美容のスペシャリストが教えるキレイ

アプリコットオイルは杏仁豆腐の香り?杏のオイルの効能とは

本日のキレイの先生

大久保 真奈美 先生

アプリコットオイルは杏仁豆腐の香り?杏のオイルの効能とは

「キレイの先生」編集部です。

オイルはやっぱりいいな。

好きだな。

奥深いな。

エステサロンの先生方に取材するようになって、そんな想いを強めました。

このサイトではこれまで、いくつかのオイルを取り上げてきました。

ホホバオイル*1、アルガンオイル*2、ローズヒップオイル*3、ライスオイル*4、セサミオイル*5、等々…。

今回のテーマは、「アプリコットオイル」です。

アロマケアサロン&スクール Orange moon の大久保 真奈美 先生に、「お肌の乾燥から来るかゆみ」について話をお聞きしたとき*6、保湿力の高いオイルとしてご紹介されたので、その内容をまとめさせていただきます。

アプリコットオイルとは、何のオイルなのでしょうか?

どんな効果・効能が期待できて、どんな使い方ができるのでしょうか?

大久保 先生に教えていただきました。

*1 ホホバオイルについては、「オイル美容を始めるならホホバオイル!凄い効果効能と使い方」でも取り上げています。

*2 アルガンオイルについては、「アルガンオイルの使い方13!顔に髪にも使える贅沢オイル!」でも取り上げています。

*3 ローズヒップオイルについては、「美肌!美白!ローズヒップオイルの効果は抜群!使い方の注意」でも取り上げています。

*4 ライスオイルについては、「米油のすごい効能!美容効果ばっちりのライスオイルの使い方」でも取り上げています。

*5 セサミオイルについては、「太白ごま油のデトックス効能!うがいやスキンケア等の使い方」でも取り上げています。

*6 大久保 先生の「乾燥肌のかゆみ」についての記事は、「顔のかゆみの原因とは?乾燥肌から来るかゆみを改善するには」からご覧いただけます。

目次

アプリコットオイルとは

アプリコットオイルの効果・効能

アプリコットオイルの使い方
・顔(スキンケア)
・その他

まとめ

本日のキレイの先生

アロマケアサロン&スクール Orange moon

大久保 真奈美 先生

「キレイの先生」編集部

アプリコットオイルとは

アプリコットオイルとは

大久保 先生、よろしくお願いします。

先生のサロンでは、「アプリコットオイル」をお使いになっていらっしゃいます。

また、先生ご自身のケアにも、アプリコットオイルをお使いになっているとのことです。

実は、私はアプリコットオイルにあまりなじみがありません。

アプリコットオイルは、どんなオイルなのでしょうか?

アプリコットオイルは、ホホバオイルやアルガンオイルと比べると、ご存知ない方が多いかもしれません。

アプリコットオイルは、「杏(あんず)」の種の中心部分にある仁(にん)という部分を、低温圧搾して抽出されるオイルです。

アプリコットオイルは、杏のオイルだったのですか!?

産地はどこなのでしょうか?

南アフリカやフランスが有名なようです。

また、中国では、アプリコットオイルが古くから漢方薬として利用されていました。

楊貴妃も愛用していたといいます。

咳やタン、イボなどに良いとされています。

質感はいかがですか?

例えば、ホホバオイルはサラサラしていて軽いオイルです。

アプリコットオイルもサラサラしていますが、ホホバオイルと比べると、少ししっとりと重く、なめらかな肌ざわりです。

植物のオイルなので、ものによって香りは微妙に変わりますが、杏仁豆腐のような香りがして、それも気に入っています。

杏仁豆腐のような香りのオイルですか…。素敵ですね。

サロンでは、アプリコットオイルをどのようにお使いになっているのですか?

ボディのトリートメント*ではホホバオイルと、フェイシャルではアルガンオイルとブレンドして使っています。

* マッサージ

アプリコットオイルの効果・効能

アプリコットオイルの効果・効能

アプリコットオイルには、どんな成分が含まれているのでしょうか?

アプリコットオイルの50~70%は、「オレイン酸」といわれています。

オレイン酸は、お肌と同じ成分のため、吸収が早いです。

そのため、アプリコットオイルは浸透が良いです。

また、抗酸化作用があり、保湿力もあります。

そして、アプリコットオイルの20~35%が、「リノール酸」です。

リノール酸は、免疫の強壮や、細胞の更新を促す作用があります。

スキンケアに用いると、しっとりとなめらかなお肌に導いてくれます。

アプリコットオイルには他に、パルミチン酸が4~10%、ステアリン酸パルミトレイン酸が微量、含まれています。

パルミチン酸は、抗酸化作用があります。

ステアリン酸も抗酸化作用に加え、抗菌作用や、保湿力があります。

人の身体は、活性酸素を抑えるための「抗酸化酵素」を持っていますが、加齢によって、その量は少なくなります。

そのため、パルミチン酸やステアリン酸の抗酸化作用は、お肌の老化に効果が期待でき、アンチエイジングにつながります*1。

パルミトレイン酸は、人の身体に元々持っている成分です。

年をとるとともに減少するため、若返りにも良いです。

また、皮膚を柔軟にする作用があります。

編集部のコメント

アプリコットオイルに含まれる、主な成分をまとめると、下のようになります。

オレイン酸 (50~70%)
お肌と同じ成分のため、吸収が早い。抗酸化作用、保湿力。

リノール酸 (20~35%)
免疫強壮や、細胞の更新を促す作用。

パルミチン酸 (4~10%)
抗酸化作用。

ステアリン酸 (微量)
抗酸化作用、抗菌作用、保湿力。

パルミトレイン酸 (微量)
皮膚の柔軟作用

アプリコットオイルの効果・効能2

アプリコットオイルは、どんな美容効果が期待できますか?

アプリコットオイルは、お肌と同じ成分の「オレイン酸」を豊富に含むため、浸透力が高く肌なじみが良いです。

顔に付けると、薄いベールが顔を覆うイメージで、保湿力が高いです。

また、かゆみを緩和する作用があるといわれているため、かゆみを伴う乾燥肌・敏感肌のケアにもおすすめです。

お肌の老化の原因のひとつが、新陳代謝の衰えです*2。

新陳代謝が衰えると、お肌を紫外線から守る皮脂膜(ひしまく)*3の機能も低下します。

アプリコットオイルは、新陳代謝を高める作用があり、皮脂膜の代わりになるといわれています。

お肌にハリも与えてくれます。

また、アプリコットオイルは、イボに良いといわれています。

女性は、更年期にさしかかると血液の流れが悪くなりやすいです。

すると、老廃物が体内にたまって、皮膚の新陳代謝が悪化して、イボが出来やすくなります。

アプリコットオイルは、皮膚の再生に向いているので、イボのケアにもお使いいただけます。

*1 老化は、細胞の「酸化」が原因となります。例えると、細胞が錆びついてしまうようなもので、それによって機能が低下してしまいます。「抗酸化」とは、酸化を防止することをいいます。このサイトでも、抗酸化については、「活性酸素の除去に抗酸化力のある食べ物!14の栄養から選ぶ」などで取り上げています。

*2 皮膚は、内側で新しい肌細胞が生まれて、それが少しずつ表面に上がって、最後は古くなったもの(角質)が垢になって剥がれ落ちることで、日々新しく生まれ変わっています。このお肌の新陳代謝を、「ターンオーバー」といいます。ターンオーバーについては、「肌再生「ターンオーバー」とは?美肌を作る上での大切な基本」でも取り上げています。

*3 皮膚は、毛穴から油分(皮脂・ひし)が分泌されていて、汗などの水分と混ざり合って、天然の保護膜の「皮脂膜」を作ります。皮脂膜は、皮膚の水分が蒸発しないように防いだり、紫外線など外部の刺激から皮膚を守ったりする役割があります。

アプリコットオイルの使い方

アプリコットオイルの使い方

顔(スキンケア)

先生は、アプリコットオイルをどのようにお使いになっていらっしゃるのですか?

化粧水の後に、エッセンス・美容液代わりに使っています。

アプリコットオイルだけでスキンケアを仕上げることもできますが、最後に乳液やクリームを付けると良いと思います。

アプリコットオイルは、スキンケアで、他の使い方もできますか?

オイルマッサージにもお使いいただけます。

マッサージには、アプリコットオイルをそのままお使いになっても、精油とブレンドしても大丈夫です1*。

オイルマッサージは、お風呂のときや、お風呂から出てスキンケアの前に行うのがおすすめです。

また、お風呂場で、アプリコットオイルを顔に付けて、上からスチームタオル*2を当てると、「オイルパック」にもなります。

*1 オイルと精油をブレンドしてマッサージオイルを作る方法は、「顔にも使える!簡単手作りマッサージオイルの作り方・使い方」などでも取り上げています。

*2 スチームタオル(ホットタオル)は、タオルをお湯で濡らして絞るだけで作ることができます。お風呂場で作るのは、簡単ですね。ホットタオルについては、「ホットタオルは作り方簡単で効果ばっちり!便利な使い方3つ」でも取り上げています。

その他

オイルは、髪などにも使えると思いますが、アプリコットオイルはいかがでしょうか?

お風呂上がりに、アプリコットオイルを髪の毛に少量付けて、ヘアケアになります。

私自身は、朝起きて寝癖直しに使っていたりします。

また、お風呂上がりに、身体を軽くふいた状態で、アプリコットオイルを身体に付けて、ボディケアに使うこともできます。

アプリコットオイルは、色々な使い方ができるのですね。

それも、キャリアオイル(植物油)ならではです。

先生の話をお聞きして、サロンや先生ご自身でアプリコットオイルをお使いになっている理由が、分かった気がします。

魅力的なオイルですね。

先生、ありがとうございました。

まとめ

アプリコットオイルが、杏のオイルだったことには驚きました。

フルーツのオイルというのは、ちょっとした特別感がありませんか?

ほのかに杏仁豆腐のような香りがするというのも、嬉しいです。

アプリコットオイルは、ホホバオイルやアルガンオイルと比べると、マイナーかもしれません。

ただ、美容効果の高い栄養が豊富で、色々な使い方もでき、魅力的なオイルです。

アプリコットオイルが、少しでも広く知られてほしいと思います。

* 大久保 先生の前編の記事は、下からご覧ください。