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ほうれい線を薄くするには?マッサージなどのおすすめの方法

本日のキレイの先生

篠崎 陽子 先生

ほうれい線を薄くするには?マッサージなどのおすすめの方法

「キレイの先生」編集部です。

今回のテーマは、「ほうれい線」です。

自由が丘のリンパドレナージュサロン くほんぶつサロン の篠崎 陽子 先生に、取材させていただきました。

頬は、顔の中でも、たるみが表れやすい場所です。

ほうれい線が出ていると、どうしても年齢を感じさせてしまいます。

ほうれい線は、どんなことが原因になるのでしょうか?

そして、ほうれい線を薄くするには、ホームケアでどんなことができるのでしょうか?

篠崎 先生に、マッサージなどの方法を教えていただきました。

目次

ほうれい線の原因
・原因1. 加齢によるたるみ
・原因2. 紫外線ダメージによる肌のハリの低下
・原因3. 筋肉のコリなどによって顔が上がらない
・その他の原因

ほうれい線を薄くするには
・スキンケアで咬筋をほぐす
・デコルテのリンパを流すマッサージ
・その他の方法

まとめ

本日のキレイの先生

自由が丘のリンパドレナージュサロン くほんぶつサロン

篠崎 陽子 先生

「キレイの先生」編集部

ほうれい線の原因

篠崎先生、よろしくお願いします。

今回は、ほうれい線を薄くするのにおすすめの方法を、教えていただきたいと思います。

まずは、ほうれい線とは、どこに出るライン(線)のことをいうのでしょうか?

ほうれい線は、鼻の両脇から、唇の両端にかけて出来るシワのことをいいます。

サロンのお客様にも、ほうれい線でお悩みの人はいらっしゃいますか?

気にされている人は、多いですね。

身体は洋服で隠すことができますが、顔は隠すことができません。

(顔は)みんなにみせる場所ですから、気になるところですよね。

ほうれい線は、年代的に「何歳くらいから出やすい」、といったことはありますか?

40代になると、シワやたるみが気になり始めて、ほうれい線の悩みも増えてくる印象があります。

原因1. 加齢によるたるみ

ほうれい線は、お肌や筋肉が、どうなっている状態なのでしょうか?

ひとつは、たるみです。

顔がたるんでくると、重力に逆らえなくなり、(ほうれい線の)溝も出てきます。

それは、加齢が、いちばんの原因になるのでしょうか?

はい、そうですね。

若い人は、何もしなくても、お肌にハリツヤがありますが、年をとってくると、たるみやほうれい線も気になりやすいです。

原因2. 紫外線ダメージによる肌のハリの低下

お肌は、「真皮(しんぴ)」のコラーゲンやエラスチンが支えて、ふっくらとしています。

真皮について

皮膚は、下の図のように、「表皮(ひょうひ)」・「真皮」・「皮下組織(ひかそしき)」の3層構造になっています。

皮膚の構造

真皮は、コラーゲンやエラスチンなどの弾力成分で構成されていて、お肌のハリの土台になっています。

紫外線のダメージなどによって、コラーゲンやエラスチンがなくなってきたり、しぼんできたりすると、ほうれい線も出やすくなります。

また、年齢とともに、お肌のうるおいがなくなってくると、乾燥によるシワも出やすくなります。

原因3. 筋肉のコリなどによって顔が上がらない

顔には、小さな筋肉がたくさんあります。

顔の筋肉がやわからいと、顔全体を上げることができます。

ただ、(顔の筋肉が)固くなって動きづらくなっていると、顔が上がらずに、シワが出やすくなります。

筋肉のコリがほうれい線に?

顔の筋肉が固くなっていると、ほうれい線につながりやすい理由を、補足させていただきます。

例えば、笑ったときのことを想像してみてください。顔の筋肉がやわらかいと、頬も上がります。ただ、(顔の筋肉が)固くなっていると、そこが押さえられているようなイメージで、頬は上がりづらいです。

つまり、顔の筋肉が固くなっていると、頬が押さえられて固定したような状態で、(顔全体を)上げようとすると、そこにシワ(ほうれい線)が出やすくなります。

顔の筋肉が固くなるのは、どんなことが原因になるのですか?

例えば、左右で噛む回数や、噛み方が違っているといった、長年の噛み癖などです。

使っていない方の筋肉は固くなりやすく、顔が歪んで、シワの出る原因にもなります。

他にも、寝るときの向きなど、長年の生活習慣も、影響します。

それは、ほうれい線に限ったことではなく、首や肩のコリにも関係しています。

咀嚼筋のコリもほうれい線に

顔の筋肉は、「使えていない」ことでも凝り固まりますが、「使い過ぎ」によっても凝り固まります。特に、使い過ぎでコリになりやすいのが、下の記事でも紹介していますが、「咀嚼筋(そしゃくきん)」という、咀嚼するときに使う筋肉です。

例えば、筋トレでも、筋肉を使って負荷をかけると、固くなると思います。顔の筋肉も、それと同じです。

咀嚼筋は、固い食べ物を噛み砕くことができるように、とても力の強い筋肉です。そのため、噛みしめや、歯ぎしりの癖があると、咀嚼筋は(使い過ぎによって)凝り固まって、たるみやほうれい線の原因にもなります。

その他の原因

その他にも、ストレスや寝不足なども、ほうれい線の原因になります。

人の身体は、睡眠中にリカバリーされます。

睡眠時間が足りていないと、リカバリー力が低下して、それが顔にも表れてしまいます。

ほうれい線を薄くするには

スキンケアで咬筋をほぐす

ほうれい線を薄くするのに、ホームケアで行えるマッサージはありますか?

しっかりとマッサージをするのではなく、普段のスキンケアで、化粧水・オイル・クリームなどを付けるときに、顔の筋肉を意識するだけでも良いです。

それは、どこの筋肉を意識すれば良いのでしょうか?

咬筋(こうきん)」です。

咬筋をほぐしてあげれば、ほっぺの余計なふくらみが取れてすっきりして、顔が上がります。

そして、ほうれい線も薄くなります。

咬筋について

咬筋は、咀嚼筋のひとつで、下のような場所にあります。

咬筋の場所

咬筋は、噛みしめや、歯ぎしりの癖などがあると、凝り固まりやすい筋肉です。

スキンケアで、咬筋をほぐすには、どうしたら良いのですか?

オイルやクリームなどを付けるときに、全体にサーッとやわらかく付けるのではなく、咬筋の場所だけ、指を止めて、少し圧をかけるようにします。

咬筋のほぐし方

下の記事でも紹介していますが、咬筋は、片手で咬筋のあたりを押さえて、もう片手を前後に振るだけでも、咬筋をゆるめることにつながります。

デコルテのリンパを流すマッサージ

(顔の悩みには)顔だけを触りがちです。

ただ、ほうれい線を薄くするには、お風呂などで、脇を触ってあげて、「腋窩(えきか)リンパ節」を流してあげることも良いです。

また、身体にお湯をかけるときに、首の「頸部(けいぶ)リンパ節」や、鎖骨の「鎖骨リンパ節」をなでることも、おすすめです。

リンパを流すとほうれい線が薄く?

リンパは、全身に張り巡らされていて、体内の老廃物を回収して排出する役割があります。顔のリンパの流れが滞ると、老廃物がたまって、むくみやたるみが出やすくなって、ほうれい線の原因にもなります。

そして、リンパには、「リンパ節」という器官があります。リンパ節は、リンパの集まる出口ともいえる場所で、老廃物などをろ過するフィルターの役割があります。

リンパを高速道路に例えると、リンパが「(高速道路の)本線」で、リンパ節が「(出口の)料金所」です。高速道路は、料金所が混雑すると本線も渋滞するように、リンパも、リンパ節の流れが滞るとリンパ自体の流れも悪くなってしまいます。そのため、リンパを流すときには、リンパ節を流してあげることが、大切になります。

下の記事でも紹介していますが、顔のリンパは、首のリンパ節(頸部リンパ節)を通って、最後は鎖骨(鎖骨リンパ節)に流れていき、脇のリンパ節(腋窩リンパ節)にもつながっています。

そのため、お風呂で、脇を触ったり、首やデコルテをなでたりすることで、顔のリンパの流れを良くすることにもつながり、ほうれい線を薄くする効果も期待できます。

顔を触らなくても、(顔の)リンパのはけ口のデコルテなどを触るだけで、顔のリフトアップにつながり、ほうれい線も薄くなります。

お風呂は毎日入りますから、ほんの2~3分、それを行い続けるだけでも、数年後は、顔が随分と変わってくると思います。

その他の方法

ほうれい線を薄くするのに、マッサージ以外で、何かできることはありますか?

スキンケアでは、UV(紫外線)対策と、保湿を心がけてほしいです。

何種類ものスキンケア化粧品を付けるのが大変であれば、化粧水、オイル、それを閉じ込めるクリーム、といったようにしても良いと思います。

また、食事では、まんべんなくバランスの取れた食事をおすすめします。

そして、身体は寝ている間にリカバリーされるため、睡眠時間はきちんと確保するようにしましょう。

後は、スマホやパソコンで、前かがみの姿勢になっていると、顔のたるみにもつながりやすいので、気を付けてほしいと思います。

まとめ

篠崎 先生に教えていただいた、ほうれい線を薄くする方法は、特別なことを行う必要はありません。

スキンケアのときに、咬筋をほぐしてあげる。

お風呂で、脇を触る、首や鎖骨をなでる。

どれも、「ながら」で行えるマッサージです(「マッサージ」と呼ぶのも、大げさくらいかもしれませんね)。

ほうれい線が気になったときは、これらの方法を取り入れてみては、いかがでしょうか?