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呼吸洗顔の方法!呼吸しながら顔の筋肉を意識して洗顔しよう

本日のキレイの先生

荒川 由里子 先生

呼吸洗顔の方法!呼吸しながら顔の筋肉を意識して洗顔しよう

「キレイの先生」編集部です。

突然ですが、皆さまは洗顔するとき、呼吸をしていますか?

私は呼吸を止めています。

そういう方がほとんどなのではないでしょうか?

意識してそうしているわけではないでしょう。無意識の内です。

今回、小顔矯正サロン In Peace(インピース) の荒川 由里子 先生に、「洗顔方法」について話をお聞きしたとき、そんな洗顔中の呼吸について話題になりました。

荒川 先生は、洗顔中に呼吸することをおすすめし、ワークショップなどで「呼吸洗顔」を広める活動もされていらっしゃいます。

洗顔中に呼吸をすることで、どんな効果が期待できるのでしょうか?

荒川 先生には、おすすめの洗顔方法を教えていただきました。

洗顔料の選び方のポイントや、洗顔の手順についてもお話しいただいています。

目次

呼吸洗顔とは
・呼吸の効果
・呼吸洗顔の効果

呼吸洗顔の方法
・しっかりした呼吸を作る
・洗顔の手順

洗顔料の選び方

まとめ

呼吸洗顔とは

呼吸洗顔とは

洗顔は一般的に、顔の表面の汚れを落とすことが、もっとも大切といわれています。

(具体的には、クレンジングが「メイクの油汚れ」を、洗顔が「皮脂*」や「クレンジング料の洗い残し」を落とす役割があります)

ただ、私のおすすめする「呼吸洗顔」は、それに加えて、顔のむくみを流して、筋肉を良い状態に戻して血行を良くすることもできます。

お肌を元気にして、老化防止につながる洗顔方法です。

* 編集部:皮脂(ひし)は、毛穴から分泌されている油分です。お肌の潤いを保つのに必要なものですが、分泌が増えすぎると、べたつきの原因になります。

呼吸の効果

呼吸の効果

「呼吸洗顔」は、しっかりと呼吸をしながら洗顔する方法です(スキンケアも、呼吸をしながら行うことをおすすめしています)。

しっかり呼吸をすることで、酸素を身体の隅々まで行き渡らせることができ、血行が良くなります。

そして、全身に栄養を運んだり、汚れを回収したりするのにも、酸素が欠かせません。

そのため、酸素が全身に行き渡っていないと、体内は例えると「ゴミ屋敷」のような状態といえます。

編集部のコメント

お肌は新陳代謝が働いていて、日々新しく生まれ変わっています。そのサイクルを、「ターンオーバー*」といいます。

お肌は、ターンオーバーが正常に働いていなければ、ごわついて乾燥しやすくなって、肌トラブルの原因になります。

ターンオーバーを整えることは、美肌作りの土台ともいえます。

そして、それに必要な栄養(や酸素)は、血液から届けられています。

つまり、血行が悪かったり、酸素が不足していたりすると、ターンオーバーの乱れにもつながってしまうのです。

呼吸洗顔は、しっかり呼吸して、たくさんの酸素を体内に摂り入れることで、ターンオーバーを整えることにもつながりそうです。

* ターンオーバーについては、「肌再生「ターンオーバー」とは?美肌を作る上での大切な基本」でも取り上げました。

呼吸洗顔での呼吸法は、仏教の瞑想法をヒントに生まれたといいます。

しっかり呼吸することで、脳のストレスが回復し、自律神経を整えることができます。

そのため呼吸洗顔は、リラックス効果があり、精神的な安定にもつながります。

編集部のコメント

自律神経は、人の身体と心をコントロールしている神経です。

「交感神経(緊張の神経・昼に優位になる)」と「副交感神経(リラックスの神経・夜に優位になる)」があり、交互に入れ替わってバランスを取っています。

ストレスなどでそのバランスが崩れると、心身に大きな影響があります。

そして自律神経は、呼吸と下のような関係性があるといいます。

・息を吸う:交感神経が優位になる

・息を吐く:副交感神経が優位になる

つまり、しっかり呼吸して深く息を吐くことで、自律神経のバランスを整えることができるのです。

呼吸と自律神経の関係性については、「ヨガの自律神経を整える呼吸法!椅子に座り簡単ヨガの紹介付」でも取り上げています。

呼吸洗顔の効果

呼吸洗顔は、顔の表面の汚れを落とすだけではなく、下のような効果が期待できます。

■ 毛穴が小さくなる
毛穴が開くのは、お肌のハリがなくなってしまうことが原因です。
呼吸洗顔によって、顔の表面の汚れを落とし、お肌のハリを取り戻すことで、毛穴の引き締めにつながります。

■ たるみの改善・しわが薄くなる
お肌のハリを取り戻し、顔の筋肉を良い状態に戻すことで、たるみやしわの改善につながります。

■ お肌が白くなる
顔の表面の汚れを落とすことで、くすみが取れます。また、血行が良くなることも、お肌の白さにつながります。

呼吸洗顔の方法

呼吸洗顔の方法

しっかりした呼吸を作る

現代人は、呼吸の浅い方がとても多いです。

特に若い方ほど、「ネイティブスマホ」で前傾姿勢になっていて、姿勢が悪く、呼吸も浅くなっています。

編集部のコメント

姿勢が悪いと肺が圧迫され、呼吸が浅くなってしまいます。

私も猫背のため人のことはあまり言えないのですが、スマホをみているときや、パソコンに向かっているときは、つい前傾姿勢になりがちですよね。

呼吸洗顔はまず、しっかりした呼吸を作ることから始めます。

口で10秒吐いて、鼻で5秒吸います。

これを繰り返して、しっかりした呼吸を作ります。

そして、その呼吸を行いながら、洗顔をしていきます。

洗顔の手順

呼吸洗顔は、顔の筋肉を意識して、とても細かい手順に分けています。

ただここでは、全体的な動きを簡単にご紹介させていただきます。

顔のたるみが気になるとき、顔のすべての場所を上げようとする方が多いのではないかと思います。

ただ呼吸洗顔では、顔のパーツごとに分けて、洗顔の方向を変えていきます。

目尻から頬骨に縦のラインを引くイメージで、顔を「前面」と「側面」に分けて考えてみましょう。

洗顔の手順

顔の前面には、顔の細かい表情を作る「表情筋(ひょうじょうきん)」があります。

これは、小さくて薄い筋肉で、縦に筋(すじ)が入っています。

そして側面には、噛むための「咀嚼筋(そしゃくきん)」があります。

これは、太くて固めの筋肉で、斜めに筋が入っています。

そのため、洗顔のときは、これらの筋肉を意識して、下のように動かすことをおすすめします。

・前面:上に

・側面:斜め下に

洗顔の手順

顔の側面は、(咀嚼筋の繊維に沿って)斜め下に動かすことで、筋肉をゆるめて元の状態に戻すことができます。

編集部のコメント

このサイトでもこれまで、「表情筋」と「咀嚼筋」について、何回か取り上げてきました。どちらも、顔の筋肉でたるみの原因になるのですが、その中味はまったく違います。

表情筋は、その名の通り、表情を作る筋肉です。

表情が乏しいと衰えてしまい、たるんでしまいます。

一方で咀嚼筋は、咀嚼するために顎を動かす筋肉です。

こちらは、食いしばり癖などによって、固く凝りやすいです。それによって、筋肉は弾力を失い、顎を引き上げる力が低下し、たるんでしまいます。

つまり、下のようなイメージです。

■ たるみの原因
・表情筋:使わない(表情が乏しい、など)
・咀嚼筋:使い過ぎ(食いしばりや、歯ぎしり、など)

そのため、顔の前面(表情筋)と側面(咀嚼筋)に分けて、洗顔方法を変えるのは、とても理に適っているのではないでしょうか。

表情筋については「ほうれい線に直結する筋肉とは?口周りの表情筋エクササイズ」、咀嚼筋については「顔が四角い…顎のむくみを解消する!咀嚼筋をほぐす方法2つ」などでも取り上げています。

洗顔料の選び方

お肌の老化は、大きく2つの原因があるといわれています。

ひとつが「紫外線による酸化」で、もうひとつが「スキンケア(特にクレンジング・洗顔)でのこすりすぎ」です。

スキンケアでの摩擦は、たるみやしわの原因になります。

洗顔では、摩擦が起きにくいタイプを選ぶようにしましょう。

おすすめは、W洗顔が不要のクレンジングオイルです。

クレンジング・洗顔料は、ジェルや石鹸など色々な素材がありますが、オイルはその中でも摩擦が伝わりづらいです。

編集部のコメント

もしW洗顔を行う場合でも、洗顔は手でこするのではなく、泡で洗うようにしましょう。

そのことは、「美肌効果ばっちりの洗顔方法!すすぎの回数は30回がベスト」でも取り上げています。

まとめ

「キレイの先生」編集部です。

口から10秒吐いて。

鼻から5秒吸う。

私もやってみましたが、息苦しさがあります。普段、息が浅くなっていることの表れかもしれませんね。

呼吸洗顔は、この呼吸を作ることから始めます。

荒川 先生のお話で面白かったのが、洗顔するときの手の動きです。

一見、たるみを引き上げるには、顔を上に持って行くのが良さそうです。

ただ、顔の筋肉の構造を考えると、側面(咀嚼筋)は斜め下に流すのが良いのですね。

荒川 先生がワークショップなどで教える「呼吸洗顔」は、もっと細かい手順に分かれているといいます。

ただ、この記事で教えていただいた方法であれば、今夜の洗顔から取り入れることができるのではないでしょうか?

是非、洗顔中の呼吸と手の動かし方を意識してみてください。

(取材・文:「キレイの先生」編集部)

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