「キレイの先生」編集部です。
「パソコン仕事で猫背に、それがたるみに…」ドキッ。
「パソコン仕事で無表情に、それがたるみに…」ドキッ。
今回、小顔矯正・頭のゆがみ矯正サロン ペディスマイル の森崎 幸代 先生に、フェイスラインのたるみについて話をお聞きしました。
そこで話題に上がったのが、パソコン仕事についてです。
デスクワークもたるみの原因になるそうです。
私も仕事柄、パソコンに向き合っている時間が多いので、まるで自分のことを言われているようで、ドキッとすることの多い取材でした。
皆さまの中にも、パソコン作業の多いお仕事の方もいらっしゃるのではないでしょうか?
どんなことがフェイスラインのたるみにつながるのか、森崎 先生のお話をご参考にしてみてください。
フェイスラインをすっきりさせる方法のアドバイスもいただきました。
目次
「無表情」でたるみに
・リンパや血流の停滞
・筋膜のハリを失う
姿勢改善してフェイスラインすっきり
・猫背改善のセルフケア
・首を伸ばすセルフケア
フェイスラインのたるみ
フェイスラインのたるみは、皮膚の老化や、(皮膚の中を強靭につないでいる)コラーゲン・エラスチンの低下、筋肉の低下などによって起こります。
これらは加齢によるものでもありますが、だからといって、あきらめないでほしいと思います。
たるみは、自分自身で作っていることもあるのです。
例えば、紫外線の影響で皮膚の栄養が不足し、乾燥してハリを失う場合もあります。
睡眠や食生活、運動といった生活習慣も大事です。生活習慣の乱れで代謝が低下すれば、皮膚に余分なものがたまったり、リンパ*の流れが滞ったりして、たるみになります。
また寝るときの姿勢や、噛む方向によっても、頭蓋骨のひずみ・歪みにつながり、それがたるみに表れることもあります。
その他に、お仕事でのパソコン作業も、フェイスラインのたるみの原因になりえます。
たるみは本来、皮膚・骨格・筋肉(や筋膜)・リンパなどから、トータルで考える必要があります。
ただ今回は、パソコン作業を例にして、「姿勢」と「表情」の点を中心に、たるみについて考えてみたいと思います。
* 編集部:リンパは、体内の老廃物などを回収して排出しています。その流れが滞ると、それらがたまって、たるみになります。
「姿勢」でたるみに
サロンに小顔矯正でお越しになられるお客様でも、身体の歪みが目立つときは、「まずは身体の矯正から始めましょうか」とお話します。
それは、特に肩から上の状態が、フェイスラインにも影響を与えるためです。
そしてそれには、「姿勢も」大きく関係しています。
例えばパソコン作業をしているときは、つい猫背になりやすいのではないかと思います。
猫背は、顎が前に出ている姿勢です。それによって頬の部分がたれやすく、フェイスラインがたるむ原因になります。
また猫背では、首(の筋肉)は下のような状態になっています。
・前:ゆるんでいる
・後ろ:張っている
筋肉は、ひとつひとつが独立して動いているわけではありません。全体で連動して動いていて、ある筋肉が伸びていると、ある筋肉は縮む、といったような関係性があります*(このように、反対の動きをする筋肉のことを「拮抗筋」と呼びます)。
フェイスラインもその筋肉の連動性によって、たるみやすい状態というものがあります。
それが、首の後ろが張っているときなのです。
(背筋を伸ばして立てているときは、首はまっすぐで、フェイスラインはたるみづらい状態です)
猫背は、筋肉の連動性という点でも、フェイスラインがたるみやすいといえます。
また、肩こりも首の後ろ(の筋肉)が引っ張られるため、たるみの原因になります。
* 編集部:例えば腕の筋肉も、上の筋肉(上腕二頭筋)が使われているときは、下の筋肉(上腕三頭筋)は使われていない、といったような拮抗関係があります。「口角を上げる方法!口周りの筋肉を鍛えると顔も引き上がる!」では、口角を上げる筋肉と、それと拮抗関係にある筋肉についてご紹介いただきました。そちらも合わせてご覧になってみてください。ちなみに、口角を上げることも、フェイスラインをすっきりさせる効果が期待できます。
「無表情」でたるみに
リンパや血流の停滞
お仕事でパソコン作業をされているときは、無表情になっていることが多いのではないかと思います。
サロンのお客様もおっしゃっていましたが、「話さずに何時間もパソコン作業をした後は、何だかしゃべりづらい」といこともあるでしょう。
それは、作業中は表情がなく、顔の筋肉を動かしていなかったことが考えられます。
筋肉が動かないと、リンパや組織液(細胞と細胞の間に存在する体液)の流れも停滞します*。それによって、フェイスラインもたるみやすくなります。
また長時間、無表情でいることで、(やはり顔の筋肉が動かないため)血流も悪くなります。
パソコン作業をしていて、「怒っている?」や「具合が悪いの?」と聞かれたことはないでしょうか?
それは、血流が悪くなって、くすみや目の下のクマなどにつながることも、理由のひとつだと思います。
* 編集部の補足:筋肉とリンパの関係について
血液は心臓がポンプの役割をしていますが、リンパにはそういった役割をするものがありません。リンパは筋肉の伸縮や、腸の蠕動(ぜんどう)運動によって流れています。
そのため無表情で顔の筋肉が動いていないと、リンパの流れも悪くなってしまいます。それによって、リンパで流している老廃物などが停滞してしまい、たるみの原因にもなります。
リンパについては、「顎下のリンパも滞るほうれい線!簡単リンパマッサージで解消」でもご紹介していますので、合わせてご覧になってみてください。
筋膜のハリを失う
そして表情が固まっていると、顔の「筋膜」にも影響があります。
筋膜とは、筋肉を包み込んでいる膜のことをいいます。筋肉がサランラップのようなもので包まれているところを想像していただくと良いでしょうか。
筋膜は全身の筋肉にあるもので、「第二の骨格」とも呼ばれたりしています。
無表情で顔の筋肉を動かしていないと、それを包んでいる筋膜もその状態で固まってしまいます。
それは例えると、Tシャツがよれてくしゃくしゃになったような状態で、固まっているようなものです。
それでは筋膜をスムーズに動かすことができず、ハリもなくなります。
それによっても、フェイスラインがたるみやすくなります。
姿勢改善してフェイスラインすっきり
サロンでも小顔矯正をするときは、まずは身体(特に肩から上)を整えてから、顔に移ります。
それは、身体が歪んでいる状態では、顔のメンテナンスをしても元に戻りやすいためです。
姿勢を整えることは、フェイスラインをすっきりさせるための基本といえるかもしれません。
猫背改善のセルフケア
先程、猫背がたるみの原因になることはお話しました。
猫背には大きく分けて、下のような2つのタイプがあります。
1) 背骨が丸まっている
2) 背骨はフラットが、肩の関節が内側に入っている
女性の方で意外に多いのが、2) のタイプの猫背です。
そういった方には、手を後ろで組んで、グッと後ろの方に伸ばすのがおすすめです。
これだけでも、猫背の改善につながります。お仕事でパソコンに向かう時間の多い方は、これを一時間に1回するだけでも効果的だと思います。
首を伸ばすセルフケア
猫背で顎が前に出ていると、(首の後ろが張っている状態でもあるので)フェイスラインがたるみやすいです。
そこで、鎖骨を両手で押さえて上を向くのも、姿勢改善のセルフケアになります。
これはストレッチ効果があり、リンパの流れを改善するのにも期待できます。
筋膜を整えてフェイスラインすっきり
「顔の筋肉トレーニング」という言葉をお聞きになったことがあるかもしれませんが、顔の筋肉は鍛えて太らせるのが難しい場所です。顔がぽっちゃりしたりむくんだりするのは、基本的に脂肪や組織液によるものとお考えください。
そして顔の筋肉には、もうひとつ特徴的なところがあります。
身体の筋肉は通常、骨から骨に付着しています。ただ顔の筋肉は、骨から皮膚に付着しています。
そこで、無表情で使われていなかった顔の筋肉を整えるには、皮膚から筋膜(筋肉を包んでいる膜)にアプローチすることもおすすめです。
それには、マッサージする必要はありません。頬を15秒くらい、優しく触るだけで大丈夫です。
それは、筋膜の表面には、脳に伝わる神経が多くあるためです。皮膚に触るだけでも、筋膜から脳に情報が伝達され、脳から「(その場所を)ゆるめなさい」という指示が出ます。それによって、筋膜を整えることができるのです
そして、筋膜のハリを取り戻すことで、フェイスラインのたるみをすっきりさせる効果も期待できます。
また、筋膜が整って動きやすくなれば、リンパや血液の流れの改善にもつながり、皮膚も栄養を補給しやすくなります。
まとめ
「キレイの先生」編集部です。
私も猫背気味なのですが、この記事をまとめるためにパソコンに向かっている間は、猫背にならないように気を付けていました。
森崎 先生の話をお聞きして感じたことがあります。猫背には2タイプあって、背骨はフラットでも肩が内側に入っている方もいらっしゃるとのことでした。パソコン作業をしていると、その姿勢になりやすいですよね。
その点でも、パソコン作業は猫背になりやすく、フェイスラインのたるみにつながりやすいといえるのかもしれません。
森崎 先生に教えていただいた「手を後ろで組んで伸ばす」方法は、仕事中でもできることです。
お仕事でパソコンに向かう時間が長い方は(私もそうですが)、折をみてはそれをしてみてはいかがでしょうか?
フェイスラインをすっきり保つのにも、そういった積み重ねが大切なんだと感じました。
(取材・文:「キレイの先生」編集部)
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