「キレイの先生」編集部です。
今回のテーマは、「精油の作り方」です。
SamaSamaAroma の石井 亜矢子 先生にインタビューさせていただきました。
精油(エッセンシャル)は、アロマ専門店やインターネット通販などで市販品を手に入れると思いますが、専用の道具があれば手作りすることもできるといいます。
石井先生は精油を手作りするワークショップも開催したりしているそうで、精油の作り方を教えていただきました。
普段手にしている精油が、「こうして出来ていんだ」ということが分かるワクワクする内容ですよ。
目次
精油の作り方
・水蒸気蒸留法について
・作り方
・どんな精油が手作りできる?
・手作り精油の使い方
本日のキレイの先生
SamaSamaAroma
石井 亜矢子 先生
「キレイの先生」編集部
精油(エッセンシャルオイル)とは
石井先生、よろしくお願いします。
今回のテーマは、「精油(エッセンシャルオイル)の作り方」です。
精油を手作りできるなんて驚きました。
はい(笑)。
今日は、手作りしたポンカンの精油をお持ちしてみました。
ポンカンの手作り精油ですか!? 香りをかがせてもらっていいですか?
…あっ、すっごくいい香り!
ポンカンそのものの優しい香りがします。
先生がこれを手作りされたんですか?
はい(笑)。
すごい!
そうしたら、まずは、精油とは何かということを教えていただけますか?
精油は、植物からとれる芳香成分で、揮発性(きはつせい・通常の温度で液体が気体になること)の有機化合物です。
精油は、その植物ごとに…花・葉・樹木・種子・根など…(精油を)とれる場所が異なり、香りも様々です。
精油は、どのように用いられてきたんですか?
(精油が)アロマテラピーとして使われ始めたのは180年くらい前からですが、精油自体は紀元前から使われていたといいます。
(精油は)そんな昔から使われていたんですか…。
はい、地方によっては、医薬品として使われたりもしてきました。
精油は香りがいいだけじゃなくて、効果・効能もあるんですよね?
日本では、アロマテラピーは医療ではなく、精油も医薬品でもないので、効果・効能は謳(うた)えませんが、様々な作用があります。
そうでしたね、すいません(苦笑)。
例えば、ラベンダーには、リラックスさせたり痛みを抑えたりする作用や、抗菌作用などがありますし、ローズマリーには、身体や心を活性化させる作用があったりします。
精油は、香りの好みで選ぶと、不思議と自分のそのときの不調や悩みにぴったりな作用の精油を選んでいたりするのも面白いです。
そのときに「いいな…」と感じた(精油の)香りが、そのときの身体が必要としている作用だったりすると聞いたことがあります。
はい、香りは、脳の「本能」を司る場所で感知するといわれていて、(精油のどんな作用が必要かを)頭で考えるよりも、本能で選び出していることもあるんだと思います。
私自身、アロマテラピーの勉強を始める前のことなんですが、「ゼラニウム」や「クラリセージ」の精油をよく選んでいたときがありました。
ゼラニウムやクラリセージには、女性ホルモン様(よう)作用があって、ホルモンバランスを整えたりするのにいい精油とされています。
ちょうど、そのころは、月経不順などの悩みを抱えていたときで、精油の効能を知らなくても、(自分に必要な作用を持つ精油を)選べていたんだなと思います。
ゼラニウムについて
クラリセージについて
手作り精油について
精油を作るのは専門の工場などでなければ難しいイメージがあったんですが、ご自宅でも手作りすることができたんですね。
はい(笑)。
最近は、個人で使用できるような蒸留器が販売されているので、それを使用すればご自分で精油を抽出することができますよ。
手作りの精油には、どんな魅力がありますか?
蒸留したての精油を利用できることで、精油のエネルギーをより感じることができます。
(出来たてで)フレッシュなので新鮮なんですよね。
精油はドライハーブから抽出することもできますし、自分で育てたハーブや手に入れたフレッシュなハーブを蒸留して、出来立ての精油を使用する楽しみは格別です(笑)。
身の回りにある植物が精油になる過程を体験することで、より自然を身近に感じることができるのも魅力ですよね。
それはすごく魅力的ですよね(笑)。
やっぱり、出来たての精油は香りもいいんですか?
そうですね…それは種類にもよります。
蒸留したてのときは少し青臭さを感じるけど、時間がたつといい香りに変わってくるものもありますので。
(出来たての精油は)自然な植物の香りに近いんですか?
そういったものもありますし、熱を加えて蒸留していくので、自然そのものの香りとは少し違うものもありますよ。
精油の作り方
精油を手作りするには、専用の器具が必要になるんですよね?
はい、蒸留器が必要になります。
蒸留器は、ガラス製のものや銅製のものなどが販売されていて、私自身は、LSアカデミーという団体の蒸留器を使用しています。
水蒸気蒸留法について
精油は、どういった流れで抽出されるんでしょうか?
精油を抽出するには、(植物を)絞って抽出する「圧搾法(あっさくほう)」や、ヘキサンなどの溶剤を使用する方法などもありますが。一番ベーシックで古くから行われているのは「水蒸気蒸留法」です。
水蒸気蒸留法は、どんな抽出法なんですか?
まずは、原料となる植物を容器に入れて、下から蒸気の力で芳香成分を取り出します。
その蒸気を冷却すると、芳香蒸留水と精油が混ざった液体がとれます。
時間を置くと(水分と油分が)分離してくるので、そこから精油成分を取り出します。
ちなみに、水蒸気蒸留法には、材料を蒸気で蒸らす方法と、水の中に材料を入れて煮出す方法がありますが、それは材料や蒸留機によって様々です。
水蒸気蒸留法について
1. 原料となる植物を容器に入れて、下から蒸気の力で芳香成分を取り出す。
2. 蒸気を冷却すると、芳香蒸留水と精油が混ざった液体がとれる。
3. 時間を置くと、(水分と油分が)分離してくるので、そこから精油成分を取り出す。
作り方
精油を手作りするのに、植物はどのくらい必要なんですか?
植物や蒸留器によって100gから1kgと様々なんですが、私の使用している蒸留器でラベンダーの(精油を抽出する)場合ですと、ラベンダーを100gくらいです。
ラベンダーの場合は、花を用意するんですか?
そうですね、生の花の場合は、茎に付いている花をむしって使います。
ラベンダー(の精油)は、花と葉から抽出できるんですが、茎が入ると青臭くなってしまうんですね。
後は、(アロマ専門店の)「生活の木」などで売られているドライのものでしたら、花だけを集めたものですし、生の花よりも精油をたくさんとることができます。
そうすると、自分で精油を手作りするときは、ドライハーブが便利ですし手軽そうですね。
そうですね、私も色々試してみましたが、(精油の量は)ドライハーブがいちばんとれると思います。
ラベンダー100gを使って、精油はどのくらいとれるんですか?
精油は1mLくらいで、芳香蒸留水が100ccくらいです。
芳香蒸留水とは
植物を蒸留すると水分と油分に分離され、その水分の部分が「芳香蒸留水(フローラルウォーター)」です。植物の水溶性の成分が含まれています。
芳香蒸留水について
精油は、どのくらいの時間で抽出できるんですか?
蒸留器にもよりますが、私の使っている蒸留器ですと、沸騰させるまでに20分くらいかかって、それから(精油を抽出するの)は比較的あっという間で20分くらいです。
想像していたよりも早いです(笑)。
はい、例えば家事の合間に一時間もあればできますよ。
どんな精油が手作りできる?
精油は、どんな種類のものを手作りできるんですか?
私はこれまで、ラベンダーやローズマリー、カモミールジャーマン、オレンジなどの柑橘類を作りました。
今後は、ゼラニウムも作ってみたいと思っています。
植物であれば、どんな種類のものでも精油を抽出できるんですか?
いえ、中には、ひとつの花に対して精油のとれる量が少ないものもあります。
私も、例えばキンモクセイやキクで(手作り精油を)チャレンジしたことがありますが、芳香蒸留水はとれても、精油をとることはできませんでした。
ラベンダーなどの花の精油は、花びらが材料になると思います。
柑橘類の精油は、何からとるんですか?
(柑橘類の)皮です。
私は、皮をむいて集めておいて冷凍しておき、それをフードプロセッサーで細かくして蒸留しています。
手作り精油の使い方
手作り精油は、どんなことに使うことができますか?
例えば、ラベンダーでしたら、芳香浴や、手作り化粧水・乳液、クレイパック、入浴剤など、多様に使うことができます。
ワークショップの生徒さんには、手作りキャンドルや石鹸にお使いになる方もいらっしゃいますよ。
手作りした精油は、早めに使い切った方がいいですか?
そうですね、普通に市販されている精油は、使用期限が1年などですが、(手作りの精油は)それよりも早めに使い切った方がいいと思いますよ。
精油を芳香浴で
精油で手作り化粧水
精油でクレイパック
精油でアロマバス
精油で手作り石鹸
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美容家の感想
一週間ほど使っていますが、バラの香りが穏やかで癒されます。サラッとしていて顔や手にベタつかず、伸びが良いのでマッサージにも良いです。「頭皮につけるのも良いよ」とセラピストのお友達に聞き、真似してみると、それもとても良かったです。これからも使っていきたいです!
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まとめ
石井先生もおっしゃっていましたが、手作り精油は、植物がより身近に感じられますし愛着もわきます。
使う楽しさもあります。
蒸留器が必要になるので精油を手作りすることは手軽とはいえませんが、例えば、石井先生が手作り精油のワークショップをされているように、まずはそういったところを利用してみるのもいいと思いますよ。