「キレイの先生」編集部です。
このサイトで、エステサロンの先生方に取材して、スキンケアだけで美肌を作るのは難しいことを知りました。
お肌の状態は、スキンケアだけではなく、食べ物や体調、精神状態など、いくつもの要素が絡み合っています。
例えば、食べ物に気を配ることも、スキンケアのひとつといえるかもしれません。
今回のテーマは、「美肌にいい食べ物」です。
アロマトリートメントサロン one美violet の岩崎 鈴香 先生に取材させていただきました。
岩崎 先生は、ワークショップなどで、美容に良い食べ物を指導されているといいます。
美肌には、どんな食べ物が良いのでしょうか?
岩崎 先生に教えていただきました。
目次
美肌にいい食べ物
・発酵食品
・その他の食べ物
・体を冷やす食べ物を食べ過ぎない
・砂糖を控える
本日のキレイの先生
アロマトリートメントサロン one美violet
岩崎 鈴香 先生
「キレイの先生」編集部
食べ物が美肌を作る?
岩崎 先生、よろしくお願いします。
今回のテーマは、「美肌にいい食べ物」です。
まずは、「美肌」とは、どんな肌のことをいうと思いますか?
「キメがある」、「ハリがある」、「弾力がある」、「シミがない」、「シワがない」、「くすみがない」、「乾燥していない」、これの半分以上を満たしているお肌のことを、「美肌」というと思います。
先生は、サロンで、たくさんのお客様のお肌をみていると思います。
いまお話しされた美肌の条件をクリアされている人は多いですか?
サロンのお客様には、30歳を過ぎて「お肌がきれいになりたい」という人が多いです。
そのため、「美肌」の人は、そこまで多くはないように感じます。
美肌には、食べ物も大切なのですよね。
人の身体は、食べ物で出来ています。
食べたものが、身体を健康にして、お肌もきれいにします。
例えば、基礎化粧品でしっかりスキンケアをしていても、食べているものがコンビニ食やインスタント食品が多ければ、お肌の調子は悪くなります。
そのため、お肌のことを考えた食事を、選択することも大切です。
食生活が乱れると、お肌にはどんなトラブルが出やすいですか?
お肌が乾燥したり、吹き出物が出たり、くすんだり、キメやハリがなくなったりしやすいです。
先程お話ししただいた、美肌の条件とは逆の状態ですね。
私も仕事をしていて忙しいと、つい、食事がないがしろになってしまうことがあります。
現代社会では、そういう人も、少なくないように思えます。
そうですね。
ただ、食事を頑張って作ろうと思わず、考え方を変えるだけでも、食生活を楽しく変えていくことができると思います。
それは、どういうことでしょうか?
例えば、仕事中、おやつ代わりに、チョコレートを食べる人もいると思います。
ただ、チョコレートには砂糖が入っていて、「お肌には良くないだろうな…」ということは、皆さん何となく感じているのではないでしょうか。
たしかに、私も、チョコレートは好きで、間食に食べることがあります。
お肌に良くなさそうなのは分かるのですが…。
そのチョコレートを、「お肌にいいもの」に変える、例えばドライフルーツやアーモンドなどに変えることから始めるのも、良いと思います。
それが、段々と、「最近コンビニ食が続いたから、今日は自分で作ろうかな」といったように変わっていくでしょう。
お肌のことを考えるようにすると、食べ物が変わってきます。
美肌にいい食べ物(バランスのいい食事)
食事は、バランスの良さが基本です。
それは、美肌にも大切なことだと思います。
基本的なことで申し訳ないのですが、バランスの良い食事が、どうして美肌にも良いのですか?
食べ物をバランスよく食べなければ、腸が汚くなり、血行も悪くなります。
腸は、栄養を吸収して、老廃物を身体の外に出す働きがあります。
腸が汚いと、その働きが悪くなって、必要な栄養が吸収されづらくなります。
すると、身体全体にうまく栄養が行き届かず、お肌も栄養不足になります。
お肌が栄養不足になると、ターンオーバーの乱れにつながるということでしょうか?
それも、ありますね。
ターンオーバーについて
皮膚は、内側で新しい肌細胞が生まれて、それが少しずつ表面に上がって、最後は古くなったもの(角質)が垢になって剥がれ落ち、日々新しく生まれ変わっています。そのサイクルを「ターンオーバー」といいます。お肌は、ターンオーバーの働きによって、健康的でうるおいのある状態を保つことができます。ターンオーバーが乱れると、お肌が乾燥しやすくなったり、トラブルが出やすくなったりします。
後は、腸の働きが悪くなると、腸の中に老廃物がたまって腐敗しやすくなります。
そこで発生したガスが、血管を通じて体内をめぐると、吹き出物などの原因になります。
腸の不調で肌荒れに?
下の記事でも紹介していますが、「お肌は腸の鏡」ともいうように、腸の働きが悪くなると、肌荒れやトラブルが表れやすくなります。腸は、それだけ大切な働きをしている臓器です。
美肌にいい食べ物
では、バランスの良い食事をした上で、どんな食べ物が美肌に良いのか、教えていただきたいと思います。
発酵食品
まずは、「発酵食品」です。
発酵食品は、悪玉菌を減らし、善玉菌を増やして、腸内環境を整えてくれます。
それによって、きれいな血液が作られるようになり、栄養はしっかり吸収され、老廃物は排出され、お肌もきれいになります。
発酵食品には、どんな食べ物があるのですか?
例えば、醤油、味噌、みりん、甘酒、塩麹、醤油麹、納豆、かつおぶし…。
え!? かつおぶしも、発酵食品だったのですか?
はい、そうですよ(笑)。
知らなかったです…。
後は、豆板醤やコチュジャン、チーズなども、そうですね。
美肌にいい食べ物
発酵食品は、腸内環境を整える作用に優れ、美肌効果も期待できます。ここで挙がった発酵食品を並べてみます。
・醤油
・味噌
・みりん
・甘酒
・醤油麹
・納豆
・かつおぶし
・豆板醤
・コチュジャン
・チーズ
など
もちろん、これら以外にも、色々な発酵食品があります。
ちなみに、このサイトでも、「甘酒」や「醤油麹」などは、下の記事で取り上げたことがあります。
ちなみに、先生のおすすめの発酵食品はありますか?
ワークショップの生徒さんには、味噌汁は必ずおすすめします。
他には、納豆なども、手軽で食べやすいです。
例えば、大き目のお椀に納豆を入れて、おくら、焼き海苔を加え、醤油を垂らすのも、おすすめです。
おくらには、デトックス作用や抗酸化作用があり、海苔には、ビタミンCや食物繊維などが含まれています。
それは、美容にもとても良さそうですね。
デトックス・抗酸化作用について
デトックス作用は、体内の毒素を排出することをいいます。抗酸化作用は、酸化(細胞が錆びつくようなイメージで、機能が低下すること)を抑えることをいい、老化の防止につながります。
その他の食べ物
発酵食品の他には、どんな食べ物が、美肌に良いですか?
「ゴマ」なども良いです。
ゴマには、ビタミンC以外の基本的な栄養が含まれていて、お肌の水分・油分、弾力を取り戻すことにつながります。
ビタミンCの含まれる食べ物と一緒に食べると、コラーゲンも生成されやすくなります。
たしか、コラーゲンの生成には、ビタミンCが必要なのですよね?
はい、それと、タンパク質ですね。
ゴマには、タンパク質も含まれています。
ゴマは、調味料として使うと良さそうです。
ちなみに、ゴマには、「すりごま」や「いりごま」などがありますが、すりごまは出来るだけ買わないでほしいと思います。
それは、どうしてですか?
ゴマは、油分が多いです。
すりごまは、油で出てしまって、酸化している状態です。
すりごまを使うときは、出来れば、ゴマを自分ですったり、スプーンでつぶしたりしてほしいと思います。
他には、「黒キクラゲ」なども、美肌におすすめの食べ物です。
血液の浄化になり、タンパク質やビタミン、食物繊維などが豊富で、顔のむくみやシミに良いです。
体を冷やす食べ物を食べ過ぎない
美肌に良い食べ物とは逆に、お肌にあまり良くない食べ物はありますか?
身体が冷えているときは、身体を冷やす食べ物を摂り過ぎると、身体が冷えたままになってしまうので、気を付けてほしいです。
血行が悪くなって、お肌に十分に栄養が届きにくくなります。
身体を冷やす食べ物には、どんなものがあるのですか?
夏の野菜や、南国のフルーツに多いです。
例えば、キュウリ、トマト、ピーマン、ゴーヤ、なす、おくら、すいか、マンゴー、バナナなどです。
旬の野菜
旬の野菜(やフルーツ)は、栄養が豊富なだけではなく、そのときの気候に合った作用をもつといわれています。例えば、暑い夏の野菜には、身体を冷やす作用があり、寒い冬の野菜には、身体を温める作用があるといわれています。
・夏の野菜(やフルーツ) → 身体を冷やす作用がある
・冬の野菜(やフルーツ) → 身体を温める作用がある
他には、薬膳の考えでは、カブなどの白い野菜に、身体を冷やす食べ物が多いといわれています。
ただ、身体を冷やす食べ物は、食事をバランスよく食べていれば、あまり考えすぎなくても大丈夫です。
体を冷やす食べ物
身体を冷やす食べ物は、身体が冷えているとき、食べ過ぎに注意するということですね。実際、岩崎 先生も、身体が暑くて火照っているときには、身体を冷やす食べ物は良いとおっしゃっていました。
砂糖を控える
後は、ワークショップの生徒さんには、砂糖は出来るだけ控えるように伝えています。
それは、どうしてですか?
砂糖の原材料のさとうきびには、栄養分が多く含まれています。
ただ、砂糖になるまでに精製されたり漂白されたりして、砂糖には栄養がまったくありません。
ただ、カロリーがあるだけで、お肌にも良くありません。
そのため、砂糖を料理でお使いになるときは、てん菜糖などに置き換えた方が良いです。
まとめ
今回の取材で、「(食べ物への)考え方を少し変える」というお話は印象的でした。
私も時々、間食にチョコレートを食べます。
そのときに、「これはお肌に良いのかな」と考えるようにすると、選択肢が変わってきそうです。
岩崎 先生のおっしゃったように、チョコレートをドライフルーツなどに変えるのも、お肌に良さそうです(しかも、おしゃれな感じがします! しませんか…?)。
美肌には、バランスの良い食事が基本です。
その上で、発酵食品などの「美肌にいい食べ物」を摂るのが良さそうです。
皆さまも、食生活のヒントにしてみてはいかがでしょうか?