今回のテーマは、「口角のシワ」です。
beauty salon mi corazon の根本 広美 先生にインタビューさせていただきました。
口角は、顔の中でも皮膚が薄い場所のため、乾燥小じわが出やすいです。
また、顔の筋肉の衰えによって起こるたるみのシワもあります。
それを改善するには、乾燥小じわにはスキンケアでの徹底した保湿が、たるみシワは表情筋を鍛えることが大切になるそうです。
そんな口角のシワの原因と改善方法について、根本先生に教えていただきました。
目次
口角のシワの原因
・口角は皮膚が薄くて乾燥小じわが出やすい
・表情筋の衰えからたるみが起こり口角のシワにも
・口角の乾燥小じわは20代から出始める
・間違ったスキンケアが口角のシワの原因に
口角のシワの改善方法
・口角の乾燥小じわには化粧品の重ね付けで徹底保湿
・口角のたるみシワには表情筋のトレーニングを
口角のシワの原因
根本 先生、よろしくお願いします。
今回のテーマは、「口角のシワ」です。
先生のサロンのお客様にも、口角のシワを気にされている方はいらっしゃいますか?
はい、当サロンのお客様は50代以降の方が多いのですが、口元のシワを気にされている方もいらっしゃいます。
口角のシワで、見た目の印象も変わってくると思います。
そうですね、口元にハリがなくなってシワが出てくると、老けた印象が出て実年齢よりも上にみられがちです。
口角は皮膚が薄くて乾燥小じわが出やすい
口角のシワは、何によるものなんですか?
まず、シワは大きく3種類に分けられます。
ひとつが、「乾燥の小じわ」です。
それから、「表情癖によるシワ」や「筋力低下によるシワ」もあります。
シワの種類
1. 肌の乾燥による小じわ
2. 表情癖によるシワ
3. 筋力低下によるシワ
口角のシワは、その種類の中で、どのケースが多いんですか?
いちばん多いのは、乾燥による小じわです。
皮膚は、表皮(ひょうひ)・真皮(しんぴ)・皮下組織(ひかそしき)の3層に分かれています。
その中の表皮は、さらに4つの層に分かれていて、そのいちばん上の層を「角質層(かくしつそう)」といいます。
角質層は、厚さが約0.02mmしかなく、ラップくらいの薄い層です。
ただ、お肌の水分が逃げないように防いだり、外の刺激からお肌を保護したりする役割があります。
その角質層のバリア機能が低下すると、外からの刺激にも弱くなって、お肌の水分が逃げやすくなります。
バリア機能が低下することで、乾燥肌に傾いていくということですね。
はい、そうすると、お肌はキメが粗(あら)くなって表面が凸凹(でこぼこ)としてきます。
例えると、魚の表面にはウロコがありますが、それがバラバラになるようなイメージです。
その積み重ねが、シワにつながります。
特に口元は、目元と並んで皮膚の薄い場所です。
ですので、お顔の中でも特に乾燥しやすいです。
それで、口元はシワが出やすいんですね…。
乾燥小じわについて
1. 角質層のバリア機能が低下する
2. 肌が乾燥に傾いていく
3. 肌表面のキメが粗くなって凸凹になってくる
4. その積み重ねがシワになる
表情筋の衰えからたるみが起こり口角のシワにも
先程のお話では、シワには、表情の癖によるものや、顔の筋力低下によるものもあるとのことでした。
それは、口元にもいえるんですか?
はい、もちろんです。
例えば、同じような表情を何回も繰り返していると、真皮や皮下組織までシワが刻まれやすくなります。
口元のシワは、そういった表情癖によっても起こります。
それから、お顔には、30種類の表情筋(表情を形作る筋肉)があります。
それらの筋肉が衰えてくると、重力に逆らえなくなり、お顔全体がたるんできます。
それも、口元のシワの原因になります。
それに、私たちは日常生活で、表情筋の内の30%くらいしか使えていないといわれています。
そうして、普段お顔の筋肉を使えていないことも、筋肉の衰えにつながります。
ここまでの話をお聞きすると、表情癖や筋力の低下によって起こる口角のシワは、乾燥の小じわと比べると、深く刻まれそうですね。
そうですね、ですので、そういった深いシワに進ませないようにケアすることは大切ですよ。
表情癖や筋力低下によるシワ
■ 表情癖によるシワ
表情の癖でいつも同じような場所にシワが刻まれると、そのシワが真皮や皮下組織まで刻まれやすくなる。
■ 表情筋の衰えによるシワ
表情筋が衰えると、重力の影響もあり顔全体がたるんで、口角にもシワが出やすくなる。それは、年齢や、普段の表情筋の使用も関係してくる。
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口角の乾燥小じわは20代から出始める
ちなみに、何歳くらいから、口角のシワは出やすいですか?
シワの出方には、個人差があります。
お肌の乾燥や表情癖によるシワは、25歳前後から出始める方もいらっしゃいます。
結構早いんですね…。
はい、それに対して、筋力の低下によるシワは、50代くらいから増えてくる印象です。
それによって、唇に縦じわが出たり、口周りに放射線状のシワが出たりする場合もありますね。
間違ったスキンケアが口角のシワの原因に
日々の生活習慣で、口角のシワの原因になることはありますか?
ひとつは、スキンケアでの洗顔です。
洗顔は本来、泡で洗います。
ただ、中には、手でこするようにしてお顔を洗っている方もいらっしゃいます。
そうすると、それが摩擦になって肌表面を傷めてしまいます。
特に冬の寒いシーズンは、ただでさえお肌が乾燥しやすい中、そういった洗顔を行っていると、さらに乾燥を進めてしまいます。
それから口元は、お手入れするときに雑になりがちな場所です。
たしかに口角にはへこんでいる場所もあるので、丁寧にスキンケアを行わないと、化粧品も塗りづらいですよね…。
はい、後は、紫外線もお肌の乾燥の原因になりますし、喫煙にも気を付けていただきたいです。
それに、もちろん生活習慣も大事ですね。
口元のシワの原因
・洗顔を手でこすって行っている
・スキンケア化粧品を口元にきちんと付けられていない
・紫外線
・喫煙
・生活習慣の乱れ
など
口角のシワの改善方法
口角の乾燥小じわには化粧品の重ね付けで徹底保湿
口角のシワを改善するには、どんなことができますか?
乾燥による小じわでしたら、スキンケアで口元をしっかり保湿することです。
それには、どうしたらいいですか?
ひとつは、まずはお顔全体に化粧水を付けたら、もういちど口周りに化粧水を指先で付けてあげることです。
口角は、化粧水を重ね付けするんですね。
はい、美容液・乳液・クリームも、それと同じように、お顔全体に付けた後、もういちど口周りに塗ってあげるのもいいですよ。
後は、お肌の乾燥が激しいときは、化粧水やジェルなどを染み込ませたコットンパックでケアするのもおすすめです。
コットンパックについて
コットンパックは、保湿力が高いといいますよね。
はい、後は、紫外線対策です。
口元にも日焼け止めクリームを丁寧に塗るようにして、紫外線対策をしていただきたいです。
口角のシワの改善方法
(スキンケア)
・口周りにはスキンケア化粧品(化粧水やクリームなど)を重ね付けする
・化粧水やジェルでコットンパックを行う
・口元も日焼け止めを丁寧に塗って紫外線対策を行う
など
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口角のたるみシワには表情筋のトレーニングを
先程のお話ですと、口角のシワは、表情筋の衰えによるところもあるとのことでした。
それに対してのケアはありますか?
表情筋を動かすことを意識して「あ・い・う・え・お」とゆっくり発音することもおすすめです。
それで、表情筋のトレーニングにもなります。
そのときは、「あ」は口を大きく開いて、「い」・「え」は口をしっかりと横に開き、「う」・「お」は唇を突き出してつぼめることを意識します。
口角のシワの改善方法
(「あいうえお」の表情筋トレーニング)
・「あ」:大きく口を開く
・「い」:口をしっかりと横に開く
・「う」:唇を突き出してつぼめる
・「え」:口をしっかりと横に開く
・「お」:唇を突き出してつぼめる
それを、10セットくらい行うといいですよ。
後は、お顔を上に向けて、口を「う」の形にして唇を突き出して、10秒間「うー」と発音することもおすすめです。
それも、表情筋を鍛えることができるんですね。
はい、このエクササイズは、朝晩で2セット行うといいですよ。
口角のシワの改善方法
(上に「うー」とする表情筋トレーニング)
1. 口を「う」の形にして唇を突き出す
2. 10秒間「うー」と発音する
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編集部の選ぶ口角のシワにおすすめの化粧品
「キレイの先生」編集部です。
ここまでが、根本先生の取材記事です(先生、ありがとうございました!)。
ここからは、編集部の選んだ口角のシワにおすすめの化粧品をご紹介します。
キレイの先生 ブースターミルク
うるおいを抱えて乾燥知らずに!美容家も驚く洗顔後すぐのミルク
この『キレイの先生』に登場した美容のスペシャリストの先生方と開発した、洗顔後の最初のミルクです。
みずみずしいミルクが肌をふっくらとやわらかくして、うるおいを肌の奥までグングン引き込み、肌の水分保持成分の「セラミド」と「天然保湿因子」がそのうるおいを抱き込んで乾燥知らずのウルウル透明肌に導きます。
●内容量:30mL
●通常価格:税別2,980円
開発協力者の声

みずみずしいミルクがうるおいを肌奥でギュッと抱えて乾燥知らずのフワフワ肌に!
まずは、ミルクのイメージを裏切るようなみずみずしさにびっくりしました。乾いたスポンジに水分が入っていくみたいにうるおいが肌の奥にギュッと引っ張られて、そのままでいても乾燥を感じません! 肌が水分をきちんと抱え込めるようになって、やわらかくフワフワの肌になって透明感も出て感謝しています(笑)。
* 個人の感想で、効果・効能を保証するものではありません。
まとめ
今回のインタビューで挙がった、口角のシワの改善方法をまとめます。
1. 口周りはスキンケア化粧品を重ね付けする
2. 化粧水やジェルでコットンパックを行う
3. 口元も日焼け止めを丁寧に塗って紫外線対策を行う
4. 表情筋を意識して「あ・い・う・え・お」とゆっくり発音する
5. 上を向いて「うー」と口を突き出すように10秒間発音する
口角のシワでいちばん多いのは、乾燥による小じわです。
その改善には、口周りはスキンケア化粧品を重ね付けするなど、しっかりと保湿してあげることが大切といえそうです。
そして、表情筋の衰えからシワが刻まれてしまったときは、表情筋のトレーニングを行うことがおすすめです。
口角のシワが気になったときは、根本先生のアドバイスを参考にしてみてはいかがでしょうか?
* 2017年3月2日に公開した『口元のしわは乾燥などから来る!3つの原因と改善のポイント』を再編集しました。