシングにご来館ください。

いつでもお待ちしております。

(取材:「キレイの先生」編集部 文:ピラティスインストラクター 林 優希 先生、「キレイの先生」編集部)

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