美容のスペシャリストが教えるキレイ

もっと知ってほしいボディケア法!ヤムナ・ボール・メソッド

本日のキレイの先生

村上 智恵 先生

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「kao」では、「ヤムナ・ボール・メソッド」を取り入れた健康法を行っています。アメリカではモデルやスポーツ選手も実践するボディケア法で、日本でも雑誌で特集が組まれるなど、少しずつ体験者は増えてきました。今回は、ヤムナ・ボール・メソッドがどういったものなのか、ご紹介させていただきます。

「ヤムナ・ボール・メソッド」とは

ヤムナ・ボール・メソッドは、世に存在する健康法の素晴らしいところ【トレーニング・ストレッチ・整体・体感や感覚・癒しやセラピー要素】が凝縮した、大変奥深いボディケア法です。

ヤムナ・ゼイクというアメリカ人女性が開発しました。

彼女は、ヨガの先生を行っていました。出産のときに股関節を痛めてしまい、医療機関や整体に通っても、良くならなかったそうです。彼女は医学的な知識を持っていました。そこで、試行錯誤を繰り返しながら、自分でその不調を改善しました。

この経験から、【身体がスムーズに動くためのスペースが少ないことが、硬さや痛みの原因】とし、身体の中にある空間(全身の関節・肋骨の内側やお腹、内臓)がしっかりと動くことができるスペースを作り出すための体系的な方法(メソッド)として確立させました。

ヤムナ・ボールは、身体を変化させて整える道具として、世界中に広まっています。

骨と筋肉を刺激して身体を伸ばす

ヤムナ・ボール・メソッドとは、名前に「ボール」とついているように、専門のボールを使ったボディケア法です。

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この写真のように、ヤムナ・ボールを使って身体を刺激します。

このメソッドの基本は、「骨」を刺激すること、「筋肉」をストレッチさせて、身体をのばし広げることです。

まず、身体の中で整えたいと思う部分の骨を目印にして、ボールに体重を沈みこませます。すると、その部分では、「凝り固まった筋肉が伸びる」感覚の変化が起きます。

自分の重みがボールを圧すことで、ボールの当たっている部分は弾力を取り戻しながら筋肉がストレッチされます。

特徴の1つは、立体的な構造に身体に合わせて、ボールの丸みが筋肉を360度の方向に伸張・拡張させてくれることです。

筋肉はスタートからエンドに向けて伸ばす

ヤムナ・メソッドは、筋肉の伸ばし方にいくつか特徴があります。

一般的なストレッチとの違いを下記で比べてみてください。

■ ストレッチ:
筋肉を両方向に伸ばすイメージ。

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■ ヤムナ・メソッド:
筋肉が骨に付着する部分(スタート)から、筋肉の反対側の端(エンド)に向けて、伸ばしていく。

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この「スタートからエンドに向けて」という考え方は、全身に当てはまります。

ボールを当てて体重を乗せるところは、身体の中心に近い「骨」です。

例)
・太ももから足先(もも・すね・かかと・指の骨)
・腰の下から腰・背中・肩(骨盤・背骨)
・肩から腕、そして手・指先(腕・肘・指先の骨)
・胸・首からお顔・頭部(肋骨・背骨・頭蓋骨)

筋肉はストレッチされて動くための空間ができます。関節自体、動けるスペースが広がります。そのことによって身体は動きやすくなり、結果として柔軟性が高まります。

例えば、肩こりは、「肩周りに関わる骨(※)」、「肩の動きに関わる関節を動かす筋肉」が縮こまり固くなっています。関わる骨を刺激すると、筋肉や組織の「こり」が取れて動かすスペースができて動きやすくなります。

※背骨全体・肋骨・肩甲骨・鎖骨・上腕骨・頭蓋骨など

動きやすくなった身体は固さや痛みがとれて、姿勢もバランスよく整っています。姿勢がよく見える人とは、バランス良く動きやすい身体に整えているということがわかります。ヤムナ・メソッドは、姿勢の矯正として、足先からお顔まで全身にプラスの美容法です。

本来の自分の身体に「戻す」

私たちの身体は、毎日の生活習慣の積み重ねによってで変化していきます。

肩は身体の外側にあり、腕は肩から糸でつられているように、そして胸は開いている骨格をしています。

しかし、デスクワークやパソコン作業などで長時間、前かがみで座ることが多くなると、頭と首が前に突き出た姿勢に変わり、背中は丸くなった状態を保つために緊張が続き、お腹や肩の前側の筋肉が縮んで、猫背に近づいていきます。

それを、元の状態(本来の自分の姿勢)に「戻す」のが、ボールを使って自分で行うヤムナ・ボール・メソッドです。

本来の自分の身体に「自分で」戻すのです。

セルフ整体という呼び方が、イメージしやすいかもしれません。

アンチエイジングではなく「エイジングケア」

ヤムナ・ボール・メソッドは、深い呼吸とともに行います。ボールの作用で身体の中の空間が広がるため、肺は今までよりも広がることができ、さらに深い呼吸を行えます。血流とともに多くの酸素と栄養を全身に送り出すことができます。老廃物は二酸化炭素とともに体外へ排出され、末梢の細胞のターンオーバーも促されます。体内で積極的にデトックスが行われます。活き活きとした細胞で体内が満たされていきます。

深い呼吸は、エネルギーに満ちた自分へと変化させます。それは外見だけではなく、ヒトという生物の生命エネルギーとして、見た目にも影響するということです。

実はヤムナ・メソッドには、お顔に対するプログラムがあります。お顔は頭部の一部です。頭部全体をワークして、頭蓋骨のバランスを整え、ストレスを軽減させます。血行が良くなりますから、頭痛や目の疲れ・肩こりの解消とともに肌のつやが変わり、しわやほうれい線、たるみの改善に期待できます。身体の内側からの充実と、そして見た目の美しさへとつながります。

ヤムナ・メソッドでは、加齢を受け入れ、今の自分にとって「何が必要で、何を行い続ければ良いのか?」と本質を考えることができます。

日々ご自分で行うことのできる美と健康のための「エイジングケア」です。

まとめ

ヤムナ・ボール・メソッドで、具体的にどんなメニューを行うのかは、この後の記事でご紹介していきます。

このボディケア法は、今までにない身体のストレッチ感と癒しの効果を感じていただけます。続けることで身体は変わります。やれば変わります。そして、やり続けた人だけが実感します。いつまでも活き活きと元気で美しくありたいとお考えの方には、続けていただきたい健康法です。

(取材:「キレイの先生」編集部 文:池袋ボディケア&デザイン kao 村上 智恵 先生、「キレイの先生」編集部)