「キレイの先生」編集部です。
今回は、arome 美庵 の小早川 直子 先生に取材させていただきました。
サロンのアロマトリートメント(マッサージ)は、リンパマッサージの考え方を取り入れているといいます。
そこで、小早川 先生には「リンパマッサージ」をテーマに取材させていただき、その内容を前後編に分けてお届けします。
こちらは、その前編です。
顔のリンパが滞ると、むくみやたるみなどの原因になります。
フェイスラインなどに出やすいそうです。
顔のむくみでお悩みの方は、何が原因になっているのかを知るヒントになると思います。
目次
顔のリンパ
・目元のむくみ
・フェイスラインのむくみ
・頬骨のむくみ
本日のキレイの先生
arome 美庵
小早川 直子 先生
「キレイの先生」編集部
リンパとは
小早川 先生、よろしくお願いします。
サロンでは、リンパマッサージを取り入れたアロマトリートメント(マッサージ)を行っていらっしゃるといいます。
「リンパ」とは、何なのでしょうか?
「リンパ」は、体内の血液に沿って全身をめぐっていて、体内のいらないものを排出する役割があります。
「体内のいらないもの」というのは、例えばどんなものですか?
老廃物など、「毒素」といわれるものですね。
そのため、リンパが滞ると、むくみにつながりやすいです。
リンパの流れが悪くなることで、老廃物などがたまってしまうからですね。
また、リンパの中で流れている「リンパ液」には、細菌やウイルスを除去して退治する役割があり、細菌などが身体の中に入ってこないように守っています。
リンパには、「リンパ節」という器官もあります。
おそらく、この後のお話にも出てくると思いますが、リンパを語る上でのキーワードのひとつだと思います。
リンパ節がどんなものか、簡単にお話しいただけますか?
「リンパ節」は、リンパの集まる場所です。
脇の下や肘裏などのむくみやすいところには、リンパ節があることが多いです。
リンパ節は、リンパの「出口」ともいいますね。
はい、そうですね。
そのため、リンパを流しても、リンパ節が滞っていると、リンパの流れはなかなか良くならず、身体の不調も現れやすいです。
例えば、顔のリンパは、鎖骨のリンパ節に流れていきます。
そのため、まずは鎖骨のリンパ節を流さないと、顔のリンパも流れを良くすることは難しいです。
鎖骨のリンパ節
「リンパ」と「リンパ節」の関係は、高速道路に例えると分かりやすいです。リンパを「(高速道路の)本線」とすると、リンパ節は「(出口の)料金所」といえます。料金所が混雑していると、高速道路の本線も渋滞すると思います。
リンパもそれと同じで、リンパ節が滞っていると、リンパの流れも悪くなります。
鎖骨のリンパ節は、全身のリンパの最終的に出口です。顔のリンパも、首を通って、鎖骨へと流れていきます。そのため、下の記事でも紹介していますが、顔のリンパの流れを良くするためにも、まずは鎖骨のリンパ節を流すことが大切です。
顔のリンパ
顔のリンパ節は、耳の下の「耳下腺(じかせん)」がよく知られていると思います。
他には、顔のどんな場所に「リンパ節」がありますか?
顎の裏や、首の付け根などにあります。
リンパが滞ると、むくみにつながりやすいとのことでした。
顔がむくんでいると、どんな印象になりますか?
顔が疲れた感じに見えます。
また、顔がたるんでいると、老けた印象も強くなります。
たしかに、そうですね。
顔のリンパが滞ると、どんな場所にむくみが出やすいでしょうか?
目元のむくみ
目元は、むくみが出やすい場所です。
目の周りは、皮膚が薄いことも、むくみが出やすいことに関係していそうです。
それもあります。
後は、目は、まばたきをするため、疲労がたまって血行が悪くなりやすいです。
逆に、スマホなどをじっと見て、まばたきせずにいることも、精神疲労がたまりやすいです。
目元は皮膚が薄い?
下の記事でも紹介していますが、目の周りは皮膚が薄いため、乾燥しやすいです。しかも、まばたきをして動かす回数も多いですから、シワなどの肌トラブルも表れやすい場所です。
フェイスラインのむくみ
フェイスラインも、むくみが出やすいです。
リンパ節のある顎の裏や、首の付け根は、フェイスラインです。
顔のリンパが滞ると、すぐに影響が出やすそうです。
また、嚙み合わせが悪く、顎関節(がくかんせつ)に負担がかかることも、フェイスラインのむくむ原因になります。
他にも、顎がずれていると、顔の歪みにもつながりやすいです。
頬骨のむくみ
顔のリンパが滞っていると、頬骨のあたりもむくみが出やすい場所です。
頬骨の下あたりにリンパがたまりやすく、重くなって、たるみにもつながります。
頬骨が出るのもリンパが原因?
下の記事でも紹介していますが、頬骨が出ているようにみえるのも、リンパの滞りから、頬骨のきわの部分に老廃物がたまった状態である可能性も考えられます。その場合は、リンパを流すことで、改善につながりやすいです。
リンパの滞る原因
むくみは、年齢とも関係しているのでしょうか?
はい、年をとると出やすいです。
顔だけがむくむということはあまりなく、全身がむくみやすくなります。
どうして、年をとると、むくみやすくなるのですか?
それは、筋肉量が関係しています。
血液は心臓がポンプの役割をしていますが、リンパは筋肉の動きによって流れています。
リンパは筋肉で流れる
リンパには、血液でいうところの「心臓」のようなポンプの役割となるものがありません。周りの筋肉の伸縮によって流れています。
年をとると、筋肉量が落ちるため、リンパの滞りから、むくみやすくなります。
ただ、ご年配の人でも、身体を鍛えていれば、むくみにくいです。逆に、若くても筋肉量が少ないと、むくみやすいです。
そのため、運動不足は、むくみの原因になります。
他には、どんなことが、リンパが滞る原因になりますか?
喫煙や、睡眠不足などもそうです。
血流が悪くなるといいますね。
はい。
また、睡眠不足は自律神経の乱れる原因になり、内臓の働きが低下します。
自律神経とは
自律神経は、人の身体と心をコントロールしている神経です。「交感神経(緊張の神経・昼に優位になる)」と「副交感神経(リラックスの神経・夜に優位になる)」が交互に入れ替わっていています。そのバランスが崩れると、心身に大きな影響があります。
他には、辛いものを食べると、体内の塩分の濃度が上り、身体が濃度を一定に保とうとして、水分をためこみ、むくみにつながりやすいです。
そのときは、水分を摂りながら、半身浴で汗をかくのが良いです。
また、デスクワークで長時間座り続けることも、血流が滞りやすいです。
例えば、一時間ごとに席を立つようにすることを心がけてほしいと思います。
スマホをみて、首がずっと下向きに固定されるのも良くありません。
時々、首のストレッチをしたり、肩を回したりすると良いです。
そして、身体の冷えも、リンパの流れが滞る原因になります。
まとめ
小早川 先生にお話しいただいたように、顔のリンパが滞ると、むくみなどの原因になります。
そこで気になるのは、顔のリンパを流すにはどうすれば良いか、ということです。
適度な運動や、半身浴なども良いとのことでした(それらは、顔のリンパだけではなく、全身のリンパを流すのに効果があります)。
他にも、リンパマッサージなども良いでしょう。
その方法も、小早川 先生にも教えていただきました。
決定版ともいえる、かなり詳しい内容です。
それは、後編の記事でまとめさせていただきますので、是非合わせてご覧ください。
小早川 先生の「リンパマッサージ」の記事