美容のスペシャリストが教えるキレイ

赤ら顔の原因と対策7つ!肌の赤みには炎症と透け血管があり!プロに聞く

本日のキレイの先生

青野 由布子 先生

今回のテーマは、「赤ら顔」です。

Aromatherapy salon ニワトコ – 庭常 – の青野 由布子 先生にインタビューさせていただきました。

赤ら顔は、お肌が赤くなっている状態のことをいいます。

遺伝による場合もありますが、それ以上に、日頃の生活習慣からお肌が炎症を起こしたり、皮膚から血管が透(す)けてみえたりするケースが多いといいます。

そんな赤ら顔の原因と対策について、青野先生に教えていただきました。

目次

赤ら顔は何によるものか?

「炎症」による赤ら顔の原因
・脂漏性皮膚炎による赤みについて
・肌の乾燥や肌荒れによる赤みについて
・ニキビ・ニキビ跡による赤みについて

「血管が透けてみえる」赤ら顔の原因
・肌が薄いことで血管が透けてみえる
・毛細血管拡張症により血管が透けてみえる
・赤ら顔には遺伝によるタイプもある

赤ら顔の対策
・スキンケアでしっかりとうるおいを与える
・クレンジング・洗顔は優しく行って汚れを落とす
・バランスのいい食事の上でビタミン群を摂る
・十分な睡眠をとって生活サイクルを整える

まとめ

赤ら顔は何によるものか?

赤ら顔のタイプ

赤ら顔は、「お肌が炎症を起こしている」タイプと「血管が透(す)けてみえている」タイプに大きく分けることができます。

さらに細かくみていくと、お肌の炎症による赤ら顔には、脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)・お肌の乾燥かぶれなどの肌荒れニキビやニキビ跡によるものなどがあります。

血管が透けてみえている赤ら顔は、皮膚が薄いことや、毛細血管拡張症などが関係してきます。

赤ら顔は、そのタイプによって、お肌の赤みが出やすい場所も原因も変わります。

赤ら顔のタイプ

■ 肌の炎症によるケース
・脂漏性皮膚炎
・肌の乾燥
・かぶれなどの肌荒れ
・ニキビ・ニキビ跡

■ 血管透けてみえているケース
・皮膚が薄い
・毛細血管拡張症

「炎症」による赤ら顔の原因

「炎症」から来る顔の赤み

脂漏性皮膚炎による赤みについて

脂漏性皮膚炎は、皮脂(ひし・毛穴から分泌されている油分)の分泌が増えて、その皮脂が酸化したりすることでお肌の刺激になり、皮膚が炎症を起こして赤くなることをいいます。

脂漏性皮膚炎による赤みは、特に皮脂の分泌の盛んなTゾーンに出やすいです。

「ビタミンB6」が欠乏しているときに出やすい症状といわれていますが、お肌の水分不足によって皮脂の分泌が増えて、それによって赤みにつながる場合もあります。

赤ら顔の原因

(脂漏性皮膚炎)
ビタミンB6の欠乏
肌の水分不足による皮脂の過剰分泌
など

【編集部Voice】肌の水分不足で皮脂分泌が増える?

皮脂は、皮膚の表面で汗などの水分と混ざり合って天然の保護膜「皮脂膜(ひしまく)」を作ります。
皮脂膜には皮膚の水分の蒸発を防いだりする働きがあり、肌は、乾燥していると、皮脂の分泌を増やして水分の蒸発を防ごうとする作用があります。
ちなみに、そうして肌表面がオイリーで内側が乾燥している状態を「インナードライ」といいます。

肌の乾燥や肌荒れによる赤みについて

2. 乾燥・かぶれなどの肌荒れ

お肌は、乾燥していると刺激に弱くなって、スキンケア化粧品にアレルギー反応が出たり炎症が起こったりしやすくなります。

そうした赤みは、皮膚の薄い目周りや、などに出ることが多いです。

それは、季節による影響もあります。

赤ら顔の原因

(肌の乾燥・肌荒れ)
季節の影響
など

ニキビ・ニキビ跡による赤みについて

お肌の炎症から起こる赤みには、膿(うみ)を持ったニキビ・赤ニキビ・ニキビ跡によるものもあります。

そうした赤みは、ニキビの出来やすい口周り・フェイスライン・小鼻などで出やすいです。

ちなみに、思春期のニキビは、主に皮脂の分泌過剰から起こります。

それに対して、大人になってからのニキビは、お肌の乾燥も原因になりますし、普段の生活習慣やホルモンバランスも関係してきます。

その他にも、髪や手がお肌に触れたときの刺激も、ニキビの原因になります。

赤ら顔の原因

(ニキビ・ニキビ跡)
・(思春期ニキビは)皮脂の過剰分泌
・(大人ニキビは)肌の乾燥
・(同上)生活習慣やホルモンバランスの乱れ
・(同上)髪や手が触れたときの刺激
など

「血管が透けてみえる」赤ら顔の原因

「血管が見えている場合」等の顔の赤み

肌が薄いことで血管が透けてみえる

皮膚が薄いと、毛細血管が透けてお顔が赤くみえやすくなります。

そうした赤みは、皮膚の薄い目周りなどに出やすいです。

また、頬杖を付いたり無意識でお顔を触る癖があったりすると、フェイスラインも血管が透けてみえやすくなります。

これは、スキンケアでのこすりすぎ強いフェイスマッサージが原因になりますので、忙しくてお手入れが雑になっているような方は気を付けていただきたいです。

それに、ピーリング(肌表面の古い肌細胞の「角質」をほぐして剥がれ落ちやすくするお手入れ)で必要な角質まで削り取ってしまうことによる影響もあります

ちなみに、そうして必要な角質まで取りすぎてしまうと、肌のの保水力や免疫力が低下して乾燥にも傾きやすいです。

赤ら顔の原因

(肌が薄い)
スキンケアでのこすりすぎ
強いフェイスマッサージ
過剰なピーリング
など

毛細血管拡張症により血管が透けてみえる

毛細血管拡張症は、毛細血管が拡張する症状です。

毛細血管は、自律神経(人の身体と心をコントロールしている神経)の「交感神経(緊張の神経)」が優位になっているときに拡張します。

自律神経の乱れによって、毛細血管が拡張と収縮を繰り返すと、収縮力の低下を招きます

例えると、ゴムを伸ばしたり縮めたりするのを繰り返していると、次第に元に戻らなくなってくるようなイメージです。

そうすると、血管が拡張したままの状態になりやすいです。

それによって、毛細血管が肌表面に浮き出て、透けてみえやすくなります。

そうした赤みは、小鼻などで起こりやすいです。

ちなみに、毛細血管拡張症は、寒暖差の激しい季節や、寒暖差のある場所への移動が多い方に起こりやすいといわれています。

赤ら顔の原因

(毛細血管拡張症)
自律神経の乱れ
など

赤ら顔には遺伝によるタイプもある

赤ら顔は、いまお話したタイプ以外にも、遺伝によるものもあります。

これは、ご家族に赤ら顔の方がいらっしゃる場合、その方と同じようなお顔の場所に赤みが出ることが多いようです。

ちなみに、遺伝による赤ら顔でしたら、お肌に合ったスキンケアを行っていれば、赤みも薄くしていきやすいです。

赤ら顔の対策

赤ら顔の対策

スキンケアでしっかりとうるおいを与える

赤ら顔は、お肌の乾燥からも起こります。

そのため、スキンケアでお肌にうるおいをしっかり与えることも大切です。

それには、水分を与える「補水」と、うるおいを逃さないようにする「保湿」の両方が大切です。

スキンケアは基本的に、化粧水が「補水」、クリームが「保湿」の役割があります。

ですので、普段のお手入れでは、化粧水をたっぷりと与えた後は、その水分を逃さないようにクリームで仕上げるようにしていただきたいです。

赤ら顔の改善方法

(化粧水など)
化粧水でたっぷりうるおいを与えて「補水」する
スキンケアはクリームで仕上げて「保湿」する
など

  • 乾燥知らずの保湿感を美容家が絶賛した洗顔後すぐのミルク!

    キレイの先生 ブースターミルク
    乾燥スポンジに水分が入るみたいに、肌奥までうるおいがギュッと!(サロン結香 矢澤 ともみ 先生)

キレイの先生 ブースターミルク
乾燥スポンジに水分が入るみたいに、肌奥までうるおいがギュッと!(サロン結香 矢澤 ともみ 先生)

クレンジング・洗顔は優しく行って汚れを落とす

メイク汚れや皮脂汚れなど洗い残しがあると、お肌の炎症につながります。

ですので、クレンジングで油汚れをきちんと取ることは、大切です。

ただ、肌摩擦はお肌へのダメージになりますから、クレンジングは優しく行うようにしましょう。

そしてそれは、洗顔にもいえることです。

洗顔は、弾力のある泡をきちんと泡立てて、35~40度のぬるま湯で行います

お顔をすすぐときのお湯が冷たいと汚れを落としづらいですし、熱すぎると必要な皮脂まで落としてしまいます。

そのため、洗顔のときのお湯の温度にも気を付けていただきたいです。

赤ら顔の改善方法

(クレンジング・洗顔)
汚れの洗い残しがないように丁寧に行う
肌摩擦が起きないように行う(洗顔は、きちんと泡立てて行う)
顔をすすぐときは、ぬるま湯で行う
など

バランスのいい食事の上でビタミン群を摂る

食生活という点では、脂っこい食事や甘いものの食べすぎは、皮脂腺(ひしせん・毛穴の中にある器官で皮脂を分泌している)を刺激して、皮脂の過剰分泌の原因になります。

そこから赤ら顔が起こる場合もありますし、毛穴詰まりやニキビにもつながる可能性もあります。

ですので、そういった食べ物の摂りすぎに気を付けて、栄養バランスのいい食生活を送ることが基本です。

その上で、「ビタミンB2」・「ビタミンA」・「ビタミンB6」・「ビタミンE」・「ビタミンC」などのビタミン群を意識的に摂ることをおすすめします。

【編集部Voice】赤ら顔におすすめの食べ物

青野先生には、上で挙がったそれぞれのビタミン群の働きや、その栄養を多く含んでいる食べ物も教えていただいたので、それをご紹介させていただきます。

ビタミンB2
[働き]ターンオーバー(皮膚の新陳代謝)を整える
[食べ物]豚レバー、チーズ、ウナギ、まいたけ、納豆、など

ビタミンA
[働き]肌の乾燥を防ぐ
[食べ物]鶏レバー、にんじん、ほうれん草、みかん、など

ビタミンB6
[働き]たんぱく質の代謝に関わりエネルギー産生を促す
[食べ物]マグロの赤身、ピスタチオ、にんにく、玄米、そば、など

ビタミンE
[働き]血行改善につながって肌や粘膜を守る
[食べ物]モロヘイヤ、大根の葉などの青菜、かぼちゃ、アーモンド、イクラ、など

ビタミンC
[働き]コラーゲン(肌の弾力成分)の生成に必要で肌にハリやうるおいを与える
[食べ物]レモン、柿、いちご、カラーピーマン、のり、じゃがいも、など

十分な睡眠をとって生活サイクルを整える

生活習慣・食生活

赤ら顔は、生活習慣の乱れも原因になります。

お肌のコンディションを整えるためにも、6~8時間の十分な睡眠時間をとることも大切です。

夜寝る前のスマホやパソコンは、自律神経の乱れにつながって睡眠の質を下げてしまうので、控えたほうがいいです。

そして、夜の睡眠中に、肌再生を促す成長ホルモンが分泌されますので、午前2時前までにはお休みになることをおすすめします。

まとめ

「キレイの先生」編集部です。

今回のインタビューで挙がった赤ら顔の対策をまとめます。

1. 化粧水でたっぷりうるおいを与えて「補水」する
2. スキンケアはクリームで仕上げて「保湿」する
3. クレンジング・洗顔は汚れの洗い残しがないように丁寧に行う
4. クレンジング・洗顔は肌摩擦が起きないように行う
5. 洗顔後に顔をすすぐときは、ぬるま湯で行う
6. バランスの良い食事の上で、ビタミン群(ビタミンB2、ビタミンA、ビタミンB6、ビタミンE、ビタミンC)を摂る
7. 睡眠時間を十分にとる

赤ら顔の対策としては、基本的なことではありますが、スキンケアでしっかりと保湿すること、そしてお肌に負担がかからないように優しくクレンジング・洗顔を行うことが大切です。

赤ら顔が気になったときは、どのタイプなのかを見極めて、その原因を改善しつつ、丁寧なお手入れを心がけてはいかがでしょうか?

(取材:「キレイの先生」編集部 文:Aromatherapy salon ニワトコ – 庭常 – 青野 由布子 先生、「キレイの先生」編集部)

* 2016年12月15日に公開した『赤ら顔の対策方法!顔の赤みの原因は?6つのタイプ別にみる』を再編集しました。

関連キーワード