「キレイの先生」編集部です。
肌荒れは、スキンケアだけで完全に改善することはできません。
原因は、ストレスから来ているのかもしれません。
あるいは、胃腸の不調から来ているのかもしれません。
その原因を取り除かない限り、根本から改善するのは難しいでしょう。
私は、エステサロンの先生方に取材するようになり、スキンケアだけが「スキンケア」ではないことを知りました。
心身が健康であることも、「スキンケア」なのです。
例えば、自律神経のバランスや、胃腸の調子を整えることも、美容には大切なことです。
今回のテーマは、「自律神経や胃腸に良いツボ」です。
ツボは、身体の外側から、内側に働きかけることのできる技術です。
自律神経や胃腸に良いツボを、Relaxation Salon & School yam の諏訪 みなこ 先生に教えていただきました。
目次
自律神経・胃腸
・自律神経
・胃腸
マルマ(ツボ)について
・アーユルヴェーダ
・マルマ
本日のキレイの先生
Relaxation Salon & School yam
諏訪 みなこ 先生
「キレイの先生」編集部
自律神経・胃腸
今回の「自律神経や胃腸に良いツボ」というテーマは、諏訪 先生への取材が決まったときに、私から提案させていただいたものです。
私がエステサロンの先生方に取材するようになって、美肌を作るのは、スキンケアだけではないことを知りました。
むしろ、健康でいることの方が大切といえるかもしれません。
自律神経のバランスや、胃腸の調子も、美容と深く関係しています。
諏訪 先生にツボの場所を教えていただく前に、自律神経や胃腸が美容にも大切な理由を、簡単に説明させていただきます。
自律神経
自律神経は、人の身体と心をコントロールしている神経です。
「自律」という名前が付くように、私たちが意識的に管理できるものではありません。
自律神経には、「交感神経」と「副交感神経」があります。
・交感神経:「緊張」の神経で、昼に優位になる
・副交感神経:「リラックス」の神経で、夜に優位になる
自律神経は、このふたつが交互に入れ替わって、バランスを取っています。
しかし、ストレスや睡眠不足、食生活の乱れなどによって、自律神経のバランスが乱れ、夜も交感神経が優位な状態が続いていると、緊張して身体と心を休めることができません。
寝付けなかったり、睡眠が浅くなったりします。
胃腸の状態にも影響があります。
また、ホルモンバランスが乱れる原因にもなります。
お肌は、睡眠中に修復されますから、睡眠不足では透明感をなくし、肌トラブルも長引きやすくなります。
胃腸の不調も、お肌に表れます。
女性ホルモンには、お肌の代謝を促す作用を持つものもあるため、ホルモンバランスが乱れると、お肌のハリがなくなる原因にもなります。
自律神経が、お肌の状態にも関係していることが、お分かりいただけたでしょうか?
胃腸
「肌は内臓を映す鏡」といいます。
その言葉の通り、胃腸の状態も、お肌に表れます。
胃腸は、食べ物を消化して、栄養を吸収し、不要なものを排出する働きがあります。
皮膚は「ターンオーバー*」という代謝が働いていますが、それに必要な栄養も、腸から血液を通じて届けられています。
もし、腸が不調で、栄養の吸収が悪いと、全身に栄養を行き届かせることができません。
すると、お肌の代謝も落ちてしまい、お肌は乾燥しやすく、肌トラブルも出やすくなります。
また、腸が老廃物を排出できなくなる(便秘になる)と、腸の中で有毒なガスが発生してしまいます。
それが、血液を通じて皮膚の毛穴から排出されると、毛穴が炎症を起こしたりして、ニキビや吹き出物の原因になります。
便秘のときにニキビが出来やすいのは、そのためです。
胃腸の調子を整えるのには、腸マッサージなどもあります。
このサイトでも、その方法を、「腸セラピーの効果と方法!固いお腹をほぐして根本から元気に」や「お腹をほぐす腸マッサージの簡単やり方!便秘改善にも効果有」などでも取り上げました。
* 皮膚は、内側で新しい肌細胞が生まれて、それが少しずつ表面に上がって、最後は古くなったもの(角質)が垢になって剥がれ落ちて、日々新しく生まれ変わっています。このサイクルを「ターンオーバー」といいます。
マルマ(ツボ)について
一般的にいう「ツボ」は、東洋医学から来ている考え方です。
ただ今回、諏訪 先生に教えていただいたのは、アーユルヴェーダの「マルマ」というツボです。
マルマについては、諏訪 先生の前編の記事で、詳しく取り上げています。
ここでは、その内容を簡単にまとめさせていただきます。
諏訪 先生の「マルマ」の記事
アーユルヴェーダ
「アーユルヴェーダ」は、インドの伝統医療です。
アーユルが「生命」、ヴェーダが「科学・知恵」を表し、アーユルヴェーダは、「生命科学」や「生命の知恵」といった意味があります。
「人が生まれてから死ぬまでトータルでみましょう」というトータルケアです。
その人にどんな生活スタイルや食生活が合っているのか、ひとりの人を深くみていきます。
マルマ
マルマは、肉体と精神が交差する場所で、見えるものと見えないものが交差する「急所」です。
そこを押すと、健康や美容への効果が期待できます。
マルマは、中医学の「ツボ」と概念は似ていて、重なっている場所もありますが、まったく同じわけではありません。
ツボがピンポイントな場所にあるのに対して、マルマはそれよりも範囲が広いです。
そのため、マルマのあるあたりを、優しくマッサージすることで、ケアすることができます。
自律神経や胃腸に良いツボ
では、諏訪 先生のインタビューをご覧ください。
諏訪 先生、よろしくお願いします。
自律神経のバランスや胃腸の調子を整えることは、美肌を作るためにも、大切なことです。
そうですね。
例えば、アーユルヴェーダでも、「消化力」がとても大切にされています。
消化力が衰えていると、お肌や健康にも影響が出ます。
アーユルヴェーダでも、そのように考えられているのですね。
自律神経や胃腸に良いマルマはあるのでしょうか?
アーユルヴェーダには、「ドーシャ」というエネルギーの考え方があります。
編集部のコメント
ドーシャには、下の3つのエネルギーがあります。
・ヴァータ(風の性質)
・ピッタ(火の性質)
・カパ(水の性質)
私たちは、これらすべてのドーシャを持っていて、人によってそのバランスは異なります。
そして、ドーシャのバランスが崩れてしまうと、心身などの不調にもつながると考えられています。
ドーシャについては、「アーユルヴェーダの体質で選ぶ美容オイル!貴方に合うのは?」などでも取り上げています。
ドーシャの中の「ヴァータ」という風の性質は、自律神経や胃腸と深く関係しています。
そのヴァータに影響している場所が、「耳」です。
耳に、マルマはありません。
ただ、耳を触ることで、ヴァータを鎮静したり活性化したりして、整えることができます。
手をチョキにして、耳の間に挟むようにして、縦にスライドし、横にスライドするのも良いです。
ちなみに中医学では、シミに良いツボが、耳にあるとされています。
耳のマッサージは、小顔にも良さそうですね*。
はい、小顔効果もあると思います。
他に、自律神経や胃腸に良いマルマはあるのでしょうか?
ふくらはぎの後ろの真ん中あたりに、「インドラヴァスティ」というマルマがあります。
そこは、消化に刺激を与えられる場所です。
他には、おへそとみぞおちの間あたりにある「ナービ」というマルマも、消化器官を整えるのに良いです。
それらの場所を優しくマッサージするだけで、自律神経や胃腸を整える効果が期待できるのですね。
触るだけでも良いのですから、簡単ですね。
先生、ありがとうございました。
* 耳には、「耳下腺(じかせん)リンパ節」があります。顔のリンパが回収した老廃物を処理している場所です。耳を触ってそこが流れるようになると、顔のリンパの流れも良くなります。それによって、むくみの解消にもつながります。また、耳を触ることで、顔の筋肉をほぐす効果もあるため、リフトアップにも良いです。
まとめ
自律神経を整えること。
胃腸を整えること。
それは、身体が健康であるために欠かせないことです。
美肌作りにもつながることです。
アーユルヴェーダには、「マルマ 」というツボの考え方があります。
耳を触るだけでも、自律神経や胃腸に働きかけられるとのことでしたね。
それなら、出先でも行えることです。
「ストレスがたまっているな…」、「お腹の調子が変だな…」というときは、意識的に耳を触ってあげると良いかもしれません。