私は撮影のヘアメイクをしていることもあり、「イルサローネ」では、エステだけではなく、メイクアップのコースもご提供しています。前回の記事で、「脂性肌(オイリー肌)」のスキンケアについてご紹介しました。脂性肌は、お化粧でも、油が浮いてファンデーションと混ざったりするなど、化粧崩れしやすいのが難点です。今回は、そんな化粧崩れを抑えるテクニックをご紹介します(脂性肌については、「皮脂の働きを理解しオイリー肌・脂性肌のスキンケアにいかす」をご覧ください)。
下準備でローションパック・保冷剤
まずは、お化粧に入る前にできる下準備です。
ローションパックで保湿する
化粧水でしっかりと潤いのあるお肌は、お化粧も崩れにくいです。
そこでお勧めしたいのが、以前にもご紹介した「ローションパック」です。
化粧水は手でつけるよりも、シートマスクを使った方が、お肌にたっぷりと潤いを与えることができます。
(ローションパックの詳細は、「化粧水は手よりもローションパック!5段階レベルアップ術」をご覧ください)
保冷剤で冷やして毛穴を閉じる
お肌を冷やすと、収れん作用で毛穴がしまります。
脂性肌の原因となる「皮脂」は、毛穴から分泌します。毛穴が閉じた状態でお化粧すれば、化粧崩れもしづらくなります。
そこで、保冷剤をお肌に当てて冷やしてから、お化粧するのも、ひとつの方法です。
特に、夏はお化粧している間に、化粧崩れしていくこともあります。Tゾーンを中心に保冷剤を当てると、お化粧もしやすくなります。
また、先程のローションパックを冷蔵庫で冷やすのも良いでしょう。
ファンデーションのタイプの選び方
ファンデーションには、
・クリーム
・パウダー
・リキッド
など、いくつかのタイプがあり、それぞれに特徴があります。
脂性肌との相性を考えてみます。
■ クリーム
オイルを多く含んでいるため、脂っぽいお肌の脂性肌につけると、化粧崩れしやすくなる。
一方で、乾燥肌には、クリームの油分がお肌の「ふた」となるため、クリームタイプがお勧め。
(編集部:乾燥肌については、「勘違いに注意! 乾燥肌には保湿より「クリーム」!」も合わせてご覧ください)
■ パウダー
粉が毛穴に入ってしまい、毛穴をふさいでしまう場合もある。
脂性肌は皮脂の分泌が過剰なため、毛穴が詰まっていると、ニキビなどの原因にも。
脂性肌にはリキッドファンデーション
このように、脂性肌には「リキッドファンデーション」がお勧めです。
消去法のようなご説明になってしまいましたが、なにも消極的な理由だけではありません。
それぞれのタイプは、「カバー力」、「崩れにくさ」といった一長一短があります。
リキッドファンデーションは、そのバランスがもっとも良いタイプです。
私も「イルサローネ」のメイクレッスンで、脂性肌のお客様に限らず、ファンデーションはリキッドタイプをお勧めしています。
化粧直しするときのポイント
最後は、脂性肌の化粧直しのポイントです。
油とり紙ではなくティッシュ・スポンジで油分を取る
化粧直しのとき、「Tゾーンのテカりが気になるから」と、油とり紙で油分を取り過ぎてしまわないようにしてください。
前回の記事でもご紹介しましたが、油分を取り過ぎてしまうと、お肌が「油分がない」と勘違いして、皮脂の過剰分泌につながってしまいます。
油分を取るときは、油とり紙では取り過ぎてしまうため、
・「ティッシュ」でお顔全体を抑えるか
・「厚手のスポンジ」でファンデーションをなじませつつ
余分な油分を取るようにしましょう。
化粧水をスプレーで吹きかけて保湿して化粧直し
脂性肌の化粧直しのワンポイントアドバイスです。
脂性肌にも、「保湿」がとても大切です。
それは、お肌が乾燥していると、「(お肌のふたになる)油分がもっと必要」と、こちらも皮脂の分泌が過剰になってしまうためです。
そのため、化粧直しでも、まずは保湿してあげるようにしましょう。
1)
ティッシュやスポンジなどでお顔の皮脂を抑えます。
化粧水をスプレーでお顔に軽く吹きかけてあげます。
スプレーは100円ショップのもので構わないので、普段お使いの化粧水を入れておくと便利です。
2)
ティッシュでお顔全体を抑えます。
3)
お化粧の崩れをめん棒で取ります。
特に、目の周りのお化粧が崩れやすいです。
4)
そして、目の周りなどのポイントメイクの崩れは、コンシーラーで整えてあげます。
コンシーラーは、スティックタイプが携帯しやすく使いやすいです。
5)
最後は、粉(フェイスパウダー)で整えてあげれば完了です。
まとめ
脂性肌は、お肌に余分な油分が多い分、どうしてもお化粧が崩れやすいです。
毎日のスキンケアで肌質を改善していくのがいちばんですが、お化粧のコツを覚えて、脂性肌とうまく付き合いながら、お化粧も楽しんでいただきたいと思います。
(取材:「キレイの先生」編集部 文:IL SALONE 伊東 晃 先生、「キレイの先生」編集部)
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