お客様の中には、サロンにお越しいただいて、「たまにエステティックサロンに通うだけで十分」と考えられている方も見受けられます。私たちにできるのは、お客様が日常の生活で処理できなかったことをお手伝いすることだけです。私たちは美容の助けにはなれますが、解決できるわけではありません。そのあとの生活で、サロンでの行いがすぐに無駄になってしまうこともあります。では、基本ではありますが、日常の生活でどんなことが美容に悪いのか、みていきたいと思います。
食生活で気をつけたいこと
1. 酸化したものを食べない
酸化したものを食べない、といわれても、ピンとこない方もいらっしゃるかもしれません。
例えば、(今はあまりないと思いますが)町の中華料理屋の料理で、油の臭みが気になったことはありませんか? 中華料理屋では、油を使い回していることがあります。油は酸化しやすいので、もし中華料理屋の料理で油の臭みが気になったときは、油が酸化しているとお考えください。
特に油を使った料理は、作ってから時間が経つと、酸化が進んでしまいます。よく「カレーは二日目がおいしい」といわれますが、美容のことを考えると、あまり良いとはいえません。
また、同じ理由で、作り置きも便利ですが、できるだけ避けた方が良いでしょう。加工品もあまりお勧めできません。
インドのアーユルヴェーダ(世界でもっとも古い伝統医学)でもいわれているのですが、作ったものは、すぐに食べることを心がけてください。
2. 塩分を摂りすぎない
人間の体は一日に9gの塩しか処理できないといわれています。
また、塩分を摂りすぎると、のどが渇きます。そこで、お水をたくさん飲んでも尿の量が普段と変わらないときはありませんか? では、普段よりたくさん飲んだお水はどこに行ったのでしょうか?
尿で体の外に排出されていなければ、体内に残っていることになります。それが、むくみの原因になる場合もあります。
塩分の摂りすぎは、健康にも、美容にも、良くないといえます。
3. 暴飲暴食はしない
当然、暴飲暴食も、体にも、美容にも良くありません。
食べ過ぎ、飲み過ぎでは、代謝が追いつかず、肥満になりやすいです。それだけではなく、代謝が悪化すると、むくみなどにもつながってしまいます。
基本中の基本ではありますが、暴飲暴食はしないようにしましょう。
生活習慣で気をつけたいこと
4. お肌のゴールデンタイムの前に寝る
美容のためにあるべき睡眠を考えるとき、私は「赤ちゃん」を思い浮かべます。赤ちゃんは早寝早起きです。おそらく動物的な本能に従っているように感じます。その生活サイクルが、美容にもいちばん良いといえるのかもしれません。
実際、お肌のゴールデンタイム(成長ホルモンがもっとも分泌されやすい時間帯)は、22時~2時といわれています。理想は、それまでに眠りにつくことです。
ただ、私もできているかというと、あまりできていないのが正直なところです。忙しい現代社会では、難しいことかもしれません。
5. 運動不足
朝の9時から夕方の6時まで、パソコンの前に座ってお仕事をされるような方は、なかなか体を動かすことがないと思います。
運動は、代謝を上げ、筋肉をつけます。すると、血行も良くなり、美容にもプラスに働きます。運動不足も、健康だけではなく、美容にも良くないといえるでしょう。
ただ、これもお仕事の環境などによっては、仕方がない一面もあるように感じます。
まとめ
美容のために食生活や生活習慣で「ここはこうした方が良い」と、こと細かにアドバイスを行うことは、いくらでもできます。ただ、人からいわれて完全に納得して実践するのは、難しいことです。
私が思うに、いちばん大切なのは、ご自分で考えて、ご自分の体を知ることです。そのために、私たちのようなエステティシャンをはじめ、いろいろな方の意見をお聞きになるのも良いです。
ご自分の体が分かってくれば、食生活や生活習慣も見つめ直すことにつながるはずです。
(取材・文:「キレイの先生」編集部)