今回のテーマは、「ローズヒップオイル」です。
La Estrella の高橋 志保 先生にインタビューさせていただきました。
ローズヒップオイルは、キャリアオイル(植物オイル)の中でも美容面での効果・効能に優れたオイルです。
保湿力が高いのはもちろん、「ビタミンCの爆弾」と呼ばれるほどビタミンCを豊富に含んでいるため、美白ケアにも良いですしニキビケアにも使用できます。
高橋先生も、サロンでもローズヒップオイルを使用されていますし、ご自身のお手入れでも使用されているといいます。
そんな先生に、そんなローズヒップオイルの効果・効能や使い方について話をお聞きしました。
目次
ローズヒップオイルとは
・酸化が早くて野ばらの独特な香りが残っている
ローズヒップオイルの効果・効能
・ビタミンCが豊富で美白ケアに良く肌ハリを与える
・肌代謝を整えてニキビやシワなどのケアにも
・肌と同じ弱酸性でなじみが良くてキメを整える
ローズヒップオイルの使い方
・ホホバオイルなどとブレンドして使用するのもおすすめ
・精油をブレンドして香りをやわらげるのもおすすめ
・夜のスキンケアで化粧水後になじませるなど
・スペシャルケアとして目元のオイルパックなども
ローズヒップオイルとは
ローズヒップオイルは、ローズから抽出されるキャリアオイルです。
ただ「ローズ」とはいっても、一般的にイメージされる華やかなバラから抽出されるわけではありません。
ローズヒップオイルが抽出されるのは、バラ科の「野ばら」です。
その実の中にある種を圧搾(あっさく)して、オイルが抽出されます。
ローズヒップオイルは、1kgの野ばらから抽出できるのが3mLだけといわれていて、希少価値の高いオイルです。
ですのでローズヒップは、キャリアオイルの中では比較的高価なオイルといえます。
それもあって市販のものは、10~20mLの容量で販売されていることが多いです。
ローズヒップオイルとは
【オイルの基本情報】
・植物:野ばら
・抽出部位:実の中にある種
・抽出方法:圧搾法
酸化が早くて野ばらの独特な香りが残っている
ローズヒップオイルの特徴として、注意していただきたい点がいくつかあります。
まずは、酸化です。
オイルは、酸化に注意する必要があります。
ローズヒップオイルは、キャリアオイルの中でも酸化の早いオイルです。
ですので、開封後は早めに使い切ったほうがいいですし、保管も冷蔵庫で行うことをおすすめします。
また、商品によるところもありますが、基本的には野ばらの独特な香りが残っています。
当サロンでもローズヒップオイルを使用していますが、中には、香りがきつく感じる方もいらっしゃるようです。
後は、ローズヒップオイルには光毒性(紫外線に当たると皮膚にダメージを与えてしまう性質)があります。
そのため、日中の外出前の使用は控えたほうがいいでしょう。
ローズヒップオイルとは
【使用上の注意点】
・酸化しやすい性質のため、開封後は早めに使い切って冷蔵庫で保管する
・野ばらの独特な香りが残っている
・光毒性があるため、日中の外出前の使用は控える
ローズヒップオイルの効果・効能
ローズヒップオイルは、キャリアオイルの中でも美容面での効果・効能に優れているオイルです。
オイルの90%以上が美容成分といわれています。
ビタミンCが豊富で美白ケアに良く肌ハリを与える
ローズヒップオイルは、、「ビタミンCの爆弾」とも呼ばれることもあるほど、ビタミンCを豊富に含んでいます。
ビタミンCは、シミや日焼けの原因になる色素沈着を抑えてくれる作用があります。
ですのでローズヒップオイルは、美白ケアにも優秀です。
また、お肌にハリも与えてくれます。
肌代謝を整えてニキビやシワなどのケアにも
ローズヒップオイルには、「トレチノイン酸」という成分も含んでいます。
トレチノイン酸は、お肌のターンオーバー(皮膚の新陳代謝)を整える作用があるとされています。
ですのでローズヒップオイルは、お肌の再生効果も期待できます。
ターンオーバーがきちんと働くようになれば、ニキビにもいいですし、目元のや口元のしわの改善にもつながります。
ローズヒップオイルは、そうした様々な肌トラブルやエイジングサインのケアにも向いています。
【編集部補足】ターンオーバーとは
皮膚は、内側で新しい肌細胞が生まれて、それが少しずつ表面に上がり、最後は古くなったもの(角質)がて剥がれ落ち、日々新しく生まれ変わっています。
そのサイクルを、「ターンオーバー」といいます。
ターンオーバーの働きを整えることは、美肌作りの基本といえます。
肌と同じ弱酸性でなじみが良くてキメを整える
ローズヒップオイルは、人のお肌に近いpH値(ペーハーち・酸性とアルカリ性の度合いを表した数字)で、弱酸性のオイルです。
そのため、肌なじみがいいのも特徴です。
それによって、お肌のキメも整えてくれます。
ローズヒップオイルの使い方
ホホバオイルなどとブレンドして使用するのもおすすめ
ただ先程もお話しましたように、ローズヒップオイルは酸化しやすい性質があります。
ですのでローズヒップオイルは、もちろん単体で使用することもできますが、別のキャリアオイルにブレンドして使用するのもおすすめです。
例えば「ホホバオイル」は、キャリアオイルの中でも酸化しづらい性質があります。
そのホホバオイルにローズヒップオイルをブレンドすることで、ローズヒップオイルの酸化を遅らせることもできます。
そのためローズヒップオイルを開封したら、最初からホホバオイルにブレンドするのもいいですね。
そうすればローズヒップ単体で保管するよりも、ブレンドオイルのほうが長くもちます。
ちなみに、ローズヒップオイルとホホバオイルをブレンドする場合、分量はお好みで大丈夫です。
ブレンドオイルは、ホホバオイルの分量が多いほど酸化しづらくなります。
例えば、ホホバオイルとローズヒップが1:1の比率でもいいです。
酸化しづらいブレンドオイルに仕上げたい場合は、それを4:1くらいの比率にしてもいいですね。
【編集部補足】ホホバオイルについて
ホホバオイルは、オイル美容が初めての方にもおすすめの代表的なキャリアオイルです。
肌なじみが良く保湿力も高いのが特徴で、ブレンドオイルのベースに使用するのもおすすめです。
ホホバオイルについては、別の記事で高橋先生に取材していますので、合わせてご覧になってみてください。
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精油をブレンドして香りをやわらげるのもおすすめ
ローズヒップオイルは基本的に、野ばらの独特な香りが残っています。
そこで、オイルに精油を加えると、その香りをやわらげることができます。
ローズヒップオイルに精油を希釈(きしゃく・濃度を薄めること)する場合、お顔に使用するブレンドオイルでしたら、精油の分量はオイルに対して1%が目安です。
精油は1滴が0.05mLですので、その場合は、5mLのオイルに対して精油を1滴加えます。
ローズヒップオイルでアロマブレンドを作る場合は、個人的には、柑橘系よりも花の精油と合わせるほうが好きです。
例えば、同じバラ科の「ローズ」の精油などは相性がいいですよ。
それから「ゼラニウム」や「ローズウッド」なども、ローズヒップオイルに合わせやすいでしょうか。
これらの精油も、ローズにも含まれる「ゲラニオール」という成分を含んでいて、華やかな香りが特徴です。
【編集部補足】アロマブレンドオイルの作り方
高橋先生に教えていただいたアロマブレンドオイルの作り方をまとめます。
■ 分量
(フェイス用の場合)
・ローズヒップオイル*:5mL
・精油:1滴(0.05mL)
* ブレンドオイルでも可。
■ おすすめの精油
・ローズ
・ゼラニウム
・ローズウッド
など
高橋先生には、別の記事でアロマブレンドオイルの作り方について詳しくお話しいただきましたので、合わせてご覧になってみてください。
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夜のスキンケアで化粧水後になじませるなど
ローズヒップオイルは、美容効果の高いオイルです。
そのため、特にお顔のケアに使用するのがおすすめです。
フェイスマッサージに使用してもいいですし、スキンケアに取り入れるのもいいですね。
それは、ローズヒップオイル単体でも良いですし、ブレンドオイルでも大丈夫です。
例えばスキンケアでは、化粧水の後にローズヒップオイルを付けてあげるのもいいですよ。
それによって、お肌に栄養を与えてあげることができます。
ただ、ローズヒップオイルには光毒性があります。
ですので、朝のお手入れに使用するのはあまり向いていません。
おすすめなのは、夜のお休み前のお手入れで使用することです。
スペシャルケアとして目元のオイルパックなども
後は、ローズヒップオイルはエイジングケアにも優秀なオイルです。
ですのでスペシャルケアとして、ローズヒップオイルで「目元のオイルパック」を行うのもおすすめです。
それはまず、ローズヒップオイルを目の周りに塗ります。
そしてその上からホットタオルを乗せます。
この目元のオイルパックは、特に目尻のしわなどにおすすめのケアです。
オイルパックの方法
1. ローズヒップオイルを目周りに塗る
2. 上からホットタオルを当てて、しばらく乗せておく
【編集部補足】オイルパックについて
オイルパックは、オイルの塗布後にホットタオルを当てることで、オイルの美容成分の浸透を高めることができるスペシャルケアです。
保湿力も高いですし肌もぷるぷるになっておすすめです。
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ローズヒップオイル好きにおすすめの化粧品
「キレイの先生」編集部です、ここまでが高橋先生の取材記事です(先生、ありがとうございました!)。
ここからは、ローズヒップオイルにご興味のある方におすすめの化粧品をご紹介します。
ヴァーチェ マルラオイル
南アフリカで「神の木」とも呼ばれるマルラの木の実から採れる希少なエイジングケアオイルです。マルラの木が乾燥の厳しい環境で育つだけに高保湿で、アルガンオイルの約3.6倍の抗酸化力を備え、「ビタミンC・E」や「オメガ6・9」などの年齢肌に大切な成分を豊富に含んでいます。オイルとは思えないサラサラした質感が特徴で、肌にすっと浸透して油浮きの不快感もなく、オイル独特の匂いもほとんどありません。
●内容量:18mL
●通常価格:税別3,680円
美容家の感想
オイル苦手女子にもすすめられるサラサラ感!保湿力も高くて肌がふっくら!
オイルだけどサラサラで浸透がいいから肌にスッとなじんで、オイルのべたつきな苦手な方にもすすめられる使いやすさです。それでいて、オイルならではの保湿感は高くて、夜のお手入れの仕上げに使うと翌朝までうるおいが保てましたし、肌に弾力が出てふっくらして乾燥小じわも改善されました!
* 個人の感想で、効果・効能を保証するものではありません。
キレイの先生 ブースターミルク
うるおいが肌奥までギュッ!美容家も驚いた洗顔後すぐのミルク!
この『キレイの先生』に登場した美容のスペシャリストの先生方と開発した、洗顔後の最初のミルクです。
みずみずしいミルクがうるおいを肌の奥までギュッと引き込み、肌の水分保持成分の「セラミド」と「天然保湿因子」がそのうるおいを抱き込み、乾燥肌や年齢肌にはもちろん、肌がふっくら引き締まり毛穴ケアにもおすすめです。
●内容量:30mL
●通常価格:税別2,980円
開発協力者の声

みずみずしいミルクがうるおいを肌奥までギュッと引っ張りフワフワ肌の毛穴レスに!
まずは、ミルクのイメージを裏切るようなみずみずしさにびっくりしました。まるで乾いたスポンジに水分がギューッと入っていくみたいに、うるおいが肌の奥にギュッと引っ張られて、肌がフワフワにやわらかくなりました(笑)。それに、肌に透明感も出て、毛穴もキュッと引き締まって目立ちにくくなりました!
* 個人の感想で、効果・効能を保証するものではありません。
まとめ
「ビタミンCの爆弾」という呼び名は、ローズヒップオイルの美容効果の優秀さをよく表していますよね。
ローズヒップオイルは、保湿力が高いのはもちろん、美白ケアやニキビケアにも使用できて、オイル美容におすすめのオイルです。
ただ、酸化が早くて保管が難しいのが難点です。
高橋先生のおっしゃったように、ローズヒップオイルは、ホホバオイルなどにブレンドしてその効能を加えるような使い方が向いているのかもしれませんね。
(取材:「キレイの先生」編集部 文:La Estrella 高橋 志保 先生、「キレイの先生」編集部)
* 2016年10月27日に公開した『美肌!美白!ローズヒップオイルの効果は抜群!使い方の注意』を再編集しました。