「キレイの先生」編集部です。
お肌の状態は、様々なことに影響を受けます。
ストレスを抱えていたり、睡眠不足だったり、食生活が乱れたりしていると、肌荒れの原因になります。
ホルモンバランスにも、左右されやすいです。
また、産後に、肌荒れが出ることもあるといいます。
今回は、そんな「産後の肌」がテーマです。
銀座マタニティ専門 心と身体のヒーリングサロン ぬくもり∞ の永岡 由美 先生に、取材させていただきました。
永岡 先生は、マタニティケアのお仕事をされていらっしゃいます。
産後に、肌荒れが出るのは、どんなことが原因になるのでしょうか?
永岡 先生に教えていただきました。
目次
本日のキレイの先生
銀座マタニティ専門 心と身体のヒーリングサロン ぬくもり∞
永岡 由美 先生
「キレイの先生」編集部
産後のシミや肌荒れ
永岡 先生、よろしくお願いします。
今回のテーマは、「産後のお肌」についてです。
先生は、マタニティケアのお仕事をされていて、多くの妊婦さんや、ママさんをみてきていらっしゃると思います。
産後に肌荒れが出たりする人は多いのでしょうか?
妊娠中から、産後の1年くらいまで、ホルモンの分泌などによって、肌荒れが続く人もいます。
ホルモンの分泌が、お肌にも大きな影響があるのですね。
そのあたりのお話は、もう少し後で、詳しくお聞きしたいと思います。
産後のお肌は、どんなトラブルが出ることが多いですか?
特に多いのは、「シミ」でしょうか。
シミが出来たり、濃くなったりします。
他にも、ニキビが出たり、これまで使っていた化粧品が合わなくなったりすることもあります。
産後のシミや肌荒れは、どのくらいで治まるものなのでしょうか?
ホルモンの分泌は、産後の半年から1年くらいで治まります。
その期間は、(シミや肌荒れなどの)症状が出やすいです。
ただ、それを過ぎると、ホルモンの影響で出たシミは、薄くなっていきます。
もし、産後から一年以上たっても、シミが薄くならなければ、ホルモン以外の原因があると考えられます。
妊娠中や産後に変化するのは、お肌だけではないと思います。
産後、身体には、どんな症状が表れやすいですか?
産後の身体は、(お肌以上に)大きな変化を感じると思います。
まずは、子育てが始まって、それまでとは環境が変わります。
自分のことよりも赤ちゃんをみるようになって、自分の身体と向き合う時間が少なくなり、身体が疲れやすくなります。
頑張り過ぎてしまうママさんも、多いですから。
また、ホルモンの影響などで身体が大きく変わり、いままでとは違った症状が出たり、痛みが出たり、体調を崩したりする場合もあります。
具体的には、どんな症状が出たりするのでしょうか?
例えば、恥骨(ちこつ)の激痛などは、妊娠・出産に原因があるといわれています。
また、子育てが始まると、腰痛や肩こり、股関節(こかんせつ)周りの痛みなども出やすいです。
赤ちゃんを抱っこしたり、おんぶしたりしますから、腰や肩には負担がかかりますからね。
産後にシミなどが出る原因
産後のホルモンの分泌が、シミや肌荒れの原因になるというお話がありました。
ここでいうホルモンは、「女性ホルモン」のことですか?
はい、そうです。
産後に女性ホルモンが分泌されるというのは、どういうことなのでしょうか?
女性ホルモンは、出産時、大量に排出されます。
出産するために使うエネルギーともいえるかもしれません。
そして、身体は、そこでいちどリセットされます。
その後、身体を元の状態に修復しようとするのですが、その間にもトラブルが起きやすいです。
それはつまり、出産時に女性ホルモンが大量に分泌されることによって、ホルモンバランスが乱れるということですか?
はい、そうですね。
ホルモンバランスの乱れが、産後のシミやニキビの原因になるといえそうです。
それは、お肌だけではなく、身体の変化にも影響しているのですよね?
はい。
ホルモンバランスについて
ホルモンバランスは、とても繊細なものです。ホルモンバランスの乱れが、心身の不調や、肌荒れなどの原因にもなります。出産時に女性ホルモンが大量に排出されるなどして、ホルモンバランスが乱れることが、産後のシミや肌荒れの原因になるといえそうです。
また、妊娠中や産後は、UV(紫外線)対策を怠っていると、シミが出やすいです。
それは、どういうことでしょうか?
妊娠中や産後のお肌は、バリア機能が低下して、刺激を受けやすい敏感な状態です。
バリア機能について
皮膚には、外部の刺激から皮膚を守る「バリア機能」があります。バリア機能が低下すると、刺激に弱くなり、肌荒れなどの原因になります。
お肌のバリア機能が低下することで、メラニン色素の影響も受けやすくなります。
メラニン色素について
メラニン色素が、シミの原因になることは、よく知られていると思います。
ただ、メラニン色素は、一概に「悪者」とはいえません。身体を守るために発生するものでもあります。
例えば、紫外線を多く浴びると、細胞がダメージを受けるため、メラニン色素を発生させて、それを防ごうとします。メラニン色素が日傘となって、紫外線を防ぐようなイメージです。
通常、メラニン色素は、皮膚の新陳代謝(ターンオーバー)によって排出されます。ただ、ターンオーバーが乱れるなどして、メラニン色素が皮膚に長くとどまると、シミになります。
ちなみに、シミについては、下の記事などでも紹介しています。
妊娠中や産後は、一年中、UV対策をするのが理想です。
(UV効果のあるメイク化粧品などではなく)UVクリームを単品で使うと、よりシミを防げると思います。
他にも、産後は、生活環境が変わってストレスになる場合もありますから、それも肌荒れなどの原因になります。
産後のシミや肌荒れは、身体の変化だけではなく、生活環境の変化も、原因になるのですね。
まとめ
妊娠中から産後にかけて、シミや肌荒れが出るのには、いくつかの理由があるといえそうです。
まずは、大きな原因として、出産で女性ホルモンが大量に分泌されることによるホルモンバランスの乱れがあります。
また、赤ちゃんが最優先で自分のケアが後回しになったり、慣れない育児にストレスを感じたりして、生活環境が変わることも、シミなどの原因になりそうです。
永岡 先生には、産後のスキンケアや、ママ自身のケアについても、話をお聞きしました。
それは、後編の記事でまとめさせていただきます。
こちらと合わせて、ご覧ください。
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