「キレイの先生」編集部です。
今回のテーマは、「宝石石鹸の作り方」です。
Koko-Suke の安岡 由起枝 先生にインタビューさせていただきました。
先生は、手作り石鹸の講師などをされていらっしゃいます。
宝石石鹸は、見た目がまるで宝石のような石鹸のことをいいます。
この宝石石鹸は、石鹸のベースとなるグリセリンソープを着色して、それを積み重ねていくことで、自宅でも手作りできるそうです。
そんな宝石石鹸の作り方を、安岡先生に教えていただきました。
目次
宝石石鹸の作り方
・まずはグリセリンソープを着色する
・着色したグリセリンソープを積み重ねて宝石石鹸を作る
・宝石石鹸の作り方のまとめ
宝石石鹸とは
安岡先生、よろしくお願いします。
今回のテーマは、「宝石石鹸」です。
宝石石鹸とは、どんな石鹸なんですか?
見た目が、宝石っぽい・鉱石っぽい石鹸です。
宝石石鹸は、「サボンジェム」さんというお店が販売を始めて、メディアでもたびたび取り上げられ、私も数年前から目にするようになりました。
市販されている宝石石鹸は、とてもきれいなのですが高価です。
そこで、手作り石鹸の講師の先生が、宝石石鹸の作り方を研究されて、手作りする方も出てきました。
先生も、手作り宝石石鹸のワークショップを行っていらっしゃるんですよね?
はい、宝石石鹸は、幅広い年代の方にとても人気があって、男の子も喜びますよ。
宝石石鹸は、ひと目では石鹸にはみえません。
ですので、他のワークショップにお越しになった生徒さんが、置いてある宝石石鹸をみて、必ず「これは何?」とお聞きになります。
そして、それが石鹸と知ると、皆さま「作りたい!」とおっしゃりますね(笑)。
分かります(笑)。
宝石石鹸は、見た目が本当にきれいですものね。
はい、それに、手作りした宝石石鹸は、同じ模様を出すことはできません。
それも、魅力のひとつですよね。
宝石石鹸は、全身に使うことができるんですか?
そうですね…基本的に、手作りした石鹸は、お顔も含めて全身に使うことができますが、宝石石鹸は、デザイン性を重視した石鹸で、キラキラするグリッターなどの材料も入っています。
ですので、お顔にも使えなくはないですが、あまりおすすめはしていません。
私は、宝石石鹸は、洗面所に置いて手洗いに使うことが多いですね。
手作り宝石石鹸の材料
宝石石鹸は、どんな材料で作るんですか?
まずは、「グリセリンソープ」や「MPソープ」と呼ばれる石鹸の素(もと)です。
グリセリンソープは、保湿力を上げるための「グリセリン(保湿成分)」があらかじめ入っていて、それだけでも固形石鹸を作ることもできます。
他にも、「アロエベラエキス」や「ハチミツ」などが入っていて、使い心地にこだわられた石鹸のベースもあります。
ちなみに、グリセリンソープは、手作り石鹸の材料を販売している通販サイトや、「生活の木(アロマ専門店)」さんなどでも取り扱っていますよ。
石鹸に宝石のような色を付けるのには、何を使うんですか?
「マイカ」や「リキッドカラー」です。
マイカは、日本語では「雲母(うんも)」といい、鉱石のひとつです。
水晶に含まれている「ケイ素」などの元素が主成分で、粉末になっています。
色は複数の種類があって、中には、キラキラしたものもあります。
リキッドカラーは、「カラージェル」とも呼ばれていて、マイカや酸化チタンなどが水に溶けやすいように液状化したもので、発色の良さが特徴です。
宝石石鹸を作るのに、マイカとリキッドカラーはどちらがおすすめなんですか?
私は、ミックスして使っています。
マイカ単独では、色が薄いですし、リキッドカラーだけでは、本物の宝石らしさを出すのが難しいです。
そこで、グリセリンソープなどをリキッドカラーで着色して、そこにマイカを入れることで、鉱石っぽさやキラキラ感が増します。
後は、アイシャドウなどにも入っているキラキラのパウダー(グリッター)を使うこともできますよ。
グリセリンソープの着色剤
・マイカ(粉末):鉱石で、単独では色が薄い
・リキッドカラー(液体):発色は良いが、単独では鉱石っぽさが出づらい
など
宝石石鹸を手作りするときは、アロマを入れることもできるんですよね?
はい、エッセンシャルオイル(精油)を加えることで、それに応じた効能を得ることもできますね。
宝石石鹸を作るのに、どんな道具が必要ですか?
例えばプリンなどのお菓子作りに使うような、温めたり冷やしたりすることのできる耐熱容器です。
耐熱容器は、タッパーなどでも大丈夫ですよ。
宝石石鹸の材料
・石鹸のベース(グリセリンソープ、MPソープなど)
・着色剤(リキッドカラー、マイカ、グリッター、など)
・(お好みで)精油
など
宝石石鹸の作り方
では、宝石石鹸の作り方を教えてください。
宝石石鹸は、グリセリンソープを小分けして色を付け、それを、耐熱容器のカップに層のように積み重ねていって作ります。
まずはグリセリンソープを着色する
宝石石鹸の作り方は、まずは、グリセリンソープを20~50gずつ紙コップに小分けして、電子レンジに数十秒かけて溶かします。
それで、溶けたグリセリンソープに、マイカやリキッドカラーを入れて着色していきます。
エッセンシャルオイルを加えるときは、このタイミングで入れて、香りを付けたりします。
マイカやリキッドカラーを入れる順番はあるんですか?
それから、どのくらいの量を入れればいいんでしょうか?
まずは、発色の良い液状のリキッドカラーから入れます。
その後にマイカを入れることで、いい意味での「濁(にご)り」が出てきます。
分量は、その色によって発色が違うので、最初は少量を入れて、自分の好みの色になるように少しずつ調整していくのがいいですよ。
例えば、紫や青は色がはっきり出やすいですが、オレンジは色が薄めに付きます。
エッセンシャルオイルは、グリセリンソープを着色してから加えます。
小分けした50gのグリセリンソープに対して、エッセンシャルオイルは10滴くらい入れることができますよ。
宝石石鹸の作り方
(グリセリンソープを着色する)
1. グリセリンソープを紙コップに20~50gずつ小分けして、電子レンジに数十秒かけて溶かす
2. 溶けたグリセリンソープにリキッドカラーを入れて着色する(色によって発色が違うため、最初は少量を入れて、少しずつ色を調整していくのがおすすめ)
3. そこにマイカを加える(鉱石っぽさが出るようになる)
4. 精油を加える場合は、ここで入れて香りを付ける(グリセリンソープ50gに対して、精油は10滴が目安)
着色したグリセリンソープを積み重ねて宝石石鹸を作る
グリセリンソープに色や香りを付けたら、少し冷まします。
それで固くなってきたら、それを、耐熱容器のカップに移していきます。
このときも、一気に満量を注ぐのではなく、30g~40gずつ積み重ねていきます。
例えばですが、1層目を「キラキラ感のある」グリセリンソープを、2層目は「白っぽい」ものを、3層目は「濃い青色」のものを、4層目は「青色」のものを、といったように積み重ねていくといいですよ。
色の組み合わせ方
例)
1層目:キラキラ感のある色味
2層目:白っぽい色
3層目:濃い青色
4層目:青色
このとき、グリセリンソープがまだ熱いまま入れると、色が混ざってしまい単色の石鹸になってしまいます。
ですので、グリセリンソープが冷めて少し固くなってきた状態で移すのが、ポイントですよ。
次に、割りばしやプラスチックのスプーンなどで、ザクザクとかき混ぜます。
そうすると、石鹸が宝石っぽくなっていきます。
その後は、石鹸を冷やして固めていきます。
ワークショップでは、冷凍庫に15分~30分くらい入れて固めていますが、氷水にカップを入れて冷やしてもいいですよ。
最後に、石鹸が固まったら、型から外して包丁でカットすれば、宝石石鹸の出来上がりです。
石鹸の中身が固まりきらずにゆるい状態ではカットしづらいですので、中身がきちんと固まってから、型から外します。
もしくは、石鹸が冷えてきた段階で、型からラップなどに出して、素手でこねて形を整えても大丈夫です。
宝石石鹸の作り方
(宝石石鹸を仕上げる)
5. グリセリンソープを冷まして、少し固くなってきたら、耐熱容器のカップに移す(色を積み重ねるようにカップに入れていく)
6. 割りばしやプラスチックのスプーンなどで、ざくざくとかき混ぜる(それによって、層がなくなって宝石っぽさが出る)
7. 石鹸を冷やす(冷蔵庫や氷水に入れて冷やしても良い)
8. 石鹸が中まで固まったら、型から出して、包丁などでカットして出来上がり
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まとめ
インタビューの際、安岡先生は、宝石石鹸をいくつかお持ちいただきました。
どれも、とても石鹸にはみえず、本当に宝石のようです。
宝石石鹸は、グリセリンソープを小分けして着色し、それぞれ色が違うものを積み重ねることで、宝石っぽさや鉱石っぽさが出るようになります。
色の組み合わせ方は自由ですので、グリセリンソープを自分好みに着色して、それを積み重ねていくと、世界にひとつだけの模様の宝石石鹸が出来上がりますよ。
* 2017年7月18日に公開した『手作り宝石石鹸の作り方!グリセリンソープ等での簡単レシピ』を再編集しました。