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小顔に効果のあるツボは小腸経にあり!押し方のポイント2つ

本日のキレイの先生

蓑輪 静 先生

小顔に効果のあるツボは小腸経にあり!押し方のポイント2つ

「キレイの先生」編集部です。

今回のテーマはずばり、「小顔に効果的なツボ」です。

「どこにあるんだろう…」と気になりますよね。ただ今回の取材の肝は、小顔にいいツボの場所をお聞きするだけではないんです。

その押し方にもポイントがありました。

皆さまは、ツボをただ押せばいいと思っていませんか?(そう言う私も、そう思っていました…)

ただ何となくツボを押しているだけじゃ、ちょっともったいないかもしれません。

エステサロン&スクール URURU の蓑輪 静 先生に教えていただいたのは、ツボを押すときには、経絡の流れを意識するということです。

小顔に効果的なツボの押し方からご覧になられたい方は、下の目次の「小顔に効果的なツボ」からご覧ください。ただ、蓑輪 先生には「その押し方がどうして良いのか」ということをご丁寧に教えていただいたので、全文を通してご覧いただきたい内容です。

目次

経絡とは

ツボの押し方
・「経絡の流れる方向」と「ツボの本来の場所」
・O-リングテスト

小顔に効果的なツボ・経絡
・経絡:小腸経
・ツボ:聴宮(ちょうきゅう)
・手・腕の経絡マッサージ

まとめ

経絡とは

経絡とは

人の身体には、左右それぞれで361箇所のツボがあるとされています。その場所は、WHO(世界保健機構)でも決められています。

そして、ツボとツボを結ぶラインを「経絡」といいます。

経絡は中国で生まれた概念で、身体に12本が通っているとされています。

(その他、身体の中心に「任脈(にんみゃく)」と「督脈(とくみゃく)」が通っていて、それを合わせた14本を「経脈(けいみゃく)」などと呼ぶこともあります。ただ基本的に、セルフケアされるなるときは、12経絡が中心になるでしょう)

経絡を流れているのが、元「気」・病「気」・「気」合などに通じる、「気」です。

例えば、血管には血液が、リンパ管にはリンパ液が流れています。そしてそれらは、身体を切れば、実際に目に見えて確認できるものです。

しかし経絡は、身体を切っても目には見えるものではありません。目に見えないもの(気)が流れている「エネルギーライン」なのです。

(ちなみに、経絡は目には見えませんが、体感することができます。その方法については、また後程お話しします)

この経絡に流れる気を「切る」のが、合気道や武道などです。それによって女性でも、大柄な男性を倒すことができます。

そして気を「流す」ことで、気が体内をめぐるようになると、身体は力強く元気になります。そのため昔から、鍼灸などで治療に用いられてきました*。

* 編集部:現在は、鍼灸は治療行為としては認められていません。

ツボの押し方

ツボの押し方

ツボは、その経絡のライン上で、情報が集まった「情報の窓口」ともいえます。

そこを押して刺激を与えることで、経絡全体の気の流れに働きかけることができます。

経絡とツボの関係性は電車の路線で例えられ、「線路」が経絡で、「駅」がツボです。

東京の路線図でも、新宿駅や東京駅などのような大きなターミナル駅もあれば、あまり下りる機会のない無名の駅もあると思います。

ツボもそれと同じように、情報が多く集まるツボ(新宿駅や東京駅など)、情報があまり集まらないツボ(無名の駅)があります。

例えば、「百会(頭頂部にあるツボ)」といったツボは、一般の方にも比較的よく知られていて、ご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか? これらのメジャーなツボは前者に当たり、新宿駅や東京駅のようなものです。

マイナーなツボほど、(無名の駅のように)そこに集まる情報も少ないと考えていただいてよろしいかと思います。

そして、情報が多く集まるメジャーなツボ(新宿駅や東京駅など)を押して刺激する方が、経絡の気の流れに働きかける効果も高いです。

「経絡の流れる方向」と「ツボの本来の場所」

そしてツボの押し方で、意識していただきたいことがふたつあります。それは、「経絡の流れる方向」と「ツボの本来の場所」です。

ツボを押すときは、経絡の流れる方向に押すことをおすすめします。

経絡の流れる方向については、あまりクローズアップされていない印象があります。ただ、大切なことです。

経絡は、気の流れる方向が決まっています。

基本的には、下記のようにお考えください。

■ 腕・手
・表側(手の甲側)を通る経絡 肩・頭の方に上がっていく
・裏側(手の平側)を通る経絡 手先の方に下がっていく

■ 足
・側面を通る経絡 足先の方に下がっていく
・内側を通る経絡 腰・頭の方に上っていく

* ちなみに経絡に、「陽」と「陰」に分けられます。分け方としては、陽の光が当たる場所が「陽」の経絡とお考えください。つまり、腕・手では「表側(手の甲側)」、足では「側面」を通っているのが陽の経絡です。

そしてツボは、教科書通りの場所にあるものではありません。

それは、老化による筋力の衰えや、身体の歪み・ねじれによって、ツボの場所がずれてしまうためです。

そのため、教科書の場所に従ってツボを押しても、実はそこがツボではないこともあります。

ツボは、正しい場所に戻してから押す方が、効果も高いです。

このようにツボを押すときは、ツボを「本来の場所」に戻しつつ、「経絡の流れる方向」に押してあげるとさらに効果的です。

例えば、「大腸経(大腸につながっている経絡)」の「合谷(ごうこく)」というツボを例にみていきましょう。

これは、手の甲の親指と人差し指の間(ふたつの骨が合流するあたりのくぼみ)にあるツボです。

姿勢が猫背になっている方は、手も閉じて(内向きにひねられて)いきます。

そのため合谷を押すときは、手を開く(外向きにひねる)ようにして、まずはツボを本来の場所に戻すようにします。

そして、手の甲(表)側の経絡は、肩・頭の方に上がっていく流れでしたね。つまり押す方向は、そちらです。

まとめると、下記のようになります。

■ 合谷のツボの押し方
・手を開く(外向きにひねる)
・肩・頭の方に押す

合谷のツボの押し方

ちなみに大腸経は、ほうれい線のラインを通っているため、そこの気の流れを良くすることで、ほうれい線の改善にもつながります。

O-リングテスト

経絡はエネルギーラインで、目には見えませんが、体感することができます。

また上の「合谷」を例にします。これは、どなたかの協力があればだれでもできる内容ですから、お試しになってほしいと思います。

使うのは、「O-リングテスト」という診断法です。これは、親指と薬指で輪(O-リング)を作り、その輪を引っ張って離れるかどうかで、身体の状態を知る方法です。

O-リングテスト

まずは何もしない状態でO-リングを作り、どなたかに引っ張ってもらいましょう。このとき、輪が引き離されないように、どのくらい力を入れることができたのか、その感覚を覚えておいてください。

次は、合谷を下のように押します。上の方法とは逆で、あまり効果的とはいえないツボの押し方です。

■ 「効果的とはいえない」合谷のツボの押し方
・手を閉じる(内向きにひねる) = 本来のツボの場所ではない
・手先の方向に押す = 経絡の流れとは逆の方向

そうしましたら、もう片方の手でO-リングテストをしてみてください。おそらく、輪が引き離されないようにしても、あまり力を入れることができず、輪が簡単に離れてしまうのではないでしょうか。

そして次は、先程の効果的な方法で、合谷を押します。

■ 「効果的な」合谷のツボの押し方
・手を開く(外向きにひねる)
・肩・頭の方向に押す

ではもういちど、もう片方の手でO-リングテストをしてみましょう。すると先程よりも、指に力を入れることができ、輪はなかなか離れないはずです。

それは、経絡の気の流れが良くなり、身体の機能性も上がったということです。

このようにO-リングテストをしていただくと、ツボを「本来の場所」で「経絡の流れる方向」に押すことの効果をご実感いただけると思います。

編集部のコメント

取材中、このO-リングテストを試させていただきました。

「効果的ではない」会合の押し方では、輪は簡単に引き離されてしまいます。しかし「効果的な」押し方では、輪は離れません。

同じように力を入れているつもりでも、結果がまったく違って、不思議で面白いです。

皆さまも是非いちど、お試しになってみてください。

小顔に効果的なツボ・経絡

経絡:小腸経

フェイスラインと関係の深い経絡が、「小腸経(小腸につながっている経絡)」です。

これは、手の甲(表)側の小指から肩甲骨を通って、首の側面、耳へと流れています。

小顔に効果的なツボ・経絡:小腸経

小腸経は顎関節のあたりを通るため、そこの気の流れが滞ると、エラや二重顎などにつながります。

そのため、このライン上のツボを押して気をめぐらせるようにすると、フェイスラインがすっきりして小顔の効果があります。

また、小腸経は肩甲骨も通っているため、肩の機動性が上がってスムーズになり、肩こりの解消などにもなります。

ツボ:聴宮(ちょうきゅう)

小腸経のゴールが、耳の前(耳とこめかみの間で、耳寄りの場所)あたりにある「聴宮(ちょうきゅう)」というツボです。

そのあたりを触って口を開けると、凹むところがあると思います。そこが、聴宮のツボの場所です。

そこを押すことで、小腸経全体の気の流れに働きかけることができ、小顔の効果もあります。

押し方のポイントは、ツボを本来の場所に戻して押すことです。

顔の筋力は加齢で衰え、重力に抗えなくなってきます。その影響で、聴宮も年をとると、前方ななめ下に落ちてきます。

そこで、聴宮は下記のようにして押すようにしましょう。

1) 聴宮の場所を指で押さえて上げる

2) そのまま後ろに下げる

聴宮(ちょうきゅう)の流し方

このとき、脳に「聴宮の正しい場所を教えてあげる」ように、押さえるようにしましょう。

先程お話したように、ツボは情報が集まっている場所です。

そしてツボを押すと、その刺激はいちど脳に行って、そこからつながっている臓器に行きます(例えば小腸経であれば、まずは刺激が脳に行ってから、小腸の方に行きます)。

そのため、脳が(聴宮などの)ツボの本来の場所を覚えると、その小顔効果も長く持続します。

それも、経絡マッサージの特長のひとつです。

手・腕の経絡マッサージ

そして、特定のツボを押さなくても、小腸経の通っている場所を(気の流れる方向に)マッサージするだけでも、小顔に効果があります。

まずは、手の甲の経絡マッサージです。ハンドクリームをこの方法で塗るのもおすすめです。

■ 手の経絡マッサージ
1) 手を開く(外向きにひねる) = 本来のツボの場所に戻す
2) 手の甲(表)側を、小指から甲の方に向けてマッサージする = 経絡の流れの方向

小腸経の流し方(手)

また、腕の経絡マッサージもできます。これは、お風呂場で身体を洗うときに、一緒にしても良いですね。

■ 腕の経絡マッサージ
1) 手を開く(外向きにひねる)) = 本来のツボの場所に戻す
2) 手の甲(表)側を、手から腕の方に向けてマッサージする = 経絡の流れの方向

小腸経の流し方(腕)

このように、経絡の通っている場所を理解できれば、正確なツボの場所を覚えていなくても、気の流れを良くすることができ、小顔にもつながります。

まとめ

「キレイの先生」編集部です。

蓑輪 先生に話をお聞きするまで、ツボはただその場所を押すだけでいいと思っていました。

ただ、O-リングテストを体験して、ツボを「本来の場所」で「ケイラクの流れる方向」に押すことの大切さを実感しました。

小顔に効果のあるツボは、小腸経にあります。

ただセルフケアをするのに、ひとつひとつのツボの正確な場所を覚えていただく必要はありません。今回、蓑輪 先生に教えていただいたツボ押し・経絡マッサージを「形」だけでも真似していただければ、小腸経の気の流れを良くすることができます。

是非皆さまも、「ツボの本来の場所」と「経絡の流れの方向」を意識して、気の流れにアプローチしてみてください。

(取材:「キレイの先生」編集部 文:エステサロン&スクール URURU 蓑輪 静 先生、「キレイの先生」編集部)

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