お肌は「身体の状態を表す鏡」です。身体が栄養十分で、潤っていれば、お肌が乾燥することは、まずありません。お肌が乾燥しているということは、身体も乾燥しているということです。そして、私たちの身体(「細胞」と言ってもいいでしょう)は、食べたものでできています。
お肌の潤いに欠かせない「皮脂」から食事を考える
潤いのあるぷるぷる肌には、お肌の中の水分に加え、「皮脂」も欠かせません。
皮脂は、毛穴から分泌される油分です。
汗などの水分と混ざると「皮脂膜」となり、お肌を覆うカバーになります。
皮脂膜には、
・外部の有害物質がお肌に入るのを防ぐバリア機能
・お肌の水分が蒸発するのを防ぐ「ふた」の働き
があり、それによって、お肌は潤いを保つことができます。
そして、その皮脂も、食べたものからできています。
食事の油分ですね。
皆さまは、どんな食べ物から油分を摂っているでしょうか?
お肉
油分が多く含まれている食材となると、まずは牛・豚・鳥などの「お肉」があります。
お肉の脂は、低温の場所に置いておくと、固まると思います。
すると、食べたお肉の油分からできた皮脂は、どうなるでしょうか?
お肌の表面は体温が高くありませんから、お肉の脂が固まるように、皮脂も毛穴の表面で固まりやすいです。
すると、毛穴がふさがってしまい、そこに菌が入り込むと、ニキビなどの肌トラブルの原因になってしまいます。
チョコレート・ナッツ
お肉の脂は低温で固まりますが、「チョコレート」や「ナッツ」の油分は常温でも固まります(溶かしたチョコレートは常温でも固まるのと思います)。
すると、それらからできた皮脂は、お肉以上に固まりやすいといえます。
チョコレートばかり食べるのは、お肌の潤いにもマイナスです。
青魚
皮脂を作る上で、もっとも良いのは、サバやイワシなどの「青魚」の油分です。
魚は、冷たい海の中を泳いでいます。
当然、その環境の中でも、油分が固まることはありません。
そのため、青魚からできた皮脂は、もっとも固まりにくいといえます。
青魚で油分を摂る
私たちのお肌は、身体の中の状態を表す鏡です。
体内をきれいにするには、食事を改善することです。
乾燥肌でお悩みの方は、意識して青魚を食べるようにしてみてください。
そして、ニキビや毛穴トラブルでお悩みの方も、身体の中の油分が良くない表れですので、青魚はお勧めです。
バランスの良い食事が基本
ただ、青魚の油分が良いからといって、「青魚ばかりを食べていれば良い」というものではありません。
当たり前ですが、バランスの良い食事がもっとも大切です。
人は、食べ物を消化するときに、もっとも大きなエネルギーを使います。
エネルギーを使うということは、熱が発せられ、身体を温めるということです。
そして、消化にもっともエネルギーを使う食べ物が、「お肉」なのです。
冷えは美容の大敵です。
身体の冷えは、お肌の老化の原因にもなります(詳細は「本当は怖い「冷え」美容編:そのお肌の老化は冷えが原因かも」をご覧ください)。
お肉を食べて、エネルギーを消費して体を温めることは、お肌にも悪いことではありません。
食事はバランスが大切です。
お肉を食べずに、野菜ばかりを食べる方も、その心がけは良いことだと思います。
ただ、野菜だけ食べていては、栄養が足りていない場合もありますから、魚も、お肉も、バランスよく食べることを意識しましょう。
食事は、未来のお肌への投資
お肌の表面は、一年前に食べられたものからできている、といわれます。
つまり、今日私たちが食べるものは、一年後のお肌になるのです。
未来への自分への投資ですね。
そして、その積み重ねが10年後の自分を作ります。
これから先もきれいなお肌でいられるよう、今から食生活を見直してほしいと思います。
(取材:「キレイの先生」編集部 文:La Chance 堀 友賀 先生、「キレイの先生」編集部)
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