足裏で血液やリンパを流す「フーレセラピー」は、どの部位をどの順番でアプローチするのか決まっていません。お客様の悩み、身体の状態に合わせて、おひとりおひとり工程を決めていきます。ただ、共通しているのは、必ず足(下半身)から施術を始めるということです。
(フーレセラピーについては、「手とは違う気持ち良さ!足圧でマッサージするフーレセラピー」をご覧ください)
足・下半身の血流を良くする
血流(やリンパ)の流れを良くするためには、いちばん「大きい」ところから流れを良くしてあげる必要があります。
「大きい」ところが詰まったままでは、他の場所の流れを良くしても、結局そこで詰まってしまいますから、身体全体の血流はあまり改善されません。
その「大きい」ところが、「足・下半身」なのです。
血流で足・下半身が大切な理由
私たちは二本足で立っていますから、足・下半身は、いちばん使われている場所です。
身体の筋肉の中では、太ももの筋肉がいちばん「大きい」です。
そして、太ももを通っている血管は、「太い」です。
また、足の付け根の部分には、「リンパ節(※)」があります。
これが、足・下半身が血流でもっとも大切な場所になる理由です。
※編集部の補足
リンパ節とは、リンパ管が合流する場所です。リンパ管で流された老廃物は、リンパ節で「ろ過」されます。例えれば、リンパ節は、老廃物のゴミ置き場です。リンパ節については、「知っている? 美肌とも深い関わりがある「リンパ」のこと」も合わせてご覧ください。
足先の血液を心臓に戻す
私たちの身体は、全身を血液が巡っています。
ただ、重力がありますから、心臓から足先まで血液を送っても、それをまた心臓に戻すのは大変です。
しかし、古い血液を戻さなければ、新しい血液も送られてきません。
足・下半身にアプローチするということは、足先の血液を心臓に戻す手伝いをするということです。
古い血液を心臓に戻せば、新しい血液が送られてきます。
それが、血流を良くするということです。
血流を止めて一気に流すテクニック
フーレセラピーで足・下半身にアプローチするときは、太ももの前面、後面、側面、と色々な角度から圧をかけていきます。
それは、(手の)マッサージとも同じかもしれません。
ただ、フーレセラピーは、「足裏で行う」ならではのテクニックがあります。
それは、血流を良くするのとは逆行するようですが、あえて血液(やリンパ)を止めるように、圧をかけることです。
このときは、足裏の側面を使います。
例えば、水の流れているホースを想像してみてください。
もし、ホースの管のある場所を踏みつぶして、いちど水をせき止めて、その後に足を離すと、どうなるでしょうか?
水が一気に流れていくと思います。
フーレセラピーでも、それと同じことを行っているとお考えください。
足によって、いちどせき止められた血液は、圧を緩めると、勢いよく流れます。
そこにさらに圧をかけて、血流を促進していくのです。
これは、
・点ではなく面で圧をかけられ、
・かけられる圧の力も強い、
フーレセラピーならではのテクニックです。
血流促進で顔色もワントーン明るくなる
足・下半身の血流が良くなれば、足の老廃物は流れやすくなりますから、むくみの改善になります。
そして、「大きい」ところの血流が良くなれば、身体全体の血流促進につながります。
そのため、足・下半身のむくみが良くなることで、
・冷えが改善したり、
・肩こりが良くなったり、
・顔色もよくなったり
するなど、上半身やお顔にまで効果があるのです。
血流を良くする上で、いちばん大切なのは、「足・下半身」です。
(取材:「キレイの先生」編集部 文:salon de doucement 堀越 由賀子 先生、「キレイの先生」編集部)
【編集部セレクション】足からキレイになろう!