「キレイの先生」編集部です。
美白には、ビタミンC。
私の中では、そんなイメージが強いです。
ビタミンCが多く含まれている食べ物は、柑橘類でしょうか。パプリカあたりもよく知られていますね。
今回のテーマは、「美白におすすめの食べ物」です。
Oriental Therapy Natawi の絵美 先生に、話をお聞きしました。
上のような、栄養からの考え方は西洋医学的といえると思います。絵美 先生には、漢方(東洋医学)の考え方を元にして、美白におすすめの食べ物をお選びいただきました。
しみやくすみは、東洋医学的にはどんな状態といえるのでしょうか? そして、どんな食べ物が美白に良いのでしょうか?
目次
漢方について
・漢方は日本独自で発展したもの
シミやくすみの原因
・血の滞りがシミ・くすみに
・血の滞りによるその他の症状
美白に良い食べ物
・野菜
・魚
・その他
・身体を温める食べ物
漢方について
漢方というと、漢方薬のイメージが強いのではないかと思います。ただ、それは漢方の一部に過ぎません。
漢方とは、「東洋医学的な考え方」のことをいいます。
例えば頭が痛いとき、西洋医学では、鎮痛剤で対処したりします。
それに対して漢方では、どうして頭が痛いのかを、「気・血・水」や「五行」の見方から読み解いていきます。
それに基づいて、漢方薬・薬膳・鍼灸など、アプローチの方法が変わります。
そのため、同じ頭痛であっても、AさんとBさんでは行うことが違います。基本的に、万人に良い方法というものはありません。
例えば、生姜は身体に良いといわれますが、体質によっては、合わない人もいます。
漢方は日本独自で発展したもの
漢方は、中国から東洋医学が入ってきて、日本独自で発展したものです。
江戸時代、杉田玄白がオランダから入ってきた医学を「蘭方(らんぽう)」と呼びました。
それに対して、元々あった中国由来の医学(東洋医学)が、「漢方」と呼ばれるようになりました。
そのため、「漢方」という名称は日本独自のもので、中国にはありません。
シミやくすみの原因
シミやくすみは、漢方的には、「血(けつ)」の巡りが悪く、滞っていることが考えられます。
漢方の専門用語で、その状態を「瘀血(おけつ)」といいます。
漢方の「血」とは、西洋医学でいう「血」とニアリーイコールで、下のような働きがあるとされています。
・身体全体に栄養を運んで与える
・思考の元になる
血が「身体に栄養を運ぶ」というのは、西洋医学でも近い考え方だといえます。
ただ、「思考の元になる」という考え方は、漢方独自のものといえるのではないかと思います。
そのため、例えば生理のときは血が減るため、「よく考えられなくなる」といったこともあります。
血の滞りがシミ・くすみに
血のめぐりが滞ると、栄養を身体(や顔)にうまく与えることができなくなり、代謝が低下します。これは、西洋医学にも通じる考え方でしょう。
それによって、シミも出来やすくなります。
編集部のコメント
「キレイの先生」編集部です。
西洋医学的な考え方になるかもしれませんが、シミのメカニズムについて簡単にお話しさせていただきます。
シミは、皮膚にメラニンが色素沈着した状態のことをいいます。
メラニンは紫外線を過剰に浴びたりすると、体内で大量に生成されます。ただ、このメラニンは通常、ターンオーバー(皮膚の新陳代謝)で剥がれ落ちます。つまり基本的には、ターンオーバーが正常に働いていれば、メラニンがシミになることはありません。若いときは、日焼けしてもシミが残りにくいのは、そのためです。
しかし、ターンオーバーが乱れて、皮膚にメラニンが長くとどまると、シミにつながります。
つまり、代謝の低下が、シミの原因になるといえるのです。
シミのメカニズムについては、「いちばんのシミ対策は予防?メラニンがシミになるメカニズム」でもご紹介しています。合わせてご覧になってみてください。
また、くすみは、血の流れが悪くなって色がどす黒くなるイメージをしていただければと思います。
血の滞りによるその他の症状
このように、シミやくすみは、血のめぐりが悪くなっていることが考えられます。
ただ先程もお話しましたように、漢方は、ひとりひとりの体質をみて、現象の原因を読みといていくことです。
そのため、シミ・くすみといっても、人によっては、血の滞りが原因ではない場合もあります。
ここでは、血のめぐりが滞ったときに、他に表れやすい代表的な症状を、いくつかご紹介します。
これらの症状が一緒に出ているときは、そのシミやくすみが、血の滞りから来ていると考えられるでしょう。
■ 肩こり
肩こりは血のめぐりが滞って、詰まっているような状態です。
■ 生理痛
本来流れなければいけないもの(血)が流れていないイメージです。
■ 末端の冷え
血のめぐりが悪くなっていることで、身体の先端まで栄養が行き届きにくくなっている状態です。
■ アザ
知らない間にアザが出来ていたりするときは、血の滞りから来ていることが考えられます。
美白に良い食べ物
シミ・くすみは、血の滞りから来ている場合が多いです。
そのため、食べ物も「血の流れを良くする」ものが、美白に良いといえます。
ここでは、スーパーなどで手に入りやすいものを中心に、ご紹介させてたいだきます。
これらは、血の滞っている人には「良い」食べ物で、「薬膳」ということができます。薬膳は「苦いもの」というイメージがあるかもしれませんが、一般的な食べ物でも、人によっては薬膳になるのです。
中国では、このことを「食薬」といい、お医者さんよりも料理人の方が、格が上と見られることもあるそうです。
東洋医学では、食事がとても大切にされていることが、お分かりいただけると思います。
野菜
では、美白に良い(血のめぐりを良くする)食べ物をご紹介します。
まずは野菜からです。
1. ニラ
2. 玉ねぎ
3. 黒キクラゲ
4. チンゲン菜
編集部のコメント
「キレイの先生」編集部です。
絵美 先生の話をお聞きし、料理では「ニラ玉が美白に良さそうだな」と感じました。玉ねぎや黒キクラゲを入れてもおいしいですよね。
絵美 先生によると、血が滞っている人には、それが薬膳料理になるそうです。
ニラ玉を薬膳料理と捉えることができるなんて、驚きですよね。
魚
魚では、青魚が血の流れを良くする食べ物として挙げられます。
5. さんま
6. いわし
7. さば
8. あじ
その他
他には、下のような食べ物(や食材)も、血の流れを良くするのに良いです。
9. マイマイカ
10. 紅花
11. お酢
12. お酒(ビールは除く)
マイマイカは、ハマナス科の花で、ローズと似ているものです。
マイマイカや紅花は、そのままでは料理に使いにくいと思いますが、お酢・お酒・お醤油などに浸けて使うことができます*。
お酒も血の流れを良くしますが、飲み過ぎは身体に良くありません。
(ちなみに、お肉は血を流すというよりも、「補う」食べ物になります)
身体を温める食べ物
食べ物には、身体を「温める」ものと「冷やす」ものがあります。
身体が冷えていると、血のめぐりが滞りやすくなるため、美白には、身体を温める食べ物の方が良いです。
上で挙げた食べ物の中では、お酒・お酢・紅花などが、身体を温める作用が高いといえます。
まとめ
「キレイの先生」編集部です。
漢方から、美白に良い食べ物を考えることは、新鮮でした。
シミやくすみは、「血(けつ)」のめぐりが滞っていることが考えられるんですね。
私たちが普段食べているものが、人によっては薬膳になるというのは面白いですよ。
シミやくすみでお悩みの方は、「血の流れを良くする」という視点で、食べ物をお選びになるのも良いと思います。
(取材:「キレイの先生」編集部 文:Oriental Therapy Natawi 絵美 先生、「キレイの先生」編集部)