私たちは、食べたもので、身体も、お肌も、心も作られています。お肌も栄養素が足りていなければ、代謝が落ちて乾燥しやすくなったり、腸内環境の悪化で吹き出物が出てしまったりします。そして、私たちの身体に(もちろんお肌にも)欠かせないのが、「5大栄養素」です。今回は、その栄養素がお肌にどのような働きがあるのか、ということを中心にみていきたいと思います。
3大栄養素:タンパク質・炭水化物・脂質
5大栄養素の内の3つ、タンパク質・炭水化物・脂質、これらを「3大栄養素」といいます。
1. タンパク質
タンパク質は、細胞の元になる栄養素です。
私たちのお肌もタンパク質から作られています。
また、お肌のバリア機能を守る働きもあります。
※編集部の補足
お肌のバリア機能とは、一般的に「角質層」のことをいいます。
角質層とは、お肌のもっとも表面の層で、外部からの刺激を守ったり、お肌の中の水分が蒸発したりしないように防ぐ役割があります。
2. 炭水化物
エネルギーを作る栄養素です。
代謝にもエネルギーを使いますから、お肌の新陳代謝「ターンオーバー」にも関係しています。
(編集部:ターンオーバーについては、「お肌の新陳代謝「ターンオーバー」! 美肌の基本をおさらい」も合わせてご覧ください)
また、筋肉の燃焼にも必要な栄養素です。
3. 脂質
お肌の毛穴からは、「皮脂」という油分が分泌されています。
それが、汗などの水分と混じり合って皮脂膜となって、お肌を覆っています。
皮脂膜は、お肌の中の水分が蒸発しないように「ふた」となる役割もあり、お肌の潤いには欠かせません。
その皮脂は、脂質から作られます。
脂質が不足していると、乾燥の原因になってしまいます。
そのため、無理なダイエットは、お肌の乾燥につながってしまうこともあります。
4. ビタミン
4つ目の5大栄養素は、「ビタミン」です。
ビタミンにはいくつかの種類がありますが、それぞれが働きを持っています。
ビタミンA
お肌の潤いを保ちます。
また、代謝を上げる働きもあります。
ビタミンB
脂質の代謝を上げます。
先程ご紹介したように、皮脂は脂質から作られますから、ビタミンBも、お肌の潤いを保つのに大切な栄養素といえますね。
また、疲労回復の働きもあります。
ビタミンC
皮膚や血管を強くする働きがあります。
コラーゲンを作るのにも必要な栄養素で、お肌のハリにも大切です。
そして、ビタミンCは、「美白成分」としても、よく知られていると思います。
ビタミンE
血流を良くしたり、代謝を上げたりする働きがあります。
すると、お肌に栄養が行き届くようになり、ターンオーバー(お肌の新陳代謝)もしっかり働くようになりますから、アンチエイジングに良い栄養素です。
また、メラニンの排出を促すため、美白効果もあります。
5. ミネラル
最後の5大栄養素が、「ミネラル」です。
ミネラルというと、ピンとこないかもしれませんが、
・カルシウム
・カリウム
・マグネシウム
・鉄分
・亜鉛
など、何十種類もの栄養をひとくくりにして、「ミネラル」といいます。
例えば、「骨を強くするにはカルシウム」というようなイメージがあるかもしれませんが、カルシウムだけではなく、複合的にミネラルの栄養素を摂る必要があります。
貧血も同様です。必要なのは、鉄分だけではありません。
ミネラルの不足で肌トラブルに
私たちの身体でミネラルの構成比は、たった4%しかありません。
しかし、その4%がとても大切なのです。
ミネラルが不足すると、身体の不調の原因になります。
お肌も、乾燥や吹き出物といった肌トラブルにつながってしまいます。
まとめ
このように5大栄養素は、身体にはもちろん、美肌のためにも欠かせないものです。
もちろん、5大栄養素以外にも、お肌に良い栄養素はたくさんあります。
「この栄養素がお肌に良いから」と、その栄養素を集中的に摂るのも良いですが、どの栄養素もバランス良く摂るのが基本です。
(取材:「キレイの先生」編集部 文:メディカルアロマサロン Angelease 針谷 幸亜 先生、「キレイの先生」編集部)
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