アロマオイルの香りは、その日の体調・心情によって、感じる印象がまったく違います。どんな香りが「いいな」と感じるかによって、ご自分のその日の体調を知ることができます。
同じアロマでも体調・心情で香りが違う
私がアロマオイルに夢中になったきっかけの話をします。
セラピストをする前、私はアパレルの仕事をしていました。
当時、あるサロンに行ったときのことです。
そのサロンでは、アロマオイルを独自に配合したブレンドオイルを、4種類ご用意されていました。
そして、その4種類の香りを嗅いで、どれが「いい」と感じるのか選ぶのですが、私が選んだオイルを見て、先生は顔をしかめました。
「精神的にもだいぶ疲れているみたいね」
当たっていました。仕事で少し参っていた時期だったので、驚きました。
アロマオイルで、そのときの体調・心情もみえてくるのです。
同じオイルでも違うオイルに感じる
話は続きます。
それからしばらくして、またそのサロンに行きました。
そして、同じように4種類のブレンドオイルの香りを嗅ぎます。
すると、臭みがとても気になるオイルがありました。前回は、そんな香りのものはなかったはずです。ただ、オイルの入れ替えなどもしていないそうです。
もうお分かりですね。
その臭みのあるオイルこそが、前回の私が選んだオイルだったのです。
私もにわかには信じられませんでした。
先生によると、そのオイルは、「刺激が強くて臭みがあるから、普段はほとんど選ばれない」そうです。
しかし、精神的に疲れていると、それが「いい香り」と感じます。
続けて、先生には「その香りを臭いと感じるということは、疲れも取れたみたいね」と仰っていただきました。
それをきっかけに、私はアロマオイルの世界に夢中になりました。
香りの好き嫌いは本能で選んでいる
私たちは、そのときの体調・心情によって、香りの好き嫌いが変わります。
きっと本能で判断しているのでしょう。
今でも私は、そのとき嗅ぎたい香りでアロマオイルを選ぶようにしています。
アロマオイルは、そのときのご自分が「いい」と感じた香りがいちばんです。
そのときの気分で選ぶアロマオイル
参考までに、どんなときにどのアロマオイルがお勧めか、いくつかご紹介します。
下記のアロマオイルを試せば、ご自分がいまどんな体調・心情なのか、みえてくるかもしれません。
気分が沈んでいる
・ペパーミント
・オレンジ(※)
・グレープフルーツ
イライラしている
・ラベンダー(※)
・シダーウッド
・クラリセージ
・ゼラニウム
悲しい
・オレンジ(※)
・パルマローザ
※「オレンジ」、「ラベンダー」については、以前の記事でもご紹介さあせていただきました。詳細は「プロが選んだ、アロマオイル初心者が最初にそろえる定番5本」をご覧ください。
アロマオイルの香りを出先にも持ち歩くには
最後に、出先に香りを持ち歩く、ちょっとしたテクニックをご紹介します。
まずいちばん簡単なのは、ハンカチやティッシュにアロマオイルを2~3滴垂らしておくことです。
香りを嗅ぎたくなったときに、それを取り出すだけです。
そこにもうひと工夫を加え、アロマオイルを垂らしたティッシュを、ブラジャーに挟んでおくのもお勧めです。
体温によって、香りが胸元から上がってきますから、ずっと香りを楽しむことができます。
わざわざアロマオイルのビンを持ち歩かないでも、そのときの気分に合わせたアロマオイルの香りを、いつでもどこでも持ち運べ、楽しみ方の幅も広がると思います。
(取材:「キレイの先生」編集部 文:Aroma Foret 丹野 先生、「キレイの先生」編集部)
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